カンヌ映画祭で「華氏911」と大賞を争った韓国映画だというが、どうも私は好きになれない。まず、画面が汚い。そして出演者たちの演技が胸焼けを起こすほど過剰。15年ぶりにシャバに出た主人公が日本料理屋(?)で生ダコを食うシーンがあるが、たとえて言うなら食いたくないのに無理矢理にタコの活き作りを口に押し込められたような不快感を覚えてしまうのだ。
まあ、以上は私の「感想」に過ぎないのだが、それを抜きにしても何とも釈然としない筋書きではある。前半、主人公がコツコツと穴を掘って外に出ようとするシークエンスが何の伏線にもなっていないのを始め、突然解放されたことをまったく疑問にも思わず、さっさと自分の「復讐」に専念してしまうのは脳天気に過ぎるのではないか。
彼に絡む若い女の「正体」も中盤で観客に勘付かれてしまうし、さらに「監禁の理由」に至っては正直な話アホらしいとしか言いようがない。思わせぶりなエピローグも蛇足だ。
パク・チャヌクの演出は粘着質に過ぎ、ウェルメイドに徹した前の「JSA」とは雲泥の差。主演のチェ・ミンシクを含め、キャストには個人的に何の魅力も感じなかった。ただし、この血の気の多さはカンヌ審査委員長のタランティーノ好みであった事だけは納得できる。
まあ、以上は私の「感想」に過ぎないのだが、それを抜きにしても何とも釈然としない筋書きではある。前半、主人公がコツコツと穴を掘って外に出ようとするシークエンスが何の伏線にもなっていないのを始め、突然解放されたことをまったく疑問にも思わず、さっさと自分の「復讐」に専念してしまうのは脳天気に過ぎるのではないか。
彼に絡む若い女の「正体」も中盤で観客に勘付かれてしまうし、さらに「監禁の理由」に至っては正直な話アホらしいとしか言いようがない。思わせぶりなエピローグも蛇足だ。
パク・チャヌクの演出は粘着質に過ぎ、ウェルメイドに徹した前の「JSA」とは雲泥の差。主演のチェ・ミンシクを含め、キャストには個人的に何の魅力も感じなかった。ただし、この血の気の多さはカンヌ審査委員長のタランティーノ好みであった事だけは納得できる。