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小腸腫瘍のお勉強(2) ICD・ペースメーカー使用者

2015年06月21日 | 病気
16日間の入院を経て、無事に退院致しました。前回に引き続き、気が付いたことを書きます。

<心臓病持ちの場合>
* 手術決定前に、循環器科の主治医の診断書が必要です。更に、私の手術した病院でも循環器科の医師の診断がありました。

* 「問題なし」とのことで手術可能でしたが、問題がある場合は循環器の手術環境のある病院でなければ無理かも知れません。

* ICDの停止手配は、以下の手順となります。
  1. 循環器医院へ小腸手術について伝えて、現状の診断書を発行して貰う。これを小腸手術医院へ届ける。
  2. 小腸手術医院→循環器担当医院へ、手術日時・内容の診断書を発行。(送付先封筒・返信用封筒は当方で記載して用意しました)
  3. 循環器担当医院→ICDメーカーへ手術立会い日時を連絡。循環器担当医院→小腸手術医院へその旨返信。(この封筒は上記で作成したもの)
  4. 休日の急変等、循環器医院側の有無でも対応できるよう、事前に小腸手術医院へICDメーカーの連絡先を教えておくこと。
  5. 手術当日立会い 術前にICD手帳を担当医に渡しておきましょう。ICDメーカーが設定時に必要とします。
  6. ICD手帳には、フォローアップのしては何も記入されていませんでした。
  7. 私の場合は17日に退院。23日にICDの診察です。術後のイベント有無の確認となります。

* ICD(除細動機能付きペースメーカー)は、手術直前に止めて、直後に起動させます。麻酔後に設定するので、私は既に眠った後でした。

* 術後、輸液とともに利尿剤が点滴されます。毎日です。心臓病患者は浮腫むと危険ですから。これが地道に辛いです。残尿感が酷くて。

<小腸腫瘍について>
詳しくは、前回のブログに記載しています。

「標準治療」は、胃と大腸内視鏡で問題なしの場合、便潜血が陽性で小腸が疑われます。
まず、CT、小腸カプセル内視鏡、小腸造影から、最終的には小腸ダブルバルーン内視鏡という流れになります。
小腸ダブルバルーン内視鏡は、大型病院しか持っておらず、検査だけでも3日程の入院となります。

CT、小腸造影では病変は判断が困難です。小腸カプセル内視鏡は確度が低く、撮り漏れが発生します。
まず小腸ダブルバルーン内視鏡で生検し、次に小腸ダブルバルーン内視鏡で切除(良性腫瘍の場合)となります。腫瘍の寸法によっては開腹手術となります。

悪性の場合、術式は開腹してリンパ郭清迄やります。Web情報でも同様ですし、私も同じです。

<私の場合>
* 腫瘍判明は4/30でした。大学病院の場合、小腸ダブルバルーン内視鏡の予約に3週間、更に生検後の手術を含めると、優に2ヶ月です。

* 小腸の腫瘍は、7割が悪性です。更に私の空腸のポリープ型は、腺癌の可能性が非常に高いのです(医師は半々と言ったが、Web情報では7~9割は悪性でした)。

* 前回のブログで書きましたが、
  小腸の低分化腺癌の悪性度は高く、ステージ2と3で全て取り切れても5年生存率20%です。(がん情報サイト 小腸がんの治療(PDQ®)より)これは大腸がんのステージ4(他臓器転移)と変わらない数値です。抗がん剤の効果もエビデンスがありません。
よって、早く切るだけを目標に病院選びしました。

* 切り取った腫瘍のサイズは12mm×20mm程でしたが、PET-CTには写りませんでした。(画像以下) ステージ2か3の状態でした(病理診断待ちですが、悪性なら)。小腸腫瘍がステージ1で見つかるのは、別の手術での偶然しかありません。例えば腸閉塞の手術とか。

<開腹手術の欠点>
小腸ならではの欠点を記載します。これは、ある方のHPが非常に役に経ちました。その方は残念ながら、先天性の腸ポリポーシスから癌を発症して亡くなられました(合掌)。

* 小腸ダブルバルーン内視鏡は上(口)と下(肛門)の両側から入れるが全体の85%程しか見られないことが多いそうです。これは手術前の正常な腸の状態で、です。

* 小腸を開腹手術すると、腸閉塞を起こしていなくても、小腸各所が癒着してしまうので、小腸ダブルバルーン内視鏡は入り難くなるそうです。

* ちなみに、この方は2回の小腸手術で全く入らなくなりました。小腸が急角度で折れ曲がっていて駄目だったそうです。

* 私は開腹しました。小腸の切断箇所から大腸内視鏡を入れて上下を見ていますが回腸側は見れていません(小腸は6mもある。2/5が空腸で3/5が回腸)。要するに切っちゃう前に小腸ダブルバルーン内視鏡で見ておいた方が本当は良いのです。但し、器具と技師が少ないという現実が邪魔しています。


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