葉山(小出恵介)のトラウマ、玲子(竹内結子)と菊田(西島秀俊)の関係などが主題。ただ、これで終わり?という印象も残った。
★玲子と菊田はある意味、いちゃいちゃしていた
・「誰かと一緒だったんでしょ。彼女?(ひとりかという問いに対して)『ええ、まあ』って、何あれ?まぁいいけど」
鋭い玲子だが、不機嫌な様子は女心見え見えである。
・「偏見だと思うよ。できる女はプライド高いって」
有無も言わさず当然のように自分を送らせた玲子だが、上記の言葉を投げかける。たぶん、菊田もメンバーと二次会に行くことは察知していたが、先の言葉を言うため菊田に送ってもらったのではないか。
「主任は別ですっ」と即答する菊田に拍子抜けし、「誰も、あたしのこと言ってないじゃない」と、自分の言葉を恥ずかしく思う玲子。(自分のことを「できる女」と思っているようである)
・菊田と話をしていた高野真弓(加藤あい)に、何を話していたのかと尋ね、「口説かれていた」という真弓の言葉に、思わず「ああんっ!」と声を荒げる。
「できる女」である玲子であるが、しっかり真弓に女心を見抜かれたようである。
・犯人逮捕後、「痛い痛い痛いっ痛い!もっと優しくやって」と甘える玲子。
葉山は犯人のナイフを見て足がすくんでしまい、玲子が傷を負ってしまった。葉山を思い切り殴る菊田だが、犯人逮捕の際は、玲子を傷つけたことに対してより、犯人にひじ打ちを腹に喰らったため、切れて凶暴になったように見えたけれど。
今回は葉山のトラウマがメインであるが、玲子の女心や人間的魅力が(葉山を思いやる、パンプスやシャンプー、係長のモノマネ)あちこちに垣間見られ面白かった。
玲子と菊田の関係は一見「お姫様と騎士」だが、主導権は菊田にあるようだ。ただ、菊田が玲子の心を掌握しているか、単に鈍いだけなのかは微妙。
★葉山のトラウマ
葉山は、自分が習っていた家庭教師の女子大生が刺された現場を目撃してしまったことによるトラウマを抱えていた。
素敵な女性があっという間に物言わない存在になってしまったという死の恐怖、好きな女子大生を救えなかったという怒り、憧れの女性が死んでしまったという悲しみとかいろいろあると思うが、葉山の言によると、葉山の警官(刑事)になった動機は、その女子大生が刺された現場を見ていたのにもかかわらず、証言できなかった悔いと、その犯人が自分を口封じに来るのではないかという怖れに打つ勝つために強くなりたいという思いからだった。
犯人を逮捕するためではなく、自分のためだったのね。
★玲子の推理は、なかなかのものだった。
スーツ姿にサンダル履きだった(帰宅してすぐ呼び出された)、呼び鈴に指紋がなく被害者のボタンに指紋が付いていたこと(呼び鈴を押す必要がなかった状況だった)、ホームヘルパーが雨戸を閉め(中の様子が分からない)、玄関だけ灯りを付けておいた(中に灯りがついていたから標的が在宅していたと犯人が判断した)ことなどから、犯行の真相にたどり着いた。論理的には納得でき、感心。ただ、真相にたどり着いた現場での再考は夜じゃないと、ピンとこないのではないか。
まあ、犯人の行動が不可解だったけれど。あの状況では顔は判らない。顔を見られたと判断する明るさなら、家人に呼び出してもらうのは逮捕される危険が高い。
異常な状況だったとは言え、普通、殺す相手の顔を見るか、呼びかけて確認するのでは?
標的が在宅かどうか分からない状況で、雨の中、門の所に立ちつくすのは合理的でない。既に家に帰宅しているかもしれないのに、外で帰ってくるか不明の標的を待つのはおかしい。その情景も不自然だし、怪しまれてしまう。
★標的(被害者の父親の利一(佐々木勝彦))は、酷い奴。
息子が殺されたのに、ゴルフの話なんかしていて、あまり悲しそうではない。まじめに仕事はしないし。
自分を狙った犯人に対し、「お前か、息子を殺したのは?」と詰め寄るのが普通。逮捕劇を見て、「何なんだこれは?ふざけるのもいい加減にしろ」この後に続く言葉が「もっと早く犯人を逮捕しろ」と怒鳴るのかと思ったら、「人の家の前を、何だと思っているんだ!」って、あんな状況でも、自分が襲われたという自覚がないのかな。
★その他の疑問
・非加熱製剤で免疫不全症に罹ってしまった件が動機だったが、その感染者の数が少ない
・「感染遊戯」の「感染」は実際の感染と殺意の感染の懸詞だったと思われるが、ネットの悪意のサイトで感染するように殺意を持ってしまうというのなら、実行犯がひとりというのはおかしい。感染遊戯と言うから、次々殺人者がという状況を予想したが。
・菊田の人の胸をグーで叩く癖は、迷惑。
【ストーリー】(番組サイトより)
姫川玲子(竹内結子)から事件発生の連絡を受けた菊田和男(西島秀俊)は、珍しく葉山則之(小出恵介)と飲んでいた。葉山は菊田に相談事があるらしいのだが、優先されるのは仕事。結局、菊田は葉山の悩みを聞けずに現場へと急行する。
現場では所轄の高野真弓(加藤あい)が玲子のパートナーとして挨拶している。真弓は葉山の警察学校での同期だった。殺されたのは長塚淳(窪寺昭)。自宅玄関前でメッタ刺しとなった遺体から目を背ける葉山に気づく玲子と菊田。しかし、葉山は態度とは裏腹に、事件解決に向けての意気込みを口にする。
姫川班は、東大卒のエリートで製薬会社に勤務していた長塚の身辺を捜査するのだが、犯行動機を持つような人物はなかなか現れない。その中でも、やはり一段とやる気をみなぎらせる葉山。だが、葉山の脳裏には中学生時代の恐ろしい出来事が去来していた。
被害者の着衣のボタンから犯人らしき指紋が検出された。玲子は、その事実から犯人が長塚淳を狙ったのではないと推測。父親の利一(佐々木勝彦)に注目する。利一は旧厚生省、厚労省を渡り歩き、退職後も天下りを繰り返していた。また、旧厚生省の薬事課長時代に薬害感染問題が発生。危険を知りながら回収命令を出さなかった張本人と言われたが、裁判では無罪となっていた。姫川班は、薬害で死亡したと思われる3人と、感染症が発症したショックで自殺した女性の関係者たちの捜査を始める。
菊田は捜査にはやる葉山が気になる。飲んだ時の相談も、まだ聞いていなかった。問い詰める菊田に葉山は中学生の時、目の前で自分の家庭教師の女性が刺殺されたことを打ち明ける。その時、目撃者として名乗り出ることが出来なかった葉山は自分を責め、強くなりたいがために警察官になったと話した。
葉山は玲子と利一の警護に当たる。一方、自殺した女性の関係者を調べる菊田は、彼女の恋人だった矢部眞人(矢柴俊博)という男に行き当たる。矢部のアパートに向かった菊田は、部屋のパソコンに利一たち旧厚生省役人のプライバシーを書き連ねたサイトが開かれ ているのに気づいた。
その日の利一は、天下り先から自宅に直接帰宅した。利一の車の後ろには玲子と高野の警察車両がつき、自宅前には葉山と所轄刑事が待機している。だが、利一が車から降りた瞬間、刑事たちの囲いをやぶって突き進む男がいた。矢部だ。ふりかざす凶器にすくんでしまう葉山。玲子たちは果敢に立ち向かうのだが、大暴れする矢部を抑えることが出来ない。間一髪のところで菊田が駆けつけ、矢部の身柄を抑えた。
何も出来なかった葉山を、玲子は慰めようとも責めようともしない。そんな玲子に葉山は菊田同様、ついていくことを決心しようとしていた。
★玲子と菊田はある意味、いちゃいちゃしていた
・「誰かと一緒だったんでしょ。彼女?(ひとりかという問いに対して)『ええ、まあ』って、何あれ?まぁいいけど」
鋭い玲子だが、不機嫌な様子は女心見え見えである。
・「偏見だと思うよ。できる女はプライド高いって」
有無も言わさず当然のように自分を送らせた玲子だが、上記の言葉を投げかける。たぶん、菊田もメンバーと二次会に行くことは察知していたが、先の言葉を言うため菊田に送ってもらったのではないか。
「主任は別ですっ」と即答する菊田に拍子抜けし、「誰も、あたしのこと言ってないじゃない」と、自分の言葉を恥ずかしく思う玲子。(自分のことを「できる女」と思っているようである)
・菊田と話をしていた高野真弓(加藤あい)に、何を話していたのかと尋ね、「口説かれていた」という真弓の言葉に、思わず「ああんっ!」と声を荒げる。
「できる女」である玲子であるが、しっかり真弓に女心を見抜かれたようである。
・犯人逮捕後、「痛い痛い痛いっ痛い!もっと優しくやって」と甘える玲子。
葉山は犯人のナイフを見て足がすくんでしまい、玲子が傷を負ってしまった。葉山を思い切り殴る菊田だが、犯人逮捕の際は、玲子を傷つけたことに対してより、犯人にひじ打ちを腹に喰らったため、切れて凶暴になったように見えたけれど。
今回は葉山のトラウマがメインであるが、玲子の女心や人間的魅力が(葉山を思いやる、パンプスやシャンプー、係長のモノマネ)あちこちに垣間見られ面白かった。
玲子と菊田の関係は一見「お姫様と騎士」だが、主導権は菊田にあるようだ。ただ、菊田が玲子の心を掌握しているか、単に鈍いだけなのかは微妙。
★葉山のトラウマ
葉山は、自分が習っていた家庭教師の女子大生が刺された現場を目撃してしまったことによるトラウマを抱えていた。
素敵な女性があっという間に物言わない存在になってしまったという死の恐怖、好きな女子大生を救えなかったという怒り、憧れの女性が死んでしまったという悲しみとかいろいろあると思うが、葉山の言によると、葉山の警官(刑事)になった動機は、その女子大生が刺された現場を見ていたのにもかかわらず、証言できなかった悔いと、その犯人が自分を口封じに来るのではないかという怖れに打つ勝つために強くなりたいという思いからだった。
犯人を逮捕するためではなく、自分のためだったのね。
★玲子の推理は、なかなかのものだった。
スーツ姿にサンダル履きだった(帰宅してすぐ呼び出された)、呼び鈴に指紋がなく被害者のボタンに指紋が付いていたこと(呼び鈴を押す必要がなかった状況だった)、ホームヘルパーが雨戸を閉め(中の様子が分からない)、玄関だけ灯りを付けておいた(中に灯りがついていたから標的が在宅していたと犯人が判断した)ことなどから、犯行の真相にたどり着いた。論理的には納得でき、感心。ただ、真相にたどり着いた現場での再考は夜じゃないと、ピンとこないのではないか。
まあ、犯人の行動が不可解だったけれど。あの状況では顔は判らない。顔を見られたと判断する明るさなら、家人に呼び出してもらうのは逮捕される危険が高い。
異常な状況だったとは言え、普通、殺す相手の顔を見るか、呼びかけて確認するのでは?
標的が在宅かどうか分からない状況で、雨の中、門の所に立ちつくすのは合理的でない。既に家に帰宅しているかもしれないのに、外で帰ってくるか不明の標的を待つのはおかしい。その情景も不自然だし、怪しまれてしまう。
★標的(被害者の父親の利一(佐々木勝彦))は、酷い奴。
息子が殺されたのに、ゴルフの話なんかしていて、あまり悲しそうではない。まじめに仕事はしないし。
自分を狙った犯人に対し、「お前か、息子を殺したのは?」と詰め寄るのが普通。逮捕劇を見て、「何なんだこれは?ふざけるのもいい加減にしろ」この後に続く言葉が「もっと早く犯人を逮捕しろ」と怒鳴るのかと思ったら、「人の家の前を、何だと思っているんだ!」って、あんな状況でも、自分が襲われたという自覚がないのかな。
★その他の疑問
・非加熱製剤で免疫不全症に罹ってしまった件が動機だったが、その感染者の数が少ない
・「感染遊戯」の「感染」は実際の感染と殺意の感染の懸詞だったと思われるが、ネットの悪意のサイトで感染するように殺意を持ってしまうというのなら、実行犯がひとりというのはおかしい。感染遊戯と言うから、次々殺人者がという状況を予想したが。
・菊田の人の胸をグーで叩く癖は、迷惑。
【ストーリー】(番組サイトより)
姫川玲子(竹内結子)から事件発生の連絡を受けた菊田和男(西島秀俊)は、珍しく葉山則之(小出恵介)と飲んでいた。葉山は菊田に相談事があるらしいのだが、優先されるのは仕事。結局、菊田は葉山の悩みを聞けずに現場へと急行する。
現場では所轄の高野真弓(加藤あい)が玲子のパートナーとして挨拶している。真弓は葉山の警察学校での同期だった。殺されたのは長塚淳(窪寺昭)。自宅玄関前でメッタ刺しとなった遺体から目を背ける葉山に気づく玲子と菊田。しかし、葉山は態度とは裏腹に、事件解決に向けての意気込みを口にする。
姫川班は、東大卒のエリートで製薬会社に勤務していた長塚の身辺を捜査するのだが、犯行動機を持つような人物はなかなか現れない。その中でも、やはり一段とやる気をみなぎらせる葉山。だが、葉山の脳裏には中学生時代の恐ろしい出来事が去来していた。
被害者の着衣のボタンから犯人らしき指紋が検出された。玲子は、その事実から犯人が長塚淳を狙ったのではないと推測。父親の利一(佐々木勝彦)に注目する。利一は旧厚生省、厚労省を渡り歩き、退職後も天下りを繰り返していた。また、旧厚生省の薬事課長時代に薬害感染問題が発生。危険を知りながら回収命令を出さなかった張本人と言われたが、裁判では無罪となっていた。姫川班は、薬害で死亡したと思われる3人と、感染症が発症したショックで自殺した女性の関係者たちの捜査を始める。
菊田は捜査にはやる葉山が気になる。飲んだ時の相談も、まだ聞いていなかった。問い詰める菊田に葉山は中学生の時、目の前で自分の家庭教師の女性が刺殺されたことを打ち明ける。その時、目撃者として名乗り出ることが出来なかった葉山は自分を責め、強くなりたいがために警察官になったと話した。
葉山は玲子と利一の警護に当たる。一方、自殺した女性の関係者を調べる菊田は、彼女の恋人だった矢部眞人(矢柴俊博)という男に行き当たる。矢部のアパートに向かった菊田は、部屋のパソコンに利一たち旧厚生省役人のプライバシーを書き連ねたサイトが開かれ ているのに気づいた。
その日の利一は、天下り先から自宅に直接帰宅した。利一の車の後ろには玲子と高野の警察車両がつき、自宅前には葉山と所轄刑事が待機している。だが、利一が車から降りた瞬間、刑事たちの囲いをやぶって突き進む男がいた。矢部だ。ふりかざす凶器にすくんでしまう葉山。玲子たちは果敢に立ち向かうのだが、大暴れする矢部を抑えることが出来ない。間一髪のところで菊田が駆けつけ、矢部の身柄を抑えた。
何も出来なかった葉山を、玲子は慰めようとも責めようともしない。そんな玲子に葉山は菊田同様、ついていくことを決心しようとしていた。