夕食時、救急車が走り去る音がしました。
「この近くの人が運ばれたんかなぁ。」と、家族で話をしていました。
翌日、その運ばれた人は、近所の顔なじみのおばさんでした。
そのおばさんは、だいぶ認知症が進んでいるらしく、我が家でも「認知症は怖いね。」と、噂をするくらいのものです。
そのおばさんには娘がいて、とても気が強く、おばさんにつらく当たっている。という噂も耳にします。
「もう少し、娘も親を気遣って、優しくしてあげればいいのに。」と、母はこぼします。
そういうこともあり、救急車で運ばれたおばさんは、娘といざこざになって、そのまま運ばれていったらしいのです。
あとで、ご近所の方の家に電話が娘からかかってきて、おばさんは施設に入ったらしいのです。
その応答に、「全然、悪い娘じゃない雰囲気。」だそうです。
そう言いふらしていたのは、認知症のおばさんで、実の娘は思ったより普通の人だったみたいです。
噂はあてにできません。
増してや病を患った人は、極端に話を作り上げるのです。
施設に入ったおばさんが、どこの施設にいるかは知らせてもらえませんでしたけど、これで安心できるのではないか。と思います。
自分の好きじゃない人といるのは、とてもつらいことですから。