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■ 下諏訪温泉 「高浜温泉旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<下諏訪温泉 「高浜温泉旅館」>
(長野県諏訪郡下諏訪町高浜6335、(10:00~15:00、500円/「諏訪湖パスポート」)、0266-27-6543)
紹介ページ (るるぶ.com)

下諏訪温泉には、主力源泉「旦過の湯」「綿の湯」のほかにもいくつかの泉源があります。(諏訪の温泉はたいてい集中管理されていて、配湯施設ないしは源泉を「源湯」とよぶ。)

高浜源湯もそのひとつで、外来客の入れる施設では、おそらく「高浜温泉旅館」でしかつかわれていません。
いちどTELでトライするも「いまは日帰りのみの入浴はやっていない。」とのことで、あきらめていたところ、なんと2009年の「諏訪湖パスポート」(諏訪市観光課発行/2009/4/1~2010/3/31有効・無料配布)に日帰り入浴施設としてエントリーされていたので、すかさず突入。

下諏訪市街の東のはずれ、高浜公園のよこに赤屋根が連なる構えはなかなか絵になります。
帳場で受付、以前TELであっさり断られたので「高ピーな対応か?」と思いきや、ご主人、女将さんともに親切そうな方でした。


【写真 上(左)】 お約束の卓球台
【写真 下(右)】 浴場入口

古びてはいるもののきっちりと清掃された館内。
増築を重ねたのか、予想以上に懐のふかいお宿で、廊下や小階段をたどっての迷路的アプローチを女将さんが案内してくれました。(帰りに迷った・・・(笑))
最後の階段をのぼると浴場入口、手前が女湯、おくが男湯。
階段を脱衣所にくだっていく雰囲気はなかなかのもの。
浴場は内湯と露天で、細長い脱衣所から両方の浴場に行けます。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 女湯

内湯は石枠タイル貼7-8人の浴槽ひとつとすっきりシンプル。
浴槽の奥は岩肌、チープな建材とがっしりとした木の梁がアンバランスで不思議な雰囲気の浴室で、湯気の抜けはよくこもりはありません。


【写真 上(左)】 女湯の露天
【写真 下(右)】 男湯

熱湯源泉をパイプから10L/minほどいったん湯つぼに注ぎ込み、岩から突き出たパイプ湯口を介して投入。
湯口まわりは石膏の析出だらけ。
槽内注排湯はなく、お湯の感じからしてもかけ流しかと思います。
オーバーフロー量はさほどではないものの、身をしずめるとさわさわとあふれだし、気持ちいいことこのうえありません。


【写真 上(左)】 男湯の露天
【写真 下(右)】 かなりザコザコ

扉のむこうに露天。
まわりを塀にかこまれていますが、屋根がないので開放感ばっちり。
職人芸を感じさせる見事なタイルの内床に6-7くらい石枠タイル貼浴槽を配置。
湯底の穴から気泡とともにお湯を注入し、全量をオーバーフローのかけ流し。

カラン内湯に2、露天に4の計6。シャンプーあり。シャワー・ドライヤーなし。
メモしわすれましたが、たしかカランも温泉だったような記憶が・・・。
休日14時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 女湯の湯口

お湯は内湯と露天でかなりちがいます。
内湯のお湯はやや熱め、ほぼ無色でわずかに懸濁し、うす茶の湯の花を大量に浮かべています。
しっかりとした硫酸塩泉らしく、湯中の指先がかなりつよく青白発光しています。
よわい芒硝味+微苦味。芒硝臭が明瞭で浴室にもほっこりとこもっていて、硫酸塩泉好きはトリップするかも・・・(^^)

キシキシとヌルすべととろみがいりまじる、いかにも硫酸塩泉的な湯ざわりと、あと曳き感をあわせもつ奥のふかいお湯です。
あたたまりがすこぶるつよく、何度も水浴びで冷ましながらの入浴。

硫酸塩泉として文句のつけようがなく、これは諏訪でも屈指の名湯かと思います。

露天のお湯は絶妙のぬる湯。おだやかな味臭はあるものの、内湯よりはるかに軽いお湯で、すこぶる入りごこちのいいもの。ただならぬお湯の軽さは湯温のちがいだけとは思えず、なんとなくかわった感じのお湯のように感じました。

分析書は2源泉掲げられ、帰りしなに尋ねたところ、やはり高温と低温の2本の源泉をつかっているらしく、内湯は高温泉、露天は低温泉がメインになっているのかと思います。

しぶ~い浴場で、趣きのちがう佳湯をじっくりと味わえるおすすめの1湯で、諏訪湖パスポ終了後も、日帰り受け入れを続けてほしいと思いました。

Na-硫酸塩・塩化物温泉 59.5℃、pH=8.5、湧出量不明、成分総計=1037.4mg/kg、Na^+=289.4mg/kg (82.50mval%)、Ca^2+=44.8 (14.68)、F^-=2.2、Cl^-=224.3 (44.52)、SO_4^2-=331.8 (48.59)、HCO_3^-=18.1、メタけい酸=77.8、メタほう酸=16.8 <H16.2.19分析> (源泉名:高浜受湯槽)

規定泉(メタけい酸)(Na・Ca-HCO3・Cl型) 23.7℃、pH=7.2、湧出量不明、溶存成分総量=275.5mg/kg、Na^+=27.0mg/kg (47.96mval%)、Ca^2+=17.0 (34.64)、Cl^-=23.0 (24.85)、NO_3^-=13.0 (8.03)、HS^-=0.5、SO_4^2-=11.0、HCO_3^-=92.0 (57.75)、メタけい酸=80.6 <H17.7.4分析> (源泉名:高浜低温)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:なし 貯湯槽経由で給湯かけ流し 消毒剤使用:なし

〔 2009/12/19 (2009/05入湯) 〕


E138.6.2.525N36.3.54.613
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