アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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小室眞子の結婚に賛成しようが反対しようが、どのみち天皇制は廃止する他ない

2021年10月30日 23時26分15秒 | 戦争・改憲よりも平和・人権
【ノーカット】眞子さま小室圭さん 2人で結婚会見(2021年10月26日)
 
この間、マスコミを賑わしている小室夫妻の結婚騒動について、ツイッターで呟きました。そのツイート(呟き)をブログに書き出し、短文のツイートだけでは分からない騒動の詳しい説明も入れました。↓
 
今週日曜が衆院選の投票日だと言うのに、マスコミはいつまで経っても小室圭・眞子の結婚騒ぎ。誰が誰と結婚しようが個人の自由なんだからそっとしておいてやれば良いのに。親の借金や皇室の伝統なんて本人に何の責任もないのにバッシング。逆にこの騒動で個人をPTSDに追い込む「伝統」の不条理が露呈
 
特にこのDappiの投稿なぞ酷いものだ。小室圭氏をKK呼ばわり。普段から在日朝鮮人をチョン呼ばわりしているので地金が出たのだろう。表では天皇陛下万歳三唱の右翼が陰では醜い皇族バッシング。個人の幸福より世間体や体制維持の方が大事なんだ。天皇制廃止論者の私の方が寧ろ皇族の人権を擁護している
 
>竹田恒泰「小室圭と眞子様は云わば駆落ち。結婚関連儀式をしない=皇室は認めず小室家と親族付合いしない。陛下は悪いことしてないのでKKが嫌いでも皇室は嫌いにならないで」
有本香「母は公金詐取疑惑・KKは留学を眞子様と付合ってGet...。ここまでろくでもない人は滅多に見ない」
この意見に尽きる(以上、Dappiのツイート)
 
「小室圭をKK呼ばわりしたのは有本香で、俺はただそれを引用しただけだ」という言い訳は通用しない。批判せずにリツイート(引用)すれば、それは賛同・拡散と同じである事はもはやネットの常識。Dappiは個人のネトウヨなんかではなく、自民党から金貰って世論工作している法人企業だった事も既に露呈
 
小室・眞子の件で、何故こんな大騒ぎになっているのか全然分からず、同僚に聞いたりネットで経過を調べた。小室の母親と元婚約者との間の金銭トラブルに対して、先日の記者会見で2人が居直りとも取れる対応に終始していた事に皆怒っているのだ。「元皇族の癖に、恩を仇で返すような事して!」と
 
(注)上記の金銭トラブルとは、具体的には、小室の母親の元婚約者が、小室圭の学費等を援助する為に供与した約400万円の扱いを巡るトラブルです。「母親との結婚を前提に、息子の圭君の学費の足しにと、400万円を贈与として与えていたが、婚約を一方的に破棄され、金をむしり取られただけに終わってしまった。せめて、この金だけでも返してくれ」というのが元婚約者の言い分。それに対して、「これはあくまで贈与であって貸金ではない。借用書もないのに今頃になって返せと言われても困る」というのが母親の言い分。
 
私も最初は単なる皇族バッシングだと思っていたが、調べると確かに2人の対応にも問題はあると思う。しかし、家族間の問題に、第三者が生半可な情報を元にあれこれ詮索するのもどうかと思う。これはあくまで当事者同士で解決すべき問題。それでもし2人の婚約が破談に至っても、それは2人の自己責任
 
それとは別に、皇室イメージがここまで悪化しているとは思わなかった。「秋篠宮は眞子に一体どんな躾をしていたのか?」「こんなロクデナシの子どもしか育てられないなら、もはや皇室なんて不要だ」と言わんばかりのコメントと賛同の「いいね」数の多さに、皇室不要論者だった私も思わずたじろいだ
 
小室婚約会見のネットニュースに付いたコメントの例。DappiのツイートがKK(小室圭)だけを悪者にしていたのに対し、眞子やその父親の秋篠宮、ひいては皇室制度にまで批判の矢が及んでいる事に注意。↑
 
所詮は皇族も生身の人間だったと言う事だ。欠点も弱点もある生身の。小室圭に一目惚れした眞子もそれは同じ。これが一般人の婚約なら、よくある話で別にニュースにもならなかった。それが皇族絡みとなった途端に「理想の天皇像に傷を付けられた」と皆大騒ぎ。そんな皇室制度ならもう無い方がマシだ(以上、10月28日のツイート)
 
https://youtu.be/jGTQYSjQt-A
小室夫婦の結婚会見動画。確かに酷い。感謝の言葉は最初だけ。後はひたすら「誤った情報、いわれなき誹謗中傷」の連呼。でも相手の主張のどこが誤りなのか具体的に指摘しないので、何の説明にもならず。挙句に自分達の主張だけ一方的に喋って退出。安倍の国会答弁にソックリ

元婚約者との話し合いは「私が望んだ方向で進展している」と小室眞子。森友学園への国有地売却を「良い土地だから話を進めて」と言い放った安倍昭恵と瓜二つ。私人の自由を満喫しながら皇室の権威も利用。共産党は将来天皇制を廃止すると自民党は攻撃するが、こんな天皇制なら寧ろ廃止した方がマシ

(注)「私が望んだ方向で話し合いが進展している」と眞子が言った内容とは、恐らく「解決金=手切れ金として返す」事を指すと思われます。結婚会見でも、しきりに圭が「解決金を受け取ってほしい」と先方に呼びかけてましたから。まるで、皇室の権威をバックに、札束で相手の顔を有無を言わさず引っ叩くような対応には、流石に私も心底呆れました。

私も天皇制廃止論者で、日常生活も元号ではなく西暦を使用。皇室の事なぞ関心が無く、小室の件にも無関心だった。右翼の天皇崇拝強要だけでなく反五輪デモの天皇制廃止スローガンにも違和感を感じていた。今回の件で改めて皇室制度の矛盾を痛感。改憲するなら自衛隊明記より天皇制廃止の方が先だろう(以上、10月29日のツイート)

(注)最後に。長くなりますが、もう少しご辛抱を。何故、私が天皇制なぞ廃止すべきと考えているか?その理由を述べます。

①天皇制自体が「主権在民」や「法の下の平等」等の民主主義の原理に反するから。何と言っても。これが最大の理由です。

②日本人の宿痾とも言うべき「長い物に巻かれろ」の権威盲従、奴隷根性の国民性の根源となっているから。

③今や国民の多数意見となった選択制夫婦別姓制度の導入に、政党の中では唯一、政権与党の自民党だけが反対。こんな「恥さらし」の事態となったのも、女系天皇に反対し、女性差別を容認しているからだ。天皇制が社会進歩の足枷(あしかせ)となっているのは、もはや誰の目にも明らか。

④戦争責任に対してケジメを付けるべき。今の天皇は戦後生まれなので、確かに直接の戦争責任は無い。しかし、戦前の日本では天皇が大日本帝国の最高責任者で、統帥権(軍隊を統率する権利)を有していた以上、現天皇も先の侵略戦争で、何千万というアジアの人民を殺し、何百万もの日本人を死に追いやった責任から逃れる事は出来ない。ケジメを付けなければならないのは小室家のトラブルだけではない。

⑤現に今も、総選挙の争点そっちのけで、小室・眞子の結婚騒動にうつつを抜かす等の形で、自民党の悪政を誤魔化す隠れ蓑として国民に悪影響を及ぼしている。

⑥天皇制の存在自体が天皇の人権をも蹂躙している。天皇には一切の自由も政治的権利もない。自分の意志で生きる事を奪われ、ロボットみたいな生き方を強いられている。これ自身がもはや立派な人権侵害ではないか。

ただ、幾ら自民党や右翼が天皇を持ち上げようと、今の国民感情が必ずしも天皇崇拝一色ではない事は、小室騒動に対する反応からも明らか。その中で、ことさら、この問題で大騒ぎするのも、現実の政治・社会問題から目を逸らす事になるから余り賛同出来ない。

どちらにしても、小室夫妻の結婚に賛成でも反対でも、どのみち天皇制は廃止しなければ、また同じ様なトラブルは今後も起こります。無用なトラブルを招き、個人を不幸にするだけの「身分制度」を「国の象徴」に祭り上げる愚をいつまで続けるのか?

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予想外のようで実は想定内も、あと一歩及ばずだった菊花賞

2021年10月24日 21時04分54秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 
実は今でも細々と競馬をやっています。買うのはGIレースだけで、それも買ったり買わなかったりですが。でも、ダービーや菊花賞、有馬記念などの大きなレースは必ず買うようにしています。今日の菊花賞も、身近な知人・友達とはLINEを通して予想のやり取りをしていました。結果は外れでしたが。でも、せっかく予想を文章にして流したのに、その内容をLINEだけにとどめておくも勿体ないので、ブログにも久しぶりに載せる事にしました。
 
菊花賞の予想と買い目は以下の通りです。(以下LINEより引用)
 皐月賞馬・ダービー馬不在の混戦。おまけに京都競馬場改修で阪神変則開催となった今年の菊花賞。何が来てもおかしくないので別路線の重賞勝ち馬を本命に抜擢。
 
◎⑮ヴァイスメテオール
 1勝クラス快勝の後、プリンシパルSで外に振られながらも4着確保。前走ラジオNIKKEI賞でも0.4秒差の快勝。3走とも上り最速の決め手を評価。距離延長・鞍上巧拙・外枠・輸送に不安あるも、フィエールマンの再現期待。
 
○⑭ステラヴェローチェ
 朝日杯2着、皐月賞3着、ダービー3着。前走の神戸新聞杯も上り最速勝ち。実力と安定性ならこの馬が最右翼。
 
▲⑤レッドジェネシス
 京都新聞杯を上り最速勝ちの後、ダービーは11着敗退。しかし次の前走、神戸新聞杯は○と同タイム2着。○の好敵手に内枠の利も。
 
△③タイトルホルダー
 ホープフルS4着、弥生賞勝ち、皐月賞2着の実力馬。前走のセントライト記念大敗は前が詰まった不利によるもので度外視。持久力に秀でた阪神向きの馬が内枠で復活窺う。
 
△⑱オーソクレース
 元々ホープフルS2着の実力馬。前走のセントライト記念は一歩届かずの3着も、名手ルメール騎乗なら最外枠も克服可能。
 
△②アサマノイタズラ
 スプリングS2着の後、皐月賞16着、ラジオNIKKEI賞12着大敗も、前走セントライト記念で上り最速勝ち。内枠から抜け出て来る予感。
 
 前述の様に何が来るか分からないから、買い出すとキリがない。例年ヒモ穴人気の条件クラス馬は全て消し。代わりに◎の単複応援馬券と◎から各印の有力馬に馬連流し、馬連○▲タテ目で勝負。
 
 
 結果は不的中。
 阪神3千メートルでまさかの逃げ切り勝ち。しかも差を詰められてからも更に二枚腰で後続を突き放す。勝ったタイトルホルダーも確かに人気の一角だが、正直言ってこんなに強いとは思わなかった。横山武史の好騎乗に脱帽。(引用以上)
 
 でも、1・2番人気馬は飛んだものの、それに次ぐ有力馬はきっちり連対しています。3着も条件クラスの上り馬。菊花賞に強いと言われる騎手も、川田は飛びましたが、それ以外のルメールや福永・武豊はきっちり掲示板を確保しています。混戦のように見えても、実際は上位拮抗。これなら奇をてらって別路線組なんか本命にしなくても、有力馬同士のせめぎ合いと見て、手堅く1~4番人気の馬連ボックス買いに絞れば良かったです。
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野菜ジュースの取り過ぎに注意!

2021年10月22日 21時16分58秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 
何と、職場の健康診断で再検査を指示されてしまいました。聴力と血糖値が異常値なんだそうです。
聴力の方は単なる「所見あり」で、「要観察、症状があれば専門医受診」を指示されただけで、仕事や生活の支障もないので、とりあえず様子見で行こうと思います。
問題は血糖値の方です。「血糖値異常、尿糖陽性、糖尿病の疑い」で精密検査を受けるように指示されました。
 
実は数年前も一度同じように「糖尿病の疑い」と指摘された事があったのですが、再検査結果は異常なしでした。多分、昼休み明け直ぐに受診したので、昼ごはんの影響で血糖値が一時的に上昇したのだろうという事でした。
それからはずっと異常なしで推移して来ました。ところが今回、昼食しばらく経ってから(約1時間半ぐらい後)受診したにも関わらず、血糖値が131と跳ね上がり(正常値は0〜99)、精密検査を受けるよう指示されてしまいました(一番左端が今年、その右が昨年、一昨年の数値)。
 
日常生活も、酒も飲まず煙草も吸わず、間食もほとんどやらないのに何故?一人暮らしの自炊で、料理のレパートリーも限られるので、どうしても炒め物やレトルト食品主体の夕食になってしまっていました。それがいけなかったのか? 
そこで色々調べたら、どうやら毎日野菜ジュースを飲んでいたのが余り良くなかったようです。野菜不足解消の為に、缶入り野菜ジュースを、毎日昼休みに1缶欠かさず飲んで来ました。最近は帰りも休憩室で自販機の野菜ジュースを飲んで帰るようにしていました。
 
「善かれ」と思って始めた野菜ジュースの飲用習慣ですが、健康には余り良くないようです。野菜ジュースでも確かにビタミンや水分は補給されますが、それ以上に野菜や果物に含まれる糖分も過剰に摂取されてしまう事が分かりました。
しかも、野菜ジュースを飲みやすくする為に、食物繊維も製造過程で濾過されている為に、血糖値の摂取にブレーキがかからなくなってしまうのだとか。特に、果物も入っている野菜ジュースが良くないらしいです。
 
いつも愛飲しているキリンの小岩井32種の野菜ジュース缶。果汁もブレンドされているので飲みやすく重宝していました。しかし、キリン・ホームページの成分表示を見ると、100グラム中10グラムも炭水化物が含まれていました...。
しかし、野菜ジュースがダメだとすると、どうやって野菜を取れば良いか?私は決して野菜が嫌いではありません。でも、一人暮らしなので、野菜を買っても余らせて腐らせてしまうだけなので、ついつい敬遠してしまうのです。それに値段も高いし、調理も手間がかかるので。
 
「じゃあ、冷凍野菜を買えば良いじゃないか」と思われるかも知れませんが、それもなかなか難しいです。今回の引越し先の賃貸物件にも、備え付けの冷蔵庫があるのですが、これも今までと同様のワンドアタイプで、野菜室も冷凍室もないのです。
あるのは製氷室だけで、それを冷凍室に代用しています。製氷室なので、収納スペースがほとんどありません。冷凍野菜を1〜2パック入れれば、もう満杯になってしまいます。
 
ワンドアタイプの冷蔵庫の写真。その中の右上にあるダイヤル付きの白い箱が製氷室。
 
う〜ん、どうしたら良いか?
とりあえず、野菜ジュースにばかり頼っていてもいけないので、今後は野菜ジュースは毎日1缶に抑え、代わりに冷凍のミックスベジタブルを食事に積極的に取り入れる事にします。
 
冷凍のミックスベジタブルなら、和風・洋風どちらの料理にも合うし、小出しに使えるので、余らせて腐らせてしまう事もありません。1パックぐらいなら製氷室にも入ります。
それ以外に、豆苗・ゴーヤの炒め物や、胡瓜・トマトの付け合わせを、食卓に積極的に取り入れていこうと思います。
 
そして、来週水曜日の公休日に、近くの病院で精密検査を受けて来ようと思います。一般に健康に良いとされる野菜ジュースも、「過ぎたるは及ばざるがごとし」かと改めて痛感しました。
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衆院選でも大阪住民投票のような戦いを!

2021年10月20日 21時49分25秒 | モリカケも忖度もない公平な社会を

衆院大阪3区(大阪市住之江区・住吉区・西成区・大正区)の公明党候補者ポスターが公示日を境に一斉に張り替えられました。それまでの岸田首相とのツーショットから党の実績強調型に。政党の中で公明だけ何故張り替えなのか?先の大阪住民投票で、公明党が都構想に反対から賛成に変節した事で、自民支持層の離反に直面し狼狽したからか?あるいは岸田首相の思いの他の不人気ぶりをいち早く察知し、「岸田隠し」に出たからか?(左上:公示前、右上:公示後の公明党ポスター)

もし後者なら、そうなるのも当然でしょう。コロナによる医療崩壊に直面した有権者が、それまでの福祉削減の自民党政治を見限りつつあるのですから。だからこそ岸田首相も、自民党総裁選では、「それまでの福祉削減、金儲け最優先の新自由主義、拝金資本主義を見直す」と言わなければならなくなったのです。
 
しかし、その「新自由主義見直し」もマヤカシに過ぎない事が、次第に明らかになって来ました。岸田首相が自民党総裁選で公約した金融課税や所得倍増政策が、今度の衆院選ではすっかり陰を潜め、代わりに防衛費増額や小型原発、核融合炉建設推進などのタカ派的な公約が前面に躍り出て来ました。
 
これらの主張は、いずれもタカ派の安倍元総理や高市政調会長が唱えていたものです。安倍氏や高市氏は、今はまだ次期総理になるには無理があるから、今回は岸田首相に恩を売っておいて、岸田氏の手を借りて自分達の主張を実現しようと画策しているのです。「八方美人の岸田なら、人当たりも良いのでやりやすいだろう」と。
 
だから、「新自由主義見直し」の公約も「福祉充実の為にも経済成長」、「成長から分配へ」の公約も「分配する為にも経済成長」にすり替えられ、「大企業のボロ儲けから少しばかりのお零れ頂戴を期待する」という卑屈な態度しか取れないのです。実際は、大企業のボロ儲けは全て内部留保や株主配当に回され、庶民には値上げ、増税、社会保険料引上げだけが押し付けられ、コロナにかかっても自宅待機で入院も出来ないような世の中になってしまったと言うのに。
 
「岸田首相は人の話をよく聞くので、安倍元総理や菅前総理のような強引なやり方はしないだろう」と思ったら大間違いです。話を聞くのは安倍氏などの自民党長老に対してだけです。その証拠に、国民に対しては、「森友問題の再調査はやらない」「学術会議の任命拒否もそのまんま」「選択的夫婦別姓制度導入にも反対」と、まるで聞く耳を持たないではないですか。
 
口先だけの「格差是正」や「賃上げ」なら、かつての安倍政権と全く同じです。安倍元首相も「アベノミクス」で同じような事を主張しました。ところが実際は、「一億総活躍」と言って、女性や高齢者を低賃金・不安定な非正規雇用で使い捨てにしただけでした。「働き方改革」と称して、労働時間の規制緩和が押し付けられただけでした。ブラック企業は根絶どころか更にのさばるようになりました。

だから、マスコミがいくら岸田新政権誕生でご祝儀相場を煽っても、岸田内閣の支持率が一向に上がらないのです。さすがに菅前政権の余りにも不人気ぶりからは一時的に抜け出す事は出来ましたが、これもいつまで持続するか分かりません。それを察知したからこそ、公明党は「岸田隠し」に出たのではないでしょうか。
 
 
しかし、自公政権がそこまで追い詰められ、都構想住民投票の実施を巡って自公連立与党の間に亀裂が広がったとしても、これを単に「漁夫の利」としか捉えられず、自党の党勢拡大にのみ走るようでは、野党も政権交代はまず無理です。大阪3区の自民・公明の基礎票は約7~8万票です。それに対して、立憲・共産両党が野党共闘で候補者を一本化出来たとしても、両党の基礎票を足しても3~4万票で遠く及びません。(左上:今回の立候補者、右上:前回衆院選データ)
 
では、共産党を排除して、立憲・国民の旧民主党勢力でまとまればどうなるか?票数は更に減って3万票にも満たない有様です。そんな有様なのに、都構想反対の元自民党市議団長が公明党とたもとを割って無所属で出馬をほのめかした途端に、チャンス到来とばかりに先走って、抜け駆けを図ろうとする立憲民主党の出馬表明には、はっきり言って失望しかありません。
 
都構想反対の自民党元市議団長も、最終的には党本部の説得を受け入れ、比例区に回る代わりに出馬を取りやめる事になりました。しかし、何故、彼がそこまでしようとしたのか?巷では、「無所属での出馬表明で、自分を高く売りつけて条件闘争に持ち込むつもりだった」とも言われていますが、私は決してそれだけではないと思います。
 
大阪3区では、公明党の票欲しさに、自民も維新も出馬を見送る中で、都構想反対の保守票の受け皿がなく、選挙のたびに全票数の15%もの無効票が出る状況が続いて来ました。投票率自体もわずか45%と、全国平均よりも更に低い数値を更新して来ました。その中で、どの党も単独では勝てないのに、敢えて無所属で、負け戦になる事も承知の上で、出馬して有権者に選択肢を示そうとした彼の勇気を、私は素直に評価したいと思います。
 
そして、誰もが公明党に遠慮する中で、唯一、共産党の新人女性候補が毎回立候補して、巨大な自公与党を相手に、基礎票を大きく上回る5~6万票も得票し続けている健闘ぶりにも、私は敬意を表したいと思います。かたや自民で、もうかたや共産と、思想的には正反対ながらも、どちらも福祉削減の維新府・市政と闘って来たという意味では、ある面ではもはや「同志」であると言ってもいいと思います。
 
「大阪都構想」も、その根っこにあるのは「アベノミクス」と同じ発想です。前者が「関西財界が儲かれば府民も多少のお零れにあやかれる。その為には大阪市を廃止して行政コストの削減を。その挙句に、カジノ誘致してギャンブル依存症が広がっても知らん顔」なら、後者も「トヨタやパソナが儲かれば国民も多少のお零れにあやかれる。その為には公立病院なぞ縮小して市場万能の世の中を。その挙句に、五輪やGoToでコロナが広がっても知らん顔」。
 
そんな強欲資本主義、拝金資本主義に、皆もういい加減うんざりして来たので、岸田首相も「新自由主義の見直し」を言わざるを得なくなったのでしょう。そして、公明党も「岸田隠し」に走らざるを得なくなったのでしょう。
 
ところが実際は、「新自由主義の見直し」どころか「アベノミクス」そのまんま。「人の話を聞く」のもポーズだけで「安倍・甘利の話しか聞かない」と言うのが実態でした。その中で、先の自民党元市議団長が本気で都構想に反対する気なら、アベノミクスや安倍政治にも反対するはずですが、やはりそこはまだ自民党員。残念ながら、まだその認識までには至っていないようです。
 
それでも、敢えて負け戦覚悟で、火中の栗を拾いに行こうとした彼の決断を、私は素直に評価したいと思います。そして、ずっと負け戦を続けながらも、巨大な敵を相手に、着実に力を蓄えつつある共産党女性新人候補にも、私はエールを送りたいと思います。今は敵味方に分かれて戦わなければならないこの2人も、いつかは本当の敵と共に戦う時が来ると信じています。「新自由主義」と言う本当の敵と。都構想反対の大阪住民投票の時のように力を合わせて。
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住まいは人権ー各政党の公約比較

2021年10月17日 08時05分09秒 | 西成南京虫騒動

衆議院が解散され、各政党が公約を発表しました。その公約の中で、住宅手当に該当する部分を引用します。住宅手当拡充を求めるネット署名の主催者がまとめて下さいました。

私も、西成でトコジラミの被害に遭ったのを機に、安価で良質な住宅供給の大切さを痛感しました。今まで日本は、住宅ローン減税などの持ち家政策が重視され、公営住宅の建設や家賃補助などの政策は軽視されて来ました。

しかし、我々、非正規労働者にとっては、どうあがいても持てない「持ち家」なんかよりも、低賃金でも払える家賃の家や、派遣切りやコロナ禍で失業しても追い出されない家に住める事の方が重要です。勿論「安かろう悪かろう」ではなく、低家賃でも、まともな暮らしが出来る住宅を。そんな住宅政策を実現出来る政党を、私は応援したいと思います。

1.立憲民主党
→前回より詳細な政策集が公開
立憲民主党「政策集2021」
https://cdp-japan.jp/news/20211014_2344
(住宅に関する項目が、災害、高齢者など多岐にわたっているため、住宅手当に言及している部分に限定しています)

>[住まいの安心の確保]
>○住まいの安心を確保するために、低所得世帯を対象に家賃を補助する公的な住宅手当を創設します。また、ひとり暮らしの学生などに対する家賃補助制度を創設します。

立憲民主党は、低所得世帯およびひとり暮らしの学生を対象とした住宅手当を明文化しています。

2.日本共産党
→前回より詳細な政策集が公開
45、住宅・マンション――市場優先から「住まいは人権」の住宅政策へ(2021 総選挙政策)
https://www.jcp.or.jp/web_policy/2021/10/2021s-bunya-045.html
(住宅に関する項目は、丁寧かつ長く書かれているため、住宅手当に言及している部分に限定しています)

>民間賃貸住宅の家賃補助など入居者支援を拡充します
>民間賃貸住宅に生活困窮者が安心して入居できるためには、民間賃貸住宅を借り上げる公営住宅や、家賃補助制度の創設など、居住者が安心して住み続けられる支援策の強化が急務です。

共産党は、借り上げ公営住宅・家賃補助の創設など、住宅費軽減策を明文化しています。

3.社会民主党
→前回の政策集の解説集が公開
2021年社民党重点政策の解説集
https://sdp.or.jp/information/2021-priority-policy/
>離職等により住居を失いかねない方に対する住居確保給付金の支給期間を撤廃して普遍的な家賃補助制度へ改変します。民間のアパート空き室を借り上げ、現物給付を行うなど、住まいの公的支援を実施します。

社会民主党は、住居確保給付金の恒常化による住宅手当を明文化しています。

4.公明党
→前回より詳細な政策集が公開
〇2021衆院選重点政策
https://www.komei.or.jp/special/shuin49/wp-content/uploads/manifesto2021_s.pdf

>コロナ禍において顕在化した住まいに対するニーズや単身高齢者の増加等を踏まえ、生活困窮者等住宅確保に困難を抱えている方々への住宅手当の創設など住まいのセーフティネットの再構築をめざします。

〇2021衆院選政策集
(住宅に関する項目が、住宅市場、災害、高齢者など多岐にわたっているため、住宅手当に言及している部分に限定しています)
https://www.komei.or.jp/special/shuin49/wp-content/uploads/manifesto2021.pdf

>生活困窮者を支援するため、緊急小口資金等の特例貸付や、住居確
保給付金の再支給、自立支援金について、申請期限の延長や支給要
件の緩和などを行います。

>ひとり親家庭の自立を支援するため、高等職業訓練給付金の特例を実施するなど就労支援や住宅費補助など総合的な生活支援策を拡充します。

公明党は、生活困窮者等への住宅手当を明文化しています。

5.れいわ新選組
れいわニューディール――コロナ緊急対策
https://reiwa-shinsengumi.com/wp-content/uploads/2021/10/reiwa_newdeal-manifesto2021.pdf

>「住まいは権利!」安く住めて追い出されることのない家(家賃補助・民間住宅借り上げなど)
>空き家、中古マンション、団地を活用。すべての世代が初期費用なしで、安い家賃で住めるように、公的住宅の拡充や家賃補助を行います。
>生活保護を、バラで受けられ、困る前に頼れるような、積極的に受給できる制度にします。例えば……敷金・礼金・更新料や引っ越し代……など、一時的、短期的な単給で生計が維持できる世帯が、確実に必要な扶助を必要な期間だけ受けられるような運用に変えます

れいわは、生活保護の住宅扶助の単給と併せて、公的住宅の拡充・家賃補助を明文化しています。

6.自由民主党
〇令和3年政策パンフレット
https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/pamphlet/20211011_pamphlet.pdf
>「老朽化した集合住宅の改築」の促進
>「空き家・公営住宅の活用」により地方移転を希望する人材・企業・大学の受入れ環境を整えるとともに、「住民が、ライフステージごとの生活スタイルに応じて、地域で柔軟な働き方ができる場所」を増やします

〇令和3年政策BANK
https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/pamphlet/20211011_bank.pdf

>住宅・建築物の省エネ対策の強化
>住宅ローン減税をはじめとする、住宅投資促進策を確実に実施するとともに、脱炭素に資する省エネ性能の高い住宅・建築物の整備・改修、中高層建築の木造化等を進めます
>自然災害により被災した地域の道路・河川・鉄道等の本格復旧や、インフラの整備、住宅再建等の支援を着実に進めます
>コロナ禍の影響は、非正規雇用の方々や女性がより深刻なことから、予防的な施策として、職業訓練の内容の更新、求職者支援制度の充実、ハローワークや地域若者ステーションを一層活用します。安心できる住居の確保に向けた支援や共用スペースの活用を含め、“人と人とのつながり”を大切にした地域づくりを進めます。

自民党は、住宅問題について言及はしていますが、「安心できる住居の確保に向けた支援」というあいまいな表現にとどまっており、具体策への言及がありません。

あいまいな表現に逃げるのではなく、与党第一党として、現行の住居確保給付金に対する評価や「公的な住宅手当」導入に関する立場を明確にしていただきたいと思います。

7.日本維新の会
→前回から変更なし
維新八策2021
https://o-ishin.jp/news/2021/images/3858edd04d0a9813e048310faac8023c0a057034.pdf

>病児病後児保育・ベビーシッターや子育て世代向けの住宅利用等、さまざまな子育て支援サービスに利用できる子育てバウチャーの導入・大幅な拡充を進めます。

日本維新の会は、公的な住宅手当に言及していません。

8.国民民主党
→前回の政策集のパンフレットが公開
https://new-kokumin.jp/wp-content/themes/dpfp/files/DPFP-Policies-Pamphlet.pdf
>所有者不明土地問題を含め空き家対策の検討を進めます。「中古住宅公付加価値化法」(仮称)を制定し、中古住宅の流通合理化・市場活性化を図ります。団地の世代循環、高齢者向け住宅の供給拡大を進めます。住宅バリアフリー化、耐震化や省エネ化を進めます。

国民民主党は、公的な住宅手当には言及していません。

9.沖縄の風、碧水会、みんなの党
→前回に続き、政策集は公開されていません。

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トコジラミ最終章

2021年10月13日 17時54分58秒 | 西成南京虫騒動
 
9月15日にトコジラミ(南京虫)を駆除して貰った後も、10月2日の早朝に1匹幼虫が生き残っていたのを見つけたので、今日10月13日に再び駆除業者に来て貰いました。1ヶ月の保証期間内なので駆除費用は無料です。
 
最初の駆除の時は、家具・寝具から持ち物全てに殺虫剤を噴霧したので、約2時間かかりましたが、今回は2回目なので、室内の隙間など要所だけの駆除で15分位で終わりました。
 
最初に大きいタンクの殺虫剤を撒き、成虫を全て殺します。この殺虫剤が一番強力ですが、卵には効かないので、次に缶スプレーの殺虫剤で卵も殺します。最後に泡スプレーの殺虫剤で、卵から孵った幼虫を殺すという、3段階で駆除を行いました。
 
最後の泡スプレーで撒いた殺虫剤が予防剤で、液体状のマイクロカプセル(MC)になっていて、虫が触れるとカプセルが弾けて中の薬剤(MC剤)が虫にかかる仕掛けになっているそうです。
 
 
この予防剤の持続効果は約2ヶ月間あり、「10月2日に見つけた幼虫も、この予防剤で今頃は死んでいるだろう」と、業者は言っていました。
それでも万一また幼虫が出て来ても、再駆除から1ヶ月以内なら再び無料で駆除してくれるそうです。
 
おそらく最初の駆除の際も、この順番で薬剤を撒いたはずです。その時の作業報告書にも、上記の要領で3種類の薬剤を撒くと書かれていますから。多分、最初に撒いた大きな噴霧器に入っていたのがプロ用ゴキブリ駆除剤、次に撒いたスプレー式の2種類の薬剤がサフロチンの乳液と予防剤(MC剤)でしょう。
 
業者の方に大阪市内のトコジラミの被害状況を聞くと、被害報告が多いのは、やはりダントツで西成区でした。その次に浪速区や東住吉区、住吉区が多くて、住之江区や大正区になると報告件数はグッと減るそうです。(正確な統計数値が見つからないので、業者からの又聞きでご勘弁を)
 
今日も衣類は全て一から洗濯しなければいけないと覚悟していたので、昨日までの洗濯物も洗わず保管していました。しかし、今日はその必要はありませんでした。今日はもうトコジラミの尻拭いで、折角の公休日も全部潰れると思っていました。その為、今日は何も予定を入れていませんでした。その予定がぽっかり空いてしまい、喜んで良いのか、悲しんで良いのか…。
 
その後、いつもの休日と同じ様に、コインランドリーで通常の洗濯を始め、午後からは買い物と、近くの銭湯でサウナに入り体をほぐしました。もうこれで本当にトコジラミとはおさらばにしてほしいです。
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職場のヒヤリハット事例

2021年10月10日 07時55分55秒 | 職場人権レポートVol.3
今回のブログ更新は久々の職場ネタです。うちの職場では時々「ヒヤリハット調査」が行われます。1件の重大事故の前には29件の軽微な事故と、事故には至らない300件の「ヒヤリ、ハッと」させられる事例があるという「ハインリッヒの法則」に基づき、職場内の危険箇所(ヒヤリハット)を洗い出して事故防止に役立てようという調査です。
 
今回もそのヒヤリハット調査のアンケート用紙が配られて来ましたが、どうもいつもと様子が違います。今までは「床のデコボコを直して欲しい」と、床のひび割れや穴ぼこの箇所を主に書いていたのですが、「床の補修にはお金がかかるので、今回は直ぐに取り組める清掃活動(汚れている場所や整理整頓しなければならない場所の摘出・改善)に重点を置こう」という事になりました。
 
しかし、清掃なんて、わざわざこんな調査なぞしなくても、やる気になれば直ぐに出来る事なのに、何故わざわざこんな事を書かなければならないのか?それよりも、もっと先にやらなければならない事があるだろうと、私は下記の事例を書く事にしました。以下がその全文です。↓
 
H社員の危険行為を止めさせて下さい。
私達は、H社が加工したカット野菜などの商品を、スムーズに仕分けする為に、検品が終わったら、いつも前半店舗(1〜50番店)分と後半店舗(51〜109番店)分に振り分けて置いてます。
その検品や振り分けがまだ終わっていないのに、そのH社員だけは、平気で次の商品を前に被せて来るのです。
「危ないから、もう少し離して置いてくれ」とお願いしても、「かめへんやないか」と言って全く聞いてくれません。
多分、その方は、午後からの1便商品の置き場所を確保する為に、最初から詰めて置こうとしているのでしょう。
しかし、それは午前中の2便商品の出荷が終わってからでも充分間に合うはずです。
その程度の状況判断も出来ずに、自分の都合だけで、平気で次の商品を前に被せられるので、商品がごちゃついて検品や整理がスムーズに出来ません。
その方のコミュニケーション能力に難がある事は他の人も既に皆知っているにも関わらず、H社は関連会社で我が社の権限が直接及ばない事から、皆及び腰でしか対応してくれません。
こんな状況で、もし怪我でもさせられたら誰が責任を取ってくれるのでしょうか?私は絶対に泣き寝入りなぞしたくありません。
今回のヒヤリハット調査は清掃に重点を置いて書いて欲しいそうですが、そんな事よりも、この社員の危険行為を止めさせる方が先決ではないでしょうか。
当該社員が農産PC加工室から持って来た商品を、私達が検品・整理する際に、前半店舗分の商品を太矢印の方向に移動しようとしても、その社員が平気で次の商品を前に被せようとするので、危なくて仕方がない。(注)ブログではH社としましたが、アンケート用紙には実際の社名を記載しています。
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岸田新総裁に唯一期待する事

2021年10月03日 07時42分00秒 | モリカケも忖度もない公平な社会を

自民党の新総裁に岸田文雄氏が選出されましたが、私はこの人には何も期待しません。

そもそも自民党総裁選そのものが茶番劇ではないですか。新総裁は党員・党友票382票と国会議員票380票の合計で過半数を取った候補2名の決選投票で決まったそうですが、110万の党員・党友と382人の自民党国会議員が、何故同じ380票台なのか?国会議員は1人1票の値打ちがあるが、1党員は国会議員の約2800分の1の値打ちしかない(110万÷382)って、もう差別そのものじゃないですか。それで、党員・党友票では河野氏が第1位で岸田氏は第2位だったのに、国会議員の票で首位が逆転してしまったのでは、党員の意向が全然反映されていないじゃないですか。

もともと自民党自体が、与党とはいえ一政党にしか過ぎないのに、その一政党の代表選挙を、まるで国家の一大事であるかのように報じるマスコミ自体に私はうんざりしていましたが、それを脇においても、これでは余りにも党員が可哀そうです。党の主人公はあくまで一人一人の党員であるはずです。それが本来の民主主義です。ところが、この総裁選では国会議員が、党員の2800倍もの投票権を行使しています。国会議員なんて党の要職でも何でもなく、ただの有権者の代表に過ぎないのに。こんな不公平な規定に、マスコミや国民だけでなく当の党員も、よく黙っているなと思います。

おまけに選出過程も無茶苦茶です。自民党総裁選挙には次の4人の方が立候補しました。河野太郎、岸田文雄、高市早苗、野田聖子。4人とも自民党員なので、政策も大筋では違いはありません。憲法改正も消費税も言っている事は4人とも同じです。森友問題の再調査を表明しているのも野田氏1人だけです。他方で、経済政策では、岸田氏は「これまでの新自由主義的なやり方を見直す」と言い、他の3人とは明らかに違っていました。

新自由主義とは、一言で言えば規制緩和です。「政府は企業のやる事に口出しするな。何でも企業に任せていたら上手くいく。法人税引き上げで福祉国家を目指すなぞ邪道だ。政府はもっと企業活動を後押しすべきだ」という考え方です。今までは、この考え方に基づき、法人税を引き下げ消費税をその穴埋めに使って来ました。規制緩和で、非正規雇用もどんどん増やして来ました。それに異を唱えたのは、4人の中では岸田氏だけでした。

自民党総裁選第1回投票で、岸田氏が256票で首位、河野氏は1票差で2位、高市氏が上位2人には引き離されながらも200票近く得票し3位、野田氏は3人から大きく引き離され4位に終わりました。しかし、4人とも総得票782票の過半数381票を下回ってしまったので、上位2人による決選投票にもつれ込みました。普通なら、3位の高市氏は同じ新自由主義派の河野氏を応援するのが筋でしょう。森友再調査以外の他の政策では、どの候補も主張は似たり寄ったりなんだから。

河野氏の経済政策は「菅路線の継承。デジタル・脱炭素分野への投資促進」、高市氏の経済政策も「アベノミクスの継承。危機管理と成長分野で投資促進」。どちらも規制緩和推進の新自由主義派です。岸田氏の「新自由主義見直し」とは相いれないはずです。ところが実際は、「河野は中国べったりだ」という理由で、高市氏の票は河野氏にではなく岸田氏に流れました。

そこで「河野は中国べったり」の根拠についても調べてみましたが、よく分かりませんでした。「河野氏の父、河野洋平氏が慰安婦問題について中国寄りの河野談話を公表した」「河野氏の経営する日本端子という会社が中国と取引している」と言うのが、「中国べったり」の根拠らしいですが、父と子は別人格です。そんな事言い出せば、親父の封建的な価値観に反発して実家を飛び出した私も「家父長制論者」にされてしまいます。私の勤めている中小企業も、中国に現地法人があるので「中国べったりの反日企業」になってしまいます。

だから、こんな「根拠」には何の意味もありません。ただただ「河野憎し」「敵の敵は味方」の論理で高市氏が河野氏支持に回っただけです。自民党は、二言目には「野党共闘は野合だ」と言いますが、自分達の方がよっぽど「野合」じゃないですか。立憲民主党・共産党・社民党・れいわ新選組の野党4党が市民団体と交わした政権合意には、「安保法制廃止、森友問題などの疑惑再調査、消費税廃止」などの明確な公約があります。その公約を差し置いて、共産党以下の政党が、首位の立憲民主党憎しで、安倍・菅政権べったりで新自由主義派の「維新の会」に票を流すような事があり得るでしょうか?そんなあり得ない事が、自民党総裁選では起こりました。

もっと言えば、岸田氏の「新自由主義見直し」も、甚だ怪しいものです。岸田氏自身が、「新自由主義・アベノミクス」路線の安倍政権の下で、ずっと外務大臣を務めて来たのですから。岸田氏が本当にそう思うなら、何故その時に見直しを表明しなかったのか?幾らでも進言する機会はあったはずなのに、安倍政権の下では何も言わず、総裁選に立候補するようになってから、急に「分断から協調へ」と言われても、「今頃何言ってんだ?」という事にしかなりません。

岸田氏は、総裁選挙の決意表明で「日本の民主主義が危機にある」とも言っていましたが、これも眉唾物です。安倍政権の最大の疑惑である森友問題の再調査も拒否して、2018年7月5日の西日本豪雨のさなかに、「赤坂自民亭」と称して、党本部で安倍氏と一緒に酒盛りに興じておきながら、「危機も糞もあるか」と思います。自分達の方がよっぽど「野合」であり「危機」そのものじゃないですか。岸田新総裁就任後の党内人事も、麻生副総裁に甘利幹事長、高市政調会長と、安倍派に牛耳られています。これでどうやって「危機克服」や「新自由主義見直し」が出来るのでしょうか?

だから、自民党にも新総裁にも、私は何も期待しません。このコロナ禍の中で、入院も出来ずに自宅療養で亡くなる人が後を絶たず、失業や休業で路頭に迷う人も大勢いるのに、病院や保健所の拡充も言わずに、消費税減税も言わず、女系天皇にも選択的夫婦別姓にも反対し、賛成論者を「中国べったりの反日」と叩くだけ。そんな自民党総裁選のどこに期待できるでしょうか?

それでも敢えて「期待」するなら、せめて役所提出書類に西暦も使えるようにして欲しいです。元号よりも西暦の方が便利なので、私は日常生活ではもっぱら西暦を使用して来ました。ところが役所ではいまだに元号しか使用できません。だから住民票の申請でも使えるのは元号のみです。免許証の更新も、今の免許証は平成34年に失効するそうですが、平成34年が西暦何年に当たるのか全然分からず、ペーパードライバーなのでいちいち調べるのも面倒くさいと、警察から更新呼び掛けの通知が来るまで、もうそのままにしています。ダブルワークの面接で履歴書を書く際も、西暦なら簡単に書けるのに、いちいち元号で書かなければならないので、昭和と平成の使い分けに苦労しました。そこに令和も加わるとなるともう、はっきり言ってウザいです。

女系天皇や選択的夫婦別姓の是非について延々と議論する位なら、公文書での西暦の選択使用についても是非議論していただきたい。勿論すぐにでも認める方向で。そっちの方が、ハンコ廃止よりもよっぽど現実的な公約だと思います。女系天皇や選択的夫婦別姓よりも、よっぽど簡単に実現できる公約だと思います。集中豪雨の際にも宴会でうつつを抜かし、このコロナ禍の中でも天皇がどうたらとか、そんな浮世離れした議論しかできないなら、それ位すぐにでも実現してほしいです。

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