さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

帰郷~

2017-02-14 09:38:00 | 抜き書き

<発車!わがふるさと行きの列車は東へ向かってガタコトと進み、郊外にぽつりぽつりと散らばる町にひとつひとつ停まっていった。セブン‐イレブンがあり、パチョーグ、ロンコンマといったインディアンの名前がついた町だ。・・・・・わたしの場合(下車は)・・・・・自分の人生に確かに存在する町・・・・・そこは、わたしが育ち、弟が生まれた場所だった。わたしたちの母親が若くして死んだ場所でもあった。そして、八十歳を過ぎてなお旺盛な好奇心を発揮する祖父がまだ衰えも見せずにがんばっているところでもあった。・・・・・列車がようやく安堵の息を吐くようにして定刻の零時四分にモントークに着いたときには、車両はわたしひとりになっていた。>ジェイムズ・パターソン&ピーター・デ・ジョング大西央士訳「ビーチハウス」P32~33より

帰省経験は皆さん大概に持っている。

わたしの場合は関西からの上京だったが、終電の大井町線のドア窓越しトレインビューもこんな感じだった。

電車にはまだ大勢の人が乗ってはいたが、駅を降りて実家に向かう道のりでは靴音に母は?父は?と話しかけていた。

いつまでも覚えている情景です。

母川回帰というより桃源郷探しの果てという感じでした。

衣錦還郷はなかったでしたね。いつも平服環境での帰京でした…
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