BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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シルク

2008-02-13 14:16:11 | 映画・TV・観劇
日本とカナダとイタリア合作の映画。
舞台はフランスの田舎町と日本の東北地方のある村。
養蚕の卵を求めて、ヨーロッパから見たはるかなる日本が描かれてます。
これは日本人が見ても新鮮だと思う。
映画の中の日本の持つ神秘さや美しさにはっとさせられる。
これを見るとさぞかし日本という国は遠かったであろう。
江戸時代末期のまだ鎖国状態の国、ユーラシア大陸の端っにある島国に過ぎませんからね。
だからこの主人公や奥さん、関係者達も送り出すときは今生の別れのような気持ちだったと思う。
フランスから馬車でウィーンへ、そこから鉄道でキエフ、そしてキャラバンでユーラシア大陸を横断、日本海を渡り山形へ。
具体的な場所は出てこないけど、酒田や最上川、信濃山などの地名が出てきます。
日本の村を見て、たしかに山形や秋田あたりの山奥の温泉地を思い出させる風景でした。冬って言うところがまたらしいです。
主人公が魅せられる少女を演じた女優さん、あどけない顔なのに、すごく妖しくて色っぽい。あんな幼い妻が役所広治の妻だとは、なんかびっくり。
それと対照的に主人公の妻役のキーラナイトレイのキリっとした演技が良かった。パイレーツ・オブ・カリビアンのおてんばイメージが強いんだけど、この人にはどこか気品があるよね。劇中で出てくる庭がすごく美しくて見とれちゃった。ユリに藤にほんとにきれい。あんなお庭がほしい。
またフランス在住のマダム役で中谷美紀が出てきたときはびっくり。ドレスが似合ってました。マダムが読む手紙の内容、それは妻が夫に宛てた内容ですが、目の前にいるだんなが自分の知らぬ異国の地に見せられ、そこの誰かも知らぬ女性に恋をしている。そばにいれば口には出さずともわかってしまうものです。それをわかってて何も言わず、そばにいてなおかつこんな広い心でこんな内容の手紙がかけるとは、深い愛を持った女性だなぁと思いました。とにかく緑が映像がきれいです。