アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

 これが、当ブログの主張です。
 詳しくは→こちらを参照の事。
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今度の参院選に期待する事

2007年07月27日 16時15分30秒 | 安倍第1次投げ出し政権
 私が今度の参院選に期待する事は多々ありますが、そこを敢えてまとめるとすれば、下記の4点に集約されるのではないかと思っています。

 第1点は、下記の様な靖国派の議員を一人でも多く叩き落して、早ければ2010年にも予定されている改憲発議を阻止する事。

・明治憲法にもどって、そこから改正になっていく京都選挙区西田候補(『創作の箱』 別館-短信-)
 http://yasaemon.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_b924.html
・「靖国派」を落とそう!(大津留公彦のブログ2)
 http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_536b.html
・私の視点 ―「07年参院選・民主党公認候補者《護憲派》《明白な改憲派》リスト(平和への結集ブログ)
 http://kaze.fm/wordpress/?p=132

 靖国派というのは、右翼団体の「日本会議」や歴史修正主義の「新しい歴史教科書をつくる会」に連なる政治潮流の総称で、過去の天皇制や戦争を賛美する靖国神社の歴史観(靖国史観)を是とする政治家たちを差します。今の安倍政権を中核部分で支えている人たちです(個別の候補者名については、上記の大津留公彦さんのブログ記事を参照の事)。
 はっきり言って、この人たちの価値観はもうムチャクチャです。個人として尊重される権利、男女平等、平和に生きる権利(平和的生存権)、人間らしく生きていく権利(社会的生存権)など、凡そ今では世界の常識となっているものを悉く否定して、家父長制やら神の国やら教育勅語・軍人勅諭の復活やら滅私奉公やら武士道やら特攻・殉国美談の捏造やら、そんなキワモノの復活を本気で目論んでいる人たちなのですから。この21世紀の日本を幕末・明治維新や日露戦争の時代に戻せると本気で考えているキチガイなのですから。こんな「勝共連合の出来損ない」「日本の恥さらし」は悉く落選させてしまわなければならない。

 第2点は、格差・貧困政治にNO!を突きつける事。
 前項で述べた時代錯誤の政治家が何故今頃にもなって大手を振ってのさばりかえっているかといえば、その方が政府・財界・国際資本にとって都合が良いからです。実際、平和の問題ではブッシュの下僕としてひたすら9条改憲・海外派兵・イラク戦争のお先棒を担ぎ、格差・貧困の問題ではひたすら資本の尖兵として権利攻撃と民衆分断に狂奔する、これらの「蟻の兵隊」たちは、米国と日本政府・財界にとっても非常に重宝な存在です。
 ただ、このIT時代においては、既に日本の財界も国際資本も、本音では国家の枠組みなどとうに抜け出して、世界市場をまたにかけて金儲けに勤しんでいるのです。金になりさえすれば別に何処で商売しようと本拠を移そうと構わない。その下で如何に中国・ベトナム・インドなどの労働者・民衆が搾取され困窮しようが、日本国内で格差・貧困が広がろうが、そんな事は知ったこっちゃない。
 しかし、これらの人たちが一致団結して自分たちの支配を揺るがそうとするのは困る。そこで登場してきたのが靖国派なのです。靖国派が偽りの愛国心や道徳を煽る事で、格差・貧困の現実から民衆の眼をそらさせ、偽りの伝統やらナショナリズムで誤魔化す事が出来ますから。搾取への反抗は全て「反日・非国民」宣伝で封じ込める。ネオリベの「自由化・民営化・自由競争」とネオコン・靖国派の「国家主義・治安強化」と、それぞれの主張は一見対立するように見えながら(そして実際にも離婚後300日問題や女系天皇問題などで偽りの対立を演出しながら)、両者は根本の所で相補いながら人民を支配しているのです。
 但し、靖国派の余りにも時代錯誤の姿勢が自分たちの商売の邪魔をもしかねない場合については、財界・国際資本・ネオリベ勢力は、靖国派に対しては「突出狩り」で臨みます。西村真悟も郵政造反組も従軍慰安婦問題もそれで対処してきました。安倍についても、当初の期待とは裏腹にヘマばかりやらかしているので、そろそろ麻生か小沢に投手交代させて、そうして自分たちの利益はあくまでも死守する。恐らくはそういう算段でしょう。
 そうは問屋が卸しません。ホワイトカラー・エグゼンプション、住民税・消費税大増税、生活保護切捨て、偽装請負、ワーキング・プア、ネットカフェ難民、医療・介護難民、国民総ホームレス化・・もう沢山です。その為には与党・靖国派のみならず、それらと財界・国際資本との結託体制(靖国・グッドウィル連合)そのものにも打撃を与えなければ片手落ちになります。安倍・靖国派を葬るのはあくまでも財界・国際資本ではなく我々民衆です。

 第3点は、政権交代・政界再編に至る程の与党大惨敗。
 安倍政権による、それまでの時代錯誤、悪政ごり押し、多数の横暴、数々の失言・失態の、その象徴として年金問題が選挙の一大争点になっています。この問題で政府・与党は今までに無く追い詰められています。安倍政権は、完全に「負の連鎖」に嵌り込み、やる事なす事全て裏目に出てしまっています。今度の参院選で与党が過半数を維持する為には、自民党が最低でも51議席を獲得しなければなりません。然るに現状は、せいぜい40議席台止まりで、場合によっては30議席台前半もあり得るという情勢です。それとは対照的に民主党の躍進が伝えられています。
 確かに民主党は「第二自民」そのものの党です。党内には自民党以上の改憲・極右反動勢力も居座っています。TVでのCMでこそ俄か「格差批判」論を流していますが、新自由主義への傾斜ぶりも小泉自民党と双璧を成しています。しかし、そんな民主党ではあっても、まずは与党を惨敗に追い込まなければならないのです。
 今回の選挙は、1986年のフィリピン大統領選挙にも準える事が出来るのではないか、という気がします。この時も、確かにマルコスもアキノも共に大地主・財閥・外国資本の手先である事には変わりありませんでした。しかし、フィリピン民衆の力は当時のアキノ派の思惑をも乗り越えて、フィリピンの政治を軍事独裁体制から次の段階に移す事に成功しました。
 今回の選挙で実現しなければならないのは、単なる与党の過半数割れでも民主党の躍進でもありません。衆院解散・総選挙・安倍退陣・政界再編の導火線になる程の与党大惨敗なのです。

 第4点は、左派の再生・復調による保守反動二大政党制の止揚、その為の第三極形成に向けての足がかりの構築。
 与党大惨敗による政界再編ですが、これは、今までの自民・公明連立に代わって自民・民主・公明大連立による改憲・反動政権が誕生する危険性をも孕んだものです。その危険性は、かつての細川連立内閣の時よりも更に増大しています。何故なら、その時はまだ曲がりにも存在していた一応の護憲派=社会党が、今は殆ど雲散霧消してしまっているのですから。では今の自民・公明連立による安倍政権が良いのかといえば、その先にも最悪の結果が待っているだけです。また、小選挙区制施行前にはそれに変わる革新的代案が提示出来たのですが、今やその有効性も小選挙区制施行によって大幅に失われました。
 今やそういう隘路にも似た状況下にある訳ですが、逆にその中に勝機を見出す事も可能なのではないでしょうか。つまり、自民・民主連立によって今度は民主党の化けの皮を剥がしてやるのです。かつて村山社会党が辿った道を今度は民主党に辿らせるのです。その過程を経て、初めて保守二大政党制そのものを葬る事も可能になるのではないでしょうか。
 その為には、今残された9条・25条改憲反対の足場を固めて、来るべき反転攻勢に備えなければなりません。この為に私は日本共産党を支持します。今回は比例区も選挙区(大阪)も共産党に投票するつもりです。護憲派ブロガーの中には、共産党が小選挙区にも候補者を立てて民主党と共闘しない事に対して、「自民党の別働隊」と看做して「与党・共産串刺し」論を唱える向きもありますが、私はそんな論には組しません。若し共産党の国会議席が無くなったら、誰が格差・貧困の問題を国会で取り上げてくれるのですか。ネオリベの民主党が取り上げる訳がありません。今の民主党の「格差批判」は参院選向けのポーズでしかありません。
 勿論、共産党も、今までの「確かな野党」論に拘泥しているだけでは将来は先細りです。いつまでも野党の地位に甘んじていないで、自らが触媒となって政界再編を引き起こすぐらいの気構えでないとダメでしょう。しかしだからといって、民主党の化けの皮が剥がれるまで、今の搾取や困窮に耐える事など出来ません。

 私が今度の参院選に期待するのは、一人区での与党全滅・民主圧勝と、複数区・比例区での与党惨敗・護憲野党の伸長によって、前記4点に記された政治状況が実現される事です(但し、民主でもゴリゴリのネオコン・ネオリベ派は除く→誰がそうなのかは、上記の「平和への結集」ブログ、又は「リベラル21」ブログの当該記事を参照の事)。
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私が共産党を離党し尚且つ支持し続ける理由

2007年07月26日 06時48分59秒 | 安倍第1次投げ出し政権
 投票日を前にして参院選がらみの記事を書こうと思っていますが、その前に、これもいつかは態度表明しておかなければならない事だと思うので、ここに書いておきます。

 私が共産党支持者である事は、今までも折に触れて態度表明してきました。しかし、自分が元党員である事や既に自主的に離党した事については、自分のプライバシーに関わる事でもあるので、殆ど書いてきませんでした。

 私が党を辞めた理由の一つに、生協時代の悪いイメージがあるのは確かです。生協時代の党は、職場の職階制がそのまま党の中にも持ち込まれ、はっきり言って、生協理事会の為にあるのか労働者の為にあるのか、分らないような党でした。そして、例の経営私物化問題の時には、経営幹部党員同士が生協の一般職員・党員をも巻き込んで主導権争いを演じた挙句に、訳の分からない手打ちで落着し、後に残された職員・党員だけがバカを見ただけでした。そのくせ、その後に続く職員大量リストラ(派遣・請負への置換え、外注化)に際しても、徒に生協経営に追随するばかりで何ら職員を守る手立てを講じてきませんでした。
 私はその中では、長い間未結集を決め込んでいましたし、後に会議に参加するようになっても文句ばかり言ってきました。本来の議題などそっちのけで、職制党員の日頃の不当労働行為を論い、党費は悉く値切り倒しカンパの類も悉く無視して。但し選挙などでは、たとえ生協の党がどうあろうと党自体は支持していましたので、最低限やるべき事はきちんとやっていましたが。

 但し、それはあくまで退職前の話です。生協の中にも立派な党員はいましたし(それは党内の役職とは必ずしも比例しない)、あくまでも「生協の党」に限った話だと思っていましたから。私が党を辞めたのは退職後です。

 別に活動自体に不満があった訳では更々ありません。生協の職域支部から居住支部に転籍して、それまでの職制の下請けみたいな組織とは違って、和気藹々と活動していましたから。私が党を辞めたのは、仕事の関係で支部会議に参加出来なくなって党費も滞納しだした事と、生協時代の経験に加え、その頃からやり始めたインターネットを通して、何も共産党や「しんぶん赤旗」に書いてある事だけが真実ではない、と思うようになったからです。党や赤旗の主張は今でも8割以上は真実だと思っていますし信頼もしていますが、それだけが真実ではない、という事です。事実、北朝鮮の拉致問題・帰国者問題や、法大学生救援会・管制塔基金・フリーター全般労組の活動など、「しんぶん赤旗」が報じない事実からも色んな事を学んできましたから。

 それで、滞納していた党費にケジメをつけたのを機に(フリーターという事で党費は最低ランクにしてもらっていましたが、それでも1万円以上の臨時出費になった)、党を辞める事にしました。但しその後も一介の支持者として後援会にも名を連ね、党の支持拡大こそ参加しないものの、ビラの全戸配布も請負っています。今度の参院選でも既に法定ビラを2号とも撒き切りました。

 湾岸戦争を機に離党した藤原信勝や、北朝鮮問題を機に離党した佐藤勝巳や兵元達吉などの諸氏については、私ははっきり言って軽蔑しています。私の様な、あくまでも自分の身の回りにある現実の矛盾に日々怒りを感じて、それで今も党を支持している人間からすれば、湾岸戦争・北朝鮮問題・「ベルリンの壁」崩壊などという、自分の現実生活上の矛盾とはかけ離れた理由なぞで、いとも簡単に思想を変えれるものか、と思いますね。これらの人たちも所詮は生協の党組織と同じで、元々党員としての実態など無かったのでは、という気がします。

 この共産党の事については、今度の参院選との関係の中でも、別途触れるつもりでいます。
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雨宮処凛ぶっちゃけトーク

2007年07月22日 10時04分08秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
 先日の記事でも告知していた7月21日の「格差・貧困ぶっとばそう!若者たち、あつまれ!雨宮処凛ぶっちゃけトーク」に参加してきました。
 雨宮処凛(あまみや・かりん)と言えば、アキバ系のコスプレで有名な女流作家で、一時は右翼系の愛国バンドの一員として「ミニスカ右翼」の異名を取った事もあったのが、それが近年はワーキングプアの取材を通してすっかり左傾化し、フリーター・デモやこの前のアキハバラ解放デモにも参加した、そういう人です。この人については色々毀誉褒貶もあるようなので、一体どういう人物なのか見てきてやろうと思って、わざわざ有休を取って参加してきました。

 会場のエル大阪(府立労働会館)7階大会議室には早めに着きました。行ったら、部屋の隅の方で、黒のベレー帽をかぶってコスプレに身を包んだ人が椅子に座っていたので、誰が雨宮さんか直ぐに分りました。
 そうこうしているうちに開演時間となり、気がつくと最初はガラガラだった室内ももう満席状態。大体70名ぐらいはいたかなあ。男女比は6対4ぐらいで、そのうち20歳代と思しき若者は約10名ぐらいか。フリーターの参加者は意外と少なかったです(これは後で司会者が聴衆に挙手で聞いた時に初めて分った)。そして、関西テレビなど数社が取材に来ていました。

 このトーク・イベントを主催したのは「なかまユニオン」という団体で、そこが全交(平和と民主主義をめざす全国交歓会)やGSユアサ労組といった団体と共催だったので、もらったレジュメも全交友好団体の機関紙(週刊MDS)やら集いの勧誘やらイラク・サナTVの宣伝やらでてんこ盛りでした。最後のイラクTVにしても、民衆自らが立ち上げた自主放送のTV局という事で、これはこれで非常に意義の在る事だと思うのですが、何やら全交の宣伝の一環として行われたので半分興ざめ。ただ、全体レジュメがちゃんと用意されてあったのは良かった。この手の催しでそういうモノが用意されていないと、全体の議論の流れが全然分からなくなりますから。

 それで最初の30分はGSユアサ労組の紹介があって、その後「なかまユニオン」の人の司会で、雨宮さんの自己紹介・「なかまユニオン」の人との共同司会の形で、トークが始りました。だから、完全なフリートークではありませんでした。質疑応答も、配付された質問通告用紙に記入してスタッフに提出して、それをユニオンの人が読み上げて雨宮さんが答える、という形で進んだので、質問も10個ぐらい取り上げるのが精々といった状態で。しかもそのユニオンの人が、こういう司会進行に慣れていないのだろうと思いますが、はっきり言って盛り上げ下手。以前コカンホさんが京都の法然院で太田昌国さんを囲んでやったような、車座になって(それが無理ならせめて円卓形式で)、直に質問を交わす形でのフリートークにした方が良かったのでは、と思いました。

 質問の内容はいくつか出ましたが、いずれも「若者の意識を変えるにはどうすれば良いか」とか、そういう内容ばかりでした。そう言えば、後で挙手でとったアンケートからも、このイベントに参加したフリーターは余りいなくて(約10名ぐらい)、後は労組とか教員とか主婦とか、全交つながりのNGO関係者や学生などが中心だった事が伺えました。私みたいにインターネットを見てふらりと参加したフリーターは余りいませんでした。イベントの内容自体は決して見劣りしないものだと思うので、ここは早急に改善すべき所でしょう。

 私も質問を投げかけてみました。先日ウチの職場で、休憩中の雑談で最低賃金の話題になった時に、「公明党(?)や共産党がしきりにこの問題を取り上げているが、そんなモン選挙対策でしかない、最低時給千円など実現しっこない(出来る訳が無い)」という諦めとも捨て鉢ともいうべき意見が、ある親父バイトから出た事、それに対して私が、その親父発言の余りにも「井の中の蛙」「下見て暮らせ」ぶりに腹を立てつつ、ドイツやフランスの最低賃金が時給千円相当である事や、今の日本では大企業だけがワーキングプアの困窮と引き換えに一人勝ちしている事などについて発言した事。これらを簡単に説明した後で、何故この様な、格差・貧困を生み出している元凶(政府・財界・国際資本)にストレートに怒りが向かわずに、「そんな事を言う奴は偽善だ」みたいなネットウヨクみたいな捉え方に流れて、挙句の果ては「下見て暮らせ傘の下」で互いに愚痴を言い合い溜飲を下げあうだけで終わってしまうのか、という趣旨の質問を用紙に書いて出しました。

 その私の質問が取り上げられて、雨宮さんが答えた事は、「今のワーキングプアの現状からすれば、より下と比較するしか仕方が無いからではないか」という事でした。今更正社員と比較しても惨めになるだけなので、「アフリカや北朝鮮の難民と比べたらまだマシだ」と自分に言い聞かせて、それで我慢を重ねているのでは、という事です。
 だけど、実際には日本国内にも「第三世界」が広がっていて、ハリケーン・カトリーナに被災した米国ニューオーリンズと同じ様な状況に置かれているのに、その事に気付かない(実際には薄々気付いてはいるのだがそんな惨めな自分を認めたくない)。そして、そういう惨めで不安定な自分の気持ちを紛らわせる為に、(かつての雨宮さんと同じ様に)右翼的なモノに接近していくのではないか、という趣旨の事を仰っていました。右翼が本当に攻撃するのは民主主義や人権だけであって、資本の搾取や国家権力の暴力といったモノは右翼の攻撃対象からは巧妙に外されているにも関わらず、「既成概念を否定する」という上辺だけのポーズに眩惑されてそれに靡いてしまう、という事のようです。

 それと似たような「何故若者が右翼的なモノや小泉的なモノに絡め取られていくのか」という質問もありました。それに対して雨宮さんは、これも以前に拙ブログやかつての拙掲示板で出た意見とも共通するのですが、「自社さ連立内閣が誕生して阪神大震災やオウム事件が起こった1995年頃を境にして、それまでの既成の価値観が通用しなくなり、それに変わって今まで陽の目を見なかった価値観が注目されるようになった」「それが自分にとっては靖国史観であり愛国パンクバンドであった」「最初は新左翼の集会に出掛けていったのだが、彼らの言う事は難しくてよく分らない、それに対して右翼の主張は愛国一本槍の単純なものだったので、自分にとって非常に分りやすかった」「当時は自分の生き辛さをそういう思想で誤魔化していた」という趣旨の事を言われていました。

 後変った質問としては、雨宮さんのコスプレ・ファッションや処凛というペンネームの由来について、というのがありました。それに対しては、コスプレ・ファッションは街頭でのキャッチセールス防止用(余り変な格好をしている人には寄って来ない)、処凛は当時就いていた人形作りの仕事で手がけた人形に付けた名前、なのだそうです。

 そして最後の所で、「プレカリアート」(注)という言葉の由来や、「高円寺ニート組合」や「素人の乱」について、例の三人デモとかクリスマス・六本木ヒルズ粉砕闘争などの取組みについて、紹介されていました。その中で私の印象に残ったのが、次の言葉でした。

★仕事で死ぬほどバカらしい事は無い。死ななければならないほど値打ちのある仕事などは無い。
★フリーターはバラバラだからこそ繋がった時は面白い事になる。ニートとフリーターでゼネストをやろう!
★暴動は既に起こっている。散発的に、暴発という形で。既に100万人のヒキコモリが労働を拒否して立てこもり、85万人のニートが無言のストに立ち上がっている。

 こういう取組みは、別に雨宮さんに限らず、もっと広がって良いと思います。現状では、労働基準法や生活保護法や各種減免措置の存在すら知らず(知らされず)に、自己防衛や闘う術も知らされないまま、プレカリアート(ワーキングプア)が余りにもいいようにあしらわれている。そんな状態のままで、いつまでもされるがままにいられる訳がありませんし、そんな事が許される筈もありません。先述の司会進行の問題など早急にクリアして、もっとこういう取組みを広げていかなければならない。そう感じました。

(注)プレカリアート:イタリア語のPrecario(プレカリオ:不安定な)とProletariato(プロレタリアート:労働者階級)を掛け合わせた造語。直訳すれば「不安定さを強いられたプロレタリアート」という意味になる。即ちワーキング・プアの事。最初はイタリアで路上の落書きとして現れ、そのうちにユーロ・メーデーや反グローバリズム運動の場などで広く使われるようになった。
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北朝鮮難民とネカフェ難民にとっての「奴隷の平和」

2007年07月21日 11時41分16秒 | 北朝鮮・中国人権問題
 川人博著「金正日と日本の知識人」(講談社現代新書)という本を読みました。この本は、今年に入って「諸君!」「週刊朝日」誌上などで繰り広げられた川人博・姜尚中の両氏の間の公開論争を、川人氏の側からまとめたものです。川人氏は著書の中で、姜尚中を初め佐高信・水島朝穂などの日本の知識人が唱えてきた「戦後平和主義」が、北朝鮮・金正日独裁体制やその下での拉致・人権抑圧については、それを隠蔽・温存する作用を果たしてきた事を指摘し、「正義なき平和」ではなく「正義・人権に基づく平和」こそが大切だと力説しています。

 私がこの本を読んで思った事は、姜尚中氏などに対する聊か感情的とも取れる「ラ帝」的物言いは確かに感じるものの、川人氏の主張そのものは、人権派弁護士としては至極真っ当な事を言っているに過ぎない、という事です。ネオコンが主導し近年までブッシュ政権が主張していたような「イラク戦争」型の北朝鮮介入については明確に否定した上で、「かつて南アのアパルトヘイトやチリのピノチェト軍事政権を追い詰めた様に、北朝鮮の人権抑圧体制も国際世論の力で追い詰めよう」と言っているに過ぎないのですから。

 ただ疑問に思うのは、北朝鮮との宥和を説き「正義なき平和」を主張しているとされる姜尚中氏についても、それを乗り越え「正義・人権に基づく平和」を希求するという川人博氏についても、今の憲法9条やそれに基づく平和主義を、「自国さえ平和であれば良い」とする「一国平和主義」「奴隷の平和」と看做している、という点です。

 確かにそういう「一国平和主義」「奴隷の平和」的側面はありました。社会党・社民党の根深い旧ソ連・中国・北朝鮮盲従路線や、共産党の自主独立路線とは裏腹の帰国者問題・拉致問題に対する煮え切らない態度なども、その背景をたどると、この「一国平和主義」の問題に行き着くのでしょう。しかし、憲法9条が説く平和思想そのものは、そんな独りよがりで薄っぺらい代物だったでしょうか。今まで生協活動を通して原水禁運動にも参加してきた私としては、それが非常に不満に感じる点です。

 原水禁運動も、初期の頃には、在日コリアンなど外国人被爆者の存在を無視し排除すらしようとしてきた、そういう側面がありました。しかし、運動の国際的広がりとともに、そういう側面は次第に払拭されていきました。
 自からは被爆者・被害者ではあるが、同時にアジアとの関係では侵略者・加害者の一員でもあった事。被爆に苦しんでいるのは自分たちだけではなく、ネバダ・セミパラチンスク・マーシャル諸島など海外にも同じ様に苦しんでいる被爆者がいる事。それらの人々も含めた国際世論の力で、核兵器の占有も拡散も許さない状況を作り出していこうとしている事。その中で、米国・フランスの核実験だけでなく旧ソ連・中国・北朝鮮にも抗議するようになった事。
 そして何よりもまして、平和とは単なる戦争のない状態を意味するのではなく、戦争・地域紛争・テロの背景となる差別・抑圧・搾取の仕組みそのものを廃絶して、公正で民主的な世界を目指そうとしている事。これらが現代日本の平和運動の到達点であり、未だに大国意識や核抑止論を完全に払拭出来ていない欧米の平和運動と比べても、その先進性は秀でている事。
 これらの事実をきちんと踏まえている限り、先の久間・元防衛相の「原爆投下しょうがない」発言にしても、ここで今取り上げている「奴隷の平和」論にしても、そもそも介在する余地がない筈です。

 もっと言うならば、そういう「奴隷の平和」的側面は、そもそも一体誰が作り出してきたものでしょうか。かつて朝鮮戦争・ベトナム戦争に加担し今もイラク戦争に加担し続ける為に、平和運動から搾取廃絶や国際連帯の視点を抜き去り、社会党などを抱き込み骨抜きにし、第三世界の搾取の上に胡坐をかいた「自国中心」で「経済成長至上主義」の「無害な平和運動、奴隷の平和」を進めてきたのは、ケネディー・ライシャワーや吉田茂・池田勇人といった歴代の米国政府・イデオローグや日本の自民党政府じゃあないですか。
 それに取り込まれた社会党などの責任は勿論あります。しかし、己たちがさんざん憲法9条の平和思想を歪曲してきたくせに、今また北朝鮮問題を利用して、その罪までも憲法9条に擦り付けるかの様な言説には、大きな違和感を感じます。

 そして、北朝鮮・拉致問題に取り組んでいる人が全てそうだとは言いませんが、その中の少なくない人が、「悪の枢軸・北朝鮮」から「平和で民主的な日本」を守るというロジックを展開されています。しかし私に言わせれば、それこそ「奴隷の平和」の最たるものではないでしょうか。「自由と繁栄の弧」か何か知りませんが、そういう「下見て暮らせ傘の下」的思考とも紙一重の、小泉・安倍茶番政治の隠蔽でしかない欺瞞的な民主主義の説教を聞かされる度に、はっきり言って、マジでムカつきます。
 ワーキングプアがいいように小突き回され搾取され、ネカフェ・マクド難民が巷に溢れ、グッドウィル折口や御手洗経団連や赤城・丸珠デタラメ香具師たちだけがほくそえんでいる国の、一体何処が「平和で民主的」なのでしょうか。「奴隷の平和」って、一体何処の国の、誰についての話ですか。北朝鮮強制収容所の?それとも日本の偽装請負現場の?弾丸こそ身近に飛び交わないものの、既に日本も充分「戦場」ではないでしょうか。こういう人にとっては、赤木智弘氏の叫びなども全然理解出来ないのでしょう。人に愛国心の説教を垂れる前に、きちんと食わせろ!生きさせろ!人を機械の部品扱いするな!

 平和とは、つかの間の「奴隷の平和」などではなく、戦争や民族対立の背景となる差別・搾取・人権抑圧や、その現われである覇権主義・大国思想そのものが廃絶・止揚された状態を指す筈です。つまり、平和と人権・正義・自由・平等といった概念は決して対立するものではなく、そもそも両者は互いに不可分なものである筈です。そうであればこそ、米国がかつてアジアや中南米で行い今も中東その他で続行している「汚い戦争」にも、旧ソ連のチェコ・アフガニスタン侵略や、中国の天安門事件を初めとする人権抑圧や、大国のエゴによって泳がされてきた金正日・ポルポト・タリバン・ボカサ・アミンなどの蛮行も、ともにダブルスタンダードなく糾弾・告発されなくてはいけないし、北朝鮮のコッチェビ(難民孤児)も日本国内のネカフェ・マクド難民も、ともに救済されなければならない筈です。

 川人博弁護士は、過労死問題にも拉致問題にも取り組んでおられます。そういう点では、藤原信勝や佐藤勝巳などの諸氏とは明らかに一線を画しています。また、川人氏が著書の中で引用された、在日コリアン・イラク人質バッシングを戒める横田滋・早紀江夫妻の発言にも、非常に気高いものを感じます。「平和か人権か、ではなくて、平和も人権も」「国際世論の力によって独裁者を追い詰める」その言や非常に好し。

 しかし、そうであるならば尚更の事、「救う会」系人士による改憲・歴史修正主義・イラク戦争・自衛隊市民監視活動擁護などの言説や、その支援者たちが陰に陽に繰り返している個々の在日コリアン・イラク人質・その他社会的弱者に対するバッシングやバックラッシュ的言説に対しても、北朝鮮・拉致問題に対するのと同等に、「人権」的立場からの批判がされて然るべきではないでしょうか。然るに川人氏の論考には、政府御用に走り内紛に明け暮れる今の「救う会」運動の現状や、自衛隊市民監視活動を公然と擁護する荒木和博氏の論考に対しても、余りにも手放しに美化し過ぎているとしか思えない記述も散見されるのが、気になる点です。
 これが「左派のダブルスタンダード」とは裏返しの「右派に対するダブルスタンダード」でなければ良いのですが。「別個に進んで共に撃つ」という事は、決して「馴れ合い」や「追従」と同じではない筈です。 
コメント (5)
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貧民解放・反動打倒をめざす7月の東西イベント紹介

2007年07月18日 22時11分22秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
 貧民敵視の安倍デタラメ反動政権の下で、貧民搾取のインチキ派遣企業だけがひとり美味しい想い。それに反抗する奴は、全て国賊・反日非国民として、ゲシュタポ自衛隊の監視・弾圧対象に。これぞ正しく、新保守主義(ネオコン)と新自由主義(ネオリベ)のコラボレーションによってもたらされた、「美味しい国・日本」の原風景。こんな「靖国・グッドウィル」野合連合の企みを吹っ飛ばすようなイベントが、この7月に東日本と西日本で行われます。詳しくは下記参照、いずれもAMLからの転載です。後段の大阪のイベント(7.21雨宮処凛ぶっちゃけトーク)の方は、当日の有休が取れましたので、私も参加します。


■「折口ちょっとこい! ピンはねと不安定化に抗議する六本木緊急行動」
 ([AML 14884] 722緊急六本木行動)

 右に左に小突きまわされて働く者たちから奪い取って、右から左に仕事や金を
流す彼らが食っている。就労あたり200円のピンハネを1万回重ねて、彼らは月
200万を超えるヒルズやミッドタウンの賃料をまかなってきたのだ。
 その一方、生活保護を「自らの申出!」で打ち切られた男性が北九州で餓死
した。おにぎりが食べたい。彼がこの世に残す最後の言葉に私たちは戦慄する。
黙っていれば、データ装備費、業務監理費などの名目で不法に奪れるばかりか、
私たちは「自らの意思」の名のもとに生活を不安定にさせられ、生活の根拠を合
法的に奪われていく。
 これ以上、私たちは不安定な生活に甘んじることなどない。黙っていれば生き
てはいけない。私たちは言うべきことを言い、受け取るべきものを受け取ろう。
そのために抗議に出る。だから折口ちょっと来い。みんな集まろう。

★グッドウィルは『データ装備費』を全額返せ
★生活できる仕事をよこせ
★ワーキングプアをなくそう

集合日時:7/22(日)16:00
集合場所:六本木ヒルズ/六本木通り沿いのメトロハット周辺(地上)
※大江戸線六本木駅3番出口または日比谷線六本木駅1-C出口からが便利です。

呼びかけ・連絡先 グッドウィルユニオン(03-5371-8808)
主催 722行動実行委員会

 http://list.jca.apc.org/public/aml/2007-July/014420.html


■[AML 14897] 雨宮処凛 ぶっちゃけトークのお知らせ

格差・貧困ぶっとばそう!若者たち、あつまれ!
7.21雨宮処凛ぶっちゃけトーク!!

 グローバル資本主義の富一極集中が進められる下で、フリーター200万人、パート・派遣・請負は1600万人、3人に1人が非正規雇用という現実に追い込まれています。このすさまじい実態を「生きさせろ!難民化する若者たち」ほか多数の著作を執筆し、また、マスコミなどで活躍されている雨宮処凛(あまみやかりん)さんに熱く語ってもらい「おかしいのは若者のほうではなく、社会のほうだ。」と明快に主張する雨宮さんの話をもとに、みんなで何ができるのかを一緒に考えていくつどいを開催します。多くの方の参加を訴えます。

◆日時 7月21日(土)午後1時半開場 午後2時開始
◆場所 エル大阪(地下鉄・京阪天満橋駅下車)
◆参加費 500円
◆主催 なかまユニオン(06-6242-8130)
◆共催 平和と民主主義をめざす全国交歓会・Antiグローバリズムユニオン・若者の雇用破壊格差社会NO!元ユアサ請負労働者の解雇を撤回させる会

 http://list.jca.apc.org/public/aml/2007-July/014433.html
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安倍マルコスここまで劣化―とうとう拉致問題も茶番劇のネタに

2007年07月16日 23時03分54秒 | 北朝鮮・中国人権問題
 参院選を前にして今や満身創痍の安倍政権ですが、ここに来て起死回生のウルトラCを画策しているとのウワサが、何やら世間を駆け巡っています。それが「7月20日前後に新たな拉致被害者が帰国する」という、俗に「7月20日のハプニング」と言われるウワサ話。何でも、この件で政府の秘書官が水面下で北朝鮮と折衝を繰り返している・・・のだと。
 http://blog.livedoor.jp/trycomp/archives/50189782.html

 斯く言う私も、つい最近この話を聞きつけたのですが、「ホントかいな?」というのが正直な感想です。「打ち出の小槌じゃあるまいし、生身の人間が、そう都合よく現われたりするか?」という感じで。若しそれが本当なら、ひょっとして、今年3月に平壌で目撃されたという、特定失踪者の矢倉富康さんか?
 http://www.chosa-kai.jp/cyosakainews/kongetunews/news070709.TXT

 確かにこの話、どこまで本当なのか全然定かでない話ですが、日朝の為政者サイドに立てば、確かに双方にとって「美味しい話」ではあります。北朝鮮の金正日政権にとっては、これで以って最終帰国者とし、拉致問題はこれで落着、あとは国交正常化あるのみ。安倍政権にとっても、参院選を前にしての格好の「渡りに船」となる訳で。

 しかし、ここまで露骨に見え見えの「拉致問題の政治利用」をしてしまうと、却って逆効果になってしまうのでは。事実、今日職場で何人かの社員・バイトに、「拉致被害者帰国の話は知っているか?」「これで安倍政権の名誉挽回となるか?」と聞いた所、誰もそんな話は知らなかったし(そりゃそうでしょう、単なるウワサ話でしかないのだから)、押並べて「政治利用なのがもう見え見えじゃないか」という反応でした。その中には、従軍慰安婦問題や拉致問題で、今までも北朝鮮・中国に対して露骨な嫌悪感を示す人もいましたが、その人ですら「今度の選挙で、安倍が拉致問題を利用して、どんな姑息な手段を使ってくるか注目している」と言っていた位ですから(この反応は正直言って私の想定外でした)。

 今回の「7.20ハプニング」話にしても、国会での強行採決の為には委員会付託まですっ飛ばしていきなり本会議に法案上程したり、平気で党利党略紛いの会期延長を行ったりする様な、もう「何でも在り」の政権の事ですから、この調子では「官邸主導の拉致自作自演」すらやりかねないのでは、という気すらしてきました。

 私は反安倍の立場で、反金正日でも右翼排外主義的な北朝鮮バッシングには反対するものですが、北朝鮮・拉致問題の世論喚起の中で、安倍首相個人がこれまでに果たした役割も、確かにそれなりに在ったとは思っています。しかし、ここまで見え見えの政治利用に走るとなると、もう何を言っても「また拉致問題に逃げ込んでら」としか思えなくなります。同じ事を言っても、川人博弁護士や石丸次郎氏が言うのと安倍が言うのとでは、はっきり言ってもう月とスッポン。後者については、何を言っても今や説得力ゼロ。

 安倍政権は、やらせタウンミーティングと教育基本法改悪からこの方、数々の悪政ごり押しと失言・失態を交互に繰り返す事で、政権支持率を劇的に低下させてきました。庶民には偉そうに愛国心や道徳教育の説教を垂れながら、当の自分たちのやっている事は一体何?てな状態で。下流搾取の上に胡坐をかいて、次から次へと失態さらけ出して。そんな中で出てきた今回のマッチポンプ劇。安倍政権にとっては、いつもの「困った時の北朝鮮頼み」の延長でしかないのでしょうが、こんな茶番劇みたいな事を繰り返していると、最後には北朝鮮・拉致問題そのものに誰も見向きもしなくなるのではないでしょうか。これでは、肝心の北朝鮮・拉致問題の解決にとっても決定的にマイナスにしかならないし、当の拉致被害者や脱北者にとってもこれほど不幸な事はないでしょう。

(関連記事)
・六カ国協議と迫る参院選挙 ”ガセねた”と”熱狂”に惑わされないために。(minow175の拉致問題と北朝鮮情勢のブログ)
 http://blog.livedoor.jp/minow175/archives/51063471.html
・「7月20日に万景峰号で日本人拉致被害者が帰国」の報道について(真鍋貞樹の研究部屋)
 http://nabesada.cocolog-nifty.com/meme/2007/07/post_2c70.html
・参院選直前に拉致被害者帰国?!─Ⅱ(もーちゃんの部屋)
 削除される前のデイリーNKの当該元ネタ記事が転載・収録されている。
 http://shalomochan.jugem.jp/?eid=902
・自民の参院選の秘策・北朝鮮拉致被害者の追加帰国(陰謀集)
 http://maglog.jp/matrixer/index.php?module=Article&action=ReaderDetail&article_id=135201

(追記続行中)
 下記リンク先は、本記事とは直接関係のない内容ですが、今の安倍政権の状況を端的に言い表したものだと思うので、敢えて紹介。

■「美しい国」馬鹿にされた気がする 自民候補が首相批判(朝日新聞)
 地方は「明日の飯をどうやって食うかという追いつめられた状況」なのに、そんな所にのうのうと現われて「絵に描いた『美しい国、日本』で応援に来られて適当なことばかり言われたら、馬鹿にされたような気がする」―身内候補からもこんな批判が飛び出すようでは、もうお仕舞。その「バカにするな!」と言いたくなる気持ち、私も同じ気分だから非常によく分る。
 http://www.asahi.com/politics/update/0716/TKY200707160449.html

■安倍晋三HP
 やれ「どこそこの出版社を訴えた」だの「通告書を送りつけた」だの、仮にも一国の首相のHPトップにデカデカと載せる事かよ。武富士のHPじゃあるまいし。当人は「してやったり」と思っているのかも知れませんが、「何このオッサン、まるでヒトラーみたい」と受け取られるのが関の山だという事ぐらい、分らないのかしら(呆)。
 http://newleader.s-abe.or.jp/

■与党議員には誰でも立候補出来る。
 転入届出し忘れてました。法的には住所不定の身分です。選挙権が無く、選挙にも行っていません。しかし、「選挙は茶番だ」と言った外山恒一みたいに、確固たる信念があった訳ではありません。住民税も払ったかどうか、定かではありません。この6月からの大増税も、「おにぎり食べたい」餓死事件も、当人にとってはまるで別世界の話です。こんな、タイゾーと似たり寄ったりの当人ですが、バカボンから直々のご指名を戴いたので、「遊び半分・儲け半分」で「与党の真ん中から熱き想いを伝えたい」と立候補しました。投票日まで恥を晒し続けて、安倍政権・自民党の壊滅に貢献します。

・丸川氏、街頭演説で謝罪…住民税未納疑惑はシロ(スポーツ報知)
 http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070717-OHT1T00015.htm
・丸川珠代、「選挙権なし」、自沈。@住所不定は竹中平蔵譲りの自民党流住民税回避術?選挙にさえ行かない立候補者の国会議員化ってどうよ(ぬぬぬ?)
 http://interceptor.blog13.fc2.com/blog-entry-1229.html
コメント (2)
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ネット規制など所詮は張子の虎、自粛・萎縮こそ敵の思う壺

2007年07月16日 00時22分55秒 | 監視カメラよりも自由な社会に
 この間の記事の続きで、公選法とHP・ブログ記事との関わりについて、改めて考えてみました。

 公職選挙法には「選挙の公示期間中は、政党や候補者の宣伝(選挙運動のために使用する文書図画←最後の二文字はズガではなくトガと読む:難解な法律用語の一つ)は、選挙公報や法定ビラでしか出来ない」「何人も、それ以外のモノを使って、政党や候補者の応援・落選運動をしてはならない」という規定があります(第146条・他)。

 そして、この「それ以外のモノ」の中にはHPやブログも含まれる、という解釈が一般に為されてきました。それが為に、ネチズンやブロガーの間では「選挙期間中は政党や候補者の批評は一切出来ない」とか「選挙期間中はHP・ブログの更新は一切出来ない」とか、はたまた「選挙活動はダメだが政治活動ならOK」「誰それを支持します(支持しません)という自らの意思表示まではOKだが、それを他者に呼びかけてはいけない」とか、色んな解釈が一人歩きしていて、それが選挙期間中における政治的発言を自粛する動きにも繋がっていました。

 しかし、そもそも、この公選法上のビラ配布制限規定の本来の趣旨(建前)は、特定の大政党や有名候補による金力に物を言わせての物量作戦で、他党や他の候補の宣伝機会が不当に奪われてしまう事が無いように、という事で設けられた措置です。現実には、公選法でそういう様にしてビラ配付や戸別訪問には各種の制限を課しておきながら、企業・団体献金は事実上野放しで、実際には大政党に有利に作用しているのですが。(現行の政治資金規正法など只のザル法でしかない事は、松岡前農相・赤城現農相の所業一つとっても明らか)
 http://tukui.blog55.fc2.com/blog-entry-407.html

 そういう「財力にモノを言わせての一部政党による選挙戦乗っ取りを防ぎ、出来るだけ万人に宣伝の機会が行き渡るようにする」という当該規定本来の趣旨(建前)からすれば、今や誰でも殆ど元手無しに開設出来るHPやブログを、その他の金のかかる政見放送や選挙ビラや新聞の意見広告と同列に扱うのは、矛盾も甚だしいと言わざるを得ません。
 それに第一、一般ネチズンやブロガーは、あくまでも選挙当事者(候補者・運動員)ではなく一般ピープルの立場から、「年金返せ、最賃上げろ、不払い残業無くせ」などの自身の生活要求の延長線上で、各種の政治的発言をしているのです。それに対してまで、恣意的な基準で以って「ここまでは政治活動でOKだが、これ以上は選挙活動になるからダメ」などと一方的に決め付けられても、全然納得出来るものではありません。そんな事を言い出せば、選挙期間中は凡そ政治批判は一切出来ない事になってしまいます。

 故に、HP・ブログでの政治批判は、選挙期間中であろうと無かろうと、そんな事とは無関係に、当人の自由と責任において為されるべきものであると考えます。

 更に、現行の公選法だけでは飽き足らず、新たな法律まで作って、マスメディアから個人のHP・ブログまで規制を加えようという動きも見られます。総務省の「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」が出した「中間とりまとめ」という文書がそれです。それによると、放送法や電波通信事業法などの業態別の現行業法を情報通信法という法律に一元化して、そこに適合性審査という名目で、放送内容にも規制を加える事が出来るようにする、という事が目論まれています。そして、その適合性審査の対象に、テレビ・ラジオ・新聞などのマスメディアだけでなく、個人のHPやブログも加えるというものです。
 http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/coverstory/news/20070627org00m300068000c.html

 これは、昨今問題になっている「あるある大事典」などの番組データ捏造問題や、「学校裏サイト」などに見られるネットでの個人情報流出・虐め問題を口実に、国がマスコミと併せてネットにも規制を加えようとしてきたものです。謂わば「バウネット弾圧のネット版」「ネット共謀罪」「ネット治安維持法」ともいうべきものですが、そんなに簡単に弾圧などされて堪るか。そして実際にも、そう簡単にはいかないでしょう。

 何故なら、ネットの特性そのものが、ウェブ(網の目、クモの巣)と言われているように、双方向で捉えどころのないものだからです。そこが、許認可や免許で国からがんじがらめに管理され、スポンサー資本に資金源を握られている新聞・放送などのマスコミなどとの大きな違いです。勿論、ネットと言えどもそれを技術的に支配しているのはマイクロソフトなどの巨大資本ですから(ネットそのものが軍事技術の民間転用から始ったものである)、資本の首根っこを抑えさえしたら言論規制は可能だ、という一面は確かにあります。しかしそれも完璧ではありません。それは何故かと言うと、前述したように、ネット自体が捉えどころのない、グローバルで開放的なものだからです。

 今まで鎖国状態を曲がりなりにも続けてきて国外からの情報流入を辛うじて防いできた北朝鮮の様な国ならまだいざ知らず、既にとっくに情報社会に突入してこれだけグローバル化が進展してしまったこの日本で、今更「ネット治安維持法」みたいな事をやったところで、一体どれだけの事が出来ると思っているのでしょうか、国は。(そういう意味では、グローバル化は、市場経済万能の新自由主義という形で資本主義の凶暴化を招来しているという負の側面を有する一方で、情報流通の活発化によって専制体制の自壊を促すという正の側面をも有している)

 政府がシャカリキになってマイクロソフトやグーグルと釣るんで言論規制をしている中国ですら、情報はどんどん国外に流出しているのです。既に80年代末の時期ですら、中国の六四天安門事件が東欧に飛び火して「ベルリンの壁」崩壊をもたらし、更に今度はそれが直ぐにネパールに飛び火して専制王制崩壊のキッカケとなったのです。同時期の韓国や台湾における民主化運動の進展にも、ネットが果たした役割は大きいものがあります。(この東欧その他の革命にしても、初期の頃には、社会主義に対する資本主義の勝利だとする皮相的な捉え方が持てはやされたが、実際はそれだけに止まるものではなく、前述した様に、左右を問わず独裁・専制体制はやがて崩壊するが、それを真に民主化への契機に出来るか否かは当該国市民の政治的力量如何に因ると、捉えるべきものであろう)

 その当時から比べても更に情報伝播が進んだ今日の日本において、「ネット共謀罪、ネット治安維持法」みたいな事が、そう簡単に出来る訳がありません。いくら規制をかけてきても、海賊版メディアと同じで、次から次へとミラーサイトが出てきて、やがて規制そのものをなし崩しにしていく動きが出てくるのではないでしょうか。

 既に当の与党自身にしてからが、今度の参院選で、公選法上のネット規制を有名無実化するかのように、公示後もHPの更新をやってのけているのですから。まさか「自分たちだけは良くて他の人がやるとダメ」という事ではないでしょうね。若しそうだとしても、それならそれで、その「靖国・グッドウィル」連合の「美味しい国」の「北朝鮮・中国ぶり」が全世界に曝け出されるだけです。その時には、北朝鮮向けの民間拉致被害者救出放送「しおかぜ」と同じノリで、派遣・請負企業で横行するピンハネ・パワハラや、ネットカフェ・マクドナルド難民や、「おにぎり食べたい」と言って死んでいった生活保護難民の実態告発を、海外から「美味しい国・日本」に向けて、やってやれば良い。
 http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070713iaw5.htm 

(参考記事)
 情報通信法関連の事項については、ヤメ蚊さんのブログで、下記の様にシリーズとして精力的に取り上げられています。
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/97954b4f23c2540c2dd6ac270b1cbb40
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/1f1b493848de98ca677b7bf7176a12c3
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/a54d50e01cd7d431d348098e83b1e8e3
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/2903aafd735cdee87dadc03696c3b012
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/63c9b601bf3eebb047413ea3898175d4
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/3e9c133a311dd293b8f7006a9e1c7a73
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/85099eeb655e7d2322edc68882129424

 ネット言論と公選法との関係については下記参照。とりあえずは、今までのTB・引用先記事から再掲(適宜追記予定)。
 http://tukui.blog55.fc2.com/blog-entry-407.html
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/9119a4f6419207b69c7b9a5892171d8b
 http://selgae.exblog.jp/1698425
 http://soba.txt-nifty.com/zatudan/2007/07/post_cdae.html 
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gooブログ「公職選挙法に関するご注意」告示に関する立場表明

2007年07月14日 07時24分50秒 | 監視カメラよりも自由な社会に
 前号記事でも少し触れたgooブログの「公職選挙法に関するご注意」という告示文書の内容ですが、やはり納得出来ません。

 上記文書によれば、選挙関連記事を投稿するに当っての注意点として、「特定の候補者を応援したり、その候補者の事ばかりを取り上げてはいけない」旨の事が、公職選挙法やブログ利用規約の規定も引いて、色々書かれています。しかし、そもそも公職選挙法の規定というのは、建前から言えば、選挙の公正を期する為に、公示期間・選挙公報・法定ビラなどの扱いや、政見放送・法定ビラ・選挙カーの回数・台数などの事項について取り決めたものでしかありません。現実には、この法律は、その建前上の趣旨とは裏腹に、「知らしめるべからず、依らしむべし」の「べからず・暗闇」選挙法として機能しているのですが。

 つまり、この法律で規制・拘束されるのは、あくまでも選挙に出馬する立候補者やその所属政党・運動員に限られるのであって、それ以外の一般市民の政治表明の自由を拘束するものではない筈です。そんなモノまでダメだという事になれば、新聞投書欄に掲載されている政治的意見も全て規制対象になってしまい、それこそ何も言えない・書けない事になってしまいます。そんなバカな話はありません。

 公職選挙法の規定は、少なくとも建前上は、選挙当事者を律するものにしか過ぎません。一般市民の政治表明については全く自由であるべきです。仮にHPやブログも選挙ビラと同様の頒布文書類と看做すとしても、規制対象はあくまで選挙当事者たる候補者・政党のHP・ブログに限定されるべきものです。

 況してや、現行の公職選挙法が、選挙の公正を図るという建前とは裏腹に、戸別訪問やビラ配付には様々な制限を課しておきながら、企業・団体ぐるみ選挙は殆ど規制せず、金力にモノを言わせた大政党の政治CMも野放しにしているなどの現状を考えると、この現行法の規定を無批判に盾にとっての言論自主規制の要請というのは、正に言論の自殺行為に他なりません。

 少なくとも私はこの様に考えます。故に、先のgooブログによる、公職選挙法の名を借りた言論自粛要請(強要)とも取れるような文書の内容については、それが注意喚起の範疇を超えて、何らかの言論規制を伴うものであるならば、私はそんな要請や、況してや強要などには一切拘束されません。この様な、国・総務省が進めている情報通信法構想に基づくインターネット規制に阿り、それを先取りしていくかの様な「言論自粛」は、民主主義を内部から萎縮・後退させていく危険性を有するものであると危惧します。

(参考記事)
・インターネットによる政治評論について~gooのお達しをどう考えるか?(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士)
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/9119a4f6419207b69c7b9a5892171d8b
・goo 当局からの言論封殺「※ 公職選挙法に関するご注意」(Die Weblogtagesschau laut dem Kaetzchen)
 http://blog.goo.ne.jp/kaetzchen/e/3d56174a3c8bac05fd8c1b8bf1bfe530
・ブログの政治話題と公職選挙法(時評親爺)
 http://selgae.exblog.jp/1698425
・情報通信法構想:自由制約、危惧も ネットに共通ルール(毎日新聞)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/coverstory/news/20070627org00m300068000c.html

 参考記事に下記リンクを追記。要は「萎縮してしまったらそこで負け、オカシイと思った事はオカシイと声を上げなければ活路は開けない」という事ですね。

・われわれブロガーが逮捕覚悟で灰色のグレーゾーンに突撃してきた結果だ⇒「自・民が参院選公示後もHP更新、他党も追随の動き」(雑談日記)
 http://soba.txt-nifty.com/zatudan/2007/07/post_cdae.html 
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参考資料:公職選挙法に関するご注意(gooブログ)

2007年07月13日 23時38分56秒 | 監視カメラよりも自由な社会に
※下記が、gooブログによる告示文書の全文です。参院選公示の数日前から新規投稿編集用のページに別窓で表示されています。


公職選挙法について

選挙に関する記事を投稿の際は、公職選挙法違反(刑事罰の対象となります)および利用規約違反にご注意ください。主な注意点は以下の通りです。

・特定の候補者を「応援したい」といった表現は選挙の事前運動、選挙運動またはこれらに類似する活動とみなされる可能性があります。「選挙区の友人に薦めます」といった表現も含まれます。

・単に街頭演説があったという出来事を記述するだけであっても、特定の候補者ばかりを掲載するような場合には、当該候補者を支持する選挙運動とみなされる可能性があります。

・街頭演説を撮影した写真や動画を投稿することは、選挙運動用の文書図画の頒布に該当するとみなされる可能性があります。

・特定の候補者の失言シーンだけを集めた「落選運動」は選挙運動またはこれらに類似する活動とみなされる可能性があります。

この他にも公選法違反に問われかねないケースが想定されますので、記事投稿の際には十分ご注意ください。

●参考
公職選挙法
goo ブログ利用規約
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大衆課税&ブログ規制粉砕!

2007年07月09日 23時18分45秒 | 監視カメラよりも自由な社会に
 私が今働いているバイト先では、バイトにも夏・冬の一時金(賞与)が出ます。一時金とか賞与とかいっても、正社員のボーナスとは違い、数千円から数万円の、ほんの寸志です。その支給日が実は明日で、既に賞与の支給明細も会社からもらっているのですが、それを見るたびに頭に来るのが表題の件です。たかだか3万円前後の寸志を貰うのに、何で5千円近くも引かれなければならないのか!こんなモンにまで社会保険料や税金をかけるな!!

 今週はちょっと仕事が忙しいので、休みの日ぐらいにしか記事の更新は出来ません。書きたい事はそれなりにあるのですが、やはり記事としてアップするとなると、それなりに資料集めや文章の構成も考えなければなりませんので。しかし、そんな事ばかり考えていたのでは、書きたい時に書きたい事が書けません。そこで今回は、腹が立った事をそのままストレートに書いてみました。

 それでこの記事を書こうと当該レンタル・ブログ(goo)の編集(新規投稿)画面を開いたら、何と「公職選挙法に関するご注意」とかいう告示が張られていました。それをクリックすると、やれ「特定の候補者を応援してはいけない」とか「特定陣営の活動ばかり取り上げてはいけない」とか色々書いてあったので、只でさえ「寸志掠め取り」されて頭に来ている所に、更に怒りが増幅されてしまいました。ひょっとしたら、これも、ヤメ蚊さんのブログに書いてあった事を先取りする動きなのか。

 この公職選挙法絡みの自主規制にしてからが、先の東京都知事選で外山恒一政見放送の動画がYouTubeに大量に流れた事などを契機に出てきた話なのでしょうが、そんなものまで一々規制するなよ!私は外山恒一など支持しませんが、彼の政見放送にも見るべき点があったからこそ、ネットユーザーの注目を引いたのでしょう。テレビ・ラジオでの政見放送回数の公平性さえ担保されておれば、あとはインターネットで誰が誰の政見について論評しようと一切自由であるべき。寧ろこの動画流出は、企業献金と政党助成金制度で庇護され大手メディアを牛耳っている大政党と、それに対して圧倒的に不利な立場に立たされている泡沫候補との情報格差を是正するという、それなりに民主主義の理に適ったものです。文句があるなら自分たちもネットユーザーに注目されるように努力すれば良いだけの話です。ネット自主規制の対象はアダルト・悪徳商法・ヘイトサイトなどに限定すべし。

 「狭義の選挙活動」はダメという事であれば、告示日以降は「広義の政治活動」に邁進する事にします。特定候補の「応援」がダメなら「落選」運動で行こうか。少なくともウチはこういうブログである以上、「ワーキング・プアを搾取する与党・隠れ与党・財界の横暴を許すな!自民党政権を倒せ!」ぐらいの事は、選挙の在る無し如何に関わらず自由に書く事が出来なければ、何も書けなくなります。そんな記事すらダメだと言うであれば、日本も本質的には北朝鮮や中国と何ら変わらないじゃないか。
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