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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

費用対効果

2013年12月14日 12時14分59秒 | えいこう語る
新年度予算編成時期がやってきた。
財政難の中で、担当者はいかに自分の部署の予算を獲得するかに腐心しているだろう。
だが、限られた予算の獲得の前に、それは国民の血税だという自覚があるのだろうか。
1千兆円を超える世界一の借金国に加え、福島原発事故の復旧費。
気が遠くなりそうな悲観的な財政事情にもかかわらず、国防軍の創設に向かって、関連法案の整備だけが進む。
軍隊を保有する国は、最新鋭の武器が必要だ。当然福祉予算は削減され軍事予算が増えてゆく。
どちらも国民の生命を確保するための予算である。北朝鮮のような周辺事態の緊張が増せば、軍事予算の配分は大きくなるに違いない。
血税で自国民を守るため他国民を犠牲にするなど、亡くなったマンデラさんなら、そんな非人道的な予算配分などしないはずだ。
※今年の1月4日の写真だ。今朝もこの川に鴨がいた。先祖代々受け継がれているのだろう。


役所の予算にしてみれば小さな額かもしれないが「ウニの育成強化予算?」なるものがある。
漁業のまちには、毎年決まった額が当然のように配分される。
例えば、予算額が百万円とし、ウニの漁獲高が1億円としよう。
これだけを捉えると、何の問題もない数字だ。
ところが、問題はウニの採取時期だ。ウニの金額が高値になる、適切な時期に採取されているかということである。
ウニ漁ばかりではなく、他の漁もあるで採取の優先順位があるようだ。それは漁業関係者の中での常識だ。
でも時期をずらすことができれば、1億円をさらに超える可能性がある。漁師にとっても良いことだと思う。だが、長年の慣習で採取時期は決まっている。
予算配分する役所もそのことを知っているが、漁業組合の自主性を重んじ、口を挟むことがはばかれるのだろう。
「ウニの採取時期の変更も指導し、費用対効果をさらに高めるのが、予算のより有効な配分ではないか」と、役所の担当者に進言したら
「理解しています」と答えが返ってきた。
予算を配分される側も既得権益のように、当たり前だという感覚ではなく、真の「費用対効果」を意識してもらいたいと思う。
私も以前は、ウニの漁獲高が少ないと予算が少ないためではないかと思っていた。
最近ウニ漁の手伝いをして、現場からの目線に立つと、考えも多少変化してきた。
「費用対効果」は、数字でのみ立証されがちだが、数字の中に隠れる行為を読み解く目線を磨かなければ、到底我が国の財政健全化は、困難のような気がする。
昨夜は、寒さで夢も凍結したようだ。
したがって目覚めたら、あまりにも現実的な目線で、世の中を見てしまったようだ。