ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

黒い鹿と白い鹿

2006-10-12 | 花と自然
急に寒気がやってきた。外は手がかじかむほどだ。冬がもうそこまでやってきている。近くで見かけるエゾシカの毛皮が突然黒っぽい色に変わった。明るい褐色だったものが黒褐色になった。1-2週間の間に毛替わりしたのだろうか。鹿の冬毛だ。お尻の真っ白い色がよけいに目立つようになった。

 しかし、ウサギやテンなどでは冬毛は白だ。褐色から白に替わる。冬は雪の中で天敵に見つからないように白い色に変わると聞いていた。では、なぜエゾシカは黒くなるのだろうか。黒っぽい体は雪の上ではよく目立つ。

 エゾシカには天敵がいない、というのが正解かもしれない。ウサギやテンにとっての天敵は、オジロワシ、オオワシなどの大形の鳥か、キツネだろう。黒っぽい体をしたウサギやテンは天敵に食われやすい。冬に白くなったものほど食われずに生き残り子孫を造ったので、今のように冬毛が白いウサギやテンが進化したのだろう。しかし、エゾシカにはそんな天敵はいない。昔はオオカミがいたのだろうが、いまはもういない。ヒグマも冬は冬眠していない。だからエゾシカは冬黒っぽくなってもかまわない。

 それではなぜ黒っぽくなるのだろうか。その答えはよく分からない。寒い冬には黒い毛皮の方が暖かいのかもしれない。

 ところが近年になってエゾシカに天敵が現れた。近年と言っても100年以上も前だけど。人間だ。鉄砲を撃ってくる人間は昔のオオカミよりもおそろしいエゾシカの天敵だ。最近では、人間どもは北海道に住むエゾシカの3分の2を殺してしまうと言う計画を立てて実行している。人間のハンターたちは冬の雪の上でシカを追いかけて鉄砲で撃つ。そのときは黒っぽい体は見つけやすい。そこでこれからはしかも白く進化していくのかもしれない。

 そういえば、2-3年前にこのあたりで白いシカが目撃されて話題になった。白鹿は伝説にはよくでてくる。人間のシカ殺しが鹿の白化を招いているのかもしれない。伝説の白鹿が人間に仕返しをしに来るかもしれないね。


話はまったく変わるが、中日ドラゴンズと日本ハムファイターズのファンの皆さん。優勝おめでとう。私はプロ野球のファンでも何でもないが、ここんところラジオが野球の中継しかしないので、いやでもプロ野球の知識がついた。