英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

・用例研究 186 <who/接觸節>

2019-09-02 | 用例研究

[用例研究 186] 〈 who/接觸節〉

  (BLONDIE  By Dean Young & Stan Drake  © 1991 King Features Syndicate Inc.)

1  I have no respect for employees who are afraid to stand up to me.

2  Really?

2  Really!

3  In that case, you’re the one who lost us the Arnold account.

4  Now there’s a man I respect.

4  boom

 

[解説]

・employee:  [implɔií:] (アクセント注意)

・afraid to-不定詞(~): 「~することを恐れてゐる」「(結果を心配して)恐くて~できない」

□參考例文

186        I was afraid to talk to you.

                 私はこはくて君に話しかけられなかつたのです

・stand up to~: 「~に恐れず立ち向かふ」「(衝撃など)にびくともしない」

 

・In that case: 「その場合には」。[意味把握チェック]では「それなら」としてみました。

・you’re the one who ~: 會議の場で、Arnold 社との(取引)話をだめにしたのは誰なのかが話題になつてゐるところに、Dagwood が「あなたがその人(/該當者)だ」と指摘してゐるのでせう。「あなたがArnold 社との(取引)話を失はせた人だ」と Dithers 社長に向つて言つてゐるのかと思ひます。

  この文のかたちが Elvis Presley 1950年代のヒット I was the one の冒頭にあつたことを思ひ出します。I was the one who taught her to kiss ... とはじまる歌詞でした。elvis presley i was the one で檢索すると今でも YouTube でこの曲を聽くことができます。

 

・lose~: 「~を失はせる原因となる」「~を失はせる」

□參考例文:

186       The incident lost him the seat.

                  そのできごとで彼は議席を失つた。

・the Arnold account: 「Arnold 社との(取引)話」と解しました。

 

・there’s a man I respect: I respect は「接觸節(a contact clause)」と呼ばれます。文法書では「關係代名詞の省略」として扱はれてゐることがあります。

  there’s a man だけでは何のことかわかりませんので疑問に思ふでせう(a man つて?)すぐに I respect と續き、a man I と名詞が重なることに意外に思ふとともに respect の目的語がブランクになつてゐる(/無い)ことに氣づきます(誰を尊敬するのか?)。そこから目的語は前出の a man ではないかと察し、「私が尊敬する人物」といふ意味に解されるのではないか……私見ですがこんな意識の流れがあるのかと想像します。

・boom: (擬聲語)

 

[意味把握チェック]

1 「ワシを恐がつて立ち向かはない從業員への尊重はないな(/敬意は抱かんな)」

2 「ホントに?」

2 「本當ぢや!」

3 「それなら(言ひますが)、Arnold 社との(取引)話をウチに失はせ(る原因となつ)たのはあなたですよ(/あなたの所爲でArnold 社とウチの社との(取引)話がだめになつたんですよ)」

4 「さあ、ワシが尊重する人物がゐるぞ(/人物だ)」

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