#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【KINGSTON】STINGの夜 その5

2009-01-28 | JAMAICA
空がだんだん、白けてきた。
デブッチョは、バックステージにも戻ってこなくなった。

完全にボクは置いてけぼり…となった。

怒りだけが、宙ぶらりんに、白茶けた空に浮かんでいた。

クレーンに吊された大音量のスピーカーからは
ボクの耳には何も届かなかった。

どんどん色浅くなる星空に、無音の空間が広がっていた。

黒い人間の集まりが、朝日に照らし出され、
乱反射をしていた。キレイな光景だった。

そのキレイな光景も、無感覚に広がっていた。
もう絶望的だった。誰も味方にはついていなかった。

…カメラがない…その事実が、ココロを空白にしていった。

なしのつぶてのまま、時間だけが無情に過ぎていった。
ステージではすでに勝敗も決まり、三々五々に黒光りの人々はゲートを出て行く。

濃紺から白へのうつくしいグラデーションの青空と
日輪の過剰な光と、群衆のシルエットと。

疲れ切ったココロとカラダに、最高にフォトジェニックな瞬間を提供して
完膚無きまでズタズタになって、呆然と歩く。

日輪を背負って歓喜するジャマイカ人たち。

客待ちタクシーや乗り合いクルマが
クラクションを鳴らし、家路へ急ぐ。

すでに7時を廻った。

ジャマイカ3日目にして
最悪な問題を抱え、解決の糸口もないまま、
宙ぶらりんな気持ちで、ボクはホテルへと向かった。

結構なボディブローだった。
足腰がふらついて、セコンドの支えなしには歩けない…
…そんな気分だった。

      ●

さらに驚いたことには、
このイベントは警察が主催だということ。
警察の威信を示すために、
事故も死者も出さないよう、最大限の努力をしている…ということ。

「SWAT」と書かれた制服を着て、ライフルを肩にかけた
いかつい連中がステージ袖で威厳を掲げていたのも
そんな背景があってのことだった。

ジャマイカ最大のイベントを滞りなく仕切る。

…ということは、警察の威信で
ボクのカメラも見せしめとして盗まれたのか…。

     …警察が!?

…その…意味が…つかめないのですが…。







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【KINGSTON】STINGの夜 その4

2009-01-27 | JAMAICA
12月27日、午前5時。
日の出にはまだ早い。
しかし、会場はものすごい熱気。

爆音と怒号と嬌声と、
スプレー缶とロケット花火とフラッグと。

会場に詰めかけるジャマイカ人の群衆に
押しつぶされそうになりながらゲート前まで戻る。

   ああ、ここからは無音状態。

あまりのサプライズに、周囲の音が記憶にないのだ。

   5時から7時までの音の記憶がない。

あるのは、心臓の高鳴りと、こめかみに脈打つ怒りのシグナルだけ。

         
       「 ………!!!!」
       とにかく、驚いたのだ。
      なんといっても、驚いたのだ。

ゲート前の約束の時間に、
事務所を訪ねてみると…
そこには、誰もいなかった。

      それはもう、サプライズなのだ!

その瞬間、「やられた!」と悟った。(もう遅いのだけどね)
預けたカメラの一切合切が盗まれたと合点した。
ああ、なんという過ちを犯した!!!!と
何度も何度も自分を悔いた。

しかし、このまま引き下がっても仕方がない。
まずは、やれることだけ、とにかくやろう。

ゲート前で幸いにして、入場時に難癖をつけてきたデブッチョがいた。
「ヘイ!事務所の連中がいないんだけど、オレのカメラ返してもらおうか!」

気持ちとは裏腹に、英語ではどのように伝わったのか…。
そのデブッチョは、面倒臭そうにボクをバックステージまで連れて行く。


     とにかく、カメラだ。
     沖縄からわざわざプロ仕様のNikonを借りてきたのだ。
     なくすわけには、いかない。
     キズひとつなく菓子折といっしょに、返す手はずなのだ。

血潮が脳みそを掻き回した。
真っ赤な顔をしていたに違いない。
他のスタッフも、目を背けて相手にしない。

そりゃそうだ。

ステージは最高のクライマックスを迎えている。
観客はもちろん出演者たちも総出で
ステージの行く末を見守っている、まさにその時なのだ。

何万というオーディエンスの彼方からは
日輪が今まさに昇天しようとしている。

そのなんと美しいこと。

      あああああ、カメラ!!

この時ほど、カメラの不在を嘆いたことはない。
なぜ、この決定的な瞬間をボクはみすみす見逃しているのだ。



   

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【RENT】No Day but Today

2009-01-25 | BOOKS&MOVIES
RENT-Trailer
RENT-on broadway
RENT-wikipedia

奇しくも作家の命日に
どっぷりと「RENT」の感動を味わってしまった。

高良結香さんの取材をした時から
「RENT」は気になる作品として記憶にあったが、
こんな感動的な…しかも運命的に産み出された作品だとは
今まで知らなかった。

ジョナサン・ラーソン。
「RENT」を7年間かけてカタチにした男。
35歳という若さで、「RENT」初演の朝、台所でひとり召された男。

1988年の構想スタート時はAIDSが脅威の時代であり、
実際ジョナサンの友人も3人がAIDSで亡くなっている。

自己を表現することのすばらしさと
今日という一瞬を精一杯生きることのすばらしさを
友人の死を通して鮮烈に描いている「RENT」は
楽曲や歌詞の力強さで、ボクの脳天にがつんと響いた。

そして「RENT」の成り立ちそのものが
描かれた世界そのままであることを知って、
さらに今日1月25日がジョナサンの命日であり、
初演の当日であることを知って、
ボクは戦慄し、涙を流した。

52万5600分。
1年を分で計った数だ。

 One song Glory
 One song Before I go Glory
 One song to leave behind
 Find one song One last refrain

 素晴らしい曲を 天に召される前に
 後世に残る名曲を書きたい
 最後の曲に 命を吹き込みたい

ジョナサンのその熱い想いが結実して、今日ボクに届いた。
そんな気がしてならない。



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【RENT】Seasons of Love

2009-01-25 | BOOKS&MOVIES
525,600 minutes,
52万5600分
525,000 moments so dear.
52万5600分の貴重な時間
525,600 minutes -
52万5600分
how do you measure, measure a year?
1年を計る基準は何?

In daylights, in sunsets, in midnights, in cups of coffee.
昼、夕焼け、深夜、飲んだコーヒー
In inches, in miles, in laughter, in strife.
インチ、マイル、笑い、ケンカ

In 525,600 minutes -
52万5600分という時間
how do you measure a year in the life?
人生の1年をどうやって計る?

How about love?
愛ではどうだろう?
How about love?
愛では計れるだろうか?
How about love?
愛を数えてみよう
Measure in love.
愛で時を刻み 愛の季節を作ろう
Seasons of love.
愛の四季が巡る

525,600 minutes!
52万5600分
525,000 journeys to plan.
52万5600分の旅がある
525,600 minutes -
52万5600分
how can you measure the life of a woman or man?
どう数えるの?男や女の人生を

In truths that she learned,
彼女が知った事実
or in times that he cried.
それとも彼の涙
In bridges he burned, or the way that she died.
彼の旅立ち 彼女の死

It’s time now to sing out,
大声で歌おう
tho the story never ends
物語は終わらない
let's celebrate remember a year
友と過ごした1年を祝おう
in the life of friends.

Remember the love!
愛を忘れてはいけない
Remember the love!
愛は天からの贈り物
Remember the love!
愛を分かち愛を広めよう
Measure in love.
愛で時を刻み
Seasons of love! Seasons of love.
愛の季節を作ろう 

あなたの人生を愛で計ろう

      ●

今日はジョナサン・ラーソンの命日。
Jonathan Larson, 1960年2月4日 - 1996年1月25日

[youtube]RENT-Seasons of Love
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【KINGSTON】STINGの夜 その3

2009-01-21 | JAMAICA
暢気にNikonフル装備を預け、
身軽になった足取りでステージ前の
柵に囲まれたVIP席へ向かう。

こちらは一緒に行った香菜ちゃんのblog「カナリヤの奏」。

周りの人間がみなジャマイカ人という状況のイベント自体
初めてのことなのだが、
これだけ(何万人いたんだろうか…10万人は下らないのでは?)の
ジャマイカ人に囲まれる経験も初めて。

みな暗闇と同化する肌合いだから、
白目が迫ってくる感じで、落ち着かない。

おまけにみなさん、年に一度のお祭りに
心底楽しんでいるご様子で、耳横で絶叫するわ、
スプレー缶にライターで火を付け、
1mほどのフレイムを頭上に発射し、
危ないのなんのって。

ロケット花火が何十発とステージへ向けて飛んでいくは、
大きな旗が振られ、Big Frameはゆらゆらと揺れ…。

途中でVIP席のフェンスが倒れ、
怒濤のように人が入り乱れ、
もはや完全に身動きが取れない状態まで。

こちらは一緒に行ったもうひとりの女性、文栄さんのblog「DAICHI [旭] AKIRA」。

夜中の4時頃。

ステージもヒートアップ!
VIP席は人で埋め尽くされ、
PRESSと称した日本人たちはみな
ステージ手前の高台によじ登り、
難を逃れようとしている。

…約束の5時までもう少し。
 これは早めにVIP席を逃れたほうがいいな…。

カメラが無事帰ってくるのか、不安が募る。
とにかく、ここは約束通りゲート前まで戻ったほうがいい。

…残念なことに見逃してしまったが、イベントはこれからが正念場だった。



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【KINGSTON】STINGの夜 その2

2009-01-21 | JAMAICA
「Hey!,No Camera!」

Hey!という呼びかけは
全然気持ちよくない。

相手を苛立たせるに余りある呼びかけだ。

まったくもってデカイ態度だ。
ジャマイカ警察主催のイベントだと
聞いていたが、こいつらポリスなのか?

ゲート前の事務所まで連れて行かれ、
カメラを置いていけ…とぬかしやがる。

この時に最後まで抵抗すべきだった…と
明朝ものすごく後悔することになるのだが、
苛ついていたこともあり、早く切り抜けたかった気持ちもあり、
言われるままにカメラを預けてしまった。

これは大いなる間違い。

「ジャマイカでは、モノを預けたら
 100%戻ってこないから、絶対預けないで」

13年在住のナイト彩子さんの忠告。
そんな忠告さえ、事前に聞いていれば…。

「明日の朝5時に取りに来て。返すから。」
ドデカイ図体の男の上司らしき女性が
ぞんざいに言い放つ。

「デポジットの証明をください」
とにかくそのまま渡してしまったら
後で問題になりそうだ…と、拙い英語で尋ねたところ…

「そんなモノはない」
…と一喝されてしまった。

これも後で思えば、十分伏線となっていたことなのだ。
彼女はこの時すでに盗もうとしていたに違いない。



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【Bob Marley】So Much Trouble in the World

2009-01-20 | JAMAICA
[youtube]So Much Trouble in the World

So much trouble in the world
今の世の中 問題ばかり
So much trouble in the world
この世の中 問題ばかり

Bless my eyes this morning
朝 祈りをささげ 
Jah sun is on the rise once again
JAHの陽が再び昇る
The way earthly thin's are goin'
今の地球じゃなにが起きても
Anything can happen.
不思議はないさ

You see men sailing on their ego trips,
奴らはスペースシップに乗り
Blast UPON their space ships,
エゴ・トリップへと旅立つ
Million miles from reality:
現実から100万マイルも離れ
No care for you, no care for me.
君のことなど知らん顔

So much trouble in the world;
今の世の中 問題ばかり
So much trouble in the world.
この世の中 問題ばかり

All you gotta do: Give a little (give a little),
きみがしなければいけないことは
take a little (take a little), give a little (give a little)!
ほんの少しを与えることだ

One more time, ye-ah! (give a little) Ye-ah! (take a little)
Ye-ah! (give a little) Yeah!

So you think you've found the solution,
きみがみつけた解決策も 
But it's just another illusion!
実はただの幻なのさ
(So before you check out this tide),

Don't leave another cornerstone
流れの中から抜け出す時には
Standing there behind, eh-eh-eh-eh!
いしずえを忘れちゃならない

We've got to face the day;
その日は必ずやってくる
(Ooh) Ooh-wee, come what may:
たとえ何があろうと
We the street people talkin',
俺たちストリートピープルは伝えるんだ
Yeah, we the people strugglin'.
そして闘うのさ

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【KINGSTON】STINGの夜 その1

2009-01-20 | JAMAICA
STING2008Clip-Mavado VS Kartel
STING 2008 最高!
Mavado

[youtube]Vybz Kartel-Ramping Shop
[youtube]Mavado-Last Night
[youtube]Movado-Top Shotta Nuh Miss

12月26日(金)。
Jamaica最大のイベントSTING。
DJバトルの紅白歌合戦。

ボクはこのイベントで2度の悔しい思いをすることになる。

ひとつはカメラを盗まれたこと。
ひとつはこのイベントを写真に収められなかったこと。

      ●

Bob Marleyから止まっている
ボクのようなレゲエファンにしてみれば
STINGは刺激が強すぎる。

夜の9時から朝の7時まで
文字通り夜通し歌いまくるイベントで
ジャマイカ中のレゲエファンは狂喜乱舞する。

そのすざましさと言ったら…!

まずはことの成りゆきを
事実にのっとって書いていきたい。

      ●

ボクたちはRickieのタクシーで
夜の9時に会場まで向かった。

チケットはVIP席。

5000J$。
柵に囲まれたステージ前のエリアだ。

カメラの持ち込みができるという
あやまった情報を鵜呑みにし、

ボクはゲート前まで沖縄のカメラマンに借りたNikonを
クリップオンとモータードライブまでフル装備して
持ち込もうとしていた。

VIP席のチケットを見せ、
プレスのような態度でゲートを過ぎようとした、その時
デカイ図体の男が行く手を阻んだ。

「No Camera!」



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【Bob Marley】Rat Race

2009-01-15 | JAMAICA
Uh! Ya too rude!
Uh! Eh! OH What a rat race!
Oh, what a rat race!
Oh, what a rat race!
Oh, what a rat race!
This is the rat race! Rat race! (Rat race!)
こいつはイタチごっこ 愚かなイタチごっこ

Some a lawful, some a bastard, some a jacket:
法を守るもの 法を破るもの そして管理するもの
Oh, what a rat race, yeah! Rat race!

Some a gorgon-a, some a hooligan-a, some a guine-gog-a
ゴルゴン ギャング モルモット このイタチごっこの中に
In this 'ere rat race, yeah! 

Rat race!

I'm singin' that
When the cat's away,
猫がいなけりゃ ねずみが騒ぐ
The mice will play.

Political voilence fill ya city, ye-ah!
政治の暴力が街にあふれる
Don't involve Rasta in your say say;
ラスタを巻き込まないでくれ
Rasta don't work for no C.I.A.
ラスタはCIAなんかに手をかさないのさ
Rat race, rat race, rat race! Rat race, I'm sayin':

When you think is peace and safety:
君が平和と安全を思う間に
A sudden destruction.
突然の破滅
Collective security for surety, ye-ah!
ホントの集団保証を

Don't forget your history;
歴史を忘れずに己の運命を悟るんだ
Know your destiny:
水は粗末にしながら
In the abundance of water,
愚か者は渇く
The fool is thirsty.

Rat race, rat race, rat race!

Rat race!

Oh, it's a disgrace
見るに耐えないんだ
To see the human-race
イタチごっこの人間たち
In a rat race, rat race!

You got the horse race;
馬のレースもある 犬のレースもある
You got the dog race;

You got the human-race;
人間のレースだってある
But this is a rat race, rat race!
だけどこいつはイタチごっこ

      ●

ジャマイカ最大のイベントに参加してみて
The STING
その「イタチごっこ」な有様を実感するような事件があった。


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【KINGSTON】クリスマスイブの夜 その4

2009-01-15 | JAMAICA
「ガンポイント」の話を聞いていたから、
すぐさま拳銃がイメージされてしまって、
ジャマイカ初夜からびびりまくり。

今、STUDIO ONE STORYのDVDを見返してみてたけど、
KINGSTONも結構のどかに写ってるから、
すべてがすべて「ガンポイント」じゃないとは思うけど。
(Coxson Doddが2005年の5月5日に心臓発作で亡くなっていたのはショック!)

まぁとにかく
クリスマスイブの夜は
過敏に反応してしまったので
そのままお開きってことに。

それにしても
トレンチタウンの現状、
昼間にもう一度観察してみたかった。
(結局、これ以降ダウンタウンにも行けず終い)




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【Bob Marley】Burnin' and Lootin'

2009-01-12 | JAMAICA
This morning I woke up in a curfew;
今朝 夜間外出禁止令でオレは目覚めた
O God, I was a prisoner, too - yeah!
主よ オレも囚われの身だったんだ
Could not recognize the faces standing over me;
オレを見張る顔は誰か見分けることもできない
They were all dressed in uniforms of brutality. Eh!
奴らはみな暴力の制服姿だったのさ

How many rivers do we have to cross,
どれだけの河を渡ればいいんだ
Before we can talk to the boss? Eh!
ボスと話をつけるまで
All that we got, it seems we have lost;
得たモノはすべて失い
We must have really paid the cost.
こんなにも犠牲をはらったというのに

(That's why we gonna be)
Burnin' and a-lootin' tonight;
だから焼き払え 奪い取れ この夜に
(Say we gonna burn and loot)
Burnin' and a-lootin' tonight;
焼き払え 奪い取れ この夜に
(One more thing)
Burnin' all pollution tonight;
すべての穢れを焼き払え
(Oh, yeah, yeah)
Burnin' all illusion tonight.
すべての幻を焼き払え
Oh, stop them!

Give me the food and let me grow;
食べものを与えておくれ
Let the Roots Man take a blow.
ルーツマンに一服させておくれ
All them drugs gonna make you slow now;
奴らのドラッグが君をダメにしたのさ
It's not the music of the ghetto. Eh!
ゲットーの音楽のせいなんかじゃないんだ

Weeping and a-wailin' tonight;
哀しみで涙を流す この夜に
(Who can stop the tears?)
Weeping and a-wailin' tonight;
哀しみで涙を流す この夜に
(We've been suffering these long, long-a years!)
Weeping and a-wailin' tonight
哀しみで涙を流す この夜に
(Will you say cheer?)
Weeping and a-wailin' tonight
哀しみで涙を流す この夜に
(But where?)

      ●

実際、ジャマイカでは
シガレットよりガンジャのほうが安価で手に入る。

シガレット50$に対してガンジャ5$程度。

だから、街を歩くとまず
「Give me a cigarette」と声をかけられる。
手にはガンジャが煙をくゆらせている。

ガンジャはラスタファリにしてみれば
「精神の解放」を与える自然の恵み。

シガレットは単なる嗜好品。
人工物は高価…ということか。

【youtube】Burnin' and Lootin'
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【KINGSTON】クリスマスイブの夜 その3

2009-01-09 | JAMAICA
ガンジャをくわえながら
売人でもあるラスタマンは、
TOYOTAの四駆を猛スピードで操り、
一路「パサパサ」へ。

クリスマスイブの興奮からか
街中はどこもかしこも
さまよえる若者たちで盛り上がっている。

ナイトマーケットが
路上で繰り広げられ、
ハイテンションなドレッド野郎が
「hey!」とクルマに罵声をかける。

負けじとボリュームを上げ
盛んに知り合いのレゲエソングを
聞かせるイカレタドライバー。

アップタウンから
ダウンタウンへ。

道はいきなり閑散とし、
一挙に剣呑なムードに。

車内に緊張感が走る。

「ちょっとホテルから離れすぎじゃない?」
「これってダウンタウン?」

不安な声が、ドライバーを刺激する。

「Don't worry, men」

ジャマイカ初日に
いきなりダウンタウン。

前知識でアタマでっかちになっているJAPには
トレンチタウンは、即「HOLD UP!」なイメージ。
カモがネギしょってノコノコと罠にはまるようなもんだ。

…とクルマはいきなりダウンタウンの中心部らしき場所へ。

    「うわ」

さきほどのアップタウンとは
明らかに街のトーンが違っている。

全体の色みがダークだし、土っぽいのだ。

そこにハロゲンのオレンジ灯が妖しさを演出。
ただよう体臭とガンジャの匂い、下水も未整備な雰囲気。

路上のナイトマーケットに突っ込むカタチで
クルマはダウンタウンのただ中へ。

まさにサファリパーク状態。

唯一の安全地帯が車中。
あとはみんながゾンビに見えてくる。

その脅えを察してか、路上のラスタマンが
口々にJAPを小馬鹿にしたような暴言を吐く。

このまま路上に出たら、首根っこを捕まれて
袋だたきに遭いそうな…そんな剣呑さ加減。

とにかく、とにかく、戻って体勢を立て直さないと。


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【Bob Marley】No Woman No Cry

2009-01-09 | JAMAICA
No, woman, no cry
No, woman, no cry
No, woman, no cry
No, woman, no cry

Said said
Said I remember when we used to sit
憶えているとも よく坐っていたね
In the government yard in Trenchtown
トレンチタウンの片隅で
Oba, ob-serving the hypocrites
眺めたよね 偽善者が
As they would
mingle with the good people we meet
善良な人たちに混ざって生きてるのを
Good friends we have had,
いい友だちは大勢いた
Oh, good friends we've lost
でもみんな居なくなってしまった
along the way
忘れろったって無理さ
In this great future you can't forget your past
でも未来は明るいんだ
So dry your tears, I say
さあ、涙を拭いて

No, woman, no cry
No, woman, no cry
Ee little darling, don't shed no tears
ダーリン、もう泣かないで
No, woman, no cry

Said, said,
Said I remember when we used to sit
憶えているとも よく坐っていたね
In the government yard in Trenchtown
トレンチタウンの片隅で
And then Georgie would make the fire light
ジョージが薪で起こした火は
As it was log wood burnin' through the night
一晩中燃え続けた
Then we would cook corn meal porridge
コーンミール・ポリッジを作って
Of which I'll share with you
ふたりで食べたよね

My feet is my only carriage
ボクを運んでくれるのはこの足だけ
So I've got to push on through
だから歩き続けるんだ

But while I'm gone, I mean...
ボクがいなくなっても
Everything's gonna be alright
きっと すべてはうまくいくさ
Ev'rything's gonna be alright
きっと すべてはうまくいくさ

      ●

夜中のタクシーから眺めたトレンチタウンは
想像を絶するゲットーだった。

陰惨を極めたシャンティタウンだった。

下水道の溝を意味するTrenchそのままの
汚水が浸った沼地のようなエリアに
バラックが様々な菱形で傾きへし合い、建っている。

古タイヤがゴロゴロ転がり、洗濯物がぶら下がり、
淀んだ空気の中をうつろなラスタマンが
ガンジャをくゆらせている。

そんな光景を思い出しながら
「No Woman No Cry」の歌詞を辿ると

ボブがどれだけ打ちひしがれていたのか、
そして、それでも前向きに捉えようとしていたのが、
痛いほど、伝わってくる。

「ボクを運んでくれるのはこの足だけ だから歩き続けるんだ」

どんな辛い目に遭おうとも
ボクはこの足で歩いていくよ。
たとえボクがいなくなっても
諦めないで、前を向いて歩こう。

「No Woman No Cry」が
どれだけの人に勇気を与えたか。

JAMAICAに行って、
肌身でそれを感じた。

ボブはまさにLegendだった。


【youtube】No Woman No Cry
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【KINGSTON】クリスマスイブの夜 その2

2009-01-08 | JAMAICA
12月24日。気温30度。
Tシャツ姿でもなんだか暑い。

クリスマスイブがこんなに暑いとは
正直、予想していなかった。

赤道ではいったいどんな陽射しを受けているのだろう。
(ジャマイカは北緯17度。まだ17度も下がある。)

クリスマスの休暇で
25日26日はお土産屋もスーパーも
レストランまで軒並みお休みになる。

だから24日はジャマイカ上げての買い物デー。
道路の混雑も半端ない。
空港からホテルまでなかなか辿り着けず、
冷房なしのタクシーで、蒸し風呂状態。

いきなり初日から洗礼を受ける。

しかし、その蒸し暑さとダイレクトな陽射しが
沖縄を想起させてくれた。勝手に親近感。

      ●

24日の夜。いきなりサウンドシステムへ出掛ける。

スーパー裏手のちょっとした死角スペースで、
ガンガンにダンスホールスタイルが聞こえてくる。

200J$。ジャードルと言う。
1米ドルが76ジャードルだから、
相当インフレな状態だと思う。

200J$でだいたい240円程度。

物価はそれほど安い…とは言えない。
ビールも300から500はする。

タクシーも初乗り300円。若干安め。
観光客相手だから、その相場。
おそらくダウンタウンではその半値以下。

ジャークチキンも250から300程度。
炭火の遠赤外線でじっくり焼き上げる。
これが、滅法旨い。

      ●

夜の11時頃だったから、
まだまだ盛り上がりに欠けていて
熱狂的な状況をイメージしていたから
不完全燃焼。

ドレッドの兄ちゃんに
どこかいいところはあるか…とたずねる。

「パサパサはどうだ?」

いったいどこにあるかも解らず、
とりあえず連れて行け…とお願いする。

その前に値段交渉。
行って帰ってくる移動賃目当てだから
相当ふっかけてくる。

「1500でどうだ?」

これが悪夢のはじまり。
初夜からいきなり
劇的なトレンチタウンへ。





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【KINGSTON】クリスマスイヴの夜 その1

2009-01-07 | JAMAICA
12月23日。火曜日。
沖縄から羽田空港、(150分)
羽田からバスで成田へ。(80分)
成田からロサンジェルス(11h)
ロスからマイアミへ。(5h)

これだけの移動時間をかけても
マイアミに着いたのは23日の夜8時。
沖縄から12時間しか経っていない計算になる。

ところが時差14時間を加えると、26時間。

実に移動で一日がつぶれてしまう長旅。
窮屈なエコノミーシートに収まっての長時間。
カラダの節々が悲鳴をあげている。

12月24日。水曜日。
朝8時から空港へ。
浮き足立つ感じだ。

クリスマスイブをキングストンで迎えるだなんて。
マイアミからキングストンまでは2h。
いよいよメインのジャマイカに到着した!

いきなり気温は30度。
太陽が近い気がする。

そんな感慨も夏の沖縄みたいだ。

























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