ねーさんとバンビーナの毎日

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20年持ち越しの謎

2009年06月29日 20時43分02秒 | 考えるねーさん
うーんとそれは電気メーカーのアジア進出についてなんですが。

15年も経つけど、誰の口からも納得出来る説明を聞いた事が無い。

大抵が、

「コストダウンを図らなきゃいけなかった。」
「低賃金で作れるのはアジア。」

このふた言。

「そんなことは単なる踊らせるためのお題目なだけで、
どうして電気関連商品をコストダウンする必要があったのかの裏付けが聞きたいんですよねぇ。」

って未だに釈然としない。(しつこい?(笑))

だってさーコストダウンのお題目を唱えちゃった故の質ダウンじゃん。
仕事がアジアにシフトした故に人材だって削減するありさま。


自動車メーカーって電気メーカーとちょいと違うと思うのね。
自動車メーカーってコスト削減という目的の為に海外に製造ラインを作ってないと思うのさ。
その地域で自動車が売れると見込んで製造ラインを作ったり拡販ラインを作ってるでしょ?

だけど電気メーカーのアジア進出って「コスト削減!!」を唄いまくったよね。
それが釈然としねーだよ。「なんでー?」ってさ。

例えばよ、アノ頃にさ、

「これからアジアの地域の経済が発達して、生活も向上していく中で家電製品は車以上に必需品だし、
アジアに製造ラインを作って売れば沢山売れるだろう。
しかし日本と同じ価格で販売しても所得が低いから売れない。だから安く作る必要がある。」

と推測したとするよ。

だけど、必需品に仕向けちゃったのは、とうの「あんた達」でさ。
すでにニーズがそこにあった訳じゃなくて、ニーズが生まれるように仕向けちゃったじゃん。
「工場進出して雇用を促進して経済を発達させて自社製品を買っていただきましょう。」っていうシナリオだよね?


(ね)は日本の有名企業さんの取扱説明書作成をしている会社に勤めた。
ライティング~版下~製版~印刷~製本~納品と一括してやってる会社だ。

1990年早々には国内地方や海外進出(事務所設立程度じゃなく大規模自社工場設立など)も積極的に取り組んで行ったので、
とある有名メーカーの人達は「うちのこれからは○○さんにかかってるわ!」などと冗談まじりで揶揄したもんだった。

だって、製品を作っているところは取扱説明書が無くてはならない訳だし、
そういう有名メーカーだって海外進出を仕掛けていた頃だからついて来てくれないと困る訳よね。
※取扱説明書は製品と一緒に梱包するものだからね。


(ね)が勤務したのは1988~1996年の足掛け8年間ほど。


当時の会社は創業80年あまり。
まだ活版印刷時代の名残のものも残っていたりして、
「はは~、これをこうやって拾って組版してたんですねぇ。
よく写真や何かで見てましたけど、この活字を拾って組版して印刷してた時代があったんですねぇ。」
「これがまさに!」的に非常に感慨深かったことを覚えている。

それを「ほれ、見てみろ。こういう時代もあったんだぞ。」と見せてくれたのは、コンピューター化を推進している上司(この方はとある毎にアメリカに出張していたっけ。そういう時代さね。最新情報を得るにはアメリカに飛ばないとダメな時代っていうの?)で、「人類のコミュニケーション手段として印刷という技術が出て来たのは素晴らしいことなんだ。それを生業にしている会社なんだ、ここは。」などと、コンピューター畑出身ながらも、「コミュニケーションというものがどうあるべきか。それを担っている企業としてどうあるべきか。」的な自分なりの一本筋を通した哲学を語るような、そんな上司だった。

(ね)達の年代が社会に出た頃は時代はまさに「コンピューター化(職場の一人一人にパソコン支給みたいな。)」への変革期。

印刷もコンピューター化がぐんぐんものすごいスピードで進んでいる頃(要するに電算処理→DTPに変貌して行く訳なんだけど)で、(ね)は情報処理の専門学校に行ったから、その流れでこの印刷会社に就職した訳。

同じ学び仲間達はシステム開発会社(有名どころではF通社とかTヨタのシステム部門とか)に就職してったんだけど、
(ね)はどーっしてもプログラマーになるのが自分に落ちてこなくて、唯一毛色の違うところから求人があった印刷会社を選んだ。

理由は日本の大手企業で生産される商品の製品取扱説明書(要するにお店で買う商品に必ず同梱されている説明書ね。)を電算処理するっていう仕事内容に興味を抱いたから。
日本の第二次産業に君臨しているメーカーさんの商品取扱説明書を作れるなんてちょっと面白そうでしょ。
おまけにこれから世に出る製品のライティングからしてるってんだから、「面白そう。」って思った。
「開発状態のものも垣間みれそうね。う~ん面白そう。」的な。

当時の彼氏はN産自動車の開発(厚木)に勤務していたので、開発時点の自動車に携わってるワクワク感は良く聞かされていて「モノを作っている会社の現場はなんだか楽しそうだなぁ。」と思ったし、元来(ね)の父方は農家、母方も鋳物工場経営していたり、「自らモノを作って生産して卸して生計を立てる」というサラリーマンではないモノを作る家業の血筋なんで、そういうことに血が騒ぐのは仕方無いのかもしれない。

売れそうなものを調達して(組み立てるだけして)売買するんじゃつまらなくて(そういうことだと、とたんに「商売」としての想像がつかない。そういう近親者がいない。あ、父の弟がこちらに出て来てからそういうことしてたらしいのだけど(衣料品の調達卸しとか言ってたっけか。)、早々に「向いてない」と悟って、某有名菓子メーカーに転職したんだっけ。)、自らモノを作るってところに関わることが醍醐味を感じてしまうわけだ。


そんな「面白そう」は就職して3年目(1990~1991年頃)にして早くも「アレアレアレ?何かどうも軸が狂い始めてるぞ??」と思い始めた。
そう思っていた矢先に哲学を持って仕事をしていた上司は去ってしまった。


次の上司(前職は全くの異業種)は確実にこう言った。

「管理職になってかないとダメだ。いつまでも兵隊でいたらダメ。」と。

「は?唐突にどーしたーー上司??」みたいな。

それがなんかちょっと反強制的だったからだ。


上司は確実にこう言った。

「この先は正社員は増やせないんだよ。派遣だけ取ってくから。派遣に切り替えて行くから。」

「は?なぜ??」みたいな。

「ここでやってる作業なんてものはいずれ地方か海外に移管される。君たちの仕事は無くなっていく。
それまでの場つなぎにあえて正社員は取らない。派遣のほうがこちらの都合でどうにでも使えるから。」

「はへ?それで私は管理職側にシフトしたほうがいいと??」

「そういうこと。」

「派遣さんっていうのはスキルがある訳じゃぁないんですよね?」

「うちの仕事は他所ではまだ一般的じゃないからある程度タイピングに慣れている人材を取る。
そのくらいの人材しか今はいないから仕方無い。
だから、そういう人達でもやれるような作業フローとかひな形作りとか作業標準化を考えて欲しい。」

「まぁハイ分りました。」


そんなこんなで作業標準化を考えたり仕事を教えたり仕事を差配したり調整したりの毎日が続く事になってしまった。


よく上司に問うた。

「なんか釈然としないんですけどぉ、なんで猫も酌しもアジア進出しなきゃならないんですかねぇ?
そのおかげで正社員は取らない方向とか言うし、派遣を使って必要なくなれば切って、この仕事をアジアの側にシフトするっていうんですよねぇ?
じゃぁ国内の仕事ってどうなっちゃうんでしょうかねぇ?
私の仕事が無くなるのどうのこうのというよりも、日本の企業さんがこの流れじゃ、この先製造についてる人達がみ~~んな派遣化されて、「もう必要ありません。契約更新しませーん!」みたいな流れになっちゃうじゃないですか。
だって今って大多数の人間が何かしら製造業に就いていて生計を立てて生活していませんかねぇ。
だって第二次産業が栄えたおかげの今の世の中がある訳ですよねぇ。
国内で生産するより海外で生産を上げてくとかなると、製造業じゃなくったって他の業種にだっていずれ影響が出てきませんかねぇ。
なんだか行く末を想像するだけでものすごい不安になってきますよ?
(あくまでも若いおねーちゃんの素朴な疑問だった訳なんですがね。)」

「(上司困り顔)」

こんなことを1990年初頭から中旬まで言っていたような気がする。(笑)

で、その改革とやらはズンズンズバズバ進められちゃって、突然アジアの政府関係者が見学にくるわ。

「はい? なんですか、このご一行は?」みたいな。(笑)

昨今の経営行き詰まりの人員整理じゃない、その前の人員整理の時期がございましたーねぇ。
大手さんでもそういうことをしていた時期がございましたーねぇ?

あれって要するに、

「この改革について行けない人は立ち去ってくださ~い。」
「この改革に反発するような人はイヂわるして辞めさす方向にもってっちゃお~。」

そういうことだったんですよねぇ?


そういう頃に「もうやれません。(これ以上はこの流れの上でのお手伝いはやれない。)」的に退職した訳なんですがね。
だってさぁ、素人目にはよ、聞くだけ傍目に見るだけだとさ、なんだかカッコよさげかもしれないですよ?
会社がグローバル化だの、世界をまたにかけた仕事になるだの。

だけど国内をスカスカにする流れのお手伝いはできませんって。

(ね)が勤務した会社でも海外(アジア)シフトのお手伝いで日本←→アジアと奔走していた社員が結構自主退職していた時期だったっけ。
「なんだか、こうする意味がわかんねーよなぁ。釈然としねーなぁ。」的な。
それとやっぱり文化の違いから非常に疲労困憊していたっけ。皆さん。
単なる旅行じゃなくて、自分なりの勝算があってアジアに進出して事業を起こそうとしている訳でもなくて、会社で就いている仕事の内容自体をあちらさんに任せるための指導に出向いてる訳だよね。
それが「通じない。」ってなればやっぱり疲労困憊しますわなぁ。食文化も異なるし。

そういう正社員を尻目に、高級(一般じゃなく高級)派遣社員様達は呑気なもんだった。
「自分たちがしたいこと(高尚な事ばかりで実質作業に関わらないような事)しかしない。」主義。
どちらかと言うと、「そんな底辺仕事をやってるほうがバカなのよ。学歴も職歴も無いものねぇ。仕方無いわね。」的な風潮さえ漂い。

「もー、ったく、やんなっちゃうなー。思ってても態度に出すなよ。フンッ!」と思ったね。

おまけにこういう割り切り方だから現場無視の上司命令にどんどん従って改革を進めちゃう。
だ~~から現場は大混乱に陥るわけさ。


つづく

お客様に向いているのか、担当者に向いているだけなのか。

2009年06月29日 10時15分10秒 | 2種分ねーさん
例えば、下請けとして、大手企業さんと仕事を共にしているとする。

関わりのある担当者がお客様(コンシューマー)に向いていなくて、自分の利益確保にしか意識の無い担当者だとゲンナリする。

しかし下請けも利益確保したいのが本音だから、利益確保に躍起になる担当者を好む人たちも(正直)存在する。
その為に接待したり、こちらの利益確保の為に便宜を図ってもらったり、利益確保の為の情報を回したり、イヤラシイクローズな関係を好む。

そういう人たちが気をつけないと結局「癒着」につながる。


お客様(コンシューマー)に意識のある担当者はオープンである。
そして非常に厳しいところもあるけれど(お客様に向いているからこそ厳しいのは当たり前。)大抵「公平」なのである。
「平等」じゃなくて「公平」なのである。


だから「利益確保の為に金を撒かずに切磋琢磨していく労いの金を撒く」っていうかね。


だけどこういう人たちが厄介視されたり軽蔑視されていた風潮があったことは事実かと思う。


それの延長で、やっぱりなんか、「利益確保の為のお金を使う」っていう風潮のほうが良しみたいな昨今。


というより境目が見えてない人が多いような気がする。
だってほとんどそんなこと考えなくてもいいくらい平和だもんね。仕事場も。


これを知人(年上♂)はこう言って嘆く。

「自営よりサラリーマンがとにかく多くなってしまったから仕方ねーなぁ。
サラリーマンのほとんどは9-5時の仕事してればいいだけだからよぉ。
わかんねーのも無理ないんだけどね。」と。


ニーズは探し出すモノ。

2009年06月29日 10時00分06秒 | 伝われねーさん
ニーズを故意に作り出してそれによって出来上がっているモノって溢れている。

だけどニーズっていうのは勘所の優れている人達が切磋琢磨して探し出すものだと(ね)は思っている。

故意に作り出されたニーズの上のモノに踊らされたくない。

だけど故意にニーズを作り出した人達っていうのはそういう意識が無いから困りもの。
おまけに理論的に構築しちゃってるからちょっとやそっとじゃ打ち崩せない。
だから素人はまんまと騙される。

探し出されたニーズっていうのは理論や理屈じゃぁない。
活動している人達にはそんなものはどっちでもいい話。



スターに沢山のファンがついて、そのスターが売れるのも、
作り出されたニーズじゃぁない。

宣伝するための演出はあっても、それはニーズを作り出すためのものじゃぁない。

それを知りたければ親衛隊にでもなってみて、
あの和の中で追っかけファンを数年体当たり体験してみるといい。
学校さぼって出待ちするくらいの追っかけを体験してみるといい。

あれは単なる「好き」でしかないのだから。

作り出されたニーズを「好き」になっているのではなくて、
単なる「好き」でしかないのだから。

あの人達は正直。
あの人達は活動している。

だから本当のニーズに敏感なんだろうと思う。