にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

何をあきらめて、それを得るのか…もう一度真剣に考えてみよう

2012-09-05 12:21:31 | つれづれ
東日本大震災に伴う福島の原発事故から早1年半が過ぎようとしていますが、いまだに事故収束の兆しは見えてきていません。
これまで「原発は安全」の神話を信じて、原子力を受け入れることで地域の活性化を図ろうとしてきたこの地も、もし一旦災害に会えば福島以上の悲惨な状況に見舞われることがはっきりしてきました。

私たちは、ともすると、自分たちの目の前にぶら下げらた「得られるもの」にばかり目が行ってしまい、その裏に隠された「失うもの」を忘れがちな気がします。
これは決して原発問題だけの話ではありません。
食の安全、ネット社会の落とし穴、さらには日頃どんぐりが健診でお話する子どもの事故など、私たちの毎日の暮らしの中で常に突きつけられていることです。
便利、簡単、安価などといった、一見すると喜ばしそうに見える物事の裏には、これまで積み上げてきた様々なものを失うことが引き換えにあるということです。
もちろん得られるものが失われるものよりずっと大切なことだってあるでしょうが、それでも失うものがあることを忘れてはいけないのだと思います。

私たちは、自分の子どもや孫が活躍する社会がどんな風になってほしいのでしょう?
私は、彼らが「安心して」暮らしていける社会になって欲しいと思います。
そのためには、便利や簡単や安価などを我慢することも必要なのだと思います。
でもどこまで我慢するのがいいのかは、誰かが勝手に決めるものではありません。

未来を担う子どもたちのためにも、もう一度自分の頭で考えていきたいものですね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿