7月10日、カンボジア国会は、カンボジア電力公社(EDC)による民間発電所からの電力購入等に関する政府保証の付与について承認する議決を行いました。また、7月18日、上院もこれを追認する議決を行いました。政府保証の対象となるのは、シアヌークビル郊外のスタンハウにカンボジアンエネルギー2株式会社(CDL2)が建設中の150MWの石炭火力発電所からの電力購入契約と、アレックス株式会社が建設しているコッコン州のストゥン・タタイ水力発電所からプンペンまでの220キロメートルの230KV送電線の送電契約となります。カンボジア電力公社は、この両事業者への支払義務を負っていますが、万一の場合に備え、政府保証を付与するものです。また、政治的リスク等により事業実施を中止することになった場合、完成した設備を政府が買い取るという保証も付与されます。この政府保証により、民間企業側はリスクを低減することが可能となり、資金調達等において有利な条件を獲得しやすくなる効果があるものと見られます。なお、送電線については、現在計画されている230KVからさらに高圧で効率的な500KVへ変更する可能性も認めるとしています。
民活インフラ事業に対する政府保証の付与については、民間が負うべきリスクと政府が負うべきリスクのバランスをとることが、資金調達コストやリスク分担の観点から重要なポイントとなります。資金調達コストは、将来の電力料金決定に大きくかかわる点であることから、本来的には低金利の円借款(0.01%/年)等を活用すべきですが、民活で実施する場合であっても、政府側がバランスのとれたリスク負担を行うことで少しでもコストを低減することが重要と見られます。
(写真は、スタンハウのCDLの石炭火力発電所)
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民活インフラ事業に対する政府保証の付与については、民間が負うべきリスクと政府が負うべきリスクのバランスをとることが、資金調達コストやリスク分担の観点から重要なポイントとなります。資金調達コストは、将来の電力料金決定に大きくかかわる点であることから、本来的には低金利の円借款(0.01%/年)等を活用すべきですが、民活で実施する場合であっても、政府側がバランスのとれたリスク負担を行うことで少しでもコストを低減することが重要と見られます。
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