英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒season10』 第14話 「悪友」

2012-02-06 11:14:20 | ドラマ・映画
 登場人物が多く、それぞれの思惑や利害関係が絡み合う、そのややこしさを右京(水谷豊)が解いていき、「ああ、そうだったのか」と落着する『相棒』らしい話でした。
 ただ、急死した店主・高村は名前だけで顔を出さず、その人物像が見えてこなかったので、あまりすっきり納得はできませんでした。


①田中晶という人物を探すという、内村刑事部長(片桐竜次)の命を受けて動いているはずなのに、三人トリオの方へ横道にそれてしまう右京にじれったさを感じてしまう。まあ、まるっきり私用で自分たちを使う刑事部長の言うことを聞く義務は全くなく、横道にそれないとドラマにならないので、これを突っ込んじゃうと、「なら、ドラマを観るな」と叱られちゃいそうだ。
 ただ、横道に入ることで田中晶にたどり着くような予見を持っていた右京には、不自然さを感じた。

②(①に関連してしまうが)田中晶に関する情報を、居酒屋関連で捜そうとしないことに、不自然さを感じた。そもそも、黒幕?の通訳士(表向きはパート店員)・桂田良枝(小柳友貴美)は、なぜ、田中晶と名乗ってボトルをキープしたのかが、全く不明。

③急死した店主は、頻繁に奥村(金井勇太)に連絡を取ろうとしていたが、どんな用件だったのだろうか?

 3人組が、それぞれ別方向から「田中晶」に絡み、それに纏わる人物、更に、事件とは全く関係ない女性・京子(甲斐まり恵)(裏で黒幕かというミスリード)も絡んで、上手くまとめた感もあるが、その分、店主に関する描きこみが足らず、釈然としないものが残った。

 こういう複雑で見えない話の場合、亀山(寺脇康文)の存在価値が高かった。
 現相棒の尊(及川光博)は、多少は右京に質問することはあっても、察しがよいのでスムーズに追従してしまう。ところが亀山の場合、裏を考えることは苦手なので、凡人の視点から疑問を投げかけたり、自分であれこれ悩んだりするので、ちょうどよい状況説明や人物の相関を整理してくれていた。
 尊のキャラは非常に魅力があるが、亀山と対照的なキャラにしたため、右京のキャラと多くの点でダブるという悲しい運命を背負ってしまった。


 個人的には奥村君は、他の二人より幼馴染で粉飾決算疑惑で拘置中の菅原と組んだ方が幸せをつかめる気がした。

 非常に面白い話だったが、流石に1時間では時間が足りなかったようだ。



【ストーリー】(番組サイトより)
右京(水谷豊)と尊(及川光博)は、内村刑事部長(片桐竜次)の命令で、人探しを手伝うことに。
内村の行きつけの居酒屋が店主・高村の急死で店を畳むことになり、娘の清美が常連たちの残していったボトルをひとつひとつ返していた。
しかし1本だけ連絡先がわからず困っているといい右京たちに個人的な雑用を命じたのだ。

さっそく捜査とも言えない捜査に乗り出す右京たち。
高村の携帯には、「奥村光良」に10回も発信した記録が残されていた。
右京と尊には見覚えのある名前。

奥村(金井勇太)は、かつて空家に潜入し床下に埋まっている現金を盗もうとして失敗し、右京らに逮捕された3人組の1人だった。(シーズン8 第17話「怪しい隣人」)
右京らが奥村をたずねると、最近その3人組のうちの池谷(三宅弘城)も奥村を何度も訪ねてきているという。
さらには3人組の最後の1人山崎(松本実)もなぜか現れ…。

まっとうに仕事をしているというが水面下で一体なにが起きようとしているのか?
ちょっぴり間が抜けた3人組の運命はいかに!?


ゲスト:金井勇太 三宅弘城 松本実 甲斐まり恵
脚本:徳永富彦 監督:東伸児
コメント (4)
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