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オバマに失望

2009-01-22 | 政治
オバマ米大統領の就任演説を聴いた。人々の期待は極めて大きかったのだろう。就任演説に200万人が集まったという。お祭り騒ぎだ。リンカーンやケネディの再来だと期待した人も多かったらしい。私も多少は期待した。チェンジをうたい文句に選挙を戦った人だから。

 しかし、改革改革といって、まったくの食わせ者だったコイズミと同じように、オバマの就任演説を聞いて、まず大きな失望を感じた。就任演説では、いっさいチェンジという言葉を使わなかった。ブッシュを持ち上げ、国民にアメリカの偉大さを語り、責任を自覚しろと言っただけだった。共和党のこれまでの大統領と何も変わるものはない。

 核兵器の脅威を減らそうと言ったのだが、それは決してアメリカの核兵器を削減しようと言ったわけではない。イランや北朝鮮の核の脅威を遠回しに言っただけで、アフガニスタンはあくまで武力で解決しようとし、イランにも脅しをかけた。結局今までと同じだ。一国主義から協調主義へ変わるという宣伝は入ったが、それも味方を増やしてまつろわぬ国を武力ででも従わせようと言うだけのことだ。イスラエルにはこれまで同様の支持を続けるだろう。

 所詮、オバマの歴史的な役割は、黒人として初めて大統領になったと言うだけに過ぎない。アメリカ国内では、たしかにそれは画期的なことかもしれないが、世界のリーダーとしての位置さえも投げ出さざるを得ない経済と信頼の低下に、とても国内でいがみ合っている余裕はないと言うだけに過ぎない。オバマの愛国主義をあおる言説を聞いていると、アメリカのこれまでの攻撃的な外交姿勢は変わらないと痛切に感じる。さらにイスラム世界やアジア・アフリカの多くの人々や子供たちがアメリカに殺される歴史は、まだまだ当分続きそうだ。

 やはりアメリカの大統領に期待したのが間違いだ。私たち自身の力でチェンジをしていかなければならない。世界に本当の平和をもたらすために。

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