Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

東銀座の中心で、中村屋!を叫ぶ

2004-12-19 | できごと。
歌舞伎観劇に行ってきました。
一言で言えば、ヒデキ感激(だから古いっての)。ほんとにヨカッタ。

場所は東銀座、靖国通りに面してドドンと構える歌舞伎座です。
夕方4時半から9時半まで、午後の部の4つのプログラム
途中お弁当を食べる時間なども用意されていて、
歌舞伎座の中にはレストランまであるのですね、知りませんでした。

テレビですら見たこと無い、まさしく未知の世界「歌舞伎」。
でも、いやー、楽しかった。
江戸時代原作(鶴屋南北)の作品あり、
大佛次郎原作の日常劇あり...で、場面構成、雰囲気も全部ことなり、飽きさせません。
意外なことに、笑いもたっぷり。
わかりやすいようにすべて口語体の演目もあるので、客層も老若男女。
たとえは難しいけど、和風ミュージカル、和風オペラ?

橋之助や勘九郎、玉三郎、三津五郎などの有名どころの
立ち回り、台詞まわし、そしてすごい運動量、
きっちり決まった時間内に進む、完璧な構成。
凄まじいまでの稽古量を想像させるに十分な、
その圧倒的な迫力。
歯が痛いのも忘れて、5時間、見入ってしまいました。
これは、まさしく、「芸能」です。
日本の芸能。
いままで知らなかったことを、恥じたいほど。
そして、
やばい、はまりそうです(笑

ところで、歌舞伎役者には名前のほかに屋号というのがあって、
ここぞという場面や盛り上がった場所で観客が叫ぶのですね、この屋号を。
勘九郎なら「中村屋!」、玉三郎なら「大和屋!」てな感じです。
この声かけるタイミングが、すごーく絶妙。
もう、何度も何度も歌舞伎を見ないと掴めないタイミング。

ところで勘九郎が、来年勘三郎を襲名するために
この12月歌舞伎が「勘九郎」としての最後の舞台とあって、
勘九郎の45周年のために用意された演目では
僕も最後に「勘九郎!」って叫びたくなりました(笑

>>ところで「歌舞伎」の語源は、異様な格好、振る舞いをすることをさす
「かぶく(傾く)」という言葉だそうです。
歌舞伎踊りの原型と言われる出雲の阿国(おぐに)の踊りに、
今から400年前に当時の最先端の格好をしていた「かぶきもの」と呼ばれた
人々のファッションが結びついて、芸能演芸に発達したとのことです。


コメント (5)
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