日本 カンボジアに最大規模の円借款を供与

　カンボジアに来訪された岸田文雄外務大臣とハオ・ナムホン副首相兼外務国際協力大臣との間で，6月30日に137億8500万円を限度とする円借款3件の交換公文の署名がプノンペンで行われました。金額的には過去最大規模の円借款供与であり、また、まとめて3件という件数も初めてのことです。
　今回供与されたのは、プノンペン首都圏送配電網拡張整備事業（64億8,000万円：プノンペンにおいて、変電所の増設、送電線・配電線の建設及び系統安定化装置等を導入することにより、首都圏の電力供給の安定化を図る事業）、国道5号線改修事業（プレッククダム－スレアマアム間）（16億9,900万円：プノンペンとタイ国境を結ぶ国道5号線のプレッククダム－スレアマアム間において、既存の道路の拡幅、バイパスの建設等を行う事業）、プノンペン南西部灌漑・排水施設改修・改良事業（56億600万円：プノンペン南西部の農村部貧困地域において灌漑排水施設等を改修・整備する事業）です。「借款」とはいうものの、金利は0.01％／年、償還期間は40年（うち据置期間10年間）という大変譲許的な条件です。
　なお、あわせて8億5100万円を限度とするコミュニティ開発支援無償資金協力1件に関する交換公文の署名も行われました。
　中国に遅れをとった感があるものの、もともと親日国であるカンボジアに、外務大臣が訪問されて、過去最大規模の円借款が供与されることは、大変重要であり、今後の両国の友好・協力関係の更なる強化に繋がることが大いに期待されます。

外務省の新聞発表
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_000024.html

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