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民営化が目前に迫った1986年には、復活したブルトレのヘッドマークを追って全国行脚を敢行している。ずっと変わらずに伝統的なマークを装着し運行していた東海道線の夜行列車を除き、関西発の九州ブルトレの「あかつき」「彗星」「なは」「明星」、それに東北・上信越側の「ゆうづる」「あけぼの」「北陸」「出羽」、裏日本側の「日本海」「つるぎ」。当時これらの夜行列車にヘッドマークが復活し、今まで撮り溜めてきた写真の撮り直しを迫られていた。別に自分自身で課した課題なだけで、そんな大袈裟なことではないが、何事にも甘ちゃんなアントンKだから、強い意識を持っていないと、自分で尻を叩いていたものだった。
まずここでは、大好きだったED75の特急「あけぼの」を掲載しておく。振り返れば、予想に反して最晩年まで存続していた特急「あけぼの」だから、お若いファンの方々にもお馴染みの列車のはず。新幹線の延伸で、この列車も右往左往してしまったが、人気があったのか最後まで楽しませてくれた列車だろう。晩年は、上越線経由で青森を目指していたから、EF64 1000番台からEF81へとスイッチしていたが、アントンKにとって特急「あけぼの」といったら、やはり東北線~奥羽本線経由のブルトレの印象がぬぐい去れない。直流区間はEF65PF、交流区間はED75~ED78+EF71~ED75 700とけん引機が変わり青森を目指す。そのどの区間でも凛々しいヘッドマークが掲げられ、ファンを魅了していたものだ。そして夜行列車だから、撮影にも困難を極めていた。またそれがチャレンジし甲斐のある列車でもあったと振り返る。現代なら、機材そのものが格段に良いので、また印象も変わったのかも。良き時代を生きてきたと思いたい。
終着の青森までラストスパートをかける特急「あけぼの」。ここ奥羽本線では当時ED75 700番台の独壇場。好みで言えば、ツララ切りの50番以降や、1000番台仕様の方が良いが、整った顔立ちのED75 700の洗礼を初めて受けた旅行だったと今思い返している。
1986-05-04 1001ㇾ ED75 743 あけぼの 奥羽本線:川部付近
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