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震災と社会的養護の必要な子ども

2011-06-28 17:09:33 | 子ども・子育て・保育
 震災によって親を失った子ども(震災遺児)のことが気になっているが、その報道は少ない。5月上旬だっただろうか、両親をなくした人が130人余りと報道されたと記憶しているが、昨日のNHK「クローズアップ現代」では、208人とのことだった。一人親になったこともとの総数はNPOが把握しているのは1500人とのことだ。

 親を失った子どもは、社会的養護(里親、児童養護施設)の制度で処遇されなければならないので、児童相談所等の公的機関で把握し、子どもの実情にあった対応が必要である。おそらく公的機関で対応しきれていないのでNPOが力を尽くしているのだろう。
 震災地域は血縁関係が残っているので、表面化しないで社会的養護の制度にそった処遇に行き着いていない例がまだあるかもしれない。

 放送の事例では、家族と仕事を失った祖母が里親になって月5万円の養育費が支給されることだった。里親になった祖母は、親族や家屋そして仕事を失い生活が成り立たない厳しい状況になっていることが紹介されていた。
 児童養護施設での積極的受け入れを可能にする、あるいは里親になった血縁者に経済的負担を過剰にしない特別な措置は出来ないものだろうか。里親自身の生活が、親族や仕事や家屋等失いマイナス状態なのだから、現状の制度の適用だけでは無理ではないか。
 子どもの将来の学びのことなども含めて、あしなが育英会、そして安藤忠雄などがこのたび設立した「桃栗育英会」といった民間の活動への期待をする。しかしなにより、震災という現行制度だけでは十分な対応が難しいという認識に立ち、公的制度の特別な運用によって手厚い養護の手が差し伸べられることを期待したい。

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