咲とその夫

 定年退職後、「咲」と共に第二の人生を謳歌しながら、趣味のグラウンド・ゴルフに没頭。
 週末にちょこっと競馬も。
 

鬼平外伝「老盗流転」・・・時代劇専門チャンネル

2014-02-13 21:02:30 | レビュー
 
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 正月4日に放送された“時代劇専門チャンネル”のオリジナル時代劇「老盗流転」。
 その後、何度か再放送もあったが、一昨日やっと見ることができた。

 午前中のパソコンのトラブルも何とか完結し、腰を落ち着けてじっくりと・・・。 
 今回の鬼平外伝「老盗流転」、その原作は池波正太郎著「江戸の暗黒街」の一篇「殺」が原作とのこと。



 若いとき、盗賊・桑飼の弥右衛門一味の黒塚の駒吉(高橋光臣・橋爪功)と水鶏(くいな)の松蔵(加治将樹・國村隼)は、仲間の裏切りから頭目の弥右衛門を殺害。
 仲間から追われる身になって上方に逃げた。

 二人は、盗賊一味の金を持ち出して、二度と会わないこと、会っても話かけないよう約定し別れた。
 あれから35年の時を経て、偶然にも二人が出会ったから、話もややこしくなる。

 駒吉(橋爪功)は、井筒屋徳兵衛と名前を替えて小間物屋の主(あるじ)に収まっていた。
 歳の離れた女房・おもん(若村麻由美)と暮らしている。

 あるとき、思いもよらず松蔵(國村隼)と駒吉が出会ってしまった・・。
 二度と会わない、例え会っても口を利かない赤の他人同士と決めていた二人。
 ところが、そこは35年ぶりの懐かしさのためか、酒を酌み交わすこととなった。

 お互いの今の立場を斟酌しないこととしているが、酒を飲みながら話し合う中で、松蔵が思わぬことを・・・。

 「小間物屋の井筒屋をご存じか、その徳兵衛を殺してくれと頼まれている」と。

 何食わぬ顔で、駒吉は、井筒屋は知っているが、詳しくは知らないような話をしている。

 この二人の役者(橋爪功・國村隼)さん、35年ぶりに出会ったところの役柄を演じている。
 思わぬ話の展開になっているが、そこらあたりの演技には見るべきものがある。
 ベテランの役者さんらの他を圧倒するような演技。
 二人の表情、目の演技も何ともいえないね。

 物語の中にグイグイと引きこまれた。
 どこかで、この筋立てを知っていると思いつつ妙な雰囲気で見入った。

 分かった。
 原作の「殺」をしっかりと読んでいた。
 「江戸の暗黒街」は、購入し既に読んでいる作品群。
 ところが、この短編集についてすべて覚えていない。
 すっかり、忘れており、改めて、読み返した。

 一方、ドラマの方は、両ベテラン俳優さんに妖艶な雰囲気の若村麻由美さんが加わって、実にいい雰囲気がでていた。

 なお、斬られ役一筋の福本清三さんが、昔の仲間・立場の久六として出演。
 もっとも、駒吉と松蔵を裏切って、額を斬られた年老いた盗賊としての役柄を好演・・・さすがだね。

 池波小説が原作であるから、最後まで楽しく見ることができた。
 満足、まんぞく。(夫)


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