元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

アナログ・カートリッジの新製品を試聴した。

2008-03-21 06:38:27 | プア・オーディオへの招待
 先日、市内某家電量販店でメーカーのスタッフを招いてのオーディオ機器の展示会がおこなわれていたので、ちょっと覗いてみた。時間の関係でオーディオ・テクニカ社によるレクチャーしか聞けなかったが、それでもなかなか興味深かった。同社はオーディオアクセサリーの供給元としては国内最大手だが、広く家電店でも扱われているケーブル関係は私はまったく信用していない。何しろ繋げると硬くて薄っぺらい音になる。ただし、同社の製品で二つだけは評価している。それは(以前にも書いたけど)ヘッドフォン、そして展示会でデモしていたアナログ・カートリッジである。

 カートリッジというのは平たく言えばレコード針のことだ。正確には針そのものではなく、レコードから針で拾った情報を電気信号に変えてアンプに送り込む発電機のようなユニット部分をも総称する。形式には起電力の出力用に永久磁石を用いるMM型(メーカーによってVM型、MI型など呼ばれることもある)と、コイルを使用したMC型とに大別される。それぞれの使い勝手としては・・・・と、いろいろ書いてくるとキリがないので省略するが(爆)、とにかくカートリッジはオーディオシステムの“音の入り口”であり、もちろん機種ごとに音が違う。昔は一人で数種類のカートリッジを揃えてサウンドの変化を楽しんでいるオーディオファンもたくさんいたものだ。



 で、オーディオ・テクニカ社のデモは同社の新製品であるモノラル専用カートリッジAT33MONOおよび既成のステレオ用カートリッジを紹介していたが、久々に聴くアナログの音に深く感じ入った。もちろん私もアナログプレーヤーは所有しているが、実家(同じ県内)のメイン・システム用であり、月に2,3度しか聴けない。そして何より新規に発売されたカートリッジの音に触れられたのは、実に楽しいことだった。

 使われたソフトは50年代のジャズ、そしてビートルズなどのポップスだった。針音やレコードのキズによるノイズはあるが、音楽の持つ熱気というか、有機的なサウンド展開を表現するには、まだまだアナログの出番はなくなってはいないと実感した。何しろ80年代においてCDに音楽ソフトの主役の座を明け渡してから、早晩消えてしまうと思われたアナログレコードは、今でも生き残っているのだ。それだけ抗いがたい魅力があるのである。

 このブログでは(映画の感想文の合間に)購入したCDのレビューを時々書いているが、機会があれば、いずれ自前のアナログレコードの中の面白いディスクも紹介したいと思う。
コメント
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