アフガン・イラク・北朝鮮と日本

戦争も人権抑圧もNO!万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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南港と夢洲の自然を守れ!

2022年01月16日 22時33分33秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 
 
今日、南港野鳥園(野鳥園臨港緑地)に行って来ました。バードウォッチングなぞやった事ない私が何故そんな所に行く気になったのか?それは、夢洲(ゆめしま)のカジノ誘致に反対するネット署名を知人に呼びかけた所、その知人から夢洲の現状について教えられたからです。
 
夢洲では2025年の万博開催に向けて埋立工事が進んでいますが、工事の過程で干潟や塩性湿地、ヨシ原がたまたま出現した事で、絶滅危惧種の野鳥も沢山飛来するようになりました。自然保護団体の間で干潟保存の機運が高まりますが、開発優先の大阪府や大阪市は全く聞く耳持とうとしません。やがて埋立の進行によって干潟は縮小し、工事関係者以外は干潟に立ち入る事も出来なくなりました。
 
そこで、夢洲の手前にある咲洲(さきしま)の南港野鳥園を代わりに訪ねる事にしました。住之江公園駅からニュートラムに乗り、トレードセンター前駅で下り、道沿いに15分程歩くと野鳥園に着きました。
 
 
野鳥園は巨大な人工干潟で、北池・西池・南池とその周辺の湿地・ヨシ原、さえずりの丘・はばたきの丘の2ヶ所の丘陵地から構成されています。丘のたもとに事務所が併設された展望台があります。昔は展望台以外に北池と南池のたもとにも小さな展望台(観察所)があったのですが、現在は北観察所だけが利用できます。見学者が立ち入れるのは展望台と、前述の2つの丘を経て北観察所に向かう散策路のみです。
 
 
 
展望台には野鳥園開設の歴史や野鳥の観察記録が掲示されていて、大変勉強になりました。今日も午前中からバードウォッチングを楽しむ人が15人ぐらい来ていました。しかし、展望台に備え付けられた望遠鏡には全て使用中止の張り紙が貼られ、双眼鏡も持たない私は、遠目から野鳥を観察する他ありませんでした。
 
西池を泳ぐ野鳥の群れ。堤防の下の導管で海水を取り入れ、北池や南池にも流している。
 
南池を泳ぐ野鳥の群れ。
 
野鳥の観察記録。
 
南港野鳥園も、南港の埋立進行に伴い、絶滅危惧種も含めた野鳥が飛来するようになり、自然保護団体の尽力で1983年に大阪市の施設として開園しました。そして、市民の野鳥観察会や学校の環境教育の場として活用され、2003年の国際会議で、渡り鳥のシギ・チドリ中継地として国際的に認められるまでになりました。
 
 
ところが、2014年に大阪市の行政改革で、野鳥園の予算は6分の1に削減され、野鳥園から単なる「臨港緑地」に改称(格下げ)されてしまいました。そして、3名いた常駐スタッフも全て削減されてしまいました。私のような初心者がバードウォッチングに親しめるようになるのも、常駐スタッフの案内があればこそなのに。幾ら大阪市の財政が赤字でも、たった3名そこらの常駐スタッフの給与すら捻出できない筈ありません。
 
人間が食料を得られて生活出来るのも、自然の営みがあればこそ。その自然を、目先の金儲けにならないからと切り捨てていたら、最後には自然から手酷いしっぺ返しを食らう事になります。地球温暖化に伴う異常気象や海面上昇、原発の安全神話の上に胡座をかいた末の福島原発事故などは、そのほんの一例に過ぎません。
 
展望台に設置された数台の望遠鏡も維持費用が捻出できずに使用中止に。展望台と丘以外は立ち入り禁止になり、散策路も荒れ放題。今やボランティアスタッフの無償労働で、ようやく施設が維持できているような状況です。
 
 
展望台には夢洲の現状を告発する資料も置かれていました。そこには、コアジサシやセイタカシギなど、絶滅危惧種に指定された野鳥が多数飛来する様子が載っています。その数およそ数千羽。3年間の調査期間だけでも113種類の鳥類が確認され、レッドリスト(いわゆる絶滅危惧種)だけでも51種見つかったとか。ラムサール条約湿地に匹敵するレベルで、本州でも1、2を争う飛来地になっていたのに。万博のテーマはSDGs(持続性ある開発)だそうですが、実際の自然を破壊して、地球環境保全も貧困撲滅もないと思います。
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人の不幸を踏み台にして、自分達さえ儲かればそれで良いのか?

2022年01月12日 07時43分57秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

IR(カジノ)誘致の公聴会を、大阪府が府民にろくに告知もせずに開催しようとしています。大阪府IR振興局のホームページによると、下記日程でIR誘致に向けての公聴会が開催されるそうです。公聴会で意見を述べたり(公述)聴いたり(傍聴)するには、今年1月8日までにインターネットかファックスで大阪府の窓口に申請しなければなりませんでした。そこから抽選で当たった20人ないしは60人だけが、公聴会で公述や傍聴が出来るのだそうです。もう申請期日の1月8日を過ぎているので、私はそのどちらも参加出来ません。

そもそも、そんな公聴会がある事すら、私は今まで知りませんでした。IR振興局のホームページなぞ普段誰も観ませんから。本当に大阪府民から意見を募り、行政の施策に反映する気があるなら、何故もっと役所の広報で積極的に知らせなかったのでしょうか?公聴会開催に先立って住民説明会も既に行われていますが、1時間の説明に対し、たった30分間だけの質疑応答で、ギャンブル依存症やコロナ対策、液状化対策を求める質問が相次ぎ紛糾しました(参考記事)。コソコソと形だけの説明会や公聴会を開催し、それを口実にIR誘致を企む大阪府の姿勢に、私は不信感が最後まで拭えませんでした。

 【第1回】
  ・日時:令和4年1月23日(日曜日) 午後2時30分から午後4時30分まで
  ・会場:大阪府立大学 I-siteなんば 2階 カンファレンスルーム
       (大阪市浪速区敷津東2-1-41 南海なんば第1ビル)
  ・公述定員:20人
  ・傍聴定員:60人
 【第2回】
  ・日時:令和4年1月24日(月曜日) 午後3時から午後5時まで
  ・会場:ATC O's(オズ)棟南館 6階 コンベンションルーム1
       (大阪市住之江区南港北2-1-10 ATC O's(オズ)棟南館)
  ・公述定員:20人
  ・傍聴定員:60人
 【第3回】
  ・日時:令和4年1月28日(金曜日) 午後2時30分から午後4時30分まで
  ・会場:大阪府立大学 I-siteなんば 2階 カンファレンスルーム
       (大阪市浪速区敷津東2-1-41 南海なんば第1ビル)
  ・公述定員:20人
  ・傍聴定員:60人
 【第4回】
  ・日時:令和4年1月29日(土曜日) 午後2時30分から午後4時30分まで
  ・会場:国民会館 12階 大ホール
       (大阪市中央区大手前2-1-2 国民会館大阪城ビル)
  ・公述定員:20人
  ・傍聴定員:60人

IRはカジノだけでなくホテルや国際会議場も併設された統合リゾート施設ですが、中核になるのはやはりカジノです。ホテルだけなら、あんな町外れの埋立地にわざわざ作ったりしません。他の施設は全てカジノの目くらまし。そもそもカジノなんて、サラ金と同じで、人の弱みに付け込み、人の不幸を金儲けの具にするような商売じゃないですか。銀行から金も借りれない人に、高い利息で金を貸し付け儲けるのがサラ金なら、高いテラ銭で賭博代を稼ぐのがカジノです。そんなグレーゾーンのビジネスしか誘致できない、産業振興を図れないような役所は、はっきり言って無能です。

人の不幸を踏み台にして、自分達さえ儲かればそれで良い。そんな経済や政治、国であって本当に良いのか?そんな「公害企業」を誘致したところで、儲からなくなれば「後は野となれ山となれ」です。人を不幸にするだけ、誘致費用をドブに捨てるだけ、夢洲の乱開発に繋がるだけのカジノなんか皆の署名で阻止しましょう。下記のカジノ誘致反対ネット署名に、是非ご協力をお願いします。

キャンペーン:カジノ誘致はやめて下さい。

発信者:カジノ問題を考える大阪ネットワーク 署名の宛先:吉村洋文・大阪府知事/松井一郎・大阪市長

カジノ=賭博場(とばくじょう)を大阪に誘致するため、大阪府市は計画案を公表し、2022年2月・3月の府市両議会で同意決議を行おうとしています。
しかし、夢洲整備に1,240億円、さらに土壌改良に790億円
カジノ用地の夢洲整備に2,000億円以上(概算)もの公費が投入されようとしています。

「いのち輝く未来社会のデザイン」とは
「カジノ万博」ですか? 万博、実は「IR・カジノ」のための整備?

わずか半年の「2025万博」に4,000億円超の巨額投資
インフラ整備が高騰を続けている夢洲は、津波などの災害にも弱く、地盤沈下、軟弱地盤、液状化が懸念される人工島です。1,850億円かける会場建設も、万博終了後は原則撤去、残るのはIRカジノ。夢洲のインフラ整備はほぼ大阪市の負担です。

●万博・IRカジノ誘致のための「夢洲インフラ整備費用」(概算)1,240億
●IRカジノ用地の土壌改良に790億円
●万博会場建設費(展示施設・円形大屋根・イベント施設・飲食施設等)1,850億
●万博運営費(入場料で賄うというが大幅赤字が予測される)820億円

私たちはカジノ誘致に反対し、夢洲整備費・万博関連経費の大幅削減を求めます。
「市民生活」「中小業者」の支援で経済復興、「防疫・防災対策強化」を
●大阪経済の地盤沈下を進めるカジノ誘致計画は中止する。
●交通アクセスのための過剰なインフラ整備を中止する。
 (1日あたり来場者数は万博でUSJの4倍、カジノで同1.4倍と非現実的な想定)
●今は市内・府内の観光業の復興が優先。
●夢洲での万博は費用が高騰。夢洲でするなら規模縮小してシンプルに。
●夢洲は従来の「大阪の物流拠点」として発展させる。

知事・大阪市長への要望書に署名のご協力をお願いします。
1.賭博場(とばくじょう)・カジノの誘致計画を中止・撤回してください。
2.保健・医療体制の充実でコロナ対策を強化し、防災・減災対策を強めてください。

カジノ問題を考える大阪ネットワーク
〒530-0047 大阪市北区西天満4-5-5
マーキス梅田301号 大阪いちょうの会気付
yabuta50@yahoo.co.jp
●あかん!カジノ女性アピール
●大阪を知り・考える市民の会
●市民のための行政を求める会
●どないする大阪の未来ネット
●大阪・市民交流会
●大阪カジノに反対する市民の会
●カジノ問題を考える大阪ネットワーク
●STOPカジノ大阪
●平和と民主主義をめざす全国交歓会

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議会定数削減に名を借りた政治の私物化を許さない

2022年01月06日 21時24分54秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 
今日、柳本あきら(元・大阪市長選候補、現・自民党衆院議員)にメールを送りました。何故、柳本さんに送ったかと言うと、今の維新による行政私物化と闘うには欠かせない方だからです。柳本さんは確かに自民党の政治家なので、反自民の私としては、本来なら共闘すべき相手ではないのかも知れません。しかし、あの強大な維新に勝つためには、ゴリゴリの保守反動、金権腐敗の政治家でない限り、どのような相手とも共闘しなければならないのは明らかです。少なくとも柳本さんは、そのようなゴリゴリの人物ではなさそうなので、都構想反対運動以来のLINE友だちの縁もあって、思い切って下記のメールを送る事にしました。↓
 
新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
 
今朝(1月6日)のNHKニュースを観て驚きました。大阪府議会の定数がまた削減されるそうですね。2015年に109から88に大幅に削減されたばかりなのに。更に79にまで削減するつもりなんですね。
 
昨今、議員定数削減が一種のトレンドのようにもてはやされていますが、こんなバカな話はありません。幾ら議員定数を削減しても、世襲議員や金権議員が知名度や金の力だけで労せず当選できる今の仕組みを改めなければ、逆に有権者の意志が政治に反映されなくなり、独裁政治の固定化にしかなりません。
 
このニュースを観て、自分なりに調べてみました。そうしたら、今の大阪府議会の選挙制度が、如何に大政党(大阪の場合は維新)に有利に出来ているか、改めて思い知る結果となりました。
 
別紙の「議会定数等の比較」をご覧下さい。私がネット検索して急きょまとめた資料です。
 
その資料によると、5大都市圏(東京・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・福岡)を抱える7都府県議会のうちで、東京都と大阪府だけが、1選挙区当たりの人口が10万人を越えており、他の府県よりも突出して多い事が分かります。これは、それだけ有権者の声が政治に届きにくくなっているという事です。
 
しかも大阪の場合は、ただ1選挙区当たりの人口が多いだけでなく、定数1の小選挙区の占める割合が35%以上にも及びます。東京都の4.7%とは雲泥の差です。
 
 
大阪の選挙で維新が異常に強いのは、関西マスコミや吉本新喜劇を牛耳り、彼らを自分達の広告塔として私物化しているからだけではありません。この大政党(大阪では維新)有利に偏った歪(いびつ)な選挙制度に、より根本的な原因があります。
 
その為に、有権者の間では「勝ち組」に乗る心理が働き、他の府県ではたかだか1割前後の得票しかない維新が、大阪では5〜6割も集票して、過半数の議席を占有出来るのです。
 
しかし、幾ら得票率6割だと息巻いた所で、有権者が政治変革を諦め棄権に回り、たった4割の投票率しかない現状では、有権者の24%(6割×4割)の票だけで当選出来てしまうのです。
 
 

この前も、維新副代表の今井豊が不倫疑惑に加え、貝塚市長から闇献金を受け取っていた事が明るみになり、大阪府議を辞職しました。池田の維新市長も、市庁舎の中にサウナを持ち込み、公務中にサウナを利用していた事が明るみになりました。
 
(注:これらの不祥事は、もはや議員個人の問題で済まされるものではありません。維新は2020年の2度目の都構想住民投票の際も、都構想賛成を掲げる自身の政党ビラの中で、「都構想の疑問に市役所職員が丁寧にお答えいたします」と、まるで市役所を政党の下請け扱いするような事まで書いていました。都構想は、あくまで維新という一政党の公約に過ぎません。政治的に公正・中立であるべき行政機関が、特定政党の下請けに成り下がってしまって良いはずありません。こんな体たらくだからこそ、今井豊やサウナ市長みたいな輩が次々と出て来るのです)
 
これだけ維新の議員や市長の不祥事が明るみになっても、彼らは大政党(大阪では維新)に有利な選挙制度のお陰で、いくらでも政治家に舞い戻る事が出来るのです。今井豊や池田のサウナ市長も、ほとぼりが冷めた頃には、また舞い戻って来るでしょう。
 
国会議員の文書通信滞在費の削減にしてもそうです。1日100万円の同費用の無駄は確かに削減すべきですが、それを言うなら、1日500万円以上にもなる政党助成金の削減・廃止を何故言わないのか?有権者からの支持(党費や機関紙代、カンパ)で活動するのが本来の政党活動なのに、国家権力から紐付きの金を貰って、どうやって政治改革をやるつもりか?そんな政治改革なぞ、所詮は権力の掌の中で泳がされる政治ゴッコでしかない。
 
その政党助成金も、元はと言えば我々の収めた税金です。その税金を、支持もしない政党に何故くれてやらなければならないのか?企業・団体献金をいきなり全廃してしまったら、かえって闇献金が増えるから、それと引き換えに支給されるようになった政党助成金なのに、共産党以外は、未だに企業・団体献金と政党助成金の両方をもらい続けています。そちらを是正するのが先ではないでしょうか?
 
(注:共産党は企業・団体献金も政党助成金も受け取りません。たとえ共産党系の労働組合であっても、組合員個人からカンパの形で献金を受け取る事はあっても、団体ぐるみで受け取る事は今までありませんでした。私は共産党に対しても過去何度かブログで批判した事がありますが、少なくともこの清廉潔白な姿勢については、素直に評価したいと思います)
 
本当に政治を正そうと思うのなら、また議員報酬の無駄を省きたいと思うなら、有権者の自殺行為にしかならない議員定数削減よりも、もっと他にやる事が幾らでもあるはずです。それを傍に置いて、議員定数削減だけに血道を上げる事には、私は大反対です。柳本さんも、もはや異常としか言いようのない、今回の行き過ぎた府議会議員定数削減には、絶対に反対して下さい。
 
それでも、どうしても削減したいのなら、大政党有利に偏った定数1の小選挙区こそ削減して下さい。そして、大阪府を10区割りにして、全て複数定数の中選挙区にして下さい。そうすれば、中小政党や無所属の個人も当選しやすくなり、多様な意見が府議会に反映されるようになります。ひいては政治が活性化され、投票率も上がり、世襲・金権議員による政治の私物化、不祥事もなくなります。
 
府議会定数の削減反対か、さもなくば合区で小選挙区を中選挙区に戻して定数削減を図るか、どちらかにして下さい。ゆめゆめ、小選挙区を温存したまま、定数削減だけを強行し、大政党による政治の私物化を続ける愚だけは犯さないようにお願い申し上げます。
 
とりあえず私の方でも、大阪府域を10の生活圏に分割し、10の中選挙区に分けた選挙区割りの私案を考えてみました。
 
まず大阪市を中央大通り(地下鉄中央線)付近で南北に分割します。これで大阪市北部と南部の中選挙区が2つ出来ます。
 
後は、それぞれJRや私鉄の主要路線(昔の街道筋)沿いに、それぞれ8分割します。この区割りは、明治時代の郡域(豊能郡、三島郡など)、すなわち昔からの生活圏とも一致します。(但し、大阪狭山市だけは、昔の南河内郡ではなく、近くに泉北ニュータウンもある事に鑑みて、同じ南海沿線の泉北選挙区に含めました)
 
それを、それぞれの人口規模に当てはめて、選挙区定数を割り振ると、下記のようになりました。(地図が現行、表が私案の定数・区割り)
 
 
 
これで総定数は今とほとんど変わらない84となります。大阪府の総人口が883万9千人もいるのだから、最低でもこれぐらいの議員定数は必要でしょう。
 
選挙区の範囲も、今の市町村ごとの狭い範囲と比べたら、はるかに広大にはなります。しかし、この一見広大な選挙区も、衆院中選挙区時代は、大体この区割りに基づいて選挙を施行していたのですから、何ら問題はないと思います。
 
その上で、必要に応じて、貧困・格差を始めとする課題が山積する西成地域を特別に、定数3の別枠で設けても良いと思います。今の維新の府知事や市長も、西成特区構想を掲げて、表向きは格差是正に取り組むと公言しているのですから、何ら問題はないと思います。
 
なぜ西成に定数3も振り分けるのか?それは、この地域特有の事情があるからです。今、この地域は、あいりんセンターの建て替え問題を巡って揺れています。ホームレス支援団体の間でも、建て替え絶対反対派と建て替えやむ無し派に分かれて、互いに対立しています。西成の街づくり推進協議会の場でも、互いに応酬を繰り返して、全然議論にならないと聞きます。そして、肝心のホームレスはと言うと、住民票も選挙権もなく、完全に政治の蚊帳の外に置かれています。
 
西成の問題を放置してきた政治家には、それを解決する責任があります。だから、敢えて特別枠を設けてでも、彼ら当事者(あいりんセンター建て替え反対派、やむ無し派、どちらにも属さないホームレス)の声を政治に反映させる必要があります。
 
府議会立候補に伴う供託金などの制限も全て撤廃します。その代わりに、議員報酬を大幅に減らし、1人月20〜25万円程度に抑えれば良いのです。文書通信滞在費をどうするかも、この議論の中で考えていけば良いと思います。
 
こうすれば、開発利権や賄賂目当てに政治家になるような輩は影を潜め、清廉な井戸塀政治家ばかりになります。
 
そうすれば、政治が俄然面白くなり、有権者の関心も高まり、投票率も大幅に上昇する事請け合いです。その方が、議員定数削減よりも、はるかに経費削減になると思います。民意も、今よりはるかに政治に反映するようになります。もう良い事ずくめじゃないですか。今すぐにも実現して下さい。お願いします。
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意味不明で謎だらけの大阪いらっしゃいキャンペーン

2021年12月04日 07時47分00秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

「大阪いらっしゃいキャンペーン」で検索すると上記のホームページに案内される。そのホームページによると、キャンペーン期間は今年11月24日から来年1月31日まで。その間に、ワクチン接種済の大阪府下在住者が、大阪府内のホテルに宿泊した場合に、最大で一泊5千円の割引と3千円のクーポン券が付くと言う。どんなキャンペーンがあるか見ると、例えば新世界のスパワールドに格安で泊れると言う。そんな日帰り入浴でも十分楽しめる所に、わざわざ税金使ってまで泊まりたいと思うか?

維新の吉村知事が鳴り物入りで推進中の「大阪いらっしゃい」何ちゃらの府民限定GoToキャンペーン。箕面や泉州・南河内の温泉旅館はどこも既に満室。残っているのは大阪市内のビジネス・カプセルホテルか西成の簡易宿所、民泊のみ。誰がこんな隣近所でしかもニッチな場所にわざわざ「旅行」で行くか?

「大阪いらっしゃい」と言うから、最初は他府県から来た旅行者をもてなすキャンペーンかと思っていた。ところが、実際は府下在住者が府内の旅館に泊まれば最大5千円の割引と3千円のクーポンが付くキャンペーンだと知り、驚いた。
 
たまたま土日で連休取れたので近場の城崎温泉に蟹でも食いに行こうかと思っても、大阪府外だからいらっしゃいキャンペーンは使えない。使えるのは府内のUSJや新世界などの観光地だけ。そんな日帰りでも行ける所にわざわざ一泊旅行で出かける奇特な人がいるだろうか?
 
確かに大阪府下にも風光明媚な所はある。例えば箕面や犬鳴山も温泉や紅葉が楽しめる。でも、そんな所は日帰りでも充分楽しめるのに、わざわざ泊まりがけで行こうとは思わない。そんな、旅行とも言えない旅行に、何故税金使ってまで補助しなければならないのか?
 
そもそも「大阪いらっしゃいキャンペーン」のネーミング自体が謎だ。他府県から来た旅行者を大阪府の観光業者が「いらっしゃい」ともてなすなら分かる。しかし、ずっと大阪在住で、大阪は自分の家の庭みたいな人が、庭の中にある箕面や犬鳴山の温泉に行くのに、わざわざ自分に「いらっしゃい」なんて言うか?
 
もてなす方も、される方も同じ大阪人。旅先も同じ大阪府内で、いわば自分の家の庭にわざわざ泊まりがけで旅行に出かける様なもの。これでは唯の「ままごと」だ。そんな「ままごと」みたいな意味不明の「大阪いらっしゃいキャンペーン」に税金使う位なら、城崎に蟹を食いに行く旅行者や、府内のUSJや新世界に日帰りで出かける行楽客に税金使う方が、よっぽど景気刺激策になると思う。
 
そんな謎キャンペーンを推進する吉村大阪府知事や彼の属する維新という政党の人気が上昇中だが、何故そうなるのか全然分からない。今話題の国会議員文通費(文書通信費)見直しも、たかだか百万円程度の経費節減にしかならない。もっと億単位の、支持もしない政党の補助に税金使われる政党助成金こそ真っ先に削減すべきではないか。
 
企業・団体献金で政治が私物化されるのを防ぐ為に政党助成金を支給する様になった。しかし助成後も企業・団体献金は続いている。もらった政党は濡れての粟。国もその気になれば、金をエサに政党に口出し出来る。これでは国家権力による政党の御用化であり、戦前の大政翼賛会と何ら変わらない。
 
 
先述の文通費見直しにしても、領収書さえ添付すれば良いと言うものではないだろう。たとえ領収書を添付しても、維新の足立議員の様に、自分が支部長を務める政党支部に文通費を「寄付」(=マネーロンダリング)するだけなら、そんな領収書を幾ら添付しても、税金ポッポナイナイの構造は変わらない。
 
それを足立議員に指摘したら、共産党の機関紙拡大にお門違いの難癖付けて来やがった。共産党は確かに政党助成金の受取りを拒否しているが、代わりに公務員の党員が勤務中に「赤旗」購読を職場で無理強いしているではないかとw。公務員と言えども休憩時間に何しようと個人の自由だ。政治活動の自由は公務員にも保障されている。寧ろそんな手弁当の活動こそ政党本来の姿ではないか。
 
コロナ対策でも維新の吉村府政は失敗続き。東京都の半分程の人口の大阪府でコロナ死者数が東京に迫る勢い。自宅待機の患者も全国最多。給付金支給も全国最遅。通天閣のネオンの色を変えたり、イソジンがコロナに効くと意味不明のパフォーマンスに終始した挙句に、コロナ対策そっちのけに都構想住民投票。
 
一枚看板の大阪都構想も、東京一極集中ケシカランと言うから、地方格差や3割自治の現状を是正してくれるのかと思えば、左に在らず。無理やり大阪市を廃止して大阪都にしても、今の法律では大阪府は大阪府のまま。ただ大阪市が無くなり区役所の数も減らされ、市民にはサービス低下が押しつけられるだけ。
 
先日旅行で訪れた岐阜県岩村の城下町で、喫茶店のママが「大阪の吉村さん凄い!」と絶賛していたので、今言った文通費削減のデタラメやコロナ対策の失敗について聞いてみたが、案の定何も知らなかった。何も知らずに、ただマスコミが持ち上げるから、パッと見イケメンで何となく良いと思っただけだった。
 
確かに、非正規雇用で住まいもユニットバスのワンルームでは、たまにはホテルの豪華なバスルームでくつろぎたいと思う時はある。でも、その為に日帰りでも行ける行楽地にわざわざ一泊旅行で出かける気にはならない。同じ税金補填するなら、府内の旅館よりも映画館やライブハウスを支援した方が遥かにマシだ。コロナで困っているのは旅行業界だけではない。

しかも、新たなコロナ変異株も出現する中で、こんな無意味なキャンペーンを進める理由が分からない。今後も新たな変異株出現の可能性が指摘される中で、わざわざ日帰り行楽地に無理やり外泊を勧める様なキャンペーンを、税金投入してまで補助する意味はない。大阪いらっしゃいキャンペーンは今すぐ廃止すべき。

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広域一元化条例(都構想)の騙し討ちを許すな!

2021年03月25日 23時11分00秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 
大阪の皆さん、「広域一元化条例」って知ってますか?条例の正式な名前は、もっと長ったらしい名称なんですけど。実は「大阪都構想」そのものです。
 
大阪市を廃止して、4つの特別区にバラバラにしてしまって、権限も予算も大阪府に取られて、市民の税金をカジノやオリンピックの箱物造成に使われ、コロナ対策や生活支援は後回し。それが「大阪都構想」でした。
 
そんな都構想を、2度にわたる住民投票で否決して、やっと大阪市の存続が決まったのに、今度は条例の形で、住民投票にもかけずに、ドサクサまぎれの強行採決で、4月から施行されようとしています。
 
ところが、マスコミはコロナとオリンピックのニュースばかりで、この危険な条例案の中身については、ほとんど報道して来ませんでした。条例案の中身も、2月も後半になって、よくやく大阪府のホームページに掲載される有様です。
 
その条例案を読んだら、とんでもない事が書かれていました。今日、明日にも大阪府と大阪市の議会で、この条例案が強行採決されようとしています。こんな「騙し討ち」みたいな真似が許されて良いのでしょうか。
 
この条例案の問題点と疑問点について、以下にまとめました。急いでまとめたので、不完全な部分もあると思いますが、大事な内容なので、是非お読み下さい。
 
問題点① 第二条 基本理念
【条文抜粋】府は…大阪市との二重行政を解消するとともに大阪の成長及び発展を図ることにより、副首都・大阪を確立し、もって豊かな住民生活を実現する…
 
【疑問その1】意見対立は全て「二重行政」で悪か?例えば、大阪市長が府知事に対して「都構想よりコロナ対策を優先せよ」と言ったとしよう。この対立も二重行政で悪なら、都構想以外の政策は何も推進出来なくなる。
 
【疑問その2】「大阪の成長・発展を図る」とあるが、それは本来、豊かな住民生活を実現する為の手段に過ぎない。ところが、この条例案では、一手段に過ぎない成長・発展策が最終目的に置き換えられてしまっている。自治体の仕事は金儲けではない。住民の健康と暮らしを守るのが自治体の仕事だ。
 
【疑問その3】「副首都・大阪の確立」と言うが、それでは「首都・東京の二番煎じ」で生きていくしかなくなる。それは東京の猿真似でしかない。副はどこまで行っても正にはなれない。だったら別に東京と一々張り合わなくても、「世界でたった一つだけの大阪」を目指す方が、よっぽど魅力ある街づくりが出来る。
 
問題点② 第五条 会議の組織
【条文抜粋】府は大阪市と共同して(広域行政実現の為に)副首都推進本部会議を設置する。(会議の)本部長は知事をもって充て、副本部長は大阪市長をもって充てる。本部長は会議の事務を掌理し、会議を代表する。
 
【疑問】「府市対等を条例に明記せよ」との修正案と引き換えに公明党は条例案賛成に回るそうだが。一体これのどこが「府市対等」なのか?幾ら「府市対等」を条文に盛り込んでも、府知事しか本部長になれない不公平な人選がまかり通る時点で、府市は対等どころか従属関係でしかない事が明らか。
 
問題点③ 第六条 会議の運営
【条文抜粋】会議においては、本部長、副本部長及び本部員は議論を尽くして合意に努めるものとする。
 
【疑問】どんなトンデモな提案でも「合意に努めなければならない」のではもう「賛成しか出来ない」。これでは独裁政権と何ら変わらない。こんな会議では民主的な議論なぞ出来ない。良い提案も出て来ない。
 
問題点④ 第七条 進捗状況の管理
【条文抜粋】会議で合意した事項については、会議において進捗状況の管理を行うものとする。
 
【疑問】「一度採決したら二度と否決は出来ない」…こんな理屈がまかり通るようでは、「たとえ大阪市長選挙が行われても、一度、橋下が大阪市長に選出されたら、二度と平松は大阪市長にはなれない」という事にもなりかねない。民主国家では絶対にあり得ない事だ。
 
問題点⑤ 第九条 府及び大阪市が一体的に取り組む事務等
【条文抜粋】府及び大阪市の一体的な行政運営に当たっては、府は大阪市と共同して、次に掲げる手法その他の手法を検討し、最適なものを選択する…
1 協議会の設置
2 内部組織、附属機関、その他の機関等の協同設置
3 事務の委託
4 地方独立行政法人その他の法人の新設又は合併…
 
【一体化する事務の具体的中身】別表第一〜第五 副首都推進局、IR(カジノ)推進局、大阪港湾局、大阪産業技術研究所、大阪健康安全基盤研究所(公害、コロナ対策)、公立大学法人大阪(市大と府大を統合して出来る新設公立大学)、大阪観光局、大阪信用保証協会(中小企業向け融資)、大阪産業局、大阪の成長戦略、大阪の再生・成長に向けた新戦略、万博のインパクトを活かした大阪の将来に向けたビジョン、都市計画全般(用途指定、ウメキタ二期再開発、阪神高速、大阪メトロ、大阪モノレールの路線新設・再編計画…)…
 
【疑問】上記の中で最も効率よく一体化を推進出来るのは、3の事務委託だ。大阪市の権限・予算を丸ごと大阪府に委託(丸投げ)してしまえば、もう面倒な協議も不要になる。新たな独立行政法人を作る手間も省ける。住民投票も必要ない。
 
事務委託の範囲も都市計画全般に及ぶ。これらの事務(業務・権限・予算)は全て大阪府の専権事項となり、大阪市は一切口出し出来なくなる。大阪市に残された権限・予算は、もはや予防接種やゴミ回収ぐらいしかないではないか。これでは、もはや政令指定都市どころか普通の市町村以下だ。都構想で散々叩かれた「特別区」そのものではないか。
 
幾ら住民投票で都構想を拒否し、大阪市存続が図られても、全く意味を為さなくなる。では一体何の為に、10億円もかけて二度も住民投票を行ったのか?
 
「二重行政は悪」だと言うが、私に言わせれば、府市の対立を引き起こすような愚策を強行する方がよっぽど悪だ。こんな無駄な住民投票をする位なら、その予算をコロナ対策や給付金支給に回した方がよっぽど良かった。そんな意見表明すら、府市の対立を煽る二重行政で悪だと言うのか?
 
広域一元化条例を推進する為に府市で構成する副首都推進本部会議は、他府県で言えば指定都市都道府県調整会議に相当すると、条例案の第四条に書かれている。しかし、両者は似て非なるものだ。
 
指定都市都道府県調整会議は、政令市と都道府県の調整機関に過ぎない。そこでは政令市と都道府県は互いに対等だ。それに対して、副首都推進本部会議は、府知事が本部長として会議を掌理し代表する。大阪市長はあくまで副本部長(補佐役)に過ぎない。会議の性格も、単なる調整ではなく、「合意に努める」「進捗状況を管理する」という形で、議論にタガがはめられ、達成ノルマまで課そうとしている。
 
そして都市計画の権限・予算も奪われ、政令指定都市から大阪府の「植民地」に成り下がってしまった大阪市は、もはや地方自治体としての機能も果たせなくなる。大阪市民も発言権を奪われ、税負担だけが押し付けられる事になる。
 
こんなトンデモな条例案なのに、何故マスコミはきちんと報道しないのか?2月17日になって、よくやく条例案の条文が大阪府のホームページに掲載された。ところがパブリックコメント(公募意見)の募集は2月20日で打ち切り。府市の議会には3月20日過ぎになってから上程され、維新と公明の談合で形ばかりの修正と引き換えに強行可決。4月1日には施行される。こんなドサクサまぎれの強行を許して良いのか?これではまるで維新による独裁ではないか。
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区の数減らして何が「身近な行政実現」か?

2020年11月10日 13時55分00秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

遅くなりましたが、5年前の前回と今回の大阪住民投票の得票データを比較してみました。得票は大阪市や各区の選管発表から拾い出し、有効得票に対する賛否の割合をそれぞれ賛成率・反対率として出しました。各区の投票率はウィキペディアの資料から引用し、小数点以下の桁数を統一(2020年は小数第2位を四捨五入)して、区毎に増減を比較してみました。それを見ての感想を簡単に書いておきます。

大阪では2015年5月と今年2020年11月の二度に渡り、大阪市廃止・特別区設置の是非を問う住民投票が行われました。大阪府・市政与党の「大阪維新の会」が、大阪市を廃止して東京都と同じような「大阪都」にしようと推進した、いわゆる「大阪都構想」(以下「都構想」と略す)、この「都構想」設計図の「特別区設置協定書」の是非を問う住民投票です。協定書の内容に賛成の人は「賛成」と書き、反対の人は「反対」と書いて投票します。

私も最初は、この住民投票の事を「都構想」住民投票と呼んでいました。しかし、今の法律のままでは、たとえこの住民投票で大阪市廃止が可決されても、大阪市や大阪府が自動的に「大阪都」になる訳ではありません。大阪市が無くなり4つの特別区に分割されるだけで、大阪府は大阪府のままです。「大阪都」にするには、また新たな法律を作らなければなりません。だから、今は私も「都構想」住民投票ではなく、正式名称である「大阪市廃止・特別区設置住民投票」(以下「大阪住民投票」と略す)と呼ぶようにしています。

この大阪住民投票の結果は、二度とも僅差で「否決」でした。票の出方も大体似たようなものでした。北区や西区など、大阪市内北東部のビジネス街を多く抱え企業転勤族のタワマン住民が多く住む区が賛成多数。それに対し、住之江区や平野区など、海岸部から南東部にかけての中小企業や下町を多く抱える区が反対多数。どちらかというと男性は賛成多数で、女性は反対多数。同じく若者や子育て世代が賛成多数なのに対し、高齢者になるほど反対多数となった。但し、賛成・反対多数と言っても、いずれも僅差だった。そして僅差で否決された…そう言われています。

但し、2015年と2020年の住民投票では、少なからず違いも見られます。以下、私の出したデータに沿って見て行きます。

まず投票率が下がりました。2015年の66.83%から2020年には62.35%に4.48ポイント下がりました。前回は投票率6割未満の区は浪速区だけでしたが、今回は6割を切った区が中央・浪速・淀川・東淀川・生野・西成と6つも出ました。浪速区に至っては投票率48.2%と5割を切っています。二度に渡る住民投票で、住民の間に「投票疲れ」が出て来たものと思われます。

そして興味深い事に、賛成多数区の中で反対票が増えました。私のデータでは、それを前回反対率と今回反対率の差(増加分)として、表の右端に増加ポイント数で表示しています。それによると、北区で2.7ポイント、中央区で3.1ポイント、西区で3.9ポイントなど、反対票が軒並み増加に転じています。マスコミでは東成区が前回の賛成多数から今回は反対多数に変わった事が大きく取り上げられましたが、ここは前回も賛否の比率が50%対50%で、ほぼ拮抗していました。私はそれよりもむしろ中央区の変化に注目しています。ビジネス街や繁華街を抱え、北区と並ぶ「賛成派の牙城」のように思われていた中央区が、今回は51%対49%と2ポイントの差しかなく、票差も952票と千票を切っています。ひょっとしたら、ここも反対多数に転じていたかも知れません。そうすれば、今までの「ビジネス街は賛成優位」の予想も覆される事になります。

それに対して、反対多数の区はバラバラです。今回は投票率が下がったので賛成票・反対票とも減少しましたが、どちらかというと反対票の目減りの方が多いように感じました。今回は反対多数に転じた東成区を含めて14区で反対多数となりましたが、そのうち8区で賛成率の方が伸びました。

その中で反対票が大きく伸びた区が2つあります。港区と阿倍野区です。両方とも前回・今回ともに反対多数でしたが、その差が更に広がりました。港区は前回の1,941票差から今回は6,036票差に、反対率も52.2%から57.0%に4.8ポイントも伸びました(上図データ①)。ここは、もし今回の住民投票で大阪市が廃止されたら、代わりに設置される特別区は淀川区になります。淀川特別区のエリアは今の東淀川区・淀川区・西淀川区・此花区・港区の5つです。そのうち此花区と港区は、他の3つの区とは淀川を挟んだ「飛び地」の位置にあります。おまけに淀川特別区の本庁舎が置かれる今の淀川区役所から最も遠くなってしまいます。それに対する反発が、このような票差となって現れたのでしょう。

阿倍野区も港区に次いで票差が広がりました。前回の2,012票差から今回は6,236票差に、反対率も51.6%から54.9%に3.3ポイントも伸びました。ここは投票率も70.4%から71.1%に唯一増加に転じました(上図データ②)。元々、投票率が高かった上に、全体の投票率が下がった中でも更に増加に転じ、反対率も伸びた。その原因は何なのか?マスコミは「高齢者世帯の多さ」や「低所得者層の多さ」によるものだと言いますが、私はそれだけではないと思います。何故なら、阿倍野区やその隣の住吉区には、帝塚山や北畠などの高級住宅街もあるからです。決して「単なる下町」ではありません。所得水準も決して低い訳ではありません。

私は、所得水準や高齢化率の違いよりも、むしろ住民の地域に対する「愛着度」の違いが、このような反対率の増加となって現れたと思います。住吉区の区名の由来は住吉大社から来ています。阿倍野区は平安時代に活躍した陰陽師(おんみょうじ)の安倍晴明から来ています。区内には安倍晴明神社などの歴史遺産も数多くあります。住吉区も阿倍野区も、大阪市廃止後に設置される特別区は天王寺区になります。由緒ある住吉や阿倍野の地名が消えてなくなり、天王寺特別区に統合されてしまいます。それに対する反発が、このような票差となって現れたのでしょう。

この意見には反論もあるかと思います。大正末期の町村合併でこの地が大阪市に含まれるようになった時、この一帯はまだ農村地帯で人口も希薄でした。だから、今の阿倍野区、東住吉区、平野区も全て住吉区に含まれていました。そこから人口増加に伴い、それぞれの区が分かれ、今の24区になったのです。阿倍野も昔は天王寺村の一部でした。その地名も「阿倍野」だけでなく「阿部野」と書かれた書物もありました。近鉄の駅名も「阿倍野橋」ではなく「阿部野橋」です(私も調べてみて初めて気が付きましたw)。住吉区から分離して阿倍野区を置こうとした際も、「阿倍野」にするか「阿部野」にするか迷った末に、古文書の記載に則って今の「阿倍野」に落ち着いたそうです。

しかし、天王寺村の一部だったのも明治時代の一時期だけで、それ以前の江戸時代は阿倍野(阿部野)村でした。それを何故、行政の都合だけで、また天王寺に吸収されなければならないのか?特に、今度の特別区設置協定書で、住吉区や西成区が中央特別区に含まれてしまう事については、私も非常に違和感を感じました。どう考えても地域のイメージに合わないからです。住吉大社に由来する由緒ある区名が、何故、難波・道頓堀の繁華街や本町のタワーマンションのイメージしかない中央区に飲み込まれてしまわなければならないのか?西成の日雇い労働者が、何故、本町のタワマン住民の後塵を拝さなければならないのか?そんな素朴な反発が、反対率の増加となって現れたのではないでしょうか。

西成の商店街を歩いていたら、薬局の主人が店先で新聞を広げて「遂に反対派リード!よし!」と呟いていたのを耳にしました。住之江区から来ているバイトも、「何で、わしらがこんな奴らと同じ区名にされなあかんねん?何のメリットも無いやんか!絶対に反対に入れるで!」と言っていました。その疑問を駅前で都構想賛成のビラを配っている運動員にぶつけたら、その運動員は何と言っていたか?「どの一票も平等だから、西成の日雇い労働者が本町のタワマン住民の後塵を拝するような事にはならない」と答えていました。幾ら形だけは平等でも、実際は食うや食わずで投票どころではない人も一杯いて、そういう人は投票に行く余裕のある人の後塵を拝するしかない「不平等」が厳然とあるのに。

せっかく住民投票で二度も「都構想」が否決され、大阪市廃止・特別区設置を免れたにも関わらず、今度は特別区(左下図)の代わりに総合区(右下図)を設置しようとする案が浮上しているそうです。今までの24行政区を8つの総合区に統合するそうです。大阪市は無くなりませんが、区役所はまた遠くなります。港区の代わりに今度は西淀川区が川向こうの「飛び地」になってしまいます。二重行政を無くして、「ニア・イズ・ベター(身近な事は自分たちで決めよう)」と言うのが、「都構想」の建前だったはずです。しかし、これでは一体何の為の「ニア・イズ・ベター」か分かりません。

そもそも「都構想」自体も、下から住民の声として湧き上がって来たものではありません。選挙に勝った「大阪維新の会」が突然言い出して、我々にいきなり押し付けて来たものです。そういう意味では、同じ住民投票でも、米軍基地被害に悩む住民の声を反映した沖縄の辺野古移設の是非を問う県民投票とは、全く性格が違います。むしろ、現実の悪政から目をそらし、自分たちの人気を維持する為に、わざと「架空の争点」をぶつけて来ているのではないか?そう思わざるを得ません。そんなイザコザに巻き込まれ、同じ住民同士で敵と味方に分かれて対立し合うのは、もう沢山です!

それでなくても、コロナの感染が広がり、失業で食うや食わずの人も大勢いるのに。住民の暮らしや生活を支えるのが政治の役割なのに。それを放り出して、いつまで「制度いじり」ばかりに、うつつを抜かしているのか。区役所や公共施設を減らして何が「ニア・イズ・ベター」なのか?これでは、仕事もせずに「部屋の模様替え」にうつつを抜かしている道楽者と同じではないですか。

そもそも、自分たちの方から「身近な行政を実現しよう!」と言い出しておいて、今頃になって「区の数が多すぎるので3分の1に減らそう」とは(呆)。自分たちの都合だけで、今までと正反対の事を平気で言える神経が理解できません。下の新聞記事にもあるように、余りにも市民をバカにしています。区の数を減らして、何が「身近な行政実現」か?

以下、大スポ(東スポ)11月7日付記事より引用。

 大阪維新の会はまるでトランプ!?都構想否決でも条例案提出に「金返せ」の声

 これじゃトランプ大統領と同じ?
 大阪市の松井一郎市長(56)と府の吉村洋文知事(45)は、大阪都構想の住民投票での否決を受け、府・市の広域行政を一元化する条例案を提出する意向を示した。
 吉村氏は6日、大阪府庁で行われた定例会見で「都構想は否決になりました。大阪市民の皆さんの一番大きかった却下理由は『大阪市をなくすな』という不安だった。我々としても受け入れます。ただ、賛成派の皆さんもいた。ポイントにして1ポイント差。都構想を実現すべきだという人が約半数いた。二重行政を解消すべきという意見は強く、広域については一本化するというのが市民の皆さんの判断じゃないかと思う」と改めて主張。
 条例案を来年の2月に議会に提案するとして「反対派の方がどう言うかは分かりませんが、僅差だったというのを尊重してもらい、賛成派の意も組んでもらいたい」と話した。
 確かに住民投票で反対票を投じた市民でも、大阪維新の会の行政手腕を評価する声は多かった。
 しかし、市政関係者は「『選挙こそ民意で健全な民主主義』と言っていた維新が『半分は賛成だった』と言い出すのはめっちゃダサい」と苦笑い。その上で「最大目標の市役所の解体には失敗しましたけど、都構想の制度案の中身を条例で推進できるんだったら、住民投票をやる意味はあったのか。投票にかけた何十億円もの金を返せよ!と言いたい」と語った。
 別の関係者も「反対派は『大阪市をなくすな』ということだけで反対して制度案の中身なんて何も考えてないでしょ?と言っているようにも取れる。市民をアホにしてますよ。結果が出て数日で別のことを言い出すなんて失礼だし、まるでトランプ大統領と一緒。ネット上ではトランプのことを『アメリカ維新の会』なんて話題になってましたし」と指摘。
 米国の大統領選挙でダダをこねまくるトランプ大統領の手法と重ねて批判する声が出ている。

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2020年11月1日 大阪市の身売りを再び市民が阻止した日

2020年11月02日 23時38分22秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

11月1日、大阪市廃止・特別区設置(いわゆる都構想)住民投票が行われた。その日の夜、テレビの開票速報を見ていると、「大阪市廃止反対多数が確実」との第一報がいきなり入って来た。

その時点では、まだ賛成票が反対票を上回っていた。元々、賛成派の多い地域から開票が始まったので、その間は賛成優位が続く。でも、番組の最初で示された出口調査の結果では、わずかだが確実に、反対票の方が賛成票を上回っていた。

そもそも「都構想」自体が「うさん臭い代物」だった。「政令指定都市の大阪市を廃止して、4つの特別区に分割する事で、大阪市と大阪府が対立して物事が進まない二重行政の弊害を無くす。そして、特別区には公選区長と区議会を置く事で、身近な行政を実現する」。それが「大阪都構想」の謳(うた)い文句だったが、、、

①「都構想」と言いながら実際は「都」にはならない。「大阪都」にする為には、また別の法律を作らなければならない。今のままでは、たとえ都構想が賛成多数で可決されても、「大阪市」西成区✖✖から「大阪府」中央区字(あざ)西成✖✖に住所が変わるだけ。

②大阪市も、その下の西成区とか住之江区とかの行政区も廃止しながら、それでも「区役所」は残すと言う。しかし、実際は、特別区の下に設置される地域自治区の事務所を、無理やり「区役所」と称するだけ。実際は「出張所」でしかないものを無理やり「区役所」と称するだけだ。こんな「詐欺」みたいな話があるか!

③今まで1つの政令指定都市だった都市を4つの特別区に分ければ、新たに4つの区庁舎を作らなければならず、公務員も増やさなければならない。その分割コストを少しでも減らそうと、特別区の本庁舎も新たには建てず、今までの市庁舎や区庁舎に全て間借りするという。しかし、そんな「名ばかり」の特別区に一体何が出来ると言うのか?

④「大阪市を4つの特別区に分割する事で、身近な行政が実現できる」と言うが、法人市民税や固定資産税の徴税権も大阪府に奪われ、税収を4分の1に減らされて、一体どれだけ「身近な行政」が出来ると言うのか?自前の庁舎も持てず、水道や消防の権限もない。都市計画の策定権限もない。そんな「半人前」の特別区に一体何が出来ると言うのか?

⑤大阪府と大阪市の「二重行政」を解消して、「広域行政」は大阪府にゆだね、特別区は「身近な行政」に専念すると言う。しかし、地域の事は全て地域住民の自治にゆだねるのが、本来の地方自治だ。ところが、カジノや万博誘致は「広域行政」で、大阪府の専権事項だから、特別区は口出しできない。特別区が行使できる自治権は「身の回りの事」のみ。これでは江戸時代の「町方」や「庄屋」と何ら変わらない。いつから「地方自治体」は国や大阪府の「下請け」に成り下がったのか?

 

実際は「二重行政解消」の名目で、歴史も役割も違う大学や病院を無理やり統廃合。挙句の果てに大阪市まで廃止して、「身近な行政」とは名ばかりの「下請け」業務しか出来ない特別区に置き換えてしまう。そうして、カジノ誘致や水道民営化に反対出来ない様にして、犯罪対策や依存症対策などの尻ぬぐいだけを大阪市民に押し付ける。そして、大阪市を外国のカジノ資本やハゲタカファンドに売り飛ばしてしまう。

その策動を大阪市民は拒否したのだ。

いくらカネに物を言わせて物量作戦を展開しようと、公明党や一部の自民党府議を恫喝して賛成派に抱き込もうと、市民はそんな脅しには屈しなかった。

維新は、自分達は「疑問点は市役所に聞け」と、まるで行政を私物化する様なビラを撒いておきながら、真実を明らかにしようとした内部告発をデマ呼ばわり。その内部告発も、1つの政令市を4つの特別区に分割すれば、分割コストは増えるにも関わらず、国から支給される地方交付税交付金は1つの市だった時と変わらず。「分割すれば余分に経費が掛かる」という、しごく当たり前の事を言ったに過ぎなかった。その「当たり前」の発言すら権力の力で封殺。しかし、そんな脅しも遂に通用しなかった。

今回の住民投票の確定票数は、賛成67万5829票に対して、反対69万2996票と、その差はわずか1万7167票。(投票率62.35%、前回住民投票より4.48ポイント下落)

前回に引き続いて今回も僅差(きんさ)だったが、それでも、維新が行政やマスコミを味方に付けて、総力を挙げて都構想賛成に誘導しようとした中で、二度も否決を勝ち取った意義は大きい。

2020年11月1日は、大阪市民が、2015年5月17日の最初の住民投票に続き、再びハゲタカファンドとその代弁者たる維新の策動を拒否し、自分達の暮らしを守る事が出来た日として、永遠に歴史の記録に残るだろう。

大阪市の松井市長は、都構想否決の責任を取って、「大阪維新の会」代表の座を降りると表明した。しかし、同時に兼務している「日本維新の会」代表の座には引き続き留まると言う。大阪府の吉村知事も、「僕はもう都構想はやらない」と言った。しかし、やらないのはあくまでも「僕」だけであって、松井市長はどうするか何も言わなかった。松井市長は今の任期が終わるまでは大阪市長の座に留まると言う。ひょっとしたら、任期中にまた「都構想やる」と言い出すかも知れない。「内部告発さえ無ければ都構想は実現できていた」とか何とか屁理屈をつけて。

本当に責任を取る気なら、二人とも今すぐにでも市長や知事を辞めるのが筋だろう。そうして、二度と政界に足を踏み入れるな。そして、今や「無用の長物」と化した副首都推進局(大阪市役所内部の都構想推進部局)も即刻解体し、そこに偏っていた大阪市の職員を適正配置に戻すべきだ。

今まで10年以上も、「都構想」で行政を私物化し、大阪市民や大阪府民を散々振り回して来たのだから。コロナ対策も、雨がっぱ集めやイソジンの宣伝、赤信号回避の「大阪モデル」など、パフォーマンスばっかりだった。10万円給付金の支給もダダ遅れで。それに対する「罪滅ぼし」をしてこそ、初めて本当に「けじめ」をつける事が出来るのだ。

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病院つぶしてカジノに入れあげ都構想にNO!

2020年10月28日 09時53分50秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

11月1日に迫った大阪市廃止・特別区設置住民投票(いわゆる「都構想」住民投票)に向けて、様々な市民団体が反対運動を展開しています。そのうちの一つで、元・大阪市長の平松邦夫氏らが立ち上げた大阪市民交流会では、ビラ配りやポスター張りのボランティアを募集しています。それを聞きつけて、私も自分の住むマンションにビラを配ろうと、地下鉄谷町四丁目駅近くにある同会の事務所に、ビラを取りに行きました。そして、ビラを受け取ったついでに、「大阪問題 資料編」というパンフレット(左上写真)をもらいました。

このパンフレットは、市民交流会とはまた別の市民団体が、2017年(平成29年)に内部資料として発行したものです。もう数年前の資料ですが、「都構想」の問題点について詳しく書かれています。私が疑問に思っていた住吉市民病院(右上写真)の統廃合問題についても詳しく書かれているので、いただいて帰る事にしました。そして、マンションにビラを配った後で、統廃合問題について読ませてもらいました。

住吉市民病院の統廃合問題とは、老朽化した同病院を建て替えようとした時に、当時の橋下徹・大阪市長が、「赤字の市民病院なぞ建て替えずにつぶして、近くの大阪急性期・総合医療センター(旧府立病院)に統合してしまおう。建て替えには57億円かかるが統廃合なら30億円で済む。そして母子医療センターを後者に併設するようにすれば良い。そうすれば同じような施設を2つも抱えずに済むし、機能強化にもなる。これこそ『二重行政解消』のモデルケースだ」と言い出した事がきっかけです。

しかし、上の地図を観れば分かるように、この2つの病院は、いくら隣接していると言っても、カバーしている地域が全然違います。地下鉄玉出駅近くにあった住吉市民病院(今は住之江診療所に規模縮小)がカバーしていたのは、住之江区や西成区などの大阪市南西部です。それに対し、帝塚山にある旧府立病院がカバーしているのは、住吉区や阿倍野区、平野区などの市内南東部です。今まで住吉市民病院に地下鉄や市バスで通っていた人が、旧府立病院に行くには、南港通(府道5号線、図上のR5)を通る市バスに乗り、途中であべの筋(府道30号線、図上のR30)を通るまた別路線の市バスに乗り換えて行くしか方法がありません。何故なら、大阪市南部の公共交通機関は、その大半が南北方向に走る路線しかないからです。地下鉄四つ橋線、南海本線、南海高野線…皆、南北方向にしか走っていません。東西の往来については、ムチャクチャ不便なのです。

しかも、この2つの病院については、それぞれ機能が全然違います。旧府立病院は、現在の「急性期・総合医療センター」の正式名称が示すように、どちらかというと急性期の患者に高度な医療を施す為に存在していました。そして、受け入れる患者も、市内南東部だけに限らず、他の地域からも多数受け入れてきていました。それに対し、住吉市民病院は、あくまでも地元密着で、小児・周産期医療を中心に、他の病院ではなかなか受け入れてもらえない障害児の短期入所や、障害児を持つ家族のレスパイト(休息)入院にも対応して来ました。

カバーしている地域も、果たしている役割も全然違うのに、単に近くにあるからと言う理由だけで、病院を統廃合しても上手くいくはずありません。実際に、住吉市民病院がつぶされると明らかになると、4万を超える反対署名が集まりました。しかし、橋下徹・前市長は、「旧府立病院に母子医療センターを併設すれば、すべて問題が解決する」として、2018年3月に住吉市民病院をつぶしてしまったのです。

その結果、どうなったか?確かに、大阪急性期・総合医療センターには母子医療センターも併設され、病床数も増えました。ところが、この病院は、前述したように急性期患者の治療に特化した総合病院の為に、受診するには医師の紹介状が必要です。紹介状のない患者も診てもらう事はできますが、5千円以上もの紹介料を余分に払わなければなりません。

これでは住吉市民病院の代わりにはなりません。だから、住吉市民病院の統廃合条例が府議会で可決された時も、「代わりに民間病院を誘致する」という付帯決議が付けられました。ところが、いくら民間病院を誘致しようとしても、なかなか条件に見合う病院が見つかりません。当たり前です。元々、小児科や産婦人科は、診療報酬が安く抑えられている為に、儲からないのです。住吉市民病院の経営赤字も、元はと言えば、この診療報酬の安さに原因があります。決して「二重行政」のせいなんかではありません。

 

「住吉市民病院は赤字だ」と言いますが、需要は有り余るほどあるのです。例えば、2017年6月23日の府議会健康福祉常任委員会でも、共産党の宮原たけし議員が、その事を追及しています。その質疑の中で、「医療施設取扱分娩件数と出生数との比率」が、大阪府平均が94.1%なのに対して、住吉市民病院を管轄する大阪市南部医療圏では73.7%しかない事が明らかになりました。分娩需要の7割余りしか充足できていないのです。残りの3割弱は全て「たらい回し」です。この医療圏でも、2011年から2017年にかけて、分娩できる医療機関が16から13に、ベッド数に至っては273から239に34も減らされました。病院の経営赤字は「病院に患者が来ないから」ではなく、「来れないように」国が仕向け、府や市がその尻馬に乗ってきたのが原因です。(上記の図表参照)

市民病院の赤字の原因は、医療費を出来るだけ抑えようとする国の政策によるものなのに、それを「看護師の給料が他の民間病院よりも高いから」とか「公立病院だから」と、現場の労働者を悪者に仕立て上げ、「同じものが2つあってもムダなだけだ」と、立地条件や役割の違いも無視して、無理やり統廃合。そんなに給料が高いなら、何故、看護師の人手不足がこれだけ問題になっているのか?長時間労働で人の命を預かり責任も大きい割には、給料が余りにも安すぎるからでしょう。それを「民間よりも給与が高いから」と引き下げたら、一体どうなりますか?ますます人手不足に拍車がかかるだけではないですか。

結局、代わりの民間病院は見つからず。大阪市大病院や南港病院にも打診しましたが全て断られ、代わりに大阪市が住之江診療所を作る事で決着しました。ところが、この診療所は小児科と産婦人科の外来診療しかやっていません。他の診療科目もないし入院もできません。統廃合の費用も、当初は30億円で済むと言っていたのに、ふたを開ければ80億円もかかる事が明らかになりました。何のことは無い。「同じものは2つも要らない」と、時間ばかり費やして、わざわざ高い金かけて一つの市民病院をつぶしておきながら、代わりに作ったのは外来診療だけの診療所。この「市民病院」を「廃止される大阪市」に、安っぽい診療所を「代わりに設置される特別区」に置き換えて考えれば、今度の「大阪市廃止・特別区設置住民投票」は、もう「反対」一択しか無い事が分かると思います。

大阪市廃止賛成派は、大阪府に権限と財源を集約して、大阪市の代わりに4つの特別区を置く事で、「行政が身近になる」「ニア・イズ・ベターになる」と言います。しかし、それまで大阪市に払っていた法人市民税も固定資産税も大阪府に取り上げられ、自主財源が4分の1に減らされ、後は府の財政調整交付金(府からもらう「おこづかい」)頼みとなってしまうのに、どうやって「身近な行政」が実現できるでしょうか?大阪府にむしられた金は全てカジノや万博誘致、夢洲の埋め立て、地下鉄延伸工事に使われ、医療や福祉には全然回されません。得するのは一部の外国資本や、そのおこぼれにあやかろうとする日本の大企業だけです。

そのカジノも、コロナによる集客減で、従業員のリストラが進んでいます。あてにしていた観光客も、コロナ以降は激減してしまいました。結局、外需頼みではダメなのです。肝心の内需が冷え込んでいるのに、その内需を切り捨てて、外需にばかり頼るのは邪道です。「カジノは競馬や宝くじとは違い、控除率が低いからボッタクリではない」と、今度は「新手の宣伝」にいそしむ人まで出てきました。しかし、たとえ控除率が数パーセントでも損する事には変わりません。経済なんて成長してこそナンボなのに。その成長も、他人の不幸の上にあぐらをかく「丁半ばくち」頼みでは、人心がすさむばかりです。自分達さえ儲かればそれで良いのか。皆の幸福を願う人は、今度の住民投票で是非「反対」に投票して下さい。

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住民投票まるわかりパンフを読んで投票に行こう!

2020年10月22日 22時02分00秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

↑住民投票まるわかりパンフ1ページ(表紙) 11.1都構想STOPで始めよう 希望ある大阪の未来 大阪市がなくなれば二度と戻せません。迷ったら、棄権や白票でなく「反対」しましょう。


↑同パンフ2〜3ページ 「都構想」よりコロナ対策


↑同パンフ4〜5ページ 最大の問題は「くらしが壊されること」です


↑同パンフ6〜7ページ 「都構想」をやめてこそ大阪市はよくなります


↑同パンフ8ページ(裏表紙) 大阪市をなくさず、その力を未来へ ごいっしょに「大阪市廃止は反対」の声を広げてください

遂に都構想反対派のパンフレットが出ました。それが上の「住民投票まるわかりパンフ」です。

今まで維新は大阪府・市政を私物化し、金に物を言わせて賛成派のビラやパンフを洪水のように撒いて来ました。維新は4億円もの金を宣伝費につぎ込んでいます。それに対し、自民党大阪府連が東京の党本部から貰った宣伝費はわずか5千万円。党本部も本音ではカジノ誘致の都構想に賛成なのでしょう。

今まで散々、大阪府・市政を牛耳り、住民説明会でも都構想賛成の宣伝ばかり垂れ流し、「疑問点は市役所職員に聞け」と、まるで大阪市役所を自分たちの下請け扱いするようなビラを撒いておきながら、「既得権益打破」とか「しがらみを断ち切る」とか「身を切る改革」とか、よくも言えたものです。今や維新こそが最大の「既得権益」です。

私は今まで、都構想反対派の宣伝が余りにも低調だったので、「もうやる気あるんかいな?」と思っていました。ところが、この維新の金に物を言わせた物量作戦を前に、俄然闘志が湧いてきました。「そっちが物量作戦で来るなら、こちらはそれを上回る草の根の宣伝戦で、相手を圧倒してやろう」と思うようになりました。

でも、一個人に出来る事には限りがあります。そこで、まずはこの見開き8ページの「住民投票まるわかりパンフ」の紙面を、ブログに丸ごと掲載するようにしました。維新の都構想賛成ビラと読み比べてみて下さい。どちらが本当の事を書いているのか?どちらが「まともなビラ」か?もう一目瞭然です。

維新のビラは、「疑問点は市役所職員に聞け」の「行政私物化」宣伝以外にも、もう突っ込みどころ満載です。つい最近も「住民サービス、グーンとアップ!」と、まるでスーパー玉出の1円セールみたいなビラをまき散らすありさまです。後は「二重行政削減効果」の数字を、何の根拠も示さず適当に列挙するのみ。印象操作で逃げ切ろうとしているのでしょうが、余りにも有権者をバカにしています。

先日、「オフィシャル・シークレット」という映画を観て来ました。この映画は、女性の英国諜報部員が、国連イラク攻撃決議を上げる為に、国連で多数派工作のメール盗聴を指示してきた米国政府のメールをマスコミにリークし、情報漏洩罪に問われた実話を基に描かれています。

確かに情報漏洩は犯罪ですが、本当に悪いのは違法な盗聴を命じた政府です。「確かに公務員は政府の指示に従わなければなりません。しかし、その政府に税金を払っているのは国民です。だから、たとえ政府の命令であっても、国民の利益に反する指示には従いません」と言う女性諜報部員の言葉に、私は心を打たれました。

ところが我が国の政府はどうか?我が大阪府知事や大阪市長はどうか?「選挙で選ばれた総理や知事、市長の命令には従わなければならない」と、まるで「俺様が中心」みたいな事を言っているではありませんか。公務員は、別に総理や知事・市長の為に仕事をしている訳ではありません。国民の為に仕事をしているのです。だから「公僕」「全体の奉仕者」と呼ばれるのです。

それが分かっていたら、「俺様は選挙で選ばれたのだから、皆、俺様の言う事を聞くべきだ」なんて、絶対に言えないはずです。行政の私物化なんて絶対にあり得ないはずです。これ以上、維新による行政私物化を許して良いのか?これ以上の「大阪市破壊」を許して良いのか?それを阻止する最後のチャンスが、11月1日の住民投票です。

コメント (1)
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いつから大阪市は維新の下請け機関に成り下がったのか?

2020年10月14日 16時19分00秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

昨日10月13日に、天下茶屋駅前で配っていた維新のビラ。「公平な立場で都構想の疑問に答えます」「大阪市の職員が丁寧にお答えします」と。いつから大阪市は維新の下請け機関に成り下がったのか?もうモリカケ以上の行政私物化ではないか。こんな北朝鮮みたいな事しておいて「公平」もクソもあるか!

このビラにある行政の維新偏重、行政私物化にどうしても納得出来ないので、今日14日に、イズミヤに買い物に行くついでに、善処を要望すべく、西成区役所に立ち寄りました。 区役所の総合窓口→区役所内の住民投票期日前投票ブース→このビラに記載の副首都推進局の電話窓口と、たらい回しにされた末に…。
 
副首都推進局に電話が繋がりました。以下はその時の私と推進局職員とのやり取りです。
 
私:たまたま維新が与党なので大阪市もそれに同調する形になっているが、元々、都構想は維新の看板政策に過ぎない。不偏不党であるべき行政機関の役所が、ここまで特定政党の政策に肩入れするのは如何な物か?
 
職:副首都推進局は都構想の主宰部署なので、市民からの疑問に応えるべく、この様に対応している。決して維新にばかり肩入れしている訳ではない。
 
私:都構想も、元々は維新という一政党の公約に過ぎない。それを、維新が与党だという理由だけで、都構想にここまで行政が肩入れしてもOKなら、例えば共産党が与党なら、市長が市役所内で勤務時間内に公務そっちのけで、赤旗まつりのチケット販売に精出しても良いのか?
 
職:それはダメです。
 
私:なら維新だけ何故OKなのか?都構想の住民説明会も、大阪市役所の主催なのに、都構想賛成の立場からの説明だけに終始し、反対論の紹介は一切無かった。これで不偏不党と言えるのか?これでは大阪市は維新の単なる下請けでしかない。
 
…とまあ、こんなやり取りを電話でしていました。これ以上、電話しても埒が開かないので、電話を切りましたが、何か釈然としません。副首都推進局曰く「他にも同様の苦情電話が掛かって来ている」との事でした。
 
折しも西成区役所前で維新が都構想賛成の街宣活動中で、同じビラを配っていたので、維新の運動員にも「大阪市の職員を維新の運動に利用するのは公私混同ではないか」と指摘しておきました。その運動員は「ご意見は承りました。上に報告しておきます」と言っていました。

もう今の若い世代には「自社公民」と言っても何の事か分からないかも。かつて野党だった社会・公明・民社各党も、大阪では自民党に相乗りして、オール与党として行政を食い物にして来た時代がありました。そのオール与党を総称して「自社公民」と言っていました。

そのオール与党に対する批判を背景に、2008年に橋下徹が大阪府知事に当選して早12年。最初は自民党推薦で知事に当選した橋下も、やがて地域政党の維新を立ち上げ、自民党とたもとを分つようになります。それで大阪府・市政はどう変わったか?

かつての自民党などオール与党の強権支配から、維新による強権支配に変わっただけでした。公用車の私的使用や勤務時間内のジム通い、果ては政務活動費の私的流用。公募区長や公募教育長による学校現場での「君が代」強制、パワハラ・セクハラ騒動。教育基本条例や職員基本条例で「物も言えない職場」に。自民党時代と何ら変わらぬ政治が続きました。

そして、今や「維新に非(あら)ずんば人に非ず」。都構想に反対しようものなら「非国民」扱いされかねない雰囲気になってしまいました。

その挙句に、都構想でわざわざ大阪市を廃止し、政令市から特別区に格下げする道を自ら選ぼうとするとは。まるで鼠が泥舟に乗り移り、集団自殺を図ろうとするが如く。

今度の住民投票も、公平に賛否を問うとは、とても言えない代物です。都構想の是非を問うラストチャンスなのに、住民説明会では賛成意見ばかり垂れ流し。マスコミも動員して賛成に誘導。まるで「勝てば官軍」と言わんばかりに。

これでは共産圏の選挙と全然変わりません。選挙や投票だけなら北朝鮮にもあります。それどころか野党もある。一応、形だけの野党が。

しかし、実際の選挙はいわば信任投票で、不信任(反対)票を入れようものなら後で何されるか分からない。今の維新信者による非維新バッシングを見ていると、もう、そう思わざるを得ません。

特定政党の公約に過ぎない都構想を、まるで全府民の意思であるかのように持ち上げ、本来なら公平・中立、不偏不党であるべき行政機関を、まるで自分達の道具であるかのように私物化。挙句に反対派を「非国民」扱い。戦時中と一体どこが違うのか?

このままでは、今度の住民投票が、新たな「ヒトラー誕生」のきっかけになるかも知れません。
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