にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

脱原発を実現し、自然エネルギー中心の社会を求める全国署名

2012-09-08 10:30:04 | つれづれ
今日の地元紙東奥日報のトップ紙面の見出しは
 「再処理撤退なら対抗措置」(六ケ所村議会)
 「使用済み燃料拒否も/むつ市長」
というものでした。
どちらも「地元の声として原子力エネルギー政策は必要」という主張ですが、本当の地元の声は「原発マネーで予算が作られ、雇用が作られ、経済効果が生まれている現状では、代わりの物なしに撤退してもらっては困る」ということであって、決して原子力施設そのものを喜んでいるわけではないと思います。
この地域の活力を失わずに、原子力施設の持つ脅威を無くしていくためには、私たち自身が新たな方向性への歩みを始めることが必要ですし、そのための保証を国や県が行うことだが必須だと思います。
そうした歩みの一つとして、どんぐりでは、「さようなら原発 一千万署名 市民の会」が呼び掛け、青森県保険医協会が取扱い団体になっている「脱原発を実現し、自然エネルギー中心の社会を求める全国署名」に取り組むことにしました。
署名用紙は受付窓口に準備しますので、賛同していただける方はご署名ください。

お父さんは風疹ワクチン受けていますか?

2012-09-05 13:07:53 | 病気のはなし
高校生や大学生の麻疹流行が大問題になって、麻しん風しんワクチン(MRワクチン)の2回接種が導入され、麻疹の流行は大幅に減少しました。
しかし今度は大人、それも男性の風疹流行が大きな問題になっています。
なぜ大人の男性か?というと、これ日本における風しんワクチンの歴史が関係してきます。
風疹自体は、性別にも年齢にも関係なく誰もが感染する可能性のある病気なのですが、別名が三日はしかと呼ばれるように、「比較的軽症に経過する子どもの病気」と考えられていました。
ただし、妊娠中の女性が罹ると、赤ちゃんが“先天性風疹症候群”と呼ばれる重篤な症状を呈するため、その予防に風しんワクチンを妊娠可能年齢に達する前の女性のみを対象とすることになりました。
しかし、この方式では風疹の流行が防げず、結果として先天性風疹症候群の予防にも不十分であることがわかり、1994年から性別を問わず学齢前の子ども全員に接種する方式に変更されました。
こうした理由から、ワクチンを受けておらず、かつ大流行もないため罹患もせずにすり抜けてきた、20~40代の男性に風疹が流行し、罹患した本人が苦しむことだけではなく、そこから周囲の妊婦への感染が起こって先天性風疹症候群の発生が増えるという悪循環を作りだしているのです。

風疹の診断は、医師でも(たとえ風疹を多数みている医師でも)難しいものです。
抗体検査等で風疹に罹患済みであることが確実な方以外は、是非予防接種を行ってください。(罹患者がワクチンを受けても大丈夫です)
風しんワクチン接種に年齢制限はありません。(1歳以上ならいつでもOKです)
料金は高くなりますが、麻しん風しん混合ワクチンの使用も可能です。(麻しんワクチンの接種回数が多くなっても大丈夫です)
子どものころに1回接種していても、可能ならば2回接種が望まれます。(ワクチンの免疫は時間とともに低下します)

   お父さん(大人)の風疹ワクチンをお忘れなく!!

何をあきらめて、それを得るのか…もう一度真剣に考えてみよう

2012-09-05 12:21:31 | つれづれ
東日本大震災に伴う福島の原発事故から早1年半が過ぎようとしていますが、いまだに事故収束の兆しは見えてきていません。
これまで「原発は安全」の神話を信じて、原子力を受け入れることで地域の活性化を図ろうとしてきたこの地も、もし一旦災害に会えば福島以上の悲惨な状況に見舞われることがはっきりしてきました。

私たちは、ともすると、自分たちの目の前にぶら下げらた「得られるもの」にばかり目が行ってしまい、その裏に隠された「失うもの」を忘れがちな気がします。
これは決して原発問題だけの話ではありません。
食の安全、ネット社会の落とし穴、さらには日頃どんぐりが健診でお話する子どもの事故など、私たちの毎日の暮らしの中で常に突きつけられていることです。
便利、簡単、安価などといった、一見すると喜ばしそうに見える物事の裏には、これまで積み上げてきた様々なものを失うことが引き換えにあるということです。
もちろん得られるものが失われるものよりずっと大切なことだってあるでしょうが、それでも失うものがあることを忘れてはいけないのだと思います。

私たちは、自分の子どもや孫が活躍する社会がどんな風になってほしいのでしょう?
私は、彼らが「安心して」暮らしていける社会になって欲しいと思います。
そのためには、便利や簡単や安価などを我慢することも必要なのだと思います。
でもどこまで我慢するのがいいのかは、誰かが勝手に決めるものではありません。

未来を担う子どもたちのためにも、もう一度自分の頭で考えていきたいものですね。

初めてに感激!

2012-09-04 15:03:54 | 病気のはなし
いつも健診の度に長時間をかけて行っている事故の話。
取り上げるのは誤飲とチャイルドシートです。
そして今日初めて

 「takata04-i fix を購入しました」

というお母さんに出会えました!!

チャイルドシートさえつけていれば安心と思ったら大間違いです。
製品によって事故の際の安全性には違いがあるし、取り付け方が悪ければ性能はゼロにも等しくなります。

是非、事故が起きた時のことを想像して、しっかり選んで、しっかり装着してくださいね。

ヘルパンギーナが再び爆発か

2012-09-04 09:56:07 | 病気のはなし
夏休みが明けて集団生活が再開した上に、猛暑が続いているためでしょうか、今週に入ってヘルパンギーナが多数出ています。
もともと発熱や口内痛などの症状が収まっても、口からは1週間、便からは3週間くらいはウイルス排泄が続くので、次から次と感染していくのは当然なのですが、それにしても多い。
全く飲めないとか、髄膜炎をおこしたなどの重い症状になる人は少なく済んでいるのが、不幸中の幸いでしょうか。
集団生活をお休みするのは、他人にうつさないためではなく、本人のためですので、熱が下がり飲食も普通にできるようになれば登園可能です。