京料理 道楽のブログ

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料理教室

2008-09-29 | Weblog
今日は、特別誂えのお寿司のご注文を承っておりましたので、朝早くからの仕込みとなりました。先ず、鯖を仕入れて三枚におろし骨を抜いて塩をあてます。立派な鯖がはいりましたので、一安心です。鯖に塩がまわったら酢で締めます。この酢は、米酢に橙の搾り汁を合わせお砂糖を加えてお昆布を浸したもんです。20程酢に漬けたら、皮を剥いで棒寿司に握ります。ええ鯖を仕入れて、藻塩はあべかわ塩のように強くはしないで、酢で締めるのも身が白く固くなるまでは締めません。
鮃は瀬戸内産で、五枚におろしてから、削ぎ切りにして、藻塩をあてます。塩がまわったらお昆布に挟んでおきます。お昆布は上等なお酒を振り掛けておきます。三時間程昆布締めにしてからさっと酢洗いし、棒寿司にします。鮃とシャリの間に山椒の葉を入れて握ります。
鱧は韓国産の500g程のを用いて、骨切りして付け焼きにします。掛け醤油は、お酒と味醂と薄口を合わせて一度煮立てたもんです。調味料は総て充分吟味を重ねたもんを用います。鱧が焼けたら香りのたつ粉山椒を振って、棒寿司にし、刷毛で詰めだれをのせておきます。
あとは、おいなりさんです。寿司用のおあげさんは、あんまり甘辛うしないで、ゆっくり炊いておきます。寿司飯に、寿司具(前回説明)を混ぜ合わせ三角に握っていきます。
生姜は新生姜を特製梅酢に漬け込んでおいたもんです。塊のまま隠し包丁を入れて沢山付け合わせます。あとは蓮根を薄切りにして、特製梅酢に漬け込んだもんです。これらを秋田杉の六寸の三段重に盛り合わせました。
お持ち帰りいただいて直ぐに、お喜びの御様子を御連絡いただき、有り難く嬉しく存じました。
お寿司を作りながら、同時に料理教室の準備も進めていきます。
11時になると既に皆さんお揃いで、今日のお献立のご説明をさせていただきます。『柿の白和え』柿の種類、和え衣の作り方を主にお話いたしました。『蟹しんじょと松茸の椀』では、しんじょうの生地の作り方とこれを応用する料理のご説明、松茸の処理と吸い地の作り方です。『鰆幽庵焼』は幽庵地の合わせ方、焼き方、付け合わせの説明。『地鶏とくさびらの鍬焼』は地鶏の切り方、それぞれのきのこの下拵えのしかた、合わせ調味料についてお話しいたしました。『茶豆御飯』では茶豆とおあげさんの下拵えと御飯の炊き方です。最後はお菓子の葛切りです。水と吉野葛の合わせ方や黒蜜の作り方をご説明いたしました。
一通りご説明したら、解らなかったところを御質問いただきまして、いよいよ板場での実習に移ります。
◆次回は板場での実習の模様です。