この本は「週刊ポスト」の曽野綾子さんのコラムをまとめたもののようです。
ひとつひとつのコラムは歯切れもよく、ほとんどがなるほどと思える内容ですので気持ちよく短時間で読み終えてしまいました。
曽野綾子さんは永年、日本財団にかかわっておられましたので、貧困に苦しむ開発途上国へも何度も出かけられたそうです。
そういう体験に裏うちされた国際関係の見識には全面的に納得してしまいます。
『この本で印象に残った部分』は、
平和を望み続けて軍備は持たないと日本人が決めるなら、私(曽野さん)はいつでも同胞の決定に殉じる、と言っている。しかしその場合我々は侵入者に、無抵抗で殺される覚悟も要る。
そこまで見つめない平和論はむしろ夢想的で有害だ。
この部分については、日本が陸海空の自衛隊という事実上の軍組織を持っているだけに、「持っているけど軍隊は持っていないことにしよう」というあいまいな態度はもう止めた方が良いというのが私の見解です。
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