ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

すばらしい雨竜沼湿原の自然5

2006-07-24 | 花と自然
最後のちょっとした坂を登ると南暑寒岳の頂上だった(写真)。1296m。霧のような雲に包まれて周りの景色は見えない。

 暑寒別岳に登りたいと思っていたが、ここから大きくコルを下り、さらに2時間半も登る気持ちにはならなかった。雨竜沼湿原から南暑寒岳までは花を見なければ退屈な登りだ。

 頂上で休んでいると二組の登山グループが登ってきた。そのとき、いきなり霧がすーっと晴れて、北の深い谷間と麓の森がくっきりと見えてきた。思わず声がでる。こんなに高く登ってきたか!と。ほんの10秒ほどの霧の切れ間だったが、頂上から満足して引き返すことができた。

すばらしい雨竜沼湿原の自然4-ヒメザゼンソウ-

2006-07-24 | 花と自然
雨竜沼湿原の出口から暑寒別岳の登山道が始まる。登り口にオオバナノエンレイソウとシラネアオイの花が咲いている。きつい登りが始まり、ネマガリダケの道を汗を流しながら登る。

 登山道には立派なネマガリダケが密生している。タケノコ狩りに来る人が多かったのもうなずける。しかし、今は特別保護区になり、いっさいの植物採集が禁止されている。それでも盗みにくる人たちがいるらしい。タケノコ狩りにきて遭難する人がいる。

 登山道の両側のネマガリダケの隙間に、ヒメザゼンソウの葉が見える。根元を探してみると、やはり今ヒメザゼンソウの花が咲いている(写真)。地味で目立たない花だが、この時期に花をつけ、実は翌年まで続くという。そばに咲いているエンレイソウの花も同じような黒紫色だ。歩いていると今度はオクエゾサイシンが目立たない黒紫色の花を地面の近くに咲かせている。ツバメオモトの白い花が少し残っているが、ほとんどは散り去って、まだ青い実をつけている。

 登るほどに天候が良くなってきた。雨はもう降り止んで、雲も少し高くなってきた。いくつか頂上かと思わせるこぶを越えて南暑寒別岳はまもなくだ。