最近三人の学友に会いました。
何か月か置きに お互いに元気かどうか確かめ合うようなものです。三人とも、卒業後、働くところが離れ離れだったこともあって、顔を合わせ始めたのは お互いにリタイアしてからでした。皆どこか悪いところを持っているようですが、すぐにあの世行きになることないだろう とうなずき合って 会っている。
学友Aは、
化学が好きで入学試験から満点だった。その代わり英語がだめで、確か一年留年した。化学品製造会社に入社し地方の工場に定年まで勤めていた。仕事がない時は率先して工場の草取りに励み、愛社精神で最後は工場長まで上り詰めた。通勤手当をお子さんの教育費に回すため、自転車で片道1時間半会社に通った男である。お子さんは欧米に留学し、今では国際結婚をされている。頭が下がるやつですよ。口数は少ないが、いつもそばにいてくれるタイプの友人です。
学友Bは、
機械弄りが好きで、話好きで、何せ明るい。話題も豊富で、いつもその場を明るくしてくれた。音響会社の設計に就職したが、会社が左前になり転職し、最後は仏系電機会社に勤めていた。退職後は鍼灸師となり現役を続けている。奥さんと子らとは別れたが、お子さんが高学年に差し掛かったとき、お子さん二人を引き取り、更生させ、一人は大自動車会社の設計部門へ、一人は介護の職場へと育て上げた。苦労を外に出さないやつですよ。会うと笑い話と馬鹿話の連発で、一緒にいて楽しいタイプの友人です。
学友Cは、
テニスと自動車が大好きで、根っからの図面引き。学生時代から自宅に大きなドラフターを置いていた。大手電機会社に就職してジャイロスコープの設計から戦闘機部品の調達まで勤め、後年、リストラ対象者を集約した子会社の責任者となった。つぶせと言われた会社を再生させて本社を慌てさせた男です。家の半分を借間にして、余裕資金で、今でも自動車ライフを楽しんでいる。好きなこと、任されたことをとことん追求する超一直線人間です。自動車は好きではなく、テニスも卒業したので、彼とはもっぱら時事の話題に花が咲く次第です。
三人とも理工系。りこうでない自分は、まあ、変わり種で仲間に入れさせてもらっている。ただ、お互いに、口出して言わないが、このままずっと元気でいてほしいと、と願っている。
