浅尾弥子のノンジャンル道

 
 富山県小矢部市のシンボルキャラクター・メルギューくんの
 お姿をお借りして、日々更新。

「窓ぎわのトットちゃん」

2015-10-18 22:51:36 | BOOK
「窓ぎわのトットちゃん」
黒柳徹子さんの著書。



いわずとしれた大ベストセラー作品で、
今さら紹介するまでもありませんね。

1981年に、講談社より出版。
1984年に文庫化され、
2015年6月には、なんと80刷に。
8月、文字を大きくした新組版(しんぐみばん)が発売されました。
この記事の写真は、すべて新組版です。



黒柳徹子さんといえば「ザ・ベストテン」。
新人歌手であろうと、ベテランだろうと、
10位だろうと、1位だろうと、
分け隔てなく対応をなさっていました。

また、
中継も多い、生放送の番組でしたので、
臨機応変の判断が必要ですが、
毎回、「はい、ポーズ!」まで、
時間内にきちんと収めます。

黒柳さん)〇〇ホールの、〇△さ~~~ん!
〇△さん)はい、アルフィーのみなさんは、現在コンサートの真っ最中。
      区切りがつき次第、おつなぎいたします。
というやりとりもありましたが、
飛ばすことなく、きちんと歌や演奏を届けてくれました。



どんなに会場が、ざわついていても、
黒柳さんの声は聞きとれます。
早口に話してくださるおかげで、
情報量も多く、
出演者のファンにとっては、うれしい司会でした。

一方、
アイドル歌手の訃報には、
悔恨を滲ませたコメントをなさいました。

ご自身より、ずっと若いかたにも、
敬意をもって、接していらっしゃる黒柳さん。



「窓ぎわのトットちゃん」では、
黒柳さんの小学生のころの事柄が描かれています。
天性、育った環境などから、
黒柳さんが、黒柳さんである必然性を感じました。    

トットちゃんの目線だけでなく、
校長先生の目線、ママの目線、第三者の目線からも
書かれているので、
ただの自叙伝ではなく、
教育書であり、児童書であり、世相史でもあります。

いわさきちひろさんの表紙、挿絵もすばらしいんです。
描き下ろしではなく、
原画から選んだというから驚きです。
タレント(才能)とタレント(才能)の力が結集すると、
無限の広がりになるんですね。

子どもたちの声、音楽、動物の鳴き声に満ちて、
ふいに、舞踊家も登場する、こころ躍る一冊。



「窓ぎわのトットちゃん」
著:黒柳徹子
講談社文庫
定価:本体760円+税

明日もがんばるぞ!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする