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森で遊ばせる保育

2009-05-28 10:32:23 | 子ども・子育て・保育
 今朝のおはよう日本(NHKテレビ)で、上越市(新潟県)のNPO緑とくらしの学校が主宰している「幼稚園」を紹介していた。タイトルは「森で遊ばせて子どもを育てる」で、4分間を使っていた。
 園舎を持たずに、里山エリアぐらい山の中に雨宿りするようなテントを張って、そこを拠点に森で活動する保育である。3歳から5歳まで22人を5人の大人で見るとのこと。映像としては斜面を滑り降りる活動などを紹介していた。
 同じようなねらいと形態で保育をしているのは、全国で20ヵ所ぐらいをいうことだ。

 数年前わたしは、別な地域で同じような形態でやっているところへ入れてよいかと、親から相談を受けたことがある。そこは一桁台の子どもということもあり、保育料が高く子育て意識が高い人が選択しているようだった。そのような小規模のも含めれば、そうとうあるのではないか、と想像している。

 園舎を持たないで野外で保育するということは、70年代前後に「お日さまの会」として小児科医毛利氏が主宰して渋谷区という都市環境でやっていたし、東京の世田谷区などで自主保育としてグループでいくつか実施していた。したがって時代によってねらいや形態が違っていても、既成のお仕着せの「学校」的なものと違った環境で育てたいという試みは続けられているのではないだろうか。

 自然と子どもに取り入れた保育を、と考えている園はたくさんあり、それらをネットワーク化しようと試みも行われている。わたしが見たものとしては横浜市の安部幼稚園は年住宅地に残された山を園庭にしている。愛知県の「もりのようちえん」は小規模園舎を山の中の斜面に点在させている。
 また「子どもの時間」という映画にした桶川市の「いなほ保育園」は、わたしは見学したことがあるが、自然空間で遊び場にするにとどまらず、現代文明そのものに問題提起も含んだ実践をしている。

 NHKでは「NHKスペシャル」として長時間とって、里山保育として館山市の保育園と小学生の自然活動の番組を放送した。
 報道は、珍しいニュース性があるものが番組にすることはありうることだ。しかも保育は地域や住民の意思で独自に様々な試みは大いにあったほうがよいだろう。
 なぜ相当なエネルギーを使って、自然環境で育てるということが実践されるのかは、テーマとして研究に値するものだろう。


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