雨の降る日は、私がどこかへ出かける日です。
朝から、雨が降っていました。
今日は、どこにも出かけないぞ。と、化粧をしないで、いっぱい出来たにきびを治そう。と思っていたのです。
しかし、買い物に行きたい母は、一駅向こうのお店に行きたがっていました。
「まあ、雨も降っていることだし、日除けの帽子などいらないなぁ。」と、化粧をしていないことを忘れて母について行ってしまいました。
肌にコンプレックスのある私は、途中で、ハッとします。
「せめて、口紅だけでも塗っていけばよかった。」と、後悔の嵐。
もう、若くない風貌の私は、「どうも見ても、おしゃれに手を抜いたおばさん」のごとく、母の後ろをついていくことになります。
「こんなとき、雨が降ればいいのに。」と、思っているのは、実は、もう雨が上がって薄日が差しているのです。
傘で顔を隠すことが出来ず、情けないおばさんの私は、とぼとぼ歩くことになるのです。
一駅歩くと、もう4000歩ほど、歩数を稼いだことになります。
これだけ歩いたら、少しぐらい脂肪が落ちたらいいのに。と、恨めしくなるのです。
結局、豚ったおばさんは、すごすごと醜い姿をさらしながら一駅歩きました。
帰りに、よせばいいのに、母がおごってくれる。というジュースをがぶ飲みしました。
一体、私は何をしたいのだろう。と、家に帰って、落ち込むことになりました。