初めて終わらせた課題

次男の学校では、日々の宿題はそれほど出ないのだが、
週の終わりになると、各教科で「週末課題」というのが出される。

夏休みなどの長期休暇には、
「マジでありえへんし！」というくらいの量の課題が出されるそうだ。

ゴールデン・ウィーク、シルバー・ウィークなどの
世間が「行楽」に興じるような連休にも、
課題は容赦なく出される。

そして、去年一年間、
次男はどの課題も、
一つとして期日にやり終えたものはなかった。

たいていお情けで設けられた「再提出日」に
遅れて出していた。

こんなやり方だから、
休み明けの課題テストの結果はいつも惨憺たるものだった。

それでも本人は涼しい顔をして、
相も変わらず課題の取組を疎かにしていた。

一向に態度を改めない次男に対し、
夫の堪忍袋の緒が切れた。

春休み、日本出張で戻ってきた時に、
始業式まであと２日というのに、宿題の半分しか終わっていないことがバレ、
食卓でのお説教となったわけだ。

心を改めて真面目に取り組むことにした次男だが、
このＧＷ中も中々エンジンがかからない。

そして、
５月５日、こどもの日。

今じゃもう、「こどもの日」なんて関係ねぇ、なーんて年頃の、
無精髭生やした生意気な二番目の息子は、
夕方５時の段階で、
数学の問題を１７問も残していた。

１７問！！！

文系の母にとって、
その日のうちに１７問解くなんて・・・・・
永遠に明日が来ないに等しい。

いくら君が理系だからと言って、
こんなにたくさん、一体どうやって解くというのだ。

しかも、１時間後に覗きに行って
「何問進んだ？」
と聞けば、
「１問。」
と、答えるではないか。

残り１６問だよ。

だが次男は涼しい顔をして、

「大丈夫、今のは一番難しいヤツだったから、
ちょっと時間かかったんだ。」

だから、試験の時と同じだよ。
できないのは飛ばして、あとでやろうよ。

「いやだ、飛ばさない。
そういうのは、俺の性に合わない。
大丈夫だって、ちゃんと終わらせられるから。」


うう～。これだから理系男子って扱いにくい。
自分の中で完結してるんだもん。


そして夜１０時３０分、

静寂が広がる部屋に入ると、
次男は友達とメール交換の最中だった。

終わった？

「終わったよ。」

宣言通り、ＧＷ課題を全て終えたのだった。


「いや～。今回はなんか落ち着かなかったよ。
だって、俺、文系科目を初めてちゃんとやったんだ。

実はこれまではさぁ、



解答を見てそのまま丸写しして提出してたんだよね。」


開いた口がふさがらないよ。
先生、ゴメンナサイ・・・・・。