#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【Charles Mingus】Duke Ellington’s Sound of Love

2010-11-21 | ACT!
ピアノトリオがオリジナルのブルースの演奏を終えて、ピアノが
The Star Crossed Lovers」のイントロを弾き始めた。ボクが
店にいるとそのピアニストはよくそのバラードを弾いてくれた。
ボクがその曲を好きなことを知っていたからだ。エリントンの作
った曲の中ではそれほど有名な方ではないし、その曲にまつわる
個人的な思い出があったわけでもないのだが、何かのきっかけで
耳にしてから、ボクはその曲に長いあいだずっと心を引かれ続け
ていた。学生時代にも教科書出版社に勤めていた頃にも、夜にな
るとDuke EllingtonのLP「Such Sweet Thunder」に入っている
The Star Crossed Lovers」のトラックを何度も何度も繰り返
して聴いたものだった。そこではJonny Hodgesがセンシティブで
品の良いソロをとっていた。その気だるく美しいメロディを聴い
ていると、当時のことがいつもボクの頭の中によみがえってきた。
あまり幸せな時代とは言えなかったし、ボクは満たされない思い
を抱えて生きていた。ボクはもっと若く、もっと飢えていて、も
っと孤独だった。でもボクは本当に単純に、まるで研ぎ澄まされ
たようにボク自身だった。その頃には、聴いている音楽の一音一
音が、読んでいる本の一行一行が体にしみ込んでいくのが感じら
れたものだった。神経は楔のように鋭く尖り、ボクの目は相手を
刺すようなきつい光を含んでいた。そういう時代だったのだ。
             (「国境の南太陽の西」村上春樹著)

             ●

11月05日の夜、2年ぶりに六本木alfieへ行ってみた
2年前は会社の慰安旅行で東京に来た時だから、
なんだかかなり遠い記憶に感じる。

…2年前だったか。
あの頃は会社勤めもしていて、
慰安旅行に託けてalfieへ顔を出したのか…。

そんな時代があった…んだ…と、
かなりセンシティブな心境だけれど、

今回の目的はもちろん川崎太一朗さんのブリリアントな音を聴きに。
しかしオルガンをバックに従えての演奏だとは思わなかった。

このオルガン奏者、河合代介さんがものすごいPlayerで、ハイ。

オルガンはベースを足で奏でるのだけど、
この足裁きが目を見張る素晴らしさ。
両手でソロを弾きながら
左足でGrooveたっぷりのベースラインを弾くって、
曲芸以外の何ものでもないと…ただただ口あんぐり。

目の前で繰り広げられる神業と、
レスリースピーカーから産まれてくるgroovyなサウンドと…。
いやあ、知らなかったけど、
ハモンドオルガンって、今日本で作っているのね。

とにかく驚きのFunkyTuneの連続で、リーダーを務める太田剣さんも
Cannonball Adderleyを崇拝するアルト吹きだけあって、
スケールを縦横無尽に吹き飛ばすあたり度肝抜かれたんだけど、
(ホント、alfieでは驚嘆な演奏ばかりに出会えて嬉しい)
そのFunkyなソロに気負ったのか、
川崎さんのソロは1,2曲と少しばかりGrooveが薄くて、
見ているこっちがちょっとばかりはにかんでしまう感じだったのだけど、

いやいや、さすがの太一朗さん。

びっくりしました。

このDuke Ellington's Sound of Loveって曲で。

「Charles Mingusすげえ」って、楽曲自体にも驚いちゃって、
春樹の「国境の南太陽の西」で出てくる
The Star Crossed Lovers」思い出しちゃったんだけど、
今、聞き比べるとよお似てる。さすが、チャールス。

この気だるい感じと、スケールの大きさ。
楽曲のもつヴィジュアルイメージの懐の深さ。
これを河合さんのポリフォニックなオルガンを背に
朗々と歌う川崎さんのFlugelhornがもう、たまらなくて。

…何かのきっかけで耳にしてから、
 ボクはその曲に長いあいだずっと心を引かれ続けていた。

じゃないけど、
あの日以来、中古CD屋を巡る日々。
チャールスのあのいかつい顔からは想像つかないほど、
彼の作る楽曲はとても奥ゆかしくそんでもって奥深くて
人間の懐の深さっていうか、「JAZZは人間そのもの」って
名言吐くほどの生き様だったんだなあ…と改めて聴き入っている。

Monksにしろ、Mingusにしろ、Dolphyにしろ、
Jazzにすべてを捧げたミュージシャンが奏でる音楽は
いつ聴いても色褪せないし、センセーショナルだ。

そんな出会いを導いてくれた六本木Alfieには、
学生時代からの思い入れがあるから、
日野元彦さんの面影も感じつつ、いつも襟を正してJazzを拝聴してる。

夜な夜な徘徊して、Jazz漬けの日々で
飯が食えたら最高なのに…と、今夜もJazzに心酔。

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【bozzo】1年ぶりの沖縄

2010-11-03 | Photo-diary
11月3日水曜日。晴れ。
久々の更新です。大変ご無沙汰してました。

更新が滞ると、
ブログってのはどんどん疎ましくなる存在だと
改めて思った次第。

10月29日の夕方から11月3日の夕方まで
友人のAlanと若菜の結婚式で沖縄滞在していた。

そのためにやらなければならない作業が山積みで、
ブログ更新の余力がなかった…というのが本音。

      ●

1年と1ヶ月ぶりの沖縄は、
こんなにも温かいものか…と思うほど
温かい愛に溢れていた。

もちろん友人の結婚式という
おめでたい席だったのもあるけれど、

そこに集った友たちの笑顔や、
交わす言葉、酒、触れ合い、すべてが
…あたたかった。

6日間の滞在で、
限られた友人にしか会えなかったけれど、
時間を割いて集まってくれた人たちの
なんとも言えない温かさ、笑顔、言葉は、
何事にも代え難いパワーをボクらに与えてくれた。

連絡もせず会うこともできなかった
沖縄の友人たちにはホント申し訳なかった。
この場を借りて、お詫びします。

      ●

サンマリーナホテルで行われた挙式は
とても素敵なものだった。

ビーチでのセレモニー、パーティーは
ボク自身初めての経験だったし、
台風あとの力強い風が肌寒くやっかいではあったけれど、
夕暮れとともに場も盛り上がって、気持ちも開放的になり、
なんとも言えない高揚感があって、とてもいいバーティだった。

新郎新婦の沖縄に対する思いが沖縄での挙式を実現したのだけれど、
そのおかげでボクたちも懐かしい顔ぶれと再会することができて、
ますます沖縄がすばらしい場所として記憶に刻まれ、
その思いを強くする結果となったのは、なによりだった。

      ●

挙式直前に訪れた「水円」というカフェは、
この8月にオープンしたばかりの友人のお店なんだけど、
その内装すべてを請け負った棟梁もボクの友人で、
これまたその仕事の素晴らしさにたまげてしまったし、

いただいた特別メニューのプレートも
ほっぺたが落ちるほどの見事さで、
手に職をもった友人たちをホント頼もしく思った。

宜野湾のオウチカフェや本部町の花人逢などの
馴染みだった店も記憶そのままの味と場所を提供してくれたし、

ボクが個展をやった流求茶館桜坂「g」
そのままの素敵な空間で迎えてくれた。

偶然にもオープニングレセプションが行われたKAMI-GAKARI展では
周知のクリエイターたちと旧交を温めることが出来た。

最後に立ち寄った「g」のオーナー宅も
沖縄の鉄筋コンクリートの古い住宅を自前で改築した
素晴らしい空間で、自由に自分らしさをエンジョイしていて、

「沖縄での生活って、こんなにも開放的なのか…」

と、なんとも切ない気持ちになってしまったのだけど、
やはり沖縄はボクにとってどこまでも特別な場所だと実感。

いつか必ず戻ってくるぞ…と機上から眼下に誓った。
時間を共有してくれたみんな、ホントにありがとう。
とても充実の6日間でした。

また顔出します。(^^)/

そして、何よりこの機会を与えてくれたAlan&若菜、
とっても素敵な一日だったよ、この記憶のまま、
いつまでも温かいふたりで、末永くお幸せに。
ありがとう。








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