アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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年越しフードバンク

2021年12月31日 18時48分53秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 
いつも買い物しているスーパーが正月3日間休業します。隣の外食チェーンも正月元旦・2日休業。
 
向かいのお好み焼・焼きそば屋と、別の外食チェーンは年中無休ですが、やはり夕食ぐらいはちゃんとしたご飯を食べたいです。
 
スーパーは大晦日まで営業しますが、最終日は大混雑すると思われるので、一昨日のうちに正月用の食料を調達しておきました。
 
まず朝食用に、4日分のパンと牛乳を買いました。牛乳は別に要らないのですが、コロナ禍の需要落ち込みで酪農家が困っていると聞き、カンパのつもりで一番安いものを購入。
 
次に夕食用に、カレー・シチューのルーと下ごしらえしたジャガイモ・人参セット、ポトフ用のソーセージ、炒飯・パスタ用のベーコン、調理用の出汁の素とブイヨンを購入。カレー用の牛肉は高いし、日持ちも余りしないので、ソーセージで代用します。お米(パックご飯)とパスタは既に調達済なので、年末年始はこれで乗り切れます。
 
後は年越し用のそばと駄菓子、予備のトイレマジックリン詰め替え用。うどんや他のバスマジックリン詰め替え用、台所用洗剤やコインランドリー用の洗剤は既に調達済。
 
そして大晦日の今日、久しぶりに安売りしていた卵と、一人用のミニおせちセット、下ごしらえジャガイモ・人参セットだけでは不足する玉葱、年越しそばと一緒に食べる一人用の太巻き寿司、在庫切れ間近の不織布マスクなどを追加購入。
 
ミニおせちと年越しそば以外は、餅、数の子、蒲鉾などの迎春用商品は一切買いませんでした。そんなもの買った所で、食べるのは正月だけで、後の処分に困るのが目に見えていますから。
 
特に迎春用蒲鉾なぞ、バカ高いだけで何の役にも立ちません。そんな数千円もする蒲鉾より、一個98円の市販の蒲鉾の方が、炒飯やうどんの具にもなるので、はるかに使い勝手が良いです。
 
私たち非正規労働者は、年末年始も普段の生活と何ら変わりません。正月など逆に仕事がクソ忙しくなるだけなので、むしろ無い方が助かります。身も蓋もない事を言いますが、実際その通りだから仕方ありません。スーパーも、バカ高い迎春用の商品だけでなく、普段買う生活必需品も売り場に並べて欲しいです。
 
しかし、こうやって購入品を並べてみると、なるべく日持ちする食品を優先して買った為に、年末に福祉団体が配っている炊き出しの弁当やレトルト食品と同じようなメニューばかりになってしまいました(^^;;。

今夜は年越しそばと太巻き寿司の夕食にしました。私は明日の元旦も仕事です。明後日の正月2日は通常の公休日なので、どこかに初詣に行くつもりです。次のブログ記事には、その初詣の記事でも書こうかなと思っています。それでは皆さまも、どうぞ、よいお年をお迎え下さいませ。
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自力で勝ち取ったクリスマスプレゼント

2021年12月29日 11時00分32秒 | 職場人権レポートVol.3

今年の秋、私は職場の安全点検アンケート(いわゆるヒヤリハット調査)用紙に、「関連会社社員の危険行為を止めさせて欲しい」と書いて会社に出しました。私たちは、スーパーの物流センターの中で、隣の加工室でカットされ、ケースに詰められ台車に積まれて持って来た野菜を、店別に仕分けして待機場所まで運ぶ作業に従事しています。ところが、加工室の社員の中に、非常に乱暴な人がいて、野菜の積まれた台車を危うくぶつけられそうになったり、台車がぐちゃぐちゃに置かれたりするので、非常に仕事がやりにくいです。何とかして下さい…と、アンケートに書いて出しました。わざわざ手書きではなく自宅のパソコンに打ち込んで提出したのも、会社に改ざんされるのを防ぐ為です。(参考記事

しかし、いくらアンケートに書いて提出しても、事態は全然改善されませんでした。商品は中途半端に置きっぱなしにされるわ、加工室の出口の所に置きっぱなしにされるわ、午後から出す商品を午前中の商品仕分け場所に持って来られるわ。そんな状態が、その後もずっと続いていました。

私の勤めるスーパーの物流センターでは、私も含めて色々な下請け業者が、商品の検品・仕分け・積み込み・配送業務を行っています。業者の中には迷惑行為や危険行為を行う人たちも少なくありません。しかし、相手が違う会社の社員だと、うちの会社はなかなか注意してくれません。それを放置して、形だけの安全点検なぞやった所で、事故やミスが防げる訳がありません。

相手が違う会社の社員だと、何故こうも及び腰になってしまうのか?その社員とは、雇用関係にない為に、うちの会社の権限が及ばないからです。その為に、注意一つするにも、うちのバイト→うちの社員→うちの責任者→スーパーの責任者→相手の会社の責任者→相手の社員と、何重ものステップを踏まなければなりません。そんな手間のかかる事は誰もしたくはありません。

もし相手に強気に出て、その後でこちらのミスで相手に迷惑かけてしまったら、もう面目丸つぶれです。現実には相手の方が、はるかにこちらに迷惑かけていたとしても、です。こちらが相手に迷惑かける確率がゼロでない以上は、責任者としては、余り相手に強くは出られない。そんな「事なかれ主義」の責任者ばかりなので、こんな無法がまかり通ってしまうのです。

ましてや、その相手が先日起こった西梅田クリニック放火事件の容疑者みたいな人物だったとしたら、もう踏んだり蹴ったりです。実際、その後のマスコミ報道によると、容疑者はコンプレックスの塊のような人物でした。親の後を継いで鉄工所で働いていたのは自分の方なのに、自分は短気なものだから接客には向かないと、兄の方が親の後を継ぐ事になってしまった。そこから世を逆恨みし、次第に周囲に当たり散らすようになり、遂にこんな事件を引き起こすまでになってしまった…。容疑者の生い立ちをかいつまんで言えば、このようにまとめる事が出来るかと思います。

兄弟間で差別された事については同情の余地はあるものの、それも自分の短気な性格ゆえのもの。身から出た錆でしかない。それを逆恨みして、周囲に八つ当たりして、家庭内暴力や殺傷沙汰まで引き起こすとは、もはや言語道断です。翻って、私の勤める物流センターのくだんの社員も、生い立ちの詳細は不明ながらも、すぐに逆ギレしたり、自分はちゃらんぽらんな仕事しか出来ないくせに、他人には偉そうな物言いをする所なぞ、西梅田の放火事件容疑者とも非常によく似ています。(参考記事

しかし、それでは現場の労働者は堪ったものではありません。事は自分の身の安全にかかわる問題です。もし、それで商品を積んだ台車をぶつけられて、ケガさせられてしまったら、一体どうなりますか?痛い上に、仕事を休まなければならなくなるし、日常生活も満足に出来なくなってしまいます。たとえ労災で休業補償が下りたとしても、現役時代の収入より減るのは確実です。

そんな事になってはかなわないので、こちらも一計を案じました。その乱暴な社員が休みの日に、他の社員に聞いて、「ここまでなら大丈夫」という所に床に線を引き、警告書も張り出して、そこより手前には商品を入れさせないようにしました。そして、うちの会社にも、「もう、これでやるから」と言って、半ば強引に了承を取り付けました。

確かに、これは、あまり褒められた方法ではありません。施設の管理権はスーパーにあり、私たちは、そのスーパーから仕事をいただいて収入を得る下請け業者に過ぎません。それに対して、私の取った方法は、下請け業者のバイトが、管理権もないのに、施設の共有スペースに一方的に線を引いて、占有権を主張したようなものですから。

相手の乱暴な社員が、ナイフを持って暴れたりすれば、これはもう刑事事件になります。もう、そうなれば管理権もクソも関係ありません。そんな社員を野放しにしていた相手の会社や、それを黙認していたスーパーやうちの会社も、等しく刑事責任が問われる事になります。でも、「うっかり台車を相手に当ててしまった」程度では、単なる過失で終わってしまい、逆にこちらが過剰防衛に問われる可能性すらあります。

だから、私は相手を見て、この方法を取ったのです。相手は直ぐに逆ギレするモンスター社員ですが、強い者には何も言えず、弱い者に当たり散らすしか能のない内弁慶です。その程度の奴に、こちらがいつまでも下手に出ていたのでは、ますます増長するばかりです。「事なかれ主義」の職場では、このように強気に出た方が、「事なかれ」で意外とすんなり物事が通る事が多いのです。

やってみたら、これが大成功。こちらが何も言わなくても、相手はこの線よりも中には、台車を持ってこようとはしませんでした。左上の写真が以前の状態です。それに対して、右上の写真が線引き後の状態です。境界線からわずかにはみ出てはいますが、以前よりもはるかに作業スペースが確保できるようになりました。

そして、しばらく様子を見ていたら、その乱暴な社員は、もう堪らず「もうこれ以上は置けないので、台車をそちらに入れて良いですか?」と、泣き言を言うようになりました。他の社員は全然そんな事言わないので、台車が置けなくなったのも、そいつの段取りが悪いからですが。それでも、今までの「そこのけ、そこのけ、俺様の台車が通る」状態とは大違いです。

それに対して、私は「じゃあ、ここまでなら良いよ」という事で、境界線を少し左側にずらしてやる事にしました。主導権はあくまでこちらが握った上で、少し譲歩してやったのです。

モンスター社員は、強い奴には何も言えない。弱い奴に当たり散らすしか能がない。それは「事なかれ主義」の上司も同じです。そんな相手に対しては、こちらも強気に出るに限ります。へたに下手に出ていても、余計に増長するだけです。それでは、いつまで経っても改善出来ません。施設管理権よりも、従業員の身の安全を図る方が優先です。モノよりも人命が優先。

下請け労働者は年末年始も仕事で、盆も正月も関係なく、クリスマスイブとも無縁ですが、この「自力で勝ち取ったクリスマスプレゼント」の方が、誰かから与えられたクリスマスケーキよりも、はるかに良い思い出になりました。

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有馬記念の総括 木を見て森を見ず

2021年12月26日 20時00分51秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ

今年の有馬記念の反省。一言で言えば「木を見て森を見ず」。何故そう思ったかは、下記参照。以下、私の競馬ノートより一部抜粋。(不的中だったので最初は写真だけ載せるつもりでしたが、JPEG画像だと、どうしても画質が不鮮明になってしまうので、後学の為にも予想と総括の文章も載せる事にしました)

(見解)

◎7クロノジェネシス クラシック(注:ドリームレースの間違い^^;)4連覇で引退花道飾る。

vs

〇10エフフォーリア 皐月賞①2006上り36.7、天皇秋①
▲16タイトルホルダー 皐月賞②2011上り37.5、菊花賞①
★9ステラヴェローチェ 皐月賞③2011上り36.7、菊花賞④上り最速

注1:レース名後ろの丸数字は着順。その後ろの4桁数字はタイム(2006は2分0秒6)。上り36.7は上り時計(ゴール前600メートルのタイム)が36秒7という意味で、瞬発力の有無を測る競馬では重要な指標の一つ。
注2:★印はノートでは△の中に黒丸の印。▲△の中間印として使用。

vs

△6ウィンキートス 目黒記念①2328は◎の有馬①2350より速い。中山(⒉⒌⒈2)
△14アサマノイタズラ セントライト記念①2123はウィンキートスのオールカマ―②2122と同レベル。中山(⒉⒈⒈2)

注3:中山(⒉⒌⒈2)というのは、中山競馬場芝コースのレースを10回走った中で、1着が2回、2着が5回、3着が1回、4着以下が2回という意味。これで中山コースの巧拙を判断する。

最強古馬vs〇筆頭に逆転狙う三歳勢vs一角崩し狙う中山巧者の伏兵という構図。
常識的に考えれば◎〇二強対決か、せいぜい◎vs〇▲★古馬と牝馬三冠組(ママ)の対決にしかならないが、ペースが速くなり前崩れの可能性もある今年は、上がり上位の中山巧者△が馬券に食い込むかも。
買い目は本命サイドと穴狙いの2通りにした。

(総括)

予想通り前崩れの展開も、ディープボンド無印でヒモ抜け。前走ガイセン門賞大敗で見限り。しかし同馬は馬体重500kg超の大型馬で天皇賞・春2着(の実績)も。
大型馬で近走GⅠ善戦馬はスタミナ有。要注意!

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これも是非、冬の七草に加えて欲しいw

2021年12月22日 22時46分00秒 | なにわB級グルメ探訪

今日12月22日は冬至です。この冬至に食べると良いとされているのが「冬の七草」です。一年で最も日照時間が短い冬至に、南瓜(なんきん=カボチャ)、人参、蓮根、銀杏(ぎんなん)、金柑、寒天、饂飩(ウドン)の七品を食べる事で、無病息災を祝うのだそうです。「春の七草」は知っていましたが、「冬の七草」は知りませんでした。これらの食品は、「なんきん、にんじん、れんこん…」と、「ん」が二つ重なる事で、昔から縁起物として重宝されたのだそうです。

こうして並べてみると、いかにも縁起物という感じがします。人参、蓮根などは、おせち料理の食材として使われて来ました。銀杏、金柑なども縁起物として重宝されていますね。ただ、寒天はどうかな?寒天の材料は海藻のテングサで、それを夏は心太(ところてん)にして涼菓として食べますが、冬の鍋料理には余り使われないのでは?春雨と形が似ていても、両者は全く別物だし。但し、ウドンについては、これも野菜ではありませんが、昔は「うんどん」と言った事から、寒い冬に体を温める食材として、冬至の時期に食べるようになったと聞きます。

今週末にはまた寒くなるそうです。寒い時は何といっても鍋料理が一番。私も本当は白菜なんか一杯鍋に入れて食べたいのですが、一人暮らしなので、どうしても食材が余ってしまいます。ワンルームのシステムキッチンには、備え付けのワンドアタイプの冷蔵庫しか置けないので、野菜を大量に買っても食べきれないのです。かと言って、スーパーで買う惣菜の鍋セットや、外食チェーンで食べる鍋料理は、具も少ないし、味付けも私にとっては濃すぎるので、なかなか食べる気にはなりません。

そこで、本格的な鍋料理は諦め、それに代わるもので栄養を取る事にしました。昨日の夕食は鶏の手羽先と大根を煮て、余った出汁で溶き卵にして、そこにウドンを入れて昼食に食べました。そして、ウドンの付け合わせに使用した蒲鉾の残りで、今夜の夕食は木の葉丼と豚汁、南瓜の惣菜にしました。その後、近くの銭湯でユズ湯を堪能して来ました。お陰で、ウドン、ユズ湯、南瓜、(豚汁の)人参と、それなりに冬至の一日を実感する事が出来ました。明日の夕食は肉じゃがセットの玉葱・ジャガイモとソーセージでポトフにします。その次はおでんにしようかな?

でも、この「冬の七草」。ウドンも、確かに鍋料理の定番の具ではありますが、野菜(冬の七草)に含めてしまうのはどうかなあ?「堅い事言うな」と思われれるかも知れませんが、私としてはやはり納得が行きません。「冬の七草」って、そんなに軽いものだったんでしょうか?「ん」の発音が二つ重なるから縁起物なんだ、別に野菜でなくても構わない、と言うのであれば、私が撮影した送電線の夜景も、「そうでんせん」と「ん」が二つ重なる縁起物として、是非、「冬の七草」に加えて欲しいですw。臨海工業地帯に電気を送る送電線も、重要なインフラであり、形もまるで海の守り神みたいに堂々とそびえたっているのですから。送電線鉄塔の上のライトなんか、まるでスーパーマンの目のようじゃないですか。送電線夜景も工場夜景と同じで、見るほどに癒されます。

実は、この「冬の七草」の野菜については、前記七品以外にも、色んな組み合わせがあるようです。その一つが、①フキノトウ②福寿草③節分草④雪割草⑤カンアオイ⑥春菊⑦水仙の組み合わせ。これは明治時代に伊藤篤太郎という植物学者が選んだものですが、選定基準が曖昧なので、余り広がらなかったようです。

次に、①三つ葉②春菊③レタス④キャベツ⑤セロリ⑥ほうれん草⑦葱の組み合わせ。こちらは桜の開花予想を始めた大後美保という人が選んだものです。この組み合わせなら、私も完全に納得します。特に三つ葉、春菊、葱などは、まさに鍋料理の定番です。

しかし、「冬の七草」も、これだけ諸説あったとは驚きです。これでは「恵方巻きサンド」のように、適当な歳時記をでっち上げて、商品を売り付ける事も可能になってしまいます。明治時代以降に強調されるようになった「日本の伝統」の中には、このような胡散臭い「伝統」もある事が、よく分かった「冬の七草」でした。

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逆ギレパラダイス

2021年12月19日 05時30分59秒 | 職場人権レポートVol.3
 
一昨日、放火事件のあったクリニックの現場を昨日観て来ました。地下鉄四つ橋線西梅田駅近くの雑居ビル4階にそのクリニックはありました。昨日もまだ周囲には非常線が張られ、マスコミの取材陣でごった返していました。
 
このクリニックは心療内科で、職場でうつ病を発症した患者が多数詰めかけていました。良心的な治療で評判も良かったようです。昨日の放火犯も患者の一人で、症状が改善されないのを逆恨みして、クリニック待合室の暖房器具の前にガソリンを撒いて発火させたのです。
 
その後、本屋で宮口幸治・著「ケーキの切れない非行少年たち」(新潮新書)を買って来て半分ぐらい読みました。この本によると、現在、医療少年院に収監されている虞犯(ぐはん)少年(罪を犯した少年)の半数近くが、何らかの知的障害を抱えているそうです。
 
彼らに「丸いケーキを3人で分けるにはどう切れば良いか?」という問題を出しても、きちんと3分の1ずつ切り分ける事が出来ずに、2等分+4等分で切り分けてしまったり、縦に3つに切り分けてしまったりするそうです。こんな切り方では均等にならずケーキの取り合いになってしまいます。
 
この認識の歪みはどこから来るのか?元々、脳に障害があった所に、幼少期のネグレクト(育児放棄)や家庭内暴力、学校内での虐めが加わり、勉強に付いて行けず、進学にも就職にも失敗し、犯罪に巻き込まれてしまった少年が大半なのだそうです。
 
それらの虞犯少年には下記の特徴が多く見られるそうです。
 
①認知機能(判断力)が弱い。空気が読めず、相手の立場になって考えられない。
②怒りを抑える事が出来ず、直ぐに逆ギレする。
③融通が利かず、一つの考え方にとらわれ、自分の思い込みだけで行動する。
④劣等感の裏返しで妙にプライドが高い。自分の事は棚に上げ他人の欠点ばかり論う。
⑤人づきあいが下手で、自分の言いたい事もちゃんと言えない。簡単な漢字も読めず計算も出来ない。
⑥不器用、注意散漫で、しょっちゅう物を倒したり壊したりする。
 
いずれもアスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)ADHD(注意欠陥・多動性障害)の典型的な症状です。その為に、複数の作業を同時に進める事が出来ずに、注意散漫で落ち着きがなく、よく仕事でミスし、しょっちゅう物を壊したり倒したりするのです。直ぐに逆ギレしたり、他人の注意に耳を貸さないのも、今まで失敗ばかりして注意されっぱなしだったので、意固地になってしまったからだそうです。
 
私は昨日の放火事件のニュースを聞いて、直ぐこの本の内容が思い浮かびました。これは別に医療少年院だけに限った話ではないでしょう。まさにウチの会社にも多分に当てはまる事象ではないでしょうか?
 
前記①~⑥の特徴は、うちの社員のIやバイトのH、同じセンター内で仕事をしている系列会社社員Tにも多く見られます。例えば、Hは掛け算・割り算が出来ないので、検品も間違いだらけ。Iも社員のくせに簡単な伝票処理も出来ない。
 
その中でも、特に酷いのが系列会社社員Tです。私達が作業しているのもお構いなしに平気で商品を持ってきて、危うくぶつけられそうに何度もなった。注意しても全然聞かず(当時の記事)。逆に、なかなか商品を持って来ないので、こちらから取りに行ったら加工室の出口に置きっぱなし。それを持って行こうとしたら「勝手に持って行くな」と逆ギレ。
 
商品の置き方も乱雑で、検品の済んだ商品の前に、まだ検品していない商品を置こうとする。以前、商品の積んだ台車をTが転倒させてしまった事がありました。その時も、Tは商品の破損状況もろくに確かめずに、ただ積み直しただけで済まそうとしました。私が後で確かめたら、ケースがちゃんとかみ合っていませんでした。私がそれをTに指摘したら、何と「分かってんなら、そっちで積み直せや!」と捨て台詞を吐きやがったのです。余りの沙汰に、私は絶句してしまいました。自分が台車を倒しといて、よくそんな事が言えたものです。
 
余りにもTの出勤日と公休日で状況が違うので、Tが休みの日に、交代勤務の人に、普段のTの仕事ぶりについて、さりげなく聞いてみました。そうしたら、何とTは商品を置きっぱなしにして、何か「別の自分の仕事」をやっているようなのです。その「別の仕事」が何なのかは、その交代勤務の人にも分からないようでした。どんな大事な仕事か知りませんが、商品を持ってくるのが先でしょうが。こちらは、その商品を店別に仕分けして、午後一番の配送出発時間までに、待機場所まで持って行かなければならないのですから。
 
そもそも、Tが外の商品移動係に回された理由も、加工室内で商品をパートにぶつけてケガさせてしまったからだそうです。昨年の年末繁忙期は、Tはまだ加工室内で作業していました。お陰で室内はT一人の為に大混乱。それで外の仕事に回されたのだそうです。これでは今年の年末が思いやられます。そんな酷い状況なのに、Tは別会社の社員だからと、うちの社員はなかなか注意してくれない。直ぐに逆ギレするのは、うちの会社のIやHも同じ。これではまるで、うちの会社は、「逆ギレした者勝ち」の「逆ギレパラダイス」じゃないですか((# ゚Д゚)。
 
医療少年院の非行少年たちも、適切なフォローさえあれば、偉人になれたかも知れません。現に発明家のエジソンや起業家のビルゲイツも、幼少期には知恵遅れとみなされ、学校も満足に卒業出来ませんでした。それでも母親が育児を放棄せず、彼ら特有の「変なこだわり」を探究心にまで高める事が出来たので、彼らは犯罪者にはならずに、逆に偉人として成功する事が出来たのです。
 
翻って、今の会社にそれだけの覚悟はあるでしょうか?IやH、系列会社社員のTが障がい者かどうかは分かりませんが、およそまともでない事は確かです。本来なら採用されるはずのない人たちです。でも、採用してしまった以上は、ちゃんと会社の責任で彼らを一人前にしなければなりません。ところが現状は、雇い入れたら後は知らんふりで、現場のバイトに丸投げ。こんな無責任な事では、西梅田のクリニックで起こった事が、最悪うちの職場でも起こるんじゃないでしょうか?
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杜若とポンプ場のどちらを残すべきか?

2021年12月12日 15時50分16秒 | 職場人権レポートVol.3
 
9月のブログ記事「住吉川(細江川)の源流を探る旅」の内容を勤め先の社内報にも応募投稿したら、何と来年1月号の社内報コラムに掲載してくれる事になりました。楽しみにしていたらゲラ(掲載記事の原稿)が届いたので、早速読んでみました。下記がそのゲラです。元のブログ記事まで表示すると、余りにも文章が長くなるので、ここでは表示しません。しかし、元のブログ記事も、リンク先をたどれば読む事が出来ますので、興味のある方は是非読み比べてみて下さい。
 
*****************************
最近、西成区から住之江区に越して来ました。住吉川にかかる住之江大橋を渡っていた時に、橋の上流と下流で川の趣が余りにも違う事に驚きました。そこで、一度河口から源流をたどってみようと思い立ち、自転車で散策して来ました。住吉川の河口部は工場地帯です。平林の貯木場が横にあり、昔は多くの材木が貯蔵されていました。今も河口部には材木を係留していた杭が川面に立ち並んでいます。河口付近は川幅も広く、船も係留されています。住之江大橋から上流をさかのぼると、それまでの工場地帯とは一転して、マンション横の緑地帯を流れるようになります。川の名称は依然として住吉川のままですが、川幅は心なしか狭まったように感じます。川の隣には住之江公園の池もあり、野鳥が飛び立ち、池の周囲には彼岸花が咲き誇っていました。住吉川は阪神高速のガード下で大きく湾曲しています。ガード下の湾曲部を過ぎると、更に川幅が狭まり、細江川と名前を変えます
わずか10キロの間に二度も名前を変え、様々な顔を見せてくれた住吉川(細江川)。一体どこが源流なのか?市営団地の中を流れる親水河川をたどれば、やがて防水ポンプ場が現れ、そこで流れが途切れます。防水ポンプ場から流れ出た水が、歴史の小道の中を流れ、10キロも行かないうちに、船をも浮かべるような大河に変身するのです。これほど変化に富んだ川が他にあるでしょうか。大河も一滴のしたたりから。それを身近で体験できた探索の旅でした。
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せっかく社内報に掲載してくれるのに、こんな事言うのもどうかと思いましたが、それでも、どうしても納得が行かないので、敢えて書かせてもらいます。私はこのゲラの内容に大いに不満です。何故なら、元のブログ記事では、住吉大社末社(浅沢社、大歳社)の杜若(かきつばた)や「おもかる石」、「発辰まいり」の風習についても触れていたのに、その紹介文が全てカットされ、「河口には船が浮かんでいた。源流はポンプ場だった。大河も一滴のしたたりから」というだけのオチに、矮小化されてしまったからです。
 
「大河も一滴のしたたりから」という最後のオチも確かに面白いかも知れませんが、私はそれよりもむしろ、中段の歴史紀行や風習の部分こそ、この記事の最大のポイントだと思っていました。平安時代には今の住吉大社の所まで海岸線が来ていて、人々は船に乗って住吉大社に参拝していました。今は窪地の中の神社に過ぎない浅沢社も、当時はきれいな水が湧き出る池に囲まれ、周囲には杜若(かきつばた)が咲き誇っていました。だから、杜若や細江川の風景も和歌に詠まれてきたのです。住吉川の別名である細江川の名前も、当時は細長い入り江であった事から来ています。近くを走る阪堺電車の駅名「細井川」も、浅沢社の泉から来ています。だからこそ、細江川も和歌や古文書に登場するのに、それらを全てカットして、単なる「ポンプ場」のオチだけで終わってしまっては、余りにももったいないです。
 
確かに、ブログの長い文章を、ここまでコンパクトにまとめて下さった事には感謝します。でも、これでは、ブログの最初と最後の文節を、ただ繋ぎ合わせただけの「やっつけ仕事」ではないですか。余りにも編集が雑過ぎます。そこで、急きょ私の方で下記の文章にまとめ直して、社内報に掲載してもらうようにお願いしました。
 
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最近、大阪市の住之江区に越して来ました。ある日、住吉川にかかる橋を渡っていた時に、橋の上流と下流で趣が余りにも違う事に驚き、一度河口から源流をたどってみる事にしました。
河口部は工場地帯です。貯木場が横にあり、昔は多くの材木が貯蔵されていました。川幅も広く、船も係留されています。
そこから上流をさかのぼると、住之江公園の横に出ます。公園の池では野鳥が飛び交い、周りには花が咲き誇っていました。

阪神高速のガードをくぐると、川幅が狭まり、細江川と名前を変えます。しかし、谷は逆に深まり、都会の川なのに、まるで山の中の渓谷にいるかのような感覚にとらわれます。
川の隣に神社がありました。住吉大社末社の浅沢社です。周りの窪地には和歌に詠まれた杜若(かきつばた)の群落もあります。隣には大歳社という神社もあり、持ち上げる事が出来たら願いがかなうと言われる「おもかる石」が祀られていました。私が持ち上げようとしてもビクともしませんでした。
阪堺電車の駅も川の近くにありました。駅の名前は「細井川」。ところが川の名前は「細江川」。何故名前が違うのか?もしかしたら浅沢社と関係があるかも?浅沢社の周りの窪地は昔は湧水池で、きれいな水が湧き出ていたようです。だから駅の名前も細井川なのかも。
都会の中を流れる何の変哲もない小さな川も、源流までたどれば様々な顔を持つ事が分かり、大変勉強になりました。
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社内報編集部には掲載写真を上記の6枚送りました。こちらについても、6枚とも是非掲載して欲しい所ですが、それがスペース的に無理なら、①船が浮かんだ河口部、②浅沢社、③大歳社のおもかる石の、3枚の写真だけにして貰っても結構です。

それなら、編集部のゲラよりも私の訂正稿の方が使用字数も少ないので、全部掲載出来るのではないかと思います。
 
私はこのように思うのですが、皆さんは、どちらの文章の方が、より面白い(より優れている)と思いますか?
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鉄道は一体誰の為にあるのか?

2021年12月09日 22時39分59秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ

世界にはまだ鉄道のない国が幾つかあります。東南アジアのラオスもそんな国の一つでした。インドシナ半島の山国で、24万平方キロ(日本の約3分の2)の国土に約700万人の人々が暮らしています。ベトナム戦争に巻き込まれて長い間荒れ果てていましたが、近年ようやくその傷も癒え、最近は経済成長を遂げつつあります。そんなラオスにも、この12月にようやく鉄道が開通しました。

それが、中国の雲南省からラオス国境を越え、首都のビエンチャンまで伸びる中国ラオス鉄道(中老鉄路)です。その距離およそ422キロ。日本の東京・名古屋間に相当する長い距離です。ほとんどが山岳地帯なので、路線の約47%をトンネルが占めます。21ある駅もその半数は信号場や貨物駅で、旅客駅はわずかに11しかありません。

それだけを見ると、まるで北海道のローカル線のようですが、規格は立派な高速鉄道です。単線ながら全線電化で、ラオス国旗と同じ青・赤2色に塗られた特急列車のランサン号が時速160キロで駆け抜けます。おかげで、今まで首都ビエンチャンから中国・雲南省の昆明までバスで数日以上かかっていたのが、45時間余りも短縮されるようになりました。既に南隣の隣国タイからも鉄道が数年前に首都ビエンチャン郊外まで開通しています。将来はこの鉄道と連絡してタイの首都バンコクまで乗り入れる計画もあるようです。

但し問題もあります。一つは、中国とタイでは線路の幅が違う事です。タイは軌間1,000ミリの狭軌を採用しているのに対し、中国はこの中国・ラオス鉄道も含め軌間1,435ミリの標準軌を採用しています。両国とも鉄道の成り立ちが異なるので線路の幅が異なるのです。将来は第三軌条の導入で相互乗り入れを図る計画もあるようですが、当面は首都のビエンチャンで乗客の乗換、貨物の積み替え作業が必要になります。

もう一つは、建設費用をどう負担するかと言う問題です。この鉄道の総工費は約60億ドル。その約7割を中国が負担し、残り3割をラオスが負担します。元々この鉄道は、山国にも鉄道を通したいとする、ラオス政府のたっての悲願によって開通しました。中国は当初は鉄道建設に余り乗り気ではなかったようです。どう見ても採算が取れそうにないからです。ところが、その後、中国の方でも、近隣諸国を中国の経済圏に組み込もうとする「一帯一路」構想を掲げるようになり、この鉄道も、その構想の一環として建設が進められて来ました。

幾らラオス側の希望によって開通した鉄道とは言え、その債務負担額はラオス国家予算の約3分の2にも及びます。今は債務不履行には至っていないかも知れませんが、やがてそんな事態になれば、中国は債務返済繰り延べの条件として、新たな鉱山採掘権や経済特区の建設を要求して来るかも知れません。19世紀の帝国主義の時代に、中国が西洋列強から受けた仕打ちを、今度は中国自身が、近隣の途上国に行うかも知れないのです。

鉄道の沿線には世界遺産にも登録された古都のルアンパバーン(ルアンプラバン)もあります。メコン川沿いにある人口数万人の仏教都市で、落ち着いた街の雰囲気が世界の観光客を魅了して来ました。今まではバスで数十時間も揺られなければ行けない山間の小都市だったのが、鉄道開通で一気に便利になりました。

ただ、駅は町から数キロも離れた郊外に建設されました。駅舎もとてつもなく大きいもので、とても山間の小都市には似合わない代物です。そう考えると、この鉄道は、果たして本当に住民の悲願によって作られたものか?非常に疑問に思います。単に交通の便だけを考えるなら、わざわざ山伝いに中国の雲南省と繋げなくても、ユエやダナンのようなベトナムの港湾都市と繋げた方が、はるかに輸送コストが抑えられたはずです。

それに、わざわざ電化して特急電車を走らせなくても、単線非電化のディーゼル機関車による運行であっても、今よりもはるかに安い値段で、輸送時間の短縮が実現できたのではないでしょうか?わざわざ町から遠く離れた郊外に、どでかい駅舎を作らなくても、町中に、それに見合った駅舎を作る方が、住民も気軽に利用しやすいし、経済の活性化にもなると思います。

「カレチ」という鉄道漫画があります。旧国鉄の長距離特急電車に乗務していた新米車掌が主人公の漫画です。その漫画の中で、新米車掌が、大雪で列車が遅れていた日に、一人の女性乗客の「親の死に目に会いたい」というたっての願いを聞き入れる為に、乗換えの乗客がその女性一人しかいないのに、20人もの乗り換え客がいるかのような嘘の報告を乗換駅で行い、接続するローカル線の発車時刻を大幅に遅らせてしまった話がありました。

その噓がばれた新米車掌は当然、国鉄を首になる事を覚悟しました。その窮地を救ったのが、偶然乗り合わせた某私鉄の部長でした。この部長は、たまたま社内の慰安旅行で、部下を引き連れて温泉旅行に行く途中でした。その時に、新米車掌が嘘まで付いて、女性乗客のたっての願いを聞き入れようとしたことを知り、自分も部下を引き連れて、そのローカル線に乗り換え、沿線の温泉地に行先変更すると言い出したのです。

その鉄道部長の言った言葉が何とも素晴らしかったです。「鉄道ちゅうのは人を助ける為にあるんだ」と言ったのです。確かに、大雪のダイヤが乱れている日に、たった一人の都合で、噓の報告まで付いて接続するローカル線の発車時刻まで遅らせてしまったら、「人を助ける」どころではありません。逆に大勢の人に迷惑がかかってしまいます。

表面だけ見たら確かにその通りです。しかし、その迷惑も、大勢に人にとっては、まだ取り返せる迷惑です。せいぜい遅れても数十分の被害で済むからです。ところが、その女性にとっては、その遅れの為に、親の死に目に立ち会えないかも知れないのです。そう思った車掌は、首を覚悟で嘘の報告を行いました。その窮地を救ったのが、「鉄道ちゅうのは人を助ける為にあるんだ」という某私鉄部長の言葉でした。

果たして中国ラオス鉄道は誰の為にあるのか?中国政府の為にあるのか?ラオス政府の為にあるのか?それとも、ラオス住民の為にあるのか?本当にラオス住民の為になるなら、幾ら金がかかっても鉄道を開通させなくてはなりません。でも、単に国家の見栄だけの為の鉄道なら、そんな鉄道なぞ要らないと思います。

かつては中国も、本当に住民の為になる鉄道建設を行った時期がありました。アフリカ大陸の中央部やや南寄りにザンビアという国があります。その国は、1964年にようやく独立を勝ち取ったにも関わらず、当時は周りを全て人種差別の白人支配国家(南アフリカ、ローデシア、当時まだポルトガルの植民地だったアンゴラやモザンビーク)に取り囲まれ、経済封鎖で苦しんでいました。その窮状を救う為に、中国は、まだ自国も貧しかったにも関わらず、ザンビア東隣の黒人国家タンザニアの港に繋がるタンザン鉄道を建設したのです。

このタンザン鉄道は、今の中国ラオス鉄道とは違い、非電化の単線でした。駅も中国ラオス鉄道とは比べ物にならない位、貧相なものでした。でも、そのタンザン鉄道のお陰で、ザンビアは独立を維持する事が出来、国民も経済封鎖に苦しめられずに済むようになりました。これこそが、帝国主義に反対する当時の社会主義中国に相応しい鉄道建設ではなかったのか。その中国が、まるでかつての帝国主義国のように、ラオスに君臨するのは如何なものかと思います。

上記がザンビア共和国の地図。この図中のタンザニア国境の町ムウェンゾからカサマ経由で中部の鉄道合流点の町カピリ・ムポシまでを結ぶ鉄道(++印で表示されている線)がタンザン鉄道です。

今の中国ラオス鉄道の姿を見ると、そう思わざるを得ません。同じ事は日本の整備新幹線と並行在来線の関係についても言えます。長野新幹線開通の陰で、在来線のJR信越本線は長野・群馬県境の碓氷峠で線路を断ち切られてしまいました。新幹線の赤字減らしのために、沿線住民は逆に貴重な足を奪われてしまったのです。「鉄道ちゅうのは人を助ける為にあるんだ」という部長の言葉を、ここにいる皆が再度かみしめる必要があるのではないでしょうか。

中国・ラオス鉄道12月に開通へ

【11月27日 CGTN Japanese】中国雲南省の省都・昆明市とラオスの首都・ビエンチャンを結ぶ中国ラオス鉄道敷設工事の最終調整作業が現地時間20日に行なわれ、ラオス国内を走るボーテンとビエンチャンを結ぶ区間の旅客輸送サービス情報システムプロジェクトのテスト運転が進められました。調整作業は順調で、新設の10駅はいずれもサービス条件が整っています。中国・ラオス鉄道が12月に運営開始するのに準備万全となっています。  ボーテンとビエンチャンを結ぶこの部分のサービスシステムは主に、チケット販売システム、駅統合管理プラットフォーム、放送システム、マルチ掲示システム、ビデオ監視システム、時計システム、旅客所持品安全検査設備、侵入警報システム、ドアセキュリティーシステム、電源および環境集中監視などからなっています。  旅客サービス設備に対しては、全て試行運転が実施されています。構内の電子掲示板は中国語、ラオス語、英語の3カ国語で時刻表とチケット情報が示されます。安全検査設備、チケット販売設備、ビデオ監視、放送、旅客サービスエリアも、利用客のニーズを満たすことができており、各駅では駅員がすでに準備作業を進めています。 中国・ラオス鉄道の一部である同区間は「一帯一路」イニシアチブに盛り込まれ、全長は422.4キロに達し、設計時速は160キロです。中国の技術基準が採用され、中国の装備が用いられるとともに、中国の鉄道網と直接連結します。運営開始後、中国の昆明市からラオスのビエンチャンまでは、夕方に出発して翌朝に到着できます。  なお、中国・ラオス鉄道は全長1022キロ、中国国内の昆明市から玉渓市まで、玉渓市からラオスのボーテンまで、そしてラオス国内のボーテンからビエンチャンまでの区間からなり、うち中国国内を走る距離は599.6キロです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News

中国ラオス鉄道(ウィキペディア)

ラオス・中国鉄道は何をもたらすのか?――両国にとっての意義(IDE-JETRO)

アフリカ・ジブチに走る中国式「砂漠鉄道」の正体(WEDGE-Infinity)

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意味不明で謎だらけの大阪いらっしゃいキャンペーン

2021年12月04日 07時47分00秒 | 都構想・IRカジノ反対!

「大阪いらっしゃいキャンペーン」で検索すると上記のホームページに案内される。そのホームページによると、キャンペーン期間は今年11月24日から来年1月31日まで。その間に、ワクチン接種済の大阪府下在住者が、大阪府内のホテルに宿泊した場合に、最大で一泊5千円の割引と3千円のクーポン券が付くと言う。どんなキャンペーンがあるか見ると、例えば新世界のスパワールドに格安で泊れると言う。そんな日帰り入浴でも十分楽しめる所に、わざわざ税金使ってまで泊まりたいと思うか?

維新の吉村知事が鳴り物入りで推進中の「大阪いらっしゃい」何ちゃらの府民限定GoToキャンペーン。箕面や泉州・南河内の温泉旅館はどこも既に満室。残っているのは大阪市内のビジネス・カプセルホテルか西成の簡易宿所、民泊のみ。誰がこんな隣近所でしかもニッチな場所にわざわざ「旅行」で行くか?

「大阪いらっしゃい」と言うから、最初は他府県から来た旅行者をもてなすキャンペーンかと思っていた。ところが、実際は府下在住者が府内の旅館に泊まれば最大5千円の割引と3千円のクーポンが付くキャンペーンだと知り、驚いた。
 
たまたま土日で連休取れたので近場の城崎温泉に蟹でも食いに行こうかと思っても、大阪府外だからいらっしゃいキャンペーンは使えない。使えるのは府内のUSJや新世界などの観光地だけ。そんな日帰りでも行ける所にわざわざ一泊旅行で出かける奇特な人がいるだろうか?
 
確かに大阪府下にも風光明媚な所はある。例えば箕面や犬鳴山も温泉や紅葉が楽しめる。でも、そんな所は日帰りでも充分楽しめるのに、わざわざ泊まりがけで行こうとは思わない。そんな、旅行とも言えない旅行に、何故税金使ってまで補助しなければならないのか?
 
そもそも「大阪いらっしゃいキャンペーン」のネーミング自体が謎だ。他府県から来た旅行者を大阪府の観光業者が「いらっしゃい」ともてなすなら分かる。しかし、ずっと大阪在住で、大阪は自分の家の庭みたいな人が、庭の中にある箕面や犬鳴山の温泉に行くのに、わざわざ自分に「いらっしゃい」なんて言うか?
 
もてなす方も、される方も同じ大阪人。旅先も同じ大阪府内で、いわば自分の家の庭にわざわざ泊まりがけで旅行に出かける様なもの。これでは唯の「ままごと」だ。そんな「ままごと」みたいな意味不明の「大阪いらっしゃいキャンペーン」に税金使う位なら、城崎に蟹を食いに行く旅行者や、府内のUSJや新世界に日帰りで出かける行楽客に税金使う方が、よっぽど景気刺激策になると思う。
 
そんな謎キャンペーンを推進する吉村大阪府知事や彼の属する維新という政党の人気が上昇中だが、何故そうなるのか全然分からない。今話題の国会議員文通費(文書通信費)見直しも、たかだか百万円程度の経費節減にしかならない。もっと億単位の、支持もしない政党の補助に税金使われる政党助成金こそ真っ先に削減すべきではないか。
 
企業・団体献金で政治が私物化されるのを防ぐ為に政党助成金を支給する様になった。しかし助成後も企業・団体献金は続いている。もらった政党は濡れての粟。国もその気になれば、金をエサに政党に口出し出来る。これでは国家権力による政党の御用化であり、戦前の大政翼賛会と何ら変わらない。
 
 
先述の文通費見直しにしても、領収書さえ添付すれば良いと言うものではないだろう。たとえ領収書を添付しても、維新の足立議員の様に、自分が支部長を務める政党支部に文通費を「寄付」(=マネーロンダリング)するだけなら、そんな領収書を幾ら添付しても、税金ポッポナイナイの構造は変わらない。
 
それを足立議員に指摘したら、共産党の機関紙拡大にお門違いの難癖付けて来やがった。共産党は確かに政党助成金の受取りを拒否しているが、代わりに公務員の党員が勤務中に「赤旗」購読を職場で無理強いしているではないかとw。公務員と言えども休憩時間に何しようと個人の自由だ。政治活動の自由は公務員にも保障されている。寧ろそんな手弁当の活動こそ政党本来の姿ではないか。
 
コロナ対策でも維新の吉村府政は失敗続き。東京都の半分程の人口の大阪府でコロナ死者数が東京に迫る勢い。自宅待機の患者も全国最多。給付金支給も全国最遅。通天閣のネオンの色を変えたり、イソジンがコロナに効くと意味不明のパフォーマンスに終始した挙句に、コロナ対策そっちのけに都構想住民投票。
 
一枚看板の大阪都構想も、東京一極集中ケシカランと言うから、地方格差や3割自治の現状を是正してくれるのかと思えば、左に在らず。無理やり大阪市を廃止して大阪都にしても、今の法律では大阪府は大阪府のまま。ただ大阪市が無くなり区役所の数も減らされ、市民にはサービス低下が押しつけられるだけ。
 
先日旅行で訪れた岐阜県岩村の城下町で、喫茶店のママが「大阪の吉村さん凄い!」と絶賛していたので、今言った文通費削減のデタラメやコロナ対策の失敗について聞いてみたが、案の定何も知らなかった。何も知らずに、ただマスコミが持ち上げるから、パッと見イケメンで何となく良いと思っただけだった。
 
確かに、非正規雇用で住まいもユニットバスのワンルームでは、たまにはホテルの豪華なバスルームでくつろぎたいと思う時はある。でも、その為に日帰りでも行ける行楽地にわざわざ一泊旅行で出かける気にはならない。同じ税金補填するなら、府内の旅館よりも映画館やライブハウスを支援した方が遥かにマシだ。コロナで困っているのは旅行業界だけではない。

しかも、新たなコロナ変異株も出現する中で、こんな無意味なキャンペーンを進める理由が分からない。今後も新たな変異株出現の可能性が指摘される中で、わざわざ日帰り行楽地に無理やり外泊を勧める様なキャンペーンを、税金投入してまで補助する意味はない。大阪いらっしゃいキャンペーンは今すぐ廃止すべき。

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立憲民主党の新代表とマスコミに釘を刺しておく

2021年12月01日 10時19分02秒 | モリカケも忖度もない公平な社会を
 
さる11月30日に投票が締め切られた立憲民主党の代表選挙で、泉健太氏が新代表に選出された。泉新代表も他の3人の候補者と同様に、一人区で野党候補を一本化する事の重要性を強調している。その一方で、先の衆院選で、立憲民主党が共産党、社民党、れいわ新選組と合意した政策協定については、一旦白紙に戻し、新たに政策協定を結び直す事を明言した。
 
この動きに対して、自民党やマスコミは、先の総選挙で、まるで立憲民主党と共産党だけが、票欲しさで野合して結び付いたかのように宣伝しているが、これほど野党や市民を愚弄するものはない。
 
何故なら、この政策協定は、下記に記す様に、今まで安保法制廃止やモリカケ徹底追及、まともなコロナ対策を求める市民団体が、各野党に呼びかけ、それに応じた前述の4野党との間で交わしたものだからだ。
 
それを単に立憲と共産の2党間だけで、票欲しさの野合で結び付いたかの様に言うのは、他の野党や、その後ろにいる有権者、とりわけ公文書改ざんを強いられ自殺に追い込まれた公務員や、コロナに罹患してもまともな治療もされずに自宅待機で亡くなった患者の思いを全く無視するものでしかない。
 
しかも、自衛隊や日米安保条約に対する違いを脇に置いても、国民の命と暮らしを守る為に、各野党が一致出来る最低限の課題で交わした政策協定の中身も見ずに、それを自衛隊や安保の是非にすり替えるとは、問題のすり替え以外の何物でもない。
 
下記の政策協定の中に、自衛隊解散や安保条約廃棄について明記された箇所が1箇所でもあるだろうか?全く無いでは無いか。書かれてもいない事を書かれているかの様に言うのは、卑劣なデマ攻撃以外の何物でもない。
 
むしろ、これに沿った政治をしない、これに反する政治を続ける事こそ、国民の命と暮らしを軽んずるものではないか。もし、そんな立場で、下記に代わる新たな政策協定が結ばれたとしても、それは今の自公与党の政策協定と全く同じ代物でしかない。そんな物しか結べない野党に、野党としての存在価値はない。
 
その事を、立憲民主党の新代表もマスコミも、しっかり肝に銘じておくべきだろう。2008年に政権交代を成し遂げた民主党が、何故、国民から見放され、再び自民党に政権を明け渡さなければならなくなったのか?それをよく考えるべきだ。
 
 
 

 新型コロナウイルスの感染の急拡大の中で、自公政権の統治能力の喪失は明らかとなっている。政策の破綻は、安倍、菅政権の9年間で情報を隠蔽し、理性的な対話を拒絶してきたことの帰結である。この秋に行われる衆議院総選挙で野党協力を広げ、自公政権を倒し、新しい政治を実現することは、日本の世の中に道理と正義を回復するとともに、市民の命を守るために不可欠である。

 市民連合は、野党各党に次の諸政策を共有して戦い、下記の政策を実行する政権の実現をめざすことを求める。

1 憲法に基づく政治の回復

・安保法制、特定秘密保護法、共謀罪法などの法律の違憲部分を廃止し、コロナ禍に乗じた憲法改悪に反対する。

・平和憲法の精神に基づき、総合的な安全保障の手段を追求し、アジアにおける平和の創出のためにあらゆる外交努力を行う。

・核兵器禁止条約の批准をめざし、まずは締約国会議へのオブザーバー参加に向け努力する。

・地元合意もなく、環境を破壊する沖縄辺野古での新基地建設を中止する。

2 科学的知見に基づく新型コロナウイルス対策の強化

・従来の医療費削減政策を転換し、医療・公衆衛生の整備を迅速に進める。

・医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーの待遇改善を急ぐ。

・コロナ禍による倒産、失業などの打撃を受けた人や企業を救うため、万全の財政支援を行う。

3 格差と貧困を是正する

・最低賃金の引き上げや非正規雇用・フリーランスの処遇改善により、ワーキングプアをなくす。

・誰もが人間らしい生活を送れるよう、住宅、教育、医療、保育、介護について公的支援を拡充し、子育て世代や若者への社会的投資の充実を図る。

・所得、法人、資産の税制、および社会保険料負担を見直し、消費税減税を行い、富裕層の負担を強化するなど公平な税制を実現し、また低所得層や中間層への再分配を強化する。

4 地球環境を守るエネルギー転換と地域分散型経済システムへの移行

・再生可能エネルギーの拡充により、石炭火力から脱却し、原発のない脱炭素社会を追求する。

・エネルギー転換を軸としたイノベーションと地域における新たな産業を育成する。

・自然災害から命とくらしを守る政治の実現。

・農林水産業への支援を強め、食料安全保障を確保する。

5 ジェンダー視点に基づいた自由で公平な社会の実現

・ジェンダー、人種、年齢、障がいなどによる差別を許さないために選択的夫婦別姓制度やLGBT平等法などを成立させるとともに、女性に対する性暴力根絶に向けた法整備を進める。

・ジェンダー平等をめざす視点から家族制度、雇用制度などに関する法律を見直すとともに、保育、教育、介護などの対人サービスへの公的支援を拡充する。

・政治をはじめとした意思決定の場における女性の過少代表を解消するため、議員間男女同数化(パリテ)を推進する。

6 権力の私物化を許さず、公平で透明な行政を実現する

・森友・加計問題、桜を見る会疑惑など、安倍、菅政権の下で起きた権力私物化の疑惑について、真相究明を行う。

・日本学術会議の会員を同会議の推薦通りに任命する。

・内閣人事局のあり方を見直し、公正な公務員人事を確立する。

2021年9月8日

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合

 

立民新代表に泉氏 党役員半数、女性を登用ー共産との合意「存在せず」(時事通信)

立憲民主党代表選は30日、東京都内で開かれた臨時党大会で投開票され、決選投票の結果、泉健太政調会長(47)が逢坂誠二元首相補佐官(62)を破り、新代表に選出された。泉氏は直ちに党役員人事に着手。週内に骨格を固める。代表選で戦った3候補を起用するとともに、半数は女性とする方針だ。任期は2024年9月末まで。

 泉氏は、衆院京都3区選出で当選8回。旧国民民主党出身で国対委員長や政調会長を歴任。昨年9月の代表選で枝野幸男前代表と戦った。泉氏は先の衆院選敗北を受けた党勢の立て直し、来年夏の参院選への対応など、野党第1党の党首として重責を担う。

 泉氏は記者会見で、先の衆院選で共産党と合意した「限定的な閣外協力」に関し、「単に継続ではなく、党として総括しなければならない」と指摘。「衆院選に向けて交わしたもので現時点で何かが存在しているということでない」と述べた。参院選での野党共闘については「塊をつくるところを目指していく」と述べるにとどめた。

 これに先立つ代表選の演説で、参院選対策本部を設置する考えを表明。先の衆院選で惜敗した候補を年内に1次公認する方針を示した。

 泉氏はこの後のBS―TBS番組で、代表選の3候補を幹事長に起用するかを問われ、「可能性はある」と言及。世代交代に向け、若手を党役員に積極登用する考えも示した。

 代表選は、泉、逢坂両氏、小川淳也元総務政務官(50)、西村智奈美元厚生労働副大臣(54)の4氏によるポイント制で争われた。泉氏は1回目の投票でトップとなったが過半数に届かず、2位の逢坂氏との決選投票となった。(2021/11/30-21:36)

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