#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【bozzo】赤坂の夜は更けて

2009-10-11 | JAMAICA
10月11日。
東京らしい澄み切った青空と爽やかな風がすりぬける秋晴れの日曜日。
Paul Bleyを聴きながら朝食。妻は朝から親戚の結婚式で日枝神社へ。
独りこのピンと張りつめた心地よい午前を堪能する。

オキナワとトウキョウをどうしても比較したくなるけど、
こんな日曜日はオキナワにはなかった…と思う。
すべての事象が直線で結ばれているような緊張感のある朝。
それでいて、乾ききった風が心地良い。

カナダ出身のピアニスト…Glenn GouldやPaul Bleyがこれからのトウキョウには似合っているんだろうな。

         ●

週末の金曜日、Jamaica撮影のきっかけを生んだレゲリーマンの個展会場におじゃました。
タイトルもそのまま「レゲリーマン展」
自身のプロモーションも兼ねて、レゲリーマンの歌をそれぞれ大判の絵にしていた。
サラリーマンの悲哀とレゲエの歓喜が綯い交ぜになったカオスのような世界。
ポップアートに近いスタンスで新しいんじゃないか?兎に角そのパワーに圧倒された。

その後、一堂は赤坂のKenny'sBarへ。
会期中のイベントとして計3回のパフォーマンスが織り込まれていて、今日が2回目。
レゲリーマンとつながりの深いアーティストがその個展を祝い演じる。
クラシックあり、ラテンあり、ベリーダンスあり、ブルースあり…と、赤坂の夜は盛り上がる。

久々に感じるトウキョウ赤坂のサラリーマン風情に、ちょっとばかり懐かしさがこみ上げてくる。
18年前、大学卒業後ボクは六本木の写真スタジオにアシスタントカメラマンとして入社した。
のちに「バブル崩壊」と称された日本経済凋落のまっただ中、ボクは六本木の飯倉交差点で缶詰になっていた。

夜中に撮影を終え、カメラマンと繰り出すのは主に六本木界隈だったけれど、
当時は「カネは天下の回りモノ」的金銭感覚だったので、
一夜に10万とか飲み倒すのはザラで、夜中の2時ごろタクシー飛ばして歌舞伎町へ…なんてこともあった。

「会社のカネは俺のカネ」「これ、領収書で下りるから」「ねえちゃんつけといて」
なんて会話が毎夜繰り返されていた時代を「大人社会」と吸収して学んだボクは
今でも六本木、赤坂の夜を歩くとそのバブリーな幻影を見る。

この日集まった人たちはレゲリーマンはじめ、みんなバブル経験者。

その享楽を骨の髄まで堪能した世代だったと思う。
だからステージで自身を表現されている姿を見ると、
ボクはあの時代に接した「大人」たちを想起してしまうのかもしれない。

この感覚もオキナワではなかった。
15年前に封印されていたモノが、徐々に解凍されていくみたいで
時々起こるフラッシュバックと共に今後の展開がまったく予測できない。


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