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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

縄文と観光

2012年09月12日 13時54分03秒 | えいこう語る
東日本大震災から昨日で、1年6ケ月たったという。
復興半ばというような、楽観的状態ではないようだ。福島原発事故の現状にあっては事故の収束すら見えぬ、いまだに事故継続状態のようだ。
3:11は、急激に前進し過ぎた文明社会に対する、たくさんの警鐘を打ち鳴らした。
私の村の戦後からの歴史を振り返っても、4000人近くいた人口、今は1000人ほどに減少した。
泥んこ道もほとんど舗装され、水道・消防・警察・病院・役所・ホテルなどもある。
周囲は自然美溢れる田舎の風景があるが、街の生活となんら変わりのない状態だ。80年代に入ってからは自家用車が急速に普及し、生活範囲が拡大してからは、地域の商店が次々閉店を余儀なくされた。
※とどほっけ村日の出美術館。「寒村」


若者は仕事を求め村を出て行く。村は過疎の雰囲気が充満している。
商工会や観光協会そして役所は、何とか過疎に歯止めをかけようとしたが、個々の自治体での活性化策は、大きなうねりとはならなかった。
竹下内閣時に「ふるさと創生事業」として、全国の自治体に1億円の創生資金が配られたが、地域を盛り上げる独創的な発想は生まれなかった。
創生資金自体は自由な発想を期待し、ひも付きの補助金ではなかったが、その決定は地方議会だったからだ。
その議会に牛耳られていた行政、それがふるさと創生事業の最大の失敗要素だろう。
まもなく北海道新幹線がやってくる。駅名さえまとまらぬ現状、それに行政の動きが見えてこない。
函館市議会では「北海道新幹線新函館駅(仮称)開業に関する調査特別委員会」を今月に発足するという。
だが調査内容が総務、経済の両常任委員会と重複するなど、曖昧だという意見もある。まとまりのなく動きの鈍い函館市だ。
新幹線到着と同時に、「北海道・北東北縄文遺跡群」も、ユネスコの世界遺産登録に向け活発な動きをしている。しかし、関係者だけが突っ走り、周囲の観光と縄文をどう結び付けるかの動きがみえない。
縄文は自然との共生に中で1万年もの文化を築いてきた。
3:11以降の我が国は、縄文時代に学ぶものが多いのではないかと思う。
函館市南茅部地区には北海道発の国宝「中空土偶」を収蔵する縄文文化交流センターがある。
「我が国の未来を考える観光=縄文と観光」。そんな新しい観光のスタイルを、広大な大地北海道で挑戦したいものである。