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沖縄から東京へ!流転の写真日記

【松本清張】ゼロの焦点

2011-08-27 | BOOKS&MOVIES
森村誠一の「人間の証明」を読了したあと、
ニッポンの敗戦がもたらした贖罪ってやつは
とんでもないものがあったんじゃないか…と鑑み、

戦後の闇を描いた作家の本を当たってみようと
まずは松本清張「ゼロの焦点」を手に取った。

思った以上に、ニッポンは多くの代償を支払い、
今に至っている…と痛感、まさに痛感した。

米兵好みの女「パン」×2=「パンパン」に成り下がった過去を持つ女が、
過去を抹消すべく次々の殺人を犯してしまう筋立ては「人間の証明」と近しいものがあるが、

いやいや、それだけ敗戦後のニッポンは貧に窮していて
「プリンシパル」などかなぐり捨てて「復興」に一目散だったのだろう。

GHQ占領下の立川・横須賀の、欲望が渦巻く無政府状態は、容易に想像がつく。

人間の本性が剥き出しになった勝者米兵と敗者パンパン。
のちに社長夫人とまでなる女も、大学で習得した英語を駆使し、
世間の荒波を乗り越えていく。

たかだか66年前の話である。
しかし、生きることに必死だった。

考えてみたら、たった66年。
しかし、ニッポンはどん底だった。

この「ゼロの焦点」は昭和34年(1959年)の発刊。
連載された当時は、パンパンの記憶もまだ生温かい時代。

これだけ貧に窮した苦々しい体験があったから
ニッポンは高度経済成長という理想を打ち出したし、
日本列島大改造などという大きなスローガンを掲げた。
「なにっくそ!」という反骨精神…それだけで繁栄を勝ち得た。

あの田中角栄は「田舎の貧窮をどうにかせにゃならん」と「原子力」を推進した。
「いつまでもアメリカに頼ったエネルギー政策ではならん、自立して貧窮から脱するのだ」と。
そして、カネが循環する法を成立させた。原子力を建てることでカネが還元される法を。

「田舎でエネルギーを作り、東京が経済を回す。そして田舎にカネが回る」

それが電源3法と呼ばれるものだ。

なんとも皮肉なことだろうか。
結局、敗戦後の清算を66年経った今、
喧喧諤諤としながらニッポンはおこなっている。

ちっとも戦争は終わっていない。
敗戦の古傷は今も癒えていないのだ。

昨日、蒼穹舎で見た写真集を思い出す。
村越としやさんの「あまもり」。

軟調のどんよりしたモノクロの雨の情景。
ニッポンの田舎が写し出された質素な光景。

でも、ニッポンは今もこのような情景の島だった。
基本的には華美とは程遠い島国であった。

そのどんよりとした写真集をめくりながら、
ニッポンの貧窮を想った。

いやいや、これこそがニッポンの原景である。
ここからスタートしなければいけないのだ。

急速な電子機器の発達が、ニッポン人の原型を麻痺させてしまった。

なにか勘違いをしている…と、ボクは思う。

いまこそ敗戦後のニッポンから学ぶべき時なのではないだろうか?
そんな思いに、「ゼロの焦点」読了後、ボクは強く囚われた。
たった66年。

今日も鎮魂の花火が、隅田川上空に上がる。
戦争はちっとも終わっちゃいない。






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【中野RAFT】豊田穂舞

2011-08-27 | DANCE
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【中野RAFT】荒悠平

2011-08-27 | DANCE
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【中野RAFT】川村美紀子

2011-08-27 | DANCE
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【中野RAFT】石和田尚子_02

2011-08-27 | DANCE
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【中野RAFT】石和田尚子_01

2011-08-27 | DANCE
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【中野RAFT】DANCE/NEST6

2011-08-27 | DANCE
8月26日(金)、その大雨の中、
会場となった中野RAFTへ。

大久保通りは川のように雨水があふれ、
膝下まで水に浸かりながら到着。

3組のダンサーがそれぞれの世界観を
表現する…その場に立ち会うように写真を撮る。

川村美紀子さん
石和田尚子さん
荒悠平さんと豊田穂舞さん

3組3様のアプローチで
とても愉しめた。

日曜日まで公演やってます。ぜひ!
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【熊谷聖司】THE TITLE PAGE

2011-08-27 | PHOTO
熊谷聖司さんの写真展「THE TITLE PAGE」が行われている
ギャラリー蒼穹舎へ。

「THE TITLE PAGE」の写真集とプリントを見比べる。

息を呑む美しさ。
プリントは見つめていても奥行きがあるから、
眼が痛くない。

印刷物はどうしても紙に再現したドットから素地が顔を出す。
だから、見つめていると眼が痛くなる。

あらためて写真の力を思い知った。

じっと見つめていたら…雷とともに豪雨が。
ものすごい音で空が瓦解し、開いた穴から雨が流れ落ちてきた…そんな感じ。

ずっとギャラリーで雨宿りしたかったけど、
そんな訳にもいかず、ずぶ濡れになった。
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【prospekt_teatr】金縛り_黒田なつ子

2011-08-27 | DANCE
ダンサー、黒田なつ子さん。

今回に限らず、なつ子さんからは
いろんな刺激を受けてきた。

そもそもダンスに興味を抱いたきっかけが
なつ子さんのカラダの動きだった。

今回の舞台でも
なつ子さんのキレは健在。
ますます表現に磨きがかかってきたかな。

いろんなダンサーを見てきたけれど、
やはり彼女がピカ一。
そのオリジナリティは少しも輝きを失っていない。

「金縛り」公演は、明日までやってます!
両国シアターカイへぜひ!
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【prospekt_teatr】金縛り_福島梓

2011-08-27 | DANCE
ダンサー、福島梓さん。
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【prospekt_teatr】金縛り_山上優

2011-08-27 | DANCE
役者、山上優さん。
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【prospekt_teatr】金縛り_kan-ichi

2011-08-27 | DANCE
ダンサー、Kanーichiさん。
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【prospekt_teatr】金縛り_小林千恵

2011-08-27 | DANCE
役者、小林千恵さん。
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【prospekt_teatr】金縛り_神之田里香

2011-08-27 | DANCE
8月25日(木)、両国シアターカイにて
プロスペクト・テアトル公演の「金縛り」を撮影。

3人の俳優、3人のダンサーに、2人のミュージシャン。

「睡眠麻痺」=「金縛り」の不可思議を
深層心理的に表現された演劇。

音楽とダンス、そして演じ手の絡み方は絶妙。
プロット毎の演出はとてもおもしろかった。
しかし、全体を通して思い返すと、
はて?金縛り?っって????

…と、「金縛り」がタイトルというよりは
「金縛り」に着想を得た…という仕上がりに残念。

結局、何を伝えたかったんだろう…と反問してしまう。
惜しい作品。

写真は、役者神之田里香さん。
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【aug_21th】なぜ沖縄は、人を惹き付けるのか?

2011-08-21 | Photo-diary
BRUTUS最新号を読んだ。

「なぜ沖縄は、人を惹き付けるのか?」で
かつての島の友人・知人が記事となって紹介されていた。

  島の生活。

記事を読んであらためて思った。
そう、沖縄には自然が生活と共にあった…と。

国道の渋滞にイライラしながら窓を開けると、
潮風が頬をすり抜けていった。
見上げると、フロントガラスいっぱいに夕焼けが迫っていた。

そんな、「ハッ」とするような瞬間が
日々の中に常にあるのが、島の生活だ。

もちろん、東京にも
そういった自然との対面は
生活の中に潜んでいる。

となりのベランダから夕顔が白い花弁を覗かせている。
鳴き尽くした蝉が駐輪場で息も絶え絶えと伏っしている。
夕方の川辺にトンボがもう姿を現している。

でもそういった風情に浸る余裕を、都会は容赦なく剥奪する。

まるで東京が日本列島の経済をまわす動力源だと気負うかのごとく、
この摩天楼で働く人々は常に「経済発展」に振り回されている…ような気がする。

いろんなものが集中しすぎているから、だろう。

何かを産み落とし続けることが、東京の活力であり、
ニッポンの活力であると、信じて疑わないところがあるんだと、思う。

政治もしかり。

中央が決めないと、何も始まらない…と勝手に覇権争いを始めている。
視野が狭い…というか。自尊心が高い…というか。

ゆうだいが言うように、
「まずは東京をぶっ壊してから、始め」なくては
本来のニッポン復興はあり得ないような気がする。

    ◎

よしもとばななさんが新聞のコラムで
ミコノス島の話を書いていた。

島での食事では、決して飲み過ぎることもないし、
食べ過ぎることもない、太ることや痩せることもない。

なにもかもが流れるように自然だから。

 「不自然な環境に美味しいものだけがありすぎるから、ドカ食いがある。
  そのへんにある美味しいものを適度な運動の後に、時間をかけてあれこれいただく、
  ということをしていたら、人はそんなにおかしなことにはきっとならないんじゃないかな、と思う。」

自然とともにあるから、人は自然の一部だと自覚があるから、
適度を知り、適量を超えない。これはどんな事柄にも言えること。

コンクリートジャングルの幽閉された空間で、
作られた生活や政治を営んでいるから、間違った方向へと進んでしまう。
もっともっと、自然を知ったらいい、自分を見知ったらいい、そう思う。

  そう、被災地に立ったら、ええ。
  おのれの無力さを見知ったら、ええ。

そこから、すべてがはじまるんだ。


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