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都構想否決で家賃値上げを阻止しよう!

2020年09月30日 10時07分05秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 
 
「都構想〇×クイズ」というのがあるのでやってみました。やってみたら全問正解でした。さて貴方は何問正解出来るでしょうか?
 
①11月1日にある住民投票で賛成多数だと 「大阪都」になる(正解率68.8%)
②都構想が可決されても「大阪市」は残る(正解率86.8%)
③大阪都構想とは、大阪市を廃止をして、4つの特別区を設置する事である(正解率89%)
④「特別区」の権限は、「千早赤阪村」よりも上だ(正解率68.7%)
 都構想で「二重行政」が廃止できる(正解率62.1%)
大阪市の運営より、特別区の運営の方がコストダウンになる(正解率67.7%)
 「特別区になっても住民サービスは変わらない」と協定書に書いてある(正解率55.3%)
大阪府は「特別区」に配慮して府政を行ってくれる事が決まっている(正解率76.6%)
今ある大阪市内24区の区役所は、特別区になっても同じ機能をもって運営される(正解率77.5%)
大阪都構想の住民投票は、大阪市に住む人なら誰でも投票できる(正解率57.6%)
 
ところで、設問ごとの正解率を見ると、住民投票の審議内容(大阪市を廃止して特別区を設置)は8~9割近くの人が理解しているが、肝心の特別区の中身については5〜6割の人しか理解していない事が見て取れます。
 
9月末の朝日新聞の世論調査で、「都構想賛成42%に対し反対37%で今回は賛成派がリード」という結果が報じられましたが、肝心の中身が分からずイメージだけで応えた世論調査の結果にどれほどの信ぴょう性があるというのでしょうか?むしろ、市民の税金を使ってここまで賛成に誘導するような事が行われているのに、それでもまだ賛否が拮抗しているところにこそ、私は注目すべきだと思います。
 
それでは、大阪市が住民説明会で配り、その後は市内全戸に配布した公式資料(これ自体が維新の宣伝ビラと瓜二つの不公平な内容だが)を基に、特別区の中身を詳しく見てみると…
 
 
①「特別区には中核市(人口30万人以上の中堅都市)並みの権限を与える」とあるが、実際は市町村でも持っている消防や都市計画の権限もない。それらは全て大阪府が担う事になり、特別区は身近な事務しか任されない。それを維新は「ニア・イズ・ベター」と言うが、身近な「下請け」事務しか担えなくて、何の地方自治か?これではまるで大阪府の「植民地」ではないか。
 
②特別区設置協定書に書いてあるのは、あくまでも「特別区に移行の際には、それまでの住民サービスは維持する」と言う事のみ。維持されるのは特別区に移行する時だけで、将来の事は何も分からないと。これでは後で「維持出来なくなった、努力したがダメだった」と言われたら、もうそれまでじゃないか。
 
 
③特別区の区割りも、とても「財政や人口のバランス、歴史的な経緯」を考慮したとは思えない。それは、4特別区の間で、最初から生産額で約8倍、商業販売額では約10倍もの開きとなって現れている事からも分かる。ここまで格差が広がると、もはや財政調整なぞでは賄えない。やがて大阪府自身が財政調整の負担に耐えられなくなり、「後はもう自分達だけでやってくれ」と言い出すのが目に見えている。
 
 
 
④それを誤魔化す為に、特別区の下に更に地域自治区を置き、自治区の事務所を「区役所」と詐称して「今までの区はそのまま残す」詐欺。何も変わらないなら、わざわざ特別区にする意味ないじゃん。幾ら大阪市を廃止して「二重行政をなくした」と言っても、特別区の下に地域自治区を置いたら「三重行政」になってしまうだけだ。
 
⑤だが、地域自治区には何の権限もない。協定書には「地域自治区には地域協議会を置き、首長に意見を述べる事が出来る」とある。実際は意見を述べる事が出来るだけで、議決権も予算執行権もない。それらの権限は特別区長や区議会が握っている。その特別区も大阪府の「下請け」。実際に権限を握っているのは大阪府知事であり府議会だ。
 
 
とても「財政や人口のバランス、歴史的な経緯」なぞ考慮したとは思えない特別区の区割りです。同じ新・淀川区なのに、港区の住民が東淀川区に電車で行くには、一旦、新・淀川区の外に出なければなりません。こんな飛び地だらけの区割りで、どう特別区のまとまりを保持出来るというのでしょうか?同じ新・中央区の住民でも、旧・中央区の堺筋本町のタワマンに住んでいるホリエモンみたいな奴らに、西成区の日雇い労働者やホームレスの何が分かるというのでしょう?おそらく何も分からないし、分かろうとすらしないでしょう。その後にあるのは住民同士の対立・分断しかありません。
 
具体的にはどの様な事が起こるでしょうか?今でも、西成区(大阪市の一行政区)が中央区(新たに出来る特別区の一つ)となり、西成の名前が消えるという事で、イメージ向上で地価がじわじわ上昇しています。現に私がそれまで住んでいた、あいりん地区の「高級ドヤ」でも、私が移り住んだ当初の月4万3千円の家賃が、今や4万8千円にまで上昇しています。値上げで家賃を払えなくなった住民はホームレスやネカフェ難民に転落。他方で土地・建物の資産価値があがるホテル資本や地上げ屋はウハウハです。
 
私があいりん地区に来てから、まだ2年しか経っていないのに、既に近所では火事が2件も起こっています。いずれも空き家から出火した不審火です。こんな事は、以前住んでいた府下の高石では一度もありませんでした。保険金目当てか、将来の地価上昇を当て込んでの地上げ屋による放火の可能性が濃厚です。こんな人心荒廃をもたらす都構想なぞ百害あって一利なしです。
 
しかも、新たに設置される4特別区の名称(淀川区、北区、中央区、天王寺区)と、現在の行政区の名称が同じなので、説明する際には、一々「新・××区」「旧・××区」「××特別区」「××自治区」と但し書きを入れなければなりません。私自身も書いているうちにこんがらがって来ましたw。こんな調子では、特別区設置後にあちこちで混乱が起こるのが目に見えています。大阪市廃止で得するのは政商などの特権階級だけで、住民にはサービス低下と不利益だけが押しつけられます。
 
「そんな下らない住民投票に時間とエネルギーを費やしている暇があるなら、もっと新型コロナ対策に力を入れろ」と言いたいです。今ですら、10万円給付金の支給は大阪市が全国で最も遅かったのに。大阪市が廃止されてしまったら、一体どんな地獄図会が待っている事やら?それでも貴方は都構想(大阪市廃止)に賛成しますか?
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府市の対立を煽って来たのは一体誰か?

2020年09月27日 02時43分44秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 
9月26日(土)14時からクレオ大阪中央で行われた都構想の住民説明会に参加して来ました。説明会場は天王寺の文教地区にあり、周辺には四天王寺や愛染堂、口縄坂などの史跡が点在しています。私はお昼前に会場に着き、周辺の史跡巡りを楽しんだ後、13時半に会場ホールに入りました。
 
会場のホールにはコロナ対策で定員の約半分しか入れません。それでも、開演前には、もう既にホールは多くの人で一杯になっていました。私の席の隣には大勢の報道陣の方が詰めかけ、参加者にインタビューを始めたりしていました。そうこうしているうちに、ほどなく14時の開始時間となり、市役所の進行係の方が、配布された都構想説明パンフレットに沿って、都構想の解説をやり始めました。
 
その後、大阪市の松井市長が、都構想が生まれた経緯について、説明パンフレットに載っていない事も含めて、更に詳しく説明されました。しかし、幾らパンフに載っていない事を、パネルに映し出された資料だけで説明されても、後方の私の席からでは、よく見えません。よく分からないまま、時間だけが過ぎてしまいました。気が付くともう15時40分ぐらいになっていました。
 
この後、ようやく質疑応答の時間が来ました。私も含め、多くの方が質問する為に挙手していましたが、5~6人の方しか指名されませんでした。以下がその時の主な質疑応答です。
 
問①:学生の時に教師からパワハラ・セクハラを受けた。それらを都構想で防止する事は出来るのか?
答①:「都構想で、より身近な特別区に教育委員会が設置されるようになればパワハラもなくなる」(松井市長)
問②:新・天王寺区は他の特別区よりも明らかに見劣りする。この区割りで本当に良いのか?
答②:大阪の成長は一特別区だけでなく大阪全体で実現するもの。「大阪府は大阪市の敵ではない」。
問③:IR(カジノ)・リニア等、まだ実現できるかどうか分からないものに何故予算を付けるのか?
答③:IRは予算に入っていない。
問④:大地震が起こったら湾岸部は全て津波で水没。この特別区の区割りでは対応できない。
答④:災害対応の職員はむしろ従来よりも増やすつもりなのでご安心を。
 
大阪市の松井市長と大阪府の吉村知事の二人とも登壇されていましたが、主に回答されるのは松井市長の方でした。その松井市長の発言の中で、「大阪府は大阪市の敵ではない」という言葉に、私は逆に違和感を感じました。だってそうでしょう。「大阪府は大阪市の敵」だなんて、昔は誰もそんな事考えたこともありませんでした。
 
何故そんな発想が出て来たのか?「大阪府と大阪市がいがみ合っている」と、橋下・前市長や松井・現市長が盛んに府・市の対立を煽ってきたからではないですか。「りんくうタワーとWTCビルの高さ競争などの無駄な投資が行われて来た。まさに府市合わせ(不幸せ)だ。こんな二重行政の弊害をなくす為には、大阪市をなくして大阪府に司令塔を一本化しなくてはならない」と言って、府市の対立を煽って来たからではないですか。
 
それを今頃になって「府は市の敵ではない」と、まるで「そう思う有権者が悪い」みたいに言うのは如何なものか。非常に違和感を感じました。結局、私はずっと手を上げ続けたにも関わらず、全然指名されませんでした。仕方ないので、配布された質問票に、前回ブログで書いた質問事項を、また一から書き写して出さなければなりませんでした。会場内はスマホも圏外で通じなくなっていたので、インターネットでコピペする事も出来なかったからです。
 
 
しかし、そんな長文の質問項目を、時間内で書き上げて提出する事は無理です。一度書いては書き損じ、また新しい質問票をもらって、家に帰ってからようやく質問票を書き上げました。下記がその質問票の全文です。ほとんど前回のブログ記事と同じ内容ですが、新たに書き加えたり書き直したりした部分もあります(下線部)。
 
①二重行政が悪だと言うなら他の政令指定都市はどうなる?他も全て府県との二重行政になってしまう筈だ。しかし、他の政令指定都市でこんなに大騒ぎになっている所はどこにもない。何故、大阪だけずっとこんな騒ぎになるのか?
 
②そもそも二重行政の一体何が悪いのか?知事と政令市長の意見が異なる案件については、両者とも簡単に賛同出来ないのは当然の事。そこから議論を戦わせ、論点をすり合わせて、一致点を探るのが民主主義ではないのか。それを、維新みたいに「全て選挙で決着を付ける。たとえ51%の得票でも勝ちは勝ち。敗者は無条件に従え」と言っていたのでは、対立が深まるばかりだ。しかも、最初の住民投票で都構想否決の民意が示されたにもかかわらず、「僅差だったからもう一度やる」と言うのは、単なるワガママ、ゴネ得でしかない。
 
③歴史も学部構成も異なる市立大学と府立大学を何故無理やり統合するのか?学問探究を単なるコストとしか考えていないからではないか?学生の声も聞かずに、市長と知事だけで、そんな勝手な事して良いと思っているのか?数ある施設統合策の中でも、これが一番納得出来ません。
 
④近くに府立病院があるからと言って住吉市民病院を廃止しながら、府立病院(現・急性期総合医療センター)を紹介状患者しか見ない金持ち専門病院に変えてしまい、一般患者を放り出してしまった事に対して、責任をどう取るのか?
 
大阪市があるからこそ、西成あいりん地区の特別清掃事業も実施出来た。しかし、都構想で大阪市が廃止され、西成の事に疎い新・中央区の役人によって同事業も廃止されてしまうだろう。ホームレスを見殺しにするのか?
 
 
私が提出した質問票の全体図と質問拡大図。
 
⑤の特別清掃事業(略して特掃)とは、大阪府と大阪市が西成のあいりん地区で実施している失業対策事業です。あいりん地区内外の道路や河川敷の清掃、公園遊具の補修・ペンキ塗り、あいりんセンターのガードマンなどが主な業務です。土木工事の受注が無くなる年度末の毎年2月から4月にかけて、あいりんセンターに登録した55歳以上の高齢者の中から、輪番制で100人ほどを日雇いで雇い入れています。労働者は10時から15時まで働いた後、センターで日給5700円の賃金を受け取ります。あいりん地区の日雇い労働者にとって貴重な収入源となっていますが、雇用出来る労働者の数が限られる為、常に仕事の奪い合いとなってしまっています。
 
この様な事業も、財政基盤の安定している大阪市が、地元の事情に通じている地域のNPO法人に委託するからこそ出来るのです。しかし、もし大阪市が廃止されてしまったら、誰がこれをやるのでしょうか?当初は地域自治区の事務所として残す事になっている西成区役所も、いつまでもあるとは限りません。中央区(大阪市廃止に伴い新たに設置される特別区の一つで、今の行政区の中央区とはまた別物)の役人や有権者の中で、西成の事を知っている方はどれだけいるでしょうか?恐らく余りいないのではないかと思います。この清掃事業も、コストの無駄として早晩廃止されてしまう可能性が高いです。
 
大阪府の吉村知事も、大阪市の松井市長も、二言目には「二重行政を無くして大阪を成長軌道に乗せる」と言います。しかし、その成長の中身が問題です。ギャンブル依存症患者を増やすだけのカジノや、静岡県知事が南アルプスの自然破壊に懸念を表明しているリニア事業、外国人観光客とホテル業界だけが潤う観光事業で、たとえ「バブル景気」を演出できたとしても、その陰で、学費支払いや奨学金返済に困る学生が増えたり、カジノでギャンブル依存症患者が増えたりしたのでは何もなりません。実際にそこに住んでいる人々が安心して暮らせてこそ、初めて「大阪が成長した」と言えるのではないでしょうか。
 
大阪市を廃止して4つの特別区に分割してしまう「大阪都構想」で、それが実現できるとは到底思われません。「大阪市が4つの特別区になる事で、行政が身近になる」と言いますが、今までの住之江区や西成区は逆に中央区(今の中央区とは別の特別区)に統合されてしまうのですよ。区役所に用事があるたびに、遠い中央区の本庁舎まで出向かなければならなくなるのですよ。
 
それを誤魔化す為に、「今までの住之江区役所なども地域自治区の事務所として残す」そうですが、区長や区議会議員を選ぶのは、あくまでも特別区単位です。難波や大国町のタワマン住民出身の区議や区長が、西成あいりん地区の日雇い労働者や、住之江区で働く非正規労働者の実情を、どれだけ理解しているでしょうか?自治区と言っても形だけ。中国の新疆ウイグル自治区のように、形だけの自治に成り下がるのが目に見えています。
 
しかも、幾ら「大阪の成長」がどうこう言われても、所詮はカネ勘定の話ばかり。幾らそれでカジノ資本やホテル業界だけが潤っても、肝心の住民が奨学金の返済に追われたり、コロナで病院をたらい回しにされていたのでは何もなりません。一部の金持ちだけが潤う世の中ではなく、皆が幸せを実感できるような世の中を望みます。
 
ようやく質問票を書き上げ、いざ窓口の副首都推進局にコンビニからファックスしようとしましたが、何度やっても話し中で送信できません。インターネットで送信しようにも、IDやパスワードを要求されて送信できず。結局、郵送で送る事にしました。
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いよいよ明後日は住民説明会

2020年09月24日 22時24分00秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 
ダメ元で参加を申し込んでいた特別区設置協定書(都構想)住民説明会について、大阪市役所から参加を認めるハガキが来ました。説明会は9月26日(土)14時から、クレオ大阪中央のホールで約2時間開催されます。応募者多数の場合は抽選になると聞いていたので、まずは参加できて一安心です。
 
会場では主に下記の5点について質問しようと思います。
 
①二重行政が悪だと言うなら他の政令指定都市はどうなる?他も全て府県との二重行政になってしまう筈だ。しかし、他の政令指定都市でこんなに大騒ぎになっている所はどこにもない。何故、大阪だけずっとこんな騒ぎになるのか?
 
②そもそも二重行政の一体何が悪いのか?知事と政令市長の意見が異なる案件については、両者とも簡単に賛同出来ないのは当然の事。そこから議論を戦わし、論点をすり合わせて、一致点を探るのが民主主義ではないのか。それを、維新みたいに「全て選挙で決着を付ける。たとえ51%の得票でも勝ちは勝ち。敗者は無条件に勝者に従え」と言っていたのでは、対立が深まるばかりだ。
 
③歴史も学部も校風も異なる市立大学と府立大学を何故無理やり統合するのか?学問探究を単なるコストとしか考えていないからではないか?学生の声も聞かずに、市長と知事だけで、そんな勝手な事して良いと思っているのか?数ある施設統合策の中でも、これが一番納得出来ません。
 
④近くに府立病院があるからと言って住吉市民病院を廃止しながら、府立病院(現・急性期総合医療センター)を紹介状患者しか見ない金持ち専門病院に変えてしまい、一般患者を放り出してしまった事に対して、責任をどう取るのか?
 
⑤あいりん地区も、近くには余り評判の良くない病院しか無い(患者をホームレスとして差別する様な)。後は紹介状患者しかみない市大付属病院だけだ。今でもこんな状況なのに、大阪市がなくなれば市民病院なんて絶対に作れなくなるではないか。
 
上記の中でも、特に①と②は投票の根幹に関わる質問です。「大阪市と大阪府が同じ様な仕事をしているのは二重行政のムダだから、市長と知事が対立していたら二重行政で仕事が進まないから、政令指定都市の大阪市を廃止して、大阪府の下に4つの特別区に分割する事にする」。その是非を問うのが今回の住民投票です。しかし、そもそも二重行政で一体何が悪いのか?そんな事言い出せば他府県の政令指定都市も全て二重行政となり、廃止しなければならなくなってしまう。しかし、他はどこもそんな事言っていないではないか?それについて、是非、吉村知事や松井市長の見解をお聞きしたいと思います。
 
私は訳あって住民票を今も実家のある高石市に置いたままにしていますが、実際に住んでいるのは大阪市内の西成区です。通勤に利用しているのは大阪メトロ(旧大阪市営地下鉄)です。水道料金も大阪市に払っています。大阪市民ではないので住民投票の権利はありませんが、「大阪市廃止で暮らしは一体どうなるか?」、知る権利は私にも平等にあるはずです。
 
説明会の入口受付で市の職員に身分証明書の提示を求められたら、運転免許証(住所は高石市になっている)以外に公共料金の支払い票(住所は西成の現住所になっている)も提示して、説明会への参加を求めたいと思います。それでもダメなら、もう参加を諦めます。
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大阪市廃止(特別区設置)構想の矛盾点

2020年09月20日 21時33分00秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

11月1日のいわゆる「大阪都」(正確には特別区)設置住民投票まで残すところ後1ヶ月余りとなりました。大阪府と大阪市の「二重行政」を解消する為に、大阪市を廃止して4つの特別区に分割する事の是非を問う住民投票です。前回の住民投票では、大阪府も東京都にならい「大阪都」になるのだと言われて来ました(大阪都構想)。

しかし、大阪市を廃止しても、大阪府が自動的に「大阪都」になる訳ではありません。「大阪都」にするには、また別の法律を新たに作らなければなりません。大阪府のまま、大阪市だけが淀川・北・中央・天王寺の4つの新たな特別区に生まれ変わるだけです(同じ区名でも従来の区とは区域も権限も全く違う点に注意)。そこで、今回はより正確を期す為に、「特別区設置」の文言が新たに付け加わる事になりました。そこで記事のタイトルも上記のように変えました。但し、「大阪都構想」の名称も広く使われているので、小見出しには「都構想」の名称も使わせてもらいました。

「大阪都」にするには、また別の法律を新たに作らなければなりません。その一方で、一旦この投票で特別区設置が可決されてしまったら、もう後戻りは出来ません。大阪市は2025年1月1日に消えてなくなります。後戻りする為の法律も整備されていないからです。そんな大阪市民の将来を決める大事な住民投票なのに、よく分からない人もまだ大勢おられます。「そんな事に時間を費やす暇があるなら、新型コロナ対策にもっと力を注げ」という意見もあります。

そこで、住民投票の中身や矛盾点について、私が区役所のチラシ等を基に、簡単に分かりやすくまとめてみました。ツイッターのつぶやきを繋いだだけのまとめなので、舌足らずな点も多分にあると思います。そんなまとめですが、投票の参考資料としてお使いいただければ光栄です。

都構想の矛盾① カジノ等の箱モノ建設まず先にありき

府市連携の成果として挙げているのがインフラ等の箱モノばかり。「りんくうタワーとWTCビルの高さ争いの様なムダを省く」為の都構想じゃなかったのか?その挙句に「研究機関等の統合」で学部も校風も異なる市大と府大を無理やり統合。カネ勘定の話ばかりで学生の気持ちも無視。

都構想の矛盾② 数合わせの区割りでバラバラな特別区に分割

「広域行政は大阪府に任せ身近な事は特別区が決める。これぞニア・イズ・ベター」と。だが港区の人に東淀川区の何が分かる?中央区のタワマン住民が西成区の日雇い労働者の事をどれだけ知っている?単に数合わせで繋ぎ合わせただけのバラバラな特別区。まさに住民不在の象徴だ。

都構想の矛盾③ 自治とは名ばかりの地域自治区

「大阪市廃止後も区役所はそのまま地域自治区の事務所として残す」と。なら今の大阪市で充分。わざわざ廃止して4つも特別区を置く必要ない。これでは二重行政ならぬ三重行政だ。実は地域自治区なんて形だけ。構成主体はあくまで特別区。自治区の統廃合も大阪府の胸先三寸。

都構想の矛盾④ 少ない職員をあちこちの庁舎にバラバラに配置

区役所(地域自治区)は残す建前上、職員を急には減らせない。コスト削減のしわ寄せは特別区職員に。特別区は都構想の実働部隊でありながら、自前の庁舎だけでは足りずに他区の庁舎にも間借りする事に。その下で、たらい回しにされる住民こそ、いい迷惑。

都構想の矛盾⑤ 住民の意見が反映されない一部事務組合

清掃や介護保険など特別区単独では賄えない業務は4特別区で作る一部事務組合で対処する事になる。ゴミ収集料等の金額は組合議会で決められる。組合議会の議員は特別区議会から選ばれる。区民の直接選挙で選ばれる訳ではないので、今までより区民の声が反映され難くなる。

都構想の矛盾⑥ 大阪府からの「小遣い」に頼る財源

政令指定都市の大阪市から中核市レベルの特別区に。実際は都市計画の策定も出来ない町村以下にレベルダウン。財源も8500億から3000億に減らされ、不足分は大阪府からの「小遣い」(財政調整)頼みに。しかし、大阪市以上に大赤字の大阪府が、特別区の求めに応ずる保証はない。

都構想の矛盾⑦ 東京23区よりもっと悲惨な事に

東京都が出来たのは戦争遂行の為。今の地方分権の流れとは逆。それでもどうにか機能しているのは、東京23区に都の7割の人口が集まり大企業本社からの税収も多い為。それに対し、大阪市の人口は府の僅(わず)か3割で本社も少ない。東京の猿真似なぞしても上手く行く訳がない。

都構想の矛盾⑧ そもそも二重行政の何が悪いのか?

意見の違いを一方的に抑えつけたりせず話し合いで解決するのが民主主義。それを「大阪市が大阪府の言いなりにならなければ二重行政だ」と謗(そし)るのは府知事による独裁、地方自治の否定だ。二重行政解消で大阪が成長すると言うが、実際はカネ勘定の話ばかりで住民をコスト呼ばわり。

都構想の矛盾⑨ 隣接市も巻き添えに

もし都構想が可決されたら隣接市も只では済まない。大阪市の隣の堺や八尾も特別区を設置できると、法律にあるからだ。しかも自治体まるごと区になる場合は住民投票も省略できる。議会の議決だけで一つの市を無くす事も可能になる(大都市特別区設置法の特例条項)。それを防ぐ道は都構想否決しかない。

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このままでは都構想が可決されてしまう

2020年09月15日 22時32分12秒 | 反ハシズム・弱い者虐め

先週の土曜日に、南海天下茶屋の駅前・イズミヤ前で維新が都構想住民投票に賛成を呼びかけるビラを配っていました。以下に記す様に、ビラの中身は確かにトンデモでした。

①OSAKA4区の地図に特別区本庁舎と共に区役所の所在地も載せ、今までの区役所が無くならないかの様に装っている。しかし、区役所は特別区の下に置かれる地域自治区事務所の通称に過ぎない。実際は「自治区」とは名ばかりの特別区の出張所だ。その特別区も、消防や水道、都市計画の権限を奪われ、中之島の本庁舎(今の大阪市役所)に一部間借りしなければならなくなり、もはや自治体とは呼べない代物になってしまうのに。
 
②都構想のメリット・デメリット比較で、都構想の経済効果を水増し。地下鉄民営化など都構想とは無関係な物も経済効果に繰り入れ、コロナによる減収で大阪メトロが赤字に転落した事も一切触れず。
 
③デメリットは住所表記が変わり、若干コストが増えるだけだと欺瞞宣伝。実際は大阪市の権限も財源も大阪府に奪われ、府の財政援助頼みとなり、一部事務組合の一存で公共料金の値上げもやり放題となるのに。
 
④そもそも都構想は前回の住民投票で否決されている。たとえ僅差でも、一度否決されたものを、その後の選挙で維新が勝ったからと言って、何故また蒸し返すのか?自分達が選挙で勝った時は「民意」で押し通すくせに、負けた時だけ「もう一度」と再選挙に持ち込むのは、「不公平、ダブスタ」以外の何物でもない。
 
 
―維新ビラ曰く、大阪市が無くなりOSAKA4区になっても今の区役所は無くならないんだと。なら何故新たにOSAKA4区なぞ作るのか?実際は、今の住之江区や西成区も大阪府(新)中央区の一部になってしまうのに、その住之江や西成の支所だけを区役所と言い換え、無くならないと強弁しているだけじゃないかw
 
大阪市廃止後も大阪都にはならない。大阪府の下の特別区になるだけ。特別区には都市計画の権限もない。今までの区役所は地域自治区の事務所となる。実態は特別区の単なる出張所。それを区役所と言って誤魔化している。特別区も自治区も府の下請け。しかも三重行政。住民自治どころか住民不在そのものだ。(以上、私のツイートより)
 
※OSAKA4区:大阪市廃止後に設置される淀川・北・中央・天王寺の4つの特別区の総称。いずれも今の24行政区と同じ区名を名乗っているが、位置づけは東京都の特別区と同じ。但し、大阪市が廃止されても大阪府が自動的に大阪都になる訳ではない。新たに法律が作られない限り、大阪府は大阪府のままだ。つまり、政令指定都市の大阪市から、都市計画も策定できない町村以下の特別区にレベルダウンするだけなのだ。
 
しかし、宣伝のやり方は、これまた以下に記す様に、都構想に反対の自民党や共産党よりも、維新の方が何倍も優れていました。
 
①維新の宣伝カーは綺麗な色合いで音楽を流すのみ。ビラを撒くのもイケメンの運動員。それに対し、反対派は高齢の運動員がマイクで都構想反対をがなり立てるだけ。
 
②ビラの中にはスクラッチクイズ形式で都構想の知識を問うコーナーも。用意された解答は確かにトンデモだが、読み手に参加意識を持たせ、偽の解答に誘導する手口は流石に手慣れたものだと言わざるを得ない。
 
私も都構想には反対ですが、このままでは反対派は絶対に負けてしまいます。
 
天下茶屋駅前では共産党も都構想反対の宣伝をよくされています。私も買い物帰りによく遭遇します。その共産党の運動員の方に、次の様な質問をしてみた事がありました。「大阪では自民党の一部と公明党も都構想反対から賛成に態度を変えてしまいました。それに対し、今も都構想に反対する自民党の柳本あきらさん達が、次の総選挙で、公明党を落選させる為に、無所属で立候補する動きを見せています。大阪3区では柳本さんが出るそうです。もしそうなった場合、共産党は、予定候補のわたなべ結さんを下ろして柳本さんに一本化するのでしょうか?」
 
そうしたら、その運動員の方はすっかり気を悪くされた様で、「そんな事なぞ絶対に有り得ない!叔父の卓治が比例に回った様に、柳本あきらも小選挙区ではなく比例区からの出馬となるはずだ!」と、一方的にまくし立てられてしまいました。そして、駅ナカの田村書店に居ても聞こえるぐらいの大音量で、都構想反対の宣伝をやり始めました。
 
今までの共産党の宣伝は、どちらかと言うと高齢者の男性が中心でした。弁士の声も小さく、維新の華やかな宣伝と比べたら見劣りしていました。駅ナカの書店の中にまで聞こえるほどの大音量で宣伝した事なぞ、今まで無かったので、私はびっくりしてしまいました。「あの老人パワーのどこに、そんな元気があったのか?」「ひょっとしたら、私が怒らせてしまったからではないか?」
 
確かに、地方選挙と国政選挙は違います。いくら大阪の地方選挙では都構想反対の為に自民党候補を応援する事はあっても、国政選挙となると、都構想以外の、安倍政権に対する評価なども問われる事になります。そう考えると、先の私の質問は、いささか軽はずみだったと思います。でも、私は、こと大阪に置いては、安倍政権に対する評価の違いを脇に置いても、維新の暴走を止める為には、それ以外の無党派の方も含めた全勢力の団結が不可欠だと思っているので、この運動員の方の拒絶反応は非常に残念に思いました。
 
でも、この運動員の方の気持ちも分かります。自民党も、表向きは私と同じ様な事を言っておきながら、裏に回れば「自共共闘ではなく維共共闘だ」と、まるで維新と「共産党叩きを競い合う」様な事をやっています。そんな自民党に、いくら都構想反対の同志だと言っても、おいそれと協力する気には、とてもなれないでしょう。現に、昨年の大阪ダブル選挙でも、共産党支持層の3割以上もの票が維新候補に流れてしまっています。
 
ここで昨年の大阪ダブル選挙について、改めておさらいしておきます。この選挙では、大阪府知事の松井一郎と大阪市長の吉村洋文が、二人とも任期途中で辞職し、立候補先をクロスして(松井が府知事から大阪市長に、吉村が大阪市長から府知事に)当選しました。もしこれがクロスでない通常の選挙なら、自分から任期途中で勝手に辞職した首長が、出直し選挙で当選しても、残りの任期しか務める事が出来ません。しかし、クロス出馬で当選してしまうと、新人候補の当選と同じ扱いになってしまい、更に4年任期を先延ばしする事が出来るのです。だから、このダブル選挙の事を別名「クロス選挙」とも言います。
 
確かに、この「クロス選挙」は違法ではありません。しかし、こんな「荒業」がまかり通ってしまうと、息のかかった二人の首長が示し合わせさえすれば、何度でも任期を先延ばしする事が出来てしまいます。これではまるで「選挙の私物化」です。そこまで非難されるのも覚悟の上で、何故、維新がこの様な「荒業」をゴリ押ししたのか?何が何でも二度目の都構想住民投票をゴリ押しする為です。
 
そもそも住民投票と言うのは、議会や行政が住民の声を聞こうとしない時に、条例制定や議員・首長のリコール(解職請求)を要求する為に、住民の側から直接投票を請求する制度です。ところが、都構想の住民投票は、逆に「権力を持っている」維新の側が、「権力者の都合の良い様に」、「住民に投票を押し付けようとする」代物です。こんな物は本来の住民投票の趣旨に反しています。
 
維新は、この様に、法の網の目をかいくぐり、自分達の都合の良い様に、選挙や住民投票を住民に押し付け「私物化」して来ました。本来なら民主主義を補完する為に機能させないといけないものを、逆に権力を補完する道具として「私物化」してきたのです。
 
 
 
ところが、こんなとんでもない選挙や住民投票の「私物化」が行われてきたにも関わらず、自民党支持層の5割以上だけでなく、共産党支持層からも、3割以上もの票が維新候補に流れてしまったのです。元々、同じ保守系の自民党から維新に票が流れるだけなら、まだ分かります。維新も元は自民党だったのですから。でも、維新とは違い革新政党で、他党よりも固い支持層を持つと言われてきた共産党支持層からも、何故3割以上もの票が維新候補に流れてしまったのか?当時の私のブログ記事から引用します。
 
―なるほど、維新以外の党は全て都構想反対を訴えていました。しかし、その訴え方たるや、もうバラバラでした。統一した選挙母体で都構想反対を訴えるのではなく、それぞれの党の名前で、てんでバラバラに都構想反対を訴えるだけだったのですから。そして、議員選挙では、候補者調整も行わないまま、それぞれ自分たちの党の宣伝だけに終始していました。

―そして自民党の選挙戦術も、腰が定まっていませんでした。野党の前では「自分たちは大阪党だ。都構想反対の為に共に頑張ろう」と言いながら、支持者の前では「自分たちはあくまで自民党だ。共産党なぞは勝手に我々を応援しているだけで、むしろはた迷惑なくらいだ」と言っていたのですから、お話になりません。これでは、せっかく都構想反対の一点で、「たとえ自民党でも応援してやろう」と思っていた共産党支持者も、「こんな事言われるぐらいなら、棄権するか、むしろ維新に入れて自民党に一泡吹かしたい」と思う人が出ても不思議ではありません。

以上「覚悟の違いが票数に出た大阪ダブル選挙」より
https://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/55c8d108f420c3b71fa18f90dcbfe238

前回の都構想住民投票も1万票の僅差での否決でした。その時は自民党も公明党も都構想反対でまとまっていました。しかし、今や公明党は維新の軍門に落ち、自民党も府議団の一部が都構想賛成に回っています。
 
このままでは来たる11月1日投票の都構想住民投票で大阪市の解体が可決されてしまいます。大阪市が機能している今でさえ、コロナ給付金の支給が全国一遅かったのに、大阪市がなくなってしまったら、一体どうなるのか?千早赤阪村以下の権限しかないOSAKA4区に、今の大阪市と同じ様な仕事なんて出来る訳ありません。大阪は今以上に悲惨な事になってしまうでしょう。そうさせない為に、自民党にも共産党にも、今以上の奮起を求めます。
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菅義偉は苦労人を装った山師だ

2020年09月12日 18時28分25秒 | 新型コロナ・アベノマスク
 
 
9月8日夜にTBSのNEWS23で放送された自民党総裁選候補者討論会の映像を、遅まきながら観ました。総裁選に出馬した石破元幹事長、菅官房長官、岸田政調会長の3人の候補者が、初めて一堂に会して討論を交わした場です。そして、今まで官房長官、安倍政権の後見人としてマスコミに睨みを効かせ、今回の総裁選でも最有力候補として目されて来た菅義偉(すが・よしひで)が、実は「安倍以上に原稿の棒読みしか出来ないポンコツ」である事が、初めて明るみに出た場でもあります。
 
私が観た限りでは、菅義偉の話し方がそんなに下手くそであるとは思えませんでした。確かに、石破や岸田と比べたら、お世辞にも滑舌であるとは言えません。しかし、聞き取りにくい程でもありませんでした。少なくとも、私なんかよりは、遥かに上手に喋れていたと思います。
 
但し、菅の話す内容については、同じ自民党の石破や岸田と比べても、明らかに見劣りするものでした。それは討論会の最初に、番組司会者から政策のキャッチフレーズを聞かれ、3人の候補者が掲げた下記のフリップの文言を見比べただけでも分かります。
 
石破「地方に雇用と所得を」
菅「規制改革」
岸田「経済分配、新しい資本主義」
 
今のアベ政治を引き継ぐと言う意味では、3人とも「同じ穴のムジナ」である事は明らかです。それでも、菅以外の2人は、「アベノミクスの恩恵は地方や低所得者層には及んでいない」と、格差是正を表明せざるを得ませんでした。それに対し、菅だけは相変わらず「規制改革」一辺倒、つまり「アベノミクスのエンジンを更に吹かす」としか言えませんでした。
 
確かに、石破も「憲法9条に自衛隊合憲を追加するだけでは不十分だ。家族の尊重義務(家父長制の復活)や徴兵制(徴兵忌避者は最悪死刑に)も書き加えなければならない」と主張するウルトラ極右です。岸田も「アベノミクスは80点の合格点」と評する正真正銘の新自由主義者です。
 
しかし、それでも討論会の場では、世論を意識して、「公文書改ざんなぞ、有ってはならない事だ」(石破)や、「コロナ感染拡大を機に、これからは何でも自己責任の市場原理主義ではなく、所得の再分配や格差是正に軸足を移す」「非核三原則を堅持し核廃絶を目指す」(岸田)と言わざるを得ませんでした。
 
それに引き換え、菅は討論会でも、地方の地価上昇や生活保護受給率減少を捉えて、「アベノミクスの恩恵は地方や低所得者層にも及んでいる」と、手放しに礼賛していたのですから、もうどうしようもありません。地価上昇なんて県庁所在地の一等地に限った話で、他は全てシャッター街や限界集落と化してしまっているし、生活保護受給率の低下も、安倍政権が水際作戦で生活保護申請を門前払いにしているからなのに。
 
しかも、菅は討論会の場で、更に聞き捨てならない事も言い放っています。それは、番組司会者が「官邸主導人事の弊害」について聞いた時でした。「内閣人事局の設置で、官邸が幹部公務員の生殺与奪の権を握る様になった事で、官僚が国民の方ではなく官邸の意向ばかり気にする様になってしまった。それについてどう思うか?」聞いた時の事です。
 
他の2人の候補者は、それに対して、曲がりなりにも「透明性を高めて、国民の疑惑に応えるルール作りを」(岸田)とか、「公文書改ざんは国民に対する背信だ」(石破)と、何らかの形で是正を表明せざるを得ませんでした。しかし、菅はその質問に対しても、「具体的人事は担当省庁が決めている。官邸が指図する事なぞあり得ない」と言ってのけたのです。
 
確かに、形の上ではそうでしょう。しかし実際は、その担当省庁、担当大臣も、官邸やその意を体した内閣人事局の目を気にして、自分から官邸に忖度(そんたく=迎合)する様になってしまったのでしょうが。そのせいで、上の命令で公文書改ざんを強いられた財務省職員が、悲愴な遺書(手記)を残して自殺してしまったのでしょうが。
 
 
菅は、総裁選出馬表明した最初の記者会見の場で、いきなり自らの生い立ちについて語り始めた事がありました。そこでは「自分は秋田の雪深い農家の長男として生まれ、高校卒業後は集団就職で上京し、段ボール工場に就職しながら、法政大学の夜間部に進学し、政治家を志した」と言っていました。私は、それを聞いて、非常に奇異に思いました。だって、そうでしょう。段ボール工場の工員から、いきなり畑違いの政治家への道を歩む様になったのです。それだけの決心をする以上は、何らかの強烈な動機が無ければならない筈です。
 
ところが、菅の説明では「世の中を動かしているのは政治だと気が付いた」と。たったそれだけです。それだけでは、余りにも動機が抽象的過ぎます。そんな薄っぺらな動機で、段ボール工場の工員が、畑違いの政治の世界に飛び込む事なぞ、普通はあり得ません。しかも、どの政治家に師事しようか、大学の就職課に相談したと言うのですから、呆れて物が言えません。
 
そう思って訝(いぶ)しがっていたら、案の定、今週発売の「週刊文春」(9月17日号)がその種明かしをしてくれました。当該記事によると、菅の生まれた「田舎の雪深い農家」は、実際は苺の品種改良で大儲けした地元の名士で、父親は町会議員まで勤めた家柄でした。姉も元教師で、菅義偉自身も、高校は地元でも有数の進学校に通っていました。
 
今でこそ高卒と言えばワーキングプアの代名詞ですが、菅が高校卒業した当時は、大学進学率は2割にも満たなかったのです。別に高卒と言っても、それだけで「苦労人」であるとは言えないのです。菅が法政大学の夜間部を出た事で、彼をまるで苦学生であるかの様に錯覚する向きもあるようです。しかし、これも私に言わせれば、単に昼間の学部より夜間部の方が、偏差値が低くて大学入試に受かりやすかっただけではないでしょうか。
 
そう考えると、菅が政治家を志した強烈な動機も、何となく見えて来ました。菅は、決して「ワーキングプアの低賃金や長時間労働を何とかしよう」と思って、政治家を志した訳ではありません。寧ろ、その逆です。自分だけ抜け駆けしようとしたのです。こんなワーキングプアの泥沼から這い出してやろうと。
 
だから、師事する政治家も、革新系の野党ではなく保守系の自民党だったのです。就職の斡旋先も、NGOや労働組合ではなく、大学の就職課だったのです。「苦労人」の割には、体験談がどれも薄っぺらで、聴衆に感動を与える様な物では無かったのです。ひたすら原稿の棒読みで、安倍政権の弁護しか出来ないのです。「公助(社会保障)よりも自助(個人の努力)が先」とか、そんな事しか言えないのです。それで済むなら政府なんて要らないし、そんな政府に税金払う価値なんて無いにも関わらず。
 
どこから見ても、菅義偉は「苦労人」なんかではありません。ましてや「庶民の味方」では絶対にありません。ただの「苦労人を装った山師」です。
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事故物件から知る格差社会の現実

2020年09月09日 18時49分21秒 | 映画・文化批評
 
先週の公休日に、話題のホラー映画「事故物件 恐い間取り」を観てきました。この映画は、事故物件住みます芸人の松原タニシの体験談を基に作られました。
 
映画は、お笑い芸が全然ヒットせず、コンビ解消に至った芸人の山野ヤマメが、プロデューサーから「事故物件住みます芸人やったらどうか?」と誘われ、渋々承諾する所から始まります。それを聞いて、一旦はコンビ解消で放送作家への道を歩み始めた相方の中井大佐も、再び山野と一緒に、事故物件に住み始めます。(以下、ネタバレあり)
 
最初の事故物件は、廊下で女性が暴漢に殺された事故物件です。霊感の強いアシスタントの梓には、女性が暴漢に襲われるシーンが見えてしまいます。やがて、女性の霊は、山野や中井にも見えるようになっていきます。
 
この事故物件実況中継がヒットして、山野も中井も次第にテレビで売れっ子になっていきます。2人は、不動産屋の事故物件担当の横水から、次々と新たな事故物件を紹介され、そこに住む様になります。
 
2軒目の事故物件は、母親が息子に殺された部屋です。洗面所の排水口には母親の髪の毛が詰まっていて、部屋の畳を剥いだら下から血痕の残った板張りが現れます。
 
3軒目の事故物件は、ドアノブで女性が首吊り自殺した部屋ですが、その前に男性もロフトの梯子で首を吊って自殺していました。つまりダブルの事故物件です。
 
ここまで来ると、中井も梓も流石に怖くなり、事故物件から足を洗う様、山野を説得します。しかし、欲に目が眩んだ山野は、2人の忠告を無視して、更に事故物件に住み続けようとします。
 
4軒目の事故物件は更に強烈で、黒マントの男の霊が、4人の老若男女の霊を操り、山野に襲い掛かろうとします。山野は霊媒師から買ったお札で対抗しようとしますが、安物のお札なので霊に破り捨てられてしまいます。
 
急を聞いて駆け付けた梓も、逆に霊に操られ、山野を包丁で殺そうとします。その寸での所を、これまた急を聞いて駆け付けた中井に救われます。中井は、事故物件担当の横水から教えて貰った最強のお祓い術を駆使して、ようやく黒マントの霊をやっつける事に成功します。この辺りのストーリーが、嫌に出来すぎていて、私は逆にある種の安直さを感じてしまいました。
 
ところが、それで終わりではありませんでした。山野と梓が婚約して新しい新居に住もうとした矢先に、新居を紹介した横水が、やっつけられた筈の黒マントの霊に乗り移られ、不動産屋の前の道路で車に跳ねられて死んでしまいます。映画はここで終わります。一応、事故物件から生還する事は出来たが、霊の呪縛から完全に逃れる事は出来なかった…という結末です。ハッピーエンドの様でハッピーエンドでない、中途半端なストーリーに、後味の悪さが残りました。
 
但し、映画そのものは、怖いだけでなく、笑いもあり、非常に楽しめる映画でした。特に、山野が幼い頃、病室にいる末期ガンのお婆ちゃんの前で、お笑い芸を毎日披露したら、お婆ちゃんの寿命が3年も延びた。それで芸人の道に進む様になったと、山野が追想するシーンでは、「お笑い芸とは本来どうあるべきか」という事を教えられた気分になったりもしました。
 
 
私の今住んでいる部屋も、実は事故物件です。前に住んでいた方が病気で亡くなっています。その上、エレベーター無しの5階部屋なので、家賃は月2万6千円ほどしか掛かりません。駅から徒歩5分以内で、コンビニも薬局も周りにある程の便利さにも関わらず。
 
そして、向かいのビルも事故物件です。1階は居酒屋が入居していますが、階段入口のシャッターは常に閉められ、2階以上には上がれない様になっています。しかも、3階、4階の部屋の窓には、外から板が打ち付けられて封印されてしまっている程の物々しさです。この物件は、「大島てる」の事故物件公示サイトにも掲載されています。
 
これだけ書くと、「事故物件は何て恐ろしいんだろう」と、思う人も少なくないのではないでしょうか。しかし、物は考えようです。自分の生まれ育った家を振り返ってみましょう。どの家も、ご先祖様がそこで亡くなっています。そうでない家の方が少ないのではないでしょうか?
 
更に言うなら、今の東京や大阪の街も、戦時中は空襲で大勢の方が亡くなっています。そう考えると、街全体が事故物件であると言えなくもありません。しかし、そんな事を言い出せば、もうどこにも住めなくなってしまいます。
 
自分の家には恐怖を感じないのは、自宅で亡くなったのは身近な親族や親戚だからです。それに対し、事故物件で亡くなったのは、得体の知れない赤の他人だからです。赤の他人という事で忌み嫌うのではなく、親族同様に弔う様にすれば、事故物件にも恐怖を感じなくて済むようになるのではないでしょうか。
 
そんな事よりも、「事故物件の多さが、そのまま格差社会の現実である」という事実の方が、よほど重要です。その例が大阪市西成区の「あいりん地区」です。わずか数百メートル四方の狭い地域なのに、ざっと数えただけでも43件もあります。それに対し、高級住宅街の諏訪ノ森・浜寺や芦屋になると、わずか数件、多くても20件ぐらいしかありません。
 
くだんのホラー映画は確かに面白かったです。しかし、私も事故物件に住み、向かいも「大島てる」公認の事故物件ですが、普通に生活しています。そんな「仮想ホラー」よりも、僅か数百メートル四方のあいりん地区に事故物件が集中し、結核感染率や高齢化率も断トツという、「現実のホラー」の方がよほど恐いです。
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杉田水脈やネトウヨと同じレベルに堕してしまってはならない

2020年09月04日 22時32分33秒 | 新型コロナ・アベノマスク

昨日書いたブログ記事「本当の事を言って何が悪い」の内容を取り消します。

まず、記事の背景として、安倍総理の突然の辞任に触発され(または同じタイミングで)、次の様な事が相次いで起こりました。

①立憲民主党の枝野代表が、受動喫煙対策として喫煙が禁止されている議員会館の自室で喫煙していた事が明らかになった(新聞記事参照)。

②同じく立憲民主党の石垣のり子・参院議員が、ツイッターで、安倍首相の事を「大事な時に体を壊す癖がある」と揶揄した(左のツイート参照)。

③京都精華大学の白井聡・講師が、安倍首相の辞任会見を見て「切なくて泣いた」と呟いたユーミン(松任谷由美氏)に対して、「夭折(ようせつ)せよ=早よ死んでしまえ」とフェイスブックで呟いた(右の投稿参照)。

この3つの事例に対して、いずれも強い批判がネット上で広がりました。

①については、与党の不正を糾すべき野党の指導者が法律違反(改正健康増進法違反)を犯している、と。

②については、誰しも病魔には勝てないのに、安倍首相の時だけ非難するのは如何なものか、と。

③については、誰がどの政治家を応援しようが個人の自由なのに、それを表明しただけで「死ね」呼ばわりするのは言論封殺に他ならない。安倍政権の言論抑圧を非難する資格なし、と。

それに対して私は、「安倍は、森友問題の公文書改ざん強要で公務員の自殺者まで出し、河井案里の選挙違反で自ら買収工作を行う等、もっと酷い事を一杯やっているのに、それを批判せず、野党の不手際ばかり咎めるのは、為にする批判であり、ダブルスタンダードだ」という趣旨の事を、当該記事に書きました。

しかし、このうちの①と③については、今から考えると、明らかに私の勇み足でした。

まず①について。

受動喫煙対策が言われるようになった背景には、喫煙による死者が年間13万人、受動喫煙による死者も年間1.5万人に及ぶ事実があります。この為、国もようやく重い腰を上げ、この度の法改正で、公共施設内の全面禁煙が施行される事になりました(参考:日本医師会HP厚労省HP)。

日本は長い間「喫煙天国」でした。その陰で、非喫煙者は長い間、肩身の狭い思いをしてきました。私自身も、喫煙者が喫煙室にこもって煙草を吸っている間、非喫煙者である私が事務所の電話を取らざるを得なかったという、苦い思い出があります。忙しいのは非喫煙者も喫煙者も同じであるにも関わらず。その陰で、これだけ大勢の人が、たばこの害で亡くなっていたのです。喫煙者だけでなく非喫煙者も、副煙流による肺がん、心筋梗塞などで。

これは、もはや「公害」による「人権侵害」です。非喫煙者の運動によって、このような「人権後進国」の状況がようやく是正されつつある中で、よりによって与党の襟を正さなければならない立場の野党党首が、かつての与党と同じような事をして一体どうするのか?この事に対する自覚が欠けていました。よって①については、記事内容を全面的に撤回したいと思います。

次に③について。
 
森友・加計問題。「桜を見る会」。検察庁法改正問題。安保法制・秘密保護法・共謀罪法案の強行採決。沖縄・辺野古の新基地建設強行。相次ぐ公文書・データの改ざん・隠蔽。お友達優遇の縁故政治。自分の支持者だけを優遇して、それ以外の人間は全て排除する強権・分断統治。その果ての身勝手な二度に渡る政権投げ出し…。ここまで極悪非道な安倍政権に対しては、流石に「死ね!」と言うのは行き過ぎであったとしても、「くたばってしまえ!」ぐらい言っても良いと、私自身も思っていました。
 
しかし、それを安倍首相に言うならまだしも、一民間人で一支持者に過ぎないユーミンに対して言うのは、やはり間違っています。私に「安倍辞めろ!」と叫ぶ自由があるのと同じように、ユーミンにも「安倍さん素敵!」と叫ぶ自由があります。この多様性を認めてこそ、初めて民主主義が成り立ちます。それを否定してしまっては、「LGBTは非生産的(生きてる価値なし)」と放言した杉田水脈・自民党衆院議員や、「朝鮮人を海に叩き込め!」と叫ぶネトウヨ(ネット右翼)のヘイトスピーチ(憎悪宣伝)と、同じレベルに堕してしまいます。よって③についても、記事内容を全面的に撤回したいと思います。
 
但し、②については、私は今も石垣のり子氏の立場を支持します。彼女は何ら間違った事は言っていません。何故なら、安倍が「二度も身勝手な政権投げ出し」をやったのは事実だからです。だからこそ、海外のマスコミも「ゴールで倒れたマラソン走者」(仏リベラシオン紙)、「危機に弱い指導者」(仏ルモンド紙)と書き立て、英エコノミスト誌に至っては、「土下座する日本のマスコミの上で安倍がふんぞり返る」痛烈な風刺画を掲載したのです。
 
安倍首相や野党第一党の党首は、公人であって私人ではありません。公人(政治家)は、私人(民間人)とは違い、政治権力を握っています。だからこそ、私人以上に強い倫理観が求められます。政治資金規正法で資産公開も義務付けられるのです。その点では、病気でも休めないブラック企業の労働者とは、全然訳が違います。

勿論、政治家とて生身の人間です。任期半ばで病気の為に心ならずも辞任せざるを得ない場合もあるでしょう。しかし、安倍の場合は今回で二度目です。辞め方も余りにも急で不自然です。これでは批判されても文句は言えません。それが嫌なら、最初から政治家なんて成らなければ良いのです。
 
以上の理由で、先に書いた私の記事と、関連するツイートについては、一旦削除させてもらいました。
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労働組合卒業宣言

2020年09月01日 20時55分55秒 | 当ブログと私の生い立ち
 
私事ですが、私の所属しているユニオン(労働組合)とようやく連絡が付き、今まで滞納していた8ヶ月分の組合費9600円の支払いと引き換えに、正式に組合を脱退する事になりました。
 
私がこの組合に加入したのは2010年の春。当時勤めていた某スーパーマーケットの物流センターでは、スーパーによる委託人件費カットと、それをバイトにしわ寄せして延命を図ろうとする請負企業の我が社によって、バイトは時給890円の低賃金で、昼休みも満足に取れない状況に追い込まれていました。
 
その上、当該スーパーが備品のドーリー(運搬用の台車)購入をケチり、下請けの我が社もスーパーに何も言えなかった為に、バイトは重い荷物を、背の低いドーリーから背の高いカゴ車(別の種類の台車)に積み替える、危険で不要な作業を強いられていました。
 
それに対し、当時既に腰痛の持病を抱えていた私は、「もうこれ以上の労働強化には耐えられない」と、組合の無い職場のバイトでも一人から入れる労働組合に加盟し、同年秋にはオバちゃんの組合委員長とたった2人で、4人の会社幹部を相手に団体交渉しました。
 
団体交渉そのものは散々な結果に終わりましたが、これを機に、周囲の私の見る目が変わって来ました。今までは、どちらかというと目立たないタイプで、「何を考えているか分からない」と私の事を見ていたバイトも、次第に一目置いてみてくれるようになりました。
 
いずれも今となっては懐かしい思い出です。組合には、それ以降も、会社の労災揉み消しと闘い、労災認定を勝ち取る上で、大変お世話になりました。
 
でも、所詮は、職種も勤め先も勤務時間もバラバラなバイトが寄り集まった弱小組合のユニオンです。その後は組合活動に参加する機会もなく、組合費だけを万一の保険代わりに支払う日々が続いていました。
 
それでも当初は組合のレクレーション行事には参加していましたが、久しぶりに出席した秋の芋掘り大会で、古株の組合員から「お前、一体誰やねん?」みたいな言い方をされたのに嫌気が差し、もう組合のレクレーション行事にも一切参加しなくなりました。
 
やがて月日が流れ、最初はパワハラが横行していた我が社内でも、次第に私の業績が認められ(仕事上でも職場内の組合活動面でも)、もはや組合に頼らなくても、充分やっていけるだけの自信が着きました。
 
そこで、今年2月からは組合費も払わない事にしました。月額僅か1200円の組合費でも、何も活動していないのに無駄金払うのはバカらしいので。
 
でも、何度も届く組合費の支払請求書を見て、「いつまでもこんな宙ぶらりんな形を続けていてはいけない」と思い、正式に脱退する事にしました。
 
今でも労働組合の意義はちゃんと認めています。しかし、今の様な組合の活動スタイルでは、組合員の参加はその場限りに止まってしまうでしょう。それに一区切りを付ける為に、労働組合を脱退する事にしました。
 
かつて勤めていた生協もそうでしたが、幾ら口では民主的な事を言っていても、実際はパワハラが横行している職場は幾らでもあります。その一方で、今の我が社もそうですが、最初はパワハラが横行していたブラック企業でも、労働者の出方如何によっては、たった1人でもここまで変える事が出来るのです。
 
労働組合は確かに大切ですが、組合にさえ入ればそれで救われるものでもありません。最後の決め手になるのは、やはり個人一人一人の気構えだと思います。
 
これは決して労働組合の存在意義を否定している訳ではありません。労働組合の存在意義はちゃんと認めた上で、「いつまでもそれに寄り掛かってばかりではいけない」「いつまでも他力本願ではいけない」という、いわば私のささやかな「労働組合卒業」宣言です。
 
 
だからこそ、いきなりの安倍総理辞任で、肩透かしを食らって意気消沈している人にも言いたいのです。確かに、安倍総理の辞任そのものは持病の悪化によるものであり、国民の力によるものではないかも知れません。でも、総理の持病が悪化した背景には、それまでの森友・加計問題や「桜を見る会」、河井夫妻の贈収賄疑惑や、秘密保護法、安保法制、共謀罪法案の強行採決、相次ぐ公文書や統計データの改ざんに見られるような、国政私物化、縁故政治、強権政治、分断統治のほころびがあると思います。それが回りまわって、持病の悪化となって現れたのだと思います。
 
そういう意味では、この持病の悪化も、国民の勝利であると言えなくもありません。こんな事を言うと、「何もそこまで安倍総理の事を悪しざまに言う事ないじゃないか」と思う人もおられると思います。しかし、現に、安倍政権の下で、公文書改ざんに手を染めざるを得なかった公務員が、それを苦に自殺しているのですから、悪しざまに言われても仕方ないと思います。
 
むしろ、これだけの事をしでかしてもなお、いまだに安倍政権の支持率が3割もあり、嘘か本当か分からない持病の噂を流されただけで、更に支持率が20ポイントもアップする方が、よっぽど異常なのです。こんな調子では、「日本人は、何されても権力者の言いなりになる奴隷のような民族」として、最後には政府だけでなく、国民まで世界中からバカにされるようになると思います。
 
明治時代に、幸徳秋水という人がいました。時の政府を厳しく批判したために、明治天皇暗殺の濡れ衣を着せられ、一方的に死刑にされた新聞記者です。その人がこんな言葉を残しています。「新しい年が明けても全然おめでたくない。悪政は続き、格差も広がるばかり。でも、社会の底辺では、貧しい人々の怒りが渦巻いている。やがて、その怒りが噴出し、それを機に、世の中も徐々に変わっていくだろう。そう考えると、新しい年が明けるという事は、世の中が一つ進歩するという事であり、確かにおめでたい」と。その上で「でも他力本願ではあってはいけない」という事も、私は付け加えたいと思います。
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