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イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【セダン蒐集癖】 Vol.110 隠れた長寿車 先代センチュリー

2008-04-23 | セダン蒐集癖。

ダッジ・チャージャーのあとにこういうのを持ってくるのは、
ええ、はい、V8つながりです(笑


センチュリー、実はまだ二代目です。この写真のモデルが初代。
1967年から延々1996年まで、実に30年間「初代」モデルが販売されていたわけです。

オーナードライバーが買うことはほぼ無いというこのクルマの特徴上、
その年月は驚くことでもないような気もしますが、
でも30年っていうのはやっぱりとても長いですよね。
日本式に4年でフルチェンジをしているようでしたら、実に7~8代ぶん
くらいにあたりますから(^^


センチュリーは、登場時からすでに「ショーファードリブン」向けとして
開発されたのですが、その理由はいかにも当時をしのばせるものです。

それまで、クラウンのワイドボディに2.6LのV8を詰めこんだ「クラウンエイト」があったのですが、
ショーファー向け市場は事実上アメリカ車で独占されていたような時代です。

そこに、センチュリーは完全新規開発で乗り込んだのでした。
アメリカ車とは違うどこかやわらかさを感じさせるデザインのボディ、
他の国産車とは明らかに異なるレベルでの静粛性と居住性、高級装備を持ち、
日産プレジデントとともにVIPカー市場を国産車のものとすることに成功しました。

エンジンはエイトから継いで排気量アップを行ったV8・3Lで、最終的には4Lまで拡大されました。

ちなみにこの初代センチュリー、アメリカ車のような保守的な設計ではなく、技術的には挑戦的なクルマだったそうです。
その後マイナーチェンジをくりかえすたびに
それらの先進的設計はコンベンショナルな設計に戻されていったそうで、興味深い話ですよね。



>>なおこれがデビュー時の姿。
ほんわか角の取れた矩形ライトが特徴でした。


なんかかわいい

で、1982年以降の顔


デザイン的には後退してる感じ...(涙
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11 コメント

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確かに (L10)
2008-04-23 23:10:57
>デザイン的には後退してる感じ...(涙
私も(大いに)そう思いますです。はい。
一体感が無くなってますね。

現行型は、ちょっと初期型に戻ったような感じですね。

初期型のアバンギャルドな機構の数々・・・
これは、ホントにトヨタ車なんでしょうかねぇ~?

コレに比べたら、初代プレジデントは只のアメ車の縮小コピーですね。
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エアサス (まつをか)
2008-04-23 23:49:47
と、ストラット上切りのステアリング機構が特徴的でしたよねぇ~
どこぞの解体屋でボンネットを開けてみてたときに「スゲーなぁ」って感心したことがありますが、後期型はフツーのエンジン下なんですよね(汗

現行型は、実は欲しいクルマの一つですw
・・・排気量が半分ならなーwww
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色が (しんパチ)
2008-04-24 05:39:15
ほんと、デザインは後退してますね。なぜか昔のプレジデントっぽさを感じます(^^;)

それに、初代の黒塗装は最高に良いですよね。
ヌメヌメした感じが、本当に綺麗です。
このデザインにこの塗装有りって感じで、いつも見とれてしまいます。
この技術で、5ナンバー2Lセダン作ってくれないかな?
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初代センチュリー初期もの=ライカM3 (ie)
2008-04-24 11:52:33
L10さま>
>私も(大いに)そう思いますです
あとづけ感炸裂...でもこういう延命マイチェン大好きなんですよね、実は(汗
>初代プレジデントは只のアメ車の縮小コピーそうなんですよね。センチュリーはエアチャンバーを用いたFサスやエンジンの上をまたぐステアリングロッドなど独創的だったようですものね。

まつをかさま>
>ストラット上切りのステアリング機構
なんだか非効率なような気もしますが変わってますね...(^^;
>現行型は、実は欲しいクルマ
「でかいのに存在を主張しない」という奥ゆかしさが、まさに「日本のクルマ」ですよね。大名駕籠みたいに見えてきます。

しんパチさま>
>デザインは後退してますね。
初代センチュリーのデザインは秀逸だったと思います。アメリカ車とはまったく違う典雅さを持っていますものね。グリルなんかいいですよねえ。
>ヌメヌメした感じが、本当に綺麗
思うに、手製に近いセンチュリーもまた、コストダウンを知る前の最高級品だったはずで
「ライカのM3は二度と出てこないレベルの工業品」みたいな感じなのかと思います。
やばい、そういうのに弱いのでちょっと欲しいです(笑
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怖かった; (nek)
2008-04-24 11:54:11
子供の頃なぜか初期顔のセンチュリーを
見ると怖かったイメージがあります・・・
霊柩車のベースだったからか!?

後期型はいかにも霞ヶ関って感じですねw

現行型は実は世界に3社しかないV12エンジンの
セダンなんですよね!
返信する
Unknown (おどれい)
2008-04-24 12:23:51
新しい御料車はセンチュリーベースですね。。
なんだかねぇ~、プリンス・ロイヤルが秀逸だっただけに
がっかりしました。
かつての共産国で生産されたような車みたいで。。ジルとか(w
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うーんわかります (ie)
2008-04-25 11:05:28
nekさま>
>見ると怖かったイメージがあります・・・
たしかに。ぬぼーって感じ...目が光って...コワー!
あ、お誕生日おめでとうございます!

おどれいさま>
>新しい御料車はセンチュリーベースですね
なんだか先日、陛下がご乗車中に壊れたらしいですよ(もちろんすべてこの情報は隠蔽)。

プリンスロイヤルは日産自らが使用の中止を申し出たらしいですよね。
うーん、がんばれ日産...プリンスの火を消すな!って思うのですが...。
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Unknown (オクラ)
2008-04-26 02:31:45
確かに初代前期モデルはなんかいい味出してますね。
いまでは中古価格がこなれてきたせいか、
VIP系のヤンキーな方々が乗ってるの見ます(笑)

デボネアも「走るシーラカンス」と言われてましたが、
これは30年とはスゴイですね。
何気に、セドリックセダン営業車Y31も今年で21年目ですが。
返信する
ぬぼ~っと (nek)
2008-04-26 10:41:13
まさにそんな感じでした!! 
もしかしたら実物じゃなくて、妙に黒光りしていた
カラーブックスの写真のせいかもしれませんが・・^;


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恐ろしい会社だ。 (サボDタイプ)
2008-04-26 17:30:48
センチュリーは、初代・現行ともに「乗るクルマ」としても「運転するクルマ」としても本質を追究した超一流だと思ってます。(熱く語りたいくらいなのですが、割愛)
 
で、トヨタの何がスゴいって、こんなクルマを造り上げときながら、完全商売&利益優先の、素人の表面的な要望を思いっきり満たしたレクサスLSを世界中にバラ撒いてしまえる所ですかね~
まあ、「商売人として超一流」でもある様な気もしますが。


LS的カローラと別に、センチュリー的カローラキボンヌ
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