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アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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アベノミクスの本質―朕(富裕層)はタラフク食ってるぞ、汝人民飢えて死ね

2013年02月21日 22時37分06秒 | お笑い安倍政権
 自民党政権復活によって、かつて政権を投げ出した安倍晋三が再び首相に返り咲き、アベノミクスなる経済政策を打ち出し、財界・マスコミがそれを盛んに持ち上げています。その関連記事を下記に適当に抽出しました。
 そのアベノミクスですが、どこが良いのかさっぱり分かりません。所詮は株価対策や金融緩和、インフレ誘導などの富裕層優遇策で、庶民にとっては寧ろ「賃下げとインフレのダブルパンチ」でしかない。そんな事ぐらい私だけでなく職場のバイト仲間もとっくに分かっています。でも、大企業の正社員や公務員が中心の労組は自分たちの雇用確保しか眼中になく、その為には非正規を見殺しにする事も厭わない。だからこそ、「資本家よりも寧ろ労働組合などの反日勢力こそが敵なんだ」とする在特会などが台頭してきたのでしょう。
 そういう意味では、アベノミクスよりも志位・共産党委員長のアピールの方が遥かに共感を呼ぶ内容です。しかし共産党も、単に「非正規を正規雇用に」とか「非正規も正規も共に団結を」と総花的に主張しているだけではダメなんじゃないかと、最近では思い始めています。もっとインパクトのある公約を掲げないとダメなんじゃないかと。
 例えば、①貧困層には「誰にも衣食住と職を」、②非正規層には「最低時給千円」、③正規層には「ブラック企業根絶」、④主婦層には「消費税廃止」という様に、誰もが望んでいる事を、層別にもっと具体的な言葉で端的に、それも「××を守れ」ではなく「××を勝ち取る」と攻めの姿勢で、語らなければならないのではないでしょうか。

 
●首相「好業績企業は報酬増を」 経済界トップに要請(共同通信)

 安倍首相は12日、官邸で開いた経団連の米倉会長ら経済3団体のトップとの意見交換会で「業績が改善している企業は報酬の引き上げなどの取り組みをして頂きたい」と述べ、労働者の賃金引き上げへの協力を求めた。
 13年春闘では連合が給与総額などの引き上げを求めているが、経営側は慎重姿勢。首相は賃上げへの協力を経済界に直接要請し、金融緩和などを進める安倍政権の経済政策「アベノミクス」の成果を暮らしに波及させる狙いがある。
 米倉会長は意見交換会の終了後、記者団に「業績が良くなれば一時金や賞与に反映される」と述べ、基本的な給与の引き上げは景気状況次第との認識を示した。
 http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013021201001823.html

●障害者支援4億円消えた 景気優先で冷遇(東京新聞)

 文部科学省が、障害者の大学教育支援のために要望していた予算四億四千万円が、二○一三年度予算案から削除された。この予算は民主党政権時の昨年九月、同省が概算要求。政権交代後のことし一月にやりなおした概算要求でも同額を求めていたが、財務省に認められなかった。安倍政権は景気対策を最重視、一二年度補正予算案と一三年度予算で計約七兆七千億円を公共事業に充てているが、経済浮揚にあまり結びつかない障害者施策には熱心さが足りないことが浮き彫りになった。
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013022102000143.html 

●ガソリン・灯油高騰で「油泥棒」横行!タンク付き車で大量抜き取り―北海道(J-CASTニュース)

 「円安、円安で、ホントにいいのかな」と司会のみのもんたが目隠しをめくると、ガソリンが11週連続、灯油が12週連続の値上がりとある。北海道では灯油泥棒が横行という。アベノミクスの当然の帰結だが、「株が上がっても、私らには関係ない」と東日本大震災の仮設住宅の住民が嘆いていた。
 http://www.j-cast.com/tv/2013/02/21166228.html

●賃上げと安定した雇用の拡大で暮らしと経済を立て直そう 志位委員長が記者会見 共産党が「働くみなさんへのアピール」(しんぶん赤旗)

 志位氏は、賃下げが続き雇用不安が広がり続ける日本社会の現状が世界の流れからみていかに異常かを紹介。賃金が連続的に減り続け、最低賃金が最低水準で、非正規雇用の割合が異常に高いなど、世界の流れからみて二重三重に異常だと指摘し、労働者の生活実態からみても賃上げは当然の要求だと述べました。
 賃下げと非正規雇用の拡大はデフレ不況の悪循環の元凶となっていると述べ、働く人の「使い捨て」は産業の競争力さえも脅かしていると批判。大企業がため込んでいる内部留保の多くは有価証券など換金可能な資産の形で保有されており、その1%程度で大きな賃上げを実施できることを表(別掲)で具体的に示して、賃上げと雇用の安定がデフレ不況打開の一番のカギだと述べました。
 企業の経営者には、目先の利益や株主への配当だけでなく、「日本経済の成長の中で業績の回復をはかる」視点が必要ではないかと提起しました。
 志位氏は、政府が「企業まかせ」にせず、「インフレターゲット(物価上昇目標)」ではなく「賃上げターゲット(目標)」をもち、それを実現する政策を実行するときだと主張。▽賃下げなど財界の間違った行動をただす▽違法・脱法の退職強要・解雇・雇い止めを根絶する▽賃上げを促進する政策をすすめる―ことを提言しました。
 そして、日本経済後退と所得減少の根底には国民の暮らしを守るルールがないか、あっても弱いという問題があるとして、人間らしい暮らしと働き方を保障する「ルールある経済社会」への転換が日本経済を土台から強くする道だと強調しました。
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-15/2013021501_01_1.html

●「賃上げ」騒ぎはデフレ脱却にはつながらない(Yahoo!ニュース 前屋 毅)

 2月5日、安倍首相は経済財政諮問会議の場で、「業績が改善している企業には、賃金の引き上げを通じて所得の増加につながるよう協力をお願いしていく」と述べて、賃金引き上げを求めた。これに応えるように2月7日、政府の経済成長戦略を策定する産業競争力会議のメンバーでもある新浪剛史が社長を務めるローソンは、「デフレ脱却を目指して!」と銘打って、消費意欲の高い世代(20代後半~40代)の社員の年収を平均3%アップすると発表した。
 ローソンでは「新浪社長のもともとの持論に基づく」として安倍首相の要請に応えたわけではないと説明するものの、絶妙すぎるタイミングで、「出来レース」と受け取られても仕方ないだろう。さらに2月8日の衆議院予算委員会で、ローソンの例をあげて「3ヶ月前に考えられたか。われわれの政策が経済を変えていく」と安倍首相が胸をはってみせたのだから、シナリオ臭くなる。
 問題なのは、ローソンの「賃上げ」が正社員だけを対象にしているということだ。正社員とアルバイトなど非正規雇用者とを合わせると、ローソングループでは約20万人が働いている。しかし今回の「賃上げ」の対象となるのは、約3300人の正社員だけである。約18万5000人の非正規雇用者は対象外なのだ。
 賃金を上げることで消費を活発化させてデフレ脱却につなげるには、3000人の社員を対象にするより18万人の非正規雇用者を対象にするほうが効果が大きいことは誰が考えてもわかる。そこを無視して、「デフレ脱却のための賃上げ」と誇れるのだろうか。「われわれの政策の成果」と胸をはるにいたっては、あきれるしかない。
 http://bylines.news.yahoo.co.jp/maeyatsuyoshi/20130220-00023558/

●日本的雇用からブラック企業が生まれた(Yahoo!ニュース 橘 玲)

 日本の裁判所は、解雇については労働者の味方ですが、転勤や配置転換などを不服とした訴えにはきわめて厳しい態度で臨みます。「生活の面倒を見てもらっているのだから、多少理不尽なことをされてもガマンしなさい」というわけです。最低賃金や有給など、法に定められた最低限の労働条件を満たしていれば、会社は正社員に対してどんな無理な要求をしても許されるのです。
 ところがここ数年、会社と正社員のこの歪な関係を利用した新しいビジネスモデルが登場してきました。飲食やアパレルなど多数の働き手を必要とする業界で、新卒を大量に正社員で採用し、最低賃金とサービス残業で徹底的に酷使すれば、アルバイトを時給で雇うよりずっと人件費コストが安いことが発見されたのです。もちろんこんな労働条件ではみんな辞めていきますが、「正社員」に憧れる新卒はいくらでもいるので、翌年また大量に採用すればいいのです。
 日本的雇用とは、会社と労働者との間で「生活保障」と「会社への従属」を交換することでした。しかしこれはたんなる慣習なので、正社員の形式さえ整っていれば、「会社への従属」だけを要求したとしてもなんの問題もないのです。
 いまでは名だたる大企業でも社員が過労死したり、「追い出し部屋」で退職を強要されることが社会問題になっています。このようにして、うるわしき日本的雇用からブラック企業が誕生し、増殖していくのです。
 http://bylines.news.yahoo.co.jp/tachibanaakira/20130213-00023467/

●大企業ブラック化、アベノミクスでも賃金上がらないワケ…ストしない連合の怠慢(Yahoo!ニュース 大塚将司)

 連合が本気で賃上げを目指す気があるなら、ストライキ権という「伝家の宝刀」を使わない手はないはずだ。しかし、今春闘でもストライキはないだろう。
 なぜか?
 一定額以上の所得を得ている者には、なだらかなデフレは心地よい面がある。経営者はもちろん、連合首脳陣はじめ大労組幹部の “労働貴族”もそうした所得階層の人間だ。連合は組合員に最大限の努力をしたと見せれば事足りる。経営者側と同じ穴の貉なのだ。だから、サラリーマンの賃金がダラダラ減り続ける。
 連合の怠慢は賃金問題だけではない。65歳までの雇用を義務付けた改正高年齢者雇用安定法の4月施行を控え、名だたる大企業で“追い出し部屋”を作って自主退職を迫る動きが目立ち、ブラック企業並みのサービス残業が横行しているという。
 間違っても、安倍首相に期待などしてはいけない。首相にとって大事なのは、今年夏の参議院議員選挙で自民党が勝利することであり、経済3団体のトップに賃上げを要請した、という証拠になるパフォーマンスが必要なのだ。実現しようがしまいが、どうでもよいのだ。3団体のトップもその辺を見透かしており、賃上げの言質を与えていない。
 緊張感のない労使関係は企業を堕落させる。それが20年以上も続けば、企業の力は衰える。責任の一端は労働者側にもある。20~40歳代前半までのサラリーマンの多くにとってストライキは外国の出来事で、自分たちがその武器を持っていることすら知らないのではないか? 今春闘で連合がストライキもせず、経営者側に歩み寄るならば、首脳陣は総退陣すべきだ。
 http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130218-00010000-biz_bj-nb

●非正規労働者の割合、過去最高に 35%、福祉の仕事増で(共同通信)

 総務省が19日発表した2012年平均の労働力調査の詳細集計によると、役員以外の雇用者のうち、アルバイトなどの非正規労働者の割合は前年より0・1ポイント増の35・2%と、3年連続で過去最高を更新した。同省は「医療・福祉を中心としたサービス分野で、非正規の仕事が増えたため」と説明している。
 パートや契約社員、派遣社員などの非正規労働者は1813万人で、2万人増えた。男女別の非正規割合は、男性が0・2ポイント減の19・7%で3年ぶりに低下。景気の回復や、退職年齢の引き上げが影響した。一方、女性は54・5%と0・1ポイント増えた。
 http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013021901001887.html
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KY改造内閣の自爆予想

2007年08月28日 23時41分13秒 | お笑い安倍政権
 安倍改造内閣が発足したそうです。登場したメンツや言っている事も、今までと全く変わらず。今さらブログで取り上げる話題でもなかろうと最初は思っていましたが、よく見れば閣僚メンバー数が18と、競馬のフルゲートと同じ。それでちょっと予想してみました。今度は誰が最初に辞任するだろうか、と。

1枠
▲1番 安倍晋三(総理):謂わずと知れたKY(空気が読めない人)
      ひょっとしたら真っ先にこの人が政権を投げ出してしまうのでは?
×2番 増田寛也(総務):元岩手県知事からの目眩まし民間入閣組
      早々と嫌気が差して、小池同様に機を見て逃げ出すかも
2枠
…3番 鳩山邦夫(法務):小池と並ぶ政界渡り鳥でバリバリの改憲派 
×4番 町村信孝(外務):外相時代にイラク日本人人質バッシング発言
      米国からの改憲圧力に晒され案外早々とお役御免かも
3枠
△5番 額賀福四郎(財務):2度の閣僚辞任経験者で色々黒い噂も絶えず
△6番 伊吹文明(文部科学):教育基本法改悪の下手人
      という事は、教育再生利権でベネッセ辺りともツーツーの仲かも
4枠
△7番 舛添要一(厚生労働):今までの「安倍批判」猿芝居も入閣で豹変
      だが、案外すぐ逆切れして仕事を放り出すタイプかも
…8番 遠藤武彦(農林水産):この人については不詳 
      但し農水相は閣僚辞任が相次いだ鬼門なので、ひょっとすれば・・・
5枠
…9番 甘利明(経済産業):元商工族で規制緩和の旗振り役
×10番 冬柴鉄三(国土交通):町村と並ぶイラク参戦派
      本来ならば一番利権まみれの省庁なのだがそこは公明・学会
      裏工作も周到でなかなか尻尾を出さないかも
6枠
×11番 鴨下一郎(環境):元厚生族で日歯連から多額の献金
△12番 高村正彦(防衛):元外交族で日米安保の新ガイドラインを推進
      防衛関係といえば昔から軍需利権・談合の宝庫
7枠
○13番 与謝野馨(官房・拉致問題): 
      名だたる消費税増税・郵政民営化論者
      何かと金権絡みの噂が絶えず(参考:「きっこのブログ」)
…14番 泉信也(国家公安・防災):元運輸族の政界渡り鳥で名だたるタカ派
…15番 岸田文雄(沖縄北方・科学技術):元厚生族で小泉医療改悪の下手人
8枠
△16番 渡辺喜美(金融・行政改革): 
      リクルート未公開株名義人で何かと黒い噂が絶えず
…17番 大田弘子(経済財政):民間入閣組で竹中平蔵の秘蔵っ子
…18番 上川陽子(少子化・男女共同参画):サラ金業界と太いパイプ

9枠(番外:閣外の自民党三役)
◎19番 麻生太郎(幹事長):前外相 アルツハイマー発言初め暴言限りなし
…20番 二階俊博(総務会長):元小沢側近の経歴を買われ民主党対策を担当
…21番 石原伸晃(政調会長):石原慎太郎の息子で元行革担当相

 競馬の出走枠は最大でも8枠18頭までなのですが、番外の自民党三役に超ド級の本命がいるので急遽9枠まで増やしました。しかし、何か一杯印がついてしまったな。

・注:尚、競馬を知らない人の為に。上記◎○▲△×記号の意味については、下記URLの解説を参照して下さい。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%88%E6%83%B3%E7%B4%99

(予想結果:適宜追記)
・9月4日
 最初の脱落者は何と穴馬の4枠8番:遠藤武彦・農水相だった。自分が組合長をしている農業共済組合の補助金水増し受給が発覚して閣僚辞任。しかし、穴馬ですらこの体たらくだとすると、◎○クラスともなるともう、何が出てくる事やら・・・。
 http://blog.nojijizm.jp/archives/51120651.html
 http://wanbalance.blog75.fc2.com/blog-entry-409.html
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自分の身に即して考える事の出来ない人たち

2007年07月01日 23時25分04秒 | お笑い安倍政権
 久間防衛相が6月30日に麗澤大学で講演した中で言った「原爆投下、しょうがない」発言を、その前後の文脈も含めて下記に引用しておきます。

(引用開始)
 日本が戦後、ドイツのように東西が壁で仕切られずに済んだのは、ソ連の侵略がなかったからだ。米国は戦争に勝つと分かっていた。ところが日本がなかなかしぶとい。しぶといとソ連も出てくる可能性がある。ソ連とベルリンを分けたみたいになりかねない、ということから、日本が負けると分かっているのに、あえて原爆を広島と長崎に落とした。8月9日に長崎に落とした。長崎に落とせば日本も降参するだろう、そうしたらソ連の参戦を止められるということだった。
 幸いに(戦争が)8月15日に終わったから、北海道は占領されずに済んだが、間違えば北海道までソ連に取られてしまう。その当時の日本は取られても何もする方法もないわけですから、私はその点は、原爆が落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだ、という頭の整理で今、しょうがないな、という風に思っている。
 米国を恨むつもりはないが、勝ち戦ということが分かっていながら、原爆まで使う必要があったのか、という思いは今でもしている。国際情勢とか戦後の占領状態などからいくと、そういうことも選択肢としてはありうるのかな。そういうことも我々は十分、頭に入れながら考えなくてはいけないと思った。
(引用終了)
 http://www.asahi.com/politics/update/0630/TKY200706300263.html?ref=rss

 上記の発言ですが、これが何故「単に忸怩たる想いを語っただけのもの」(安倍総理)になるのでしょうか。これはどう読んでも「原爆投下は、ソ連の参戦を止めるためにはやむを得ない選択だったのだ」と言うのが当該発言の結論でしょう。

 当該発言は、まず歴史認識からして間違っています。「原爆投下はソ連の参戦を食い止める為に行われた」のではありません。ソ連の対日宣戦はヤルタ協定に沿って行われたものです。「食い止める」も何も、連合国同士が事前に合意した上での事でした。その上で、米国が戦後の世界でソ連に対して優位を保つ為に、既に日本の敗戦が濃厚だったにも関わらず敢えて原爆を投下したのです。

 だから、「そんな東西冷戦の論理、大国の論理の為に、多くの無辜の人命が犠牲にされたのだ。この様な事はもう二度と繰り返してはならない」となるのが普通の人の感覚です。また、日本国民は、戦争の犠牲者であると同時に、アジア諸国から見れば侵略戦争の加害者でもあったという立場も忘れてはなりません。だから、日本の人々にとってもアジアの人々にとっても「この様な事はもう二度と繰り返してはならない」のです。ところが、この人の場合はそうならずに、「もう二度と繰り返してはならない」という心の全然篭っていない、単に「しょうがなかったのだ」という、他人事の様な結論になるのです。
 
 要するに、自分の身に即して考える事が出来ないのです。そんなに「しょうがない」と言うのであれば、自分や家族・親戚の頭上に原爆を落とされても、一切文句が無い筈です。まさか、自分や自分の家族が殺されるのは許せないが、アカの他人だったら「しょうがない」というのではないでしょうね。

 戦争は宿命であって、抗う事の出来ないものであって、一旦お国が戦争をやると決めたら国民は無条件に従わなければならない―そんな事を本音で思っているから、こんな「米国の責任をばっさりと免責することにより、返す刀で日本政府・軍の責任についても切り捨て、蓋をしようとするような」(ヤメ蚊さんのブログ)他人事の様な発言が出てくるのです。道理で、安倍政権・自民党がワーキングプアの問題や年金の問題に冷淡な訳です。全て自分たちとは別世界の他人事なのですから。

 この久間発言が、単なる失言などではなく、「観測気球」「確信犯」の発言である事は明白です。今回は国民の反発が余りにも大きかったので、舌の根も乾かないうちに上辺だけの謝罪でお茶を濁しましたが、そんなに反発が大きくなければもっと暴走している筈です。そうして国民との距離を測りながら、徐々に「戦争宿命論」に国民を誘導していこうとしているのです。それは逆に言えば、自らの力を過信し国民世論を舐めきった発言だと言う事です。

 しかし、安倍内閣・自民党にはこんな人材しか居ないのでしょうか。この内閣の成立以来の経過を見ていると、安倍首相がいくら愛国心だの道徳教育だの言っても、周りの取巻きが寄って集ってそれを台無しにするような事ばかりしているとしか、思えないのですが。「田中宇」流に言うならば、差し詰め「安倍内閣を潰す為にワザとやっている」としか思えない様な。当人達としては、いろいろ観測気球を上げたりして精一杯計略を図っているつもりなのでしょうが。どうやら、自民党は沖縄・広島・長崎の票は要らないようです。ここまで来るともう漫画でしかない。

(追記)
 久間防衛相がとうとう辞任しました。安倍内閣になってから一体何人の閣僚が辞任に追い込まれた事か。そんな状況であるにも関わらず、その久間の後任が小池百合子とは(呆)。「お友達内閣は死ぬまで一緒」のつもりなのでしょうが、こんなアホの道連れにされる与党参院議員こそ堪ったものではないでしょうね。敵ながら、つくづくご心中察します。
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070704k0000m010182000c.html
 http://www.zakzak.co.jp/top/2007_07/t2007070323.html
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小・中学生の作文

2007年05月10日 08時51分23秒 | お笑い安倍政権
・教育再生会議:親向けに「親学」提言 母乳、芸術鑑賞など(毎日新聞)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20070426k0000m010157000c.html

>「親学」は、親も子育て学習をする必要がある、との認識から一部の保守系有識者が提唱している考え方。子育ての知恵や文化を伝えることが主眼で、再生会議では17日の同会議第2分科会(規範意識)で提言を行う運びとなった。山谷えり子首相補佐官や池田守男座長代理らが概要をまとめた。<(同上新聞記事より)

 下記が、その「親学のススメ」の内容なのだそうです。

(1)子守歌を聞かせ、母乳で育児
(2)授乳中はテレビをつけない。5歳から子どもにテレビ、ビデオを長時間見せない
(3)早寝早起き朝ごはんの励行
(4)PTAに父親も参加。子どもと対話し教科書にも目を通す
(5)インターネットや携帯電話で有害サイトへの接続を制限する「フィルタリング」の実施
(6)企業は授乳休憩で母親を守る
(7)親子でテレビではなく演劇などの芸術を鑑賞
(8)乳幼児健診などに合わせて自治体が「親学」講座を実施
(9)遊び場確保に道路を一時開放
(10)幼児段階であいさつなど基本の徳目、思春期前までに社会性を持つ徳目を習得させる
(11)思春期からは自尊心が低下しないよう努める

 何ですか、これは。まるで「エエトコのボンボン」(上流階級のお坊ちゃま)の小・中学生が書いた作文みたい。いや、小・中学生でも、今日び、もう少しまともな事が書けるのではないか。
 5番目の「親の責任で有害サイトにフィルタリングをかける」にしてからが、パソコンも持てず、仮に持ててもダブルワークで親自身がインターネットをする時間もないのに、一体どうしろと言うのでしょうか。9番目の「遊び場確保に道路を一時開放」にしても、では具体的にどうしろと。あの石原に向かって、「首都高速道路を遊び場に一時開放しろ」とか「三宅島の公道をバイクレースに使うな」とか言ってくれるのなら、その度胸だけは多少評価してあげても良いのですが。
 今の北欧諸国みたいに、父親や母親の仕事が定時きっかりに終わって、夕方には帰宅できて、有休も育児休暇もいつでも好きなだけ取れるようにならない限り、こんな事は到底実現不可能です。

 実際に教育学者で、このウチの幾つかについては主張している人はいます。しかし、そういう人たちは、未だ大なり小なり、今の家庭の置かれた現状も知った上で、「それでも、何とかそのウチのいくつかでも実行出来るようにするにはどうしたら良いか、一緒に考えて見ませんか」という主張のされ方をしています。少なくとも、こんな教育再生ナンチャラみたいに、今のワーキング・プアの搾取の上に胡坐をかいたままで、「提言」とは名ばかりの、まるで国が国民に命令するかの如くのような物言いはしていません。こいつら、「君が代」の次は、「子守歌」や「母乳子育て」の強制に踏み出すんじゃないか。

 一事が万事こんな調子だから、安倍マルコス夫人ブログの、「私たちセレブなの~、貴方たちド貧民とは違う世界に生きてるの~」的な記事の内容が、世間の顰蹙を買っている事にも、一向に気が付かないのです。
 「親学」か何か知りませんが、余計なお世話です。こんな下らない提言をしている暇があるなら、ホワイトカラー・エグゼンプションや偽装請負合法化なんて止めて、普通に暮らしていけるような経済政策を、トットと実行しろよ。
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柳沢厚労相の人格否定発言を巡って3

2007年02月09日 09時39分42秒 | お笑い安倍政権
※「産む機械」発言は既に海外でも物笑いの種になっています。とうとう「産む機械」ロゴ入りのTシャツまで出回りだしました。(写真はそのロゴ、詳細は下記URL参照)
 http://www.cafepress.com/macska/
 http://blog.izumichan.com/article.php?id=441


●慇懃無礼の下からとうとう居直りの本音が―柳沢大臣曰く「少子化は若者に子どもを産む意識がないから」

・柳沢厚労相:子ども2人以上「健全」発言、波紋に拍車(毎日新聞)

>「女性は産む機械」と発言し釈明に追われている柳沢伯夫厚生労働相が、6日の記者会見で結婚したい、「2人以上子どもを持ちたい若者」を「健全」と表現したことが波紋を広げている。首相官邸は問題視しない構えだが、野党側は「子どもが2人以上いなければ不健全なのか」と一斉に反発。<
>(記者) 少子化対策は女性だけに求めるものなのか、考えはいかがか。
(厚労相) 若い人たちの雇用形態が、例えば婚姻状況などに強い相関関係を持ち、雇用が安定すれば婚姻率も高まるような状況なので、まず若者に安定した雇用の場を与えていかなければいけない。また、女性あるいは一緒の所帯に住む世帯の家計が、子どもを持つことで厳しい条件になるので、それらを軽減する経済的支援も必要だろう。もう一つは、やはり家庭を営み、子どもを育てることには人生の喜びのようなものがあるという意識の面も若い人たちがとらえることが必要だろう。そういうことを政策として考えていかなければならない。他方、当人の若い人たちは結婚をしたい、それから子どもを2人以上持ちたいという極めて健全な状況にいるわけだから、本当にそういう若者の健全な、なんというか希望というものに我々がフィットした政策を出していくことが非常に大事だと思っている。<
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070207k0000m010115000c.html

 さすが戦前封建アタマ!今までの謝罪は全て上辺だけのものでした。如何に取り繕っても人間の本性は覆い隠せない。

 この期に及んでもまだ安倍マルコスとその取り巻きは、「雇用の安定が大事とも言っているではないか」と戦前封建アタマを必死で擁護するのでしょうが、本音は後段部分の「家庭を営み、子どもを育てることには人生の喜びのようなものがあるという意識の面も若い人たちがとらえることが必要だろう」にある事は一目瞭然。
 これは裏を返せば、「少子化の原因は、お前ら若者の意識の持ち様に問題が在るからだ」と言っているのと同じではないですか。

 そもそも、人間の意識の裏には、必ずその裏づけとなる社会情勢や経済的な背景があります。そういう背景とは無縁に意識だけが出てくるという事は(オウムや統一協会や北朝鮮の主体思想などがその考え方の典型ですが)、普通はあり得ません。但し、そうして生まれた意識の広がりによって更に社会の変化が促される、という事は在りますが。いずれにしても、基本はあくまでも「先に社会的・経済的背景在りき」なのです。人間の意識と社会的・経済的背景は、「並列の関係」なんかじゃ決して無い。
 WE(ホワイトカラー・エグゼンプション)の問題にしても、そうでしょう。誰が好き好んで、過労死するほどサービス残業や休日出勤をするのですか。ギリギリまで人員が削減され何でも個人責任にすり替えられる中で、自分の身を粉にして働かなければ仕事が終わらないから、嫌でもせざるを得ないのでしょう。それを安倍さんや労政審の使用者代表は、あろうことか「ダラダラと仕事をしている労働者の意識の問題」に話をすり替えようと、躍起になっているでしょう。上記の柳沢発言もそれと同じです。

 子どもを作りたくても作れない、若者が自立できない、健康で文化的な最低限度の生活が遅れない、公的医療の切捨て、病院リストラでおちおちお産も出来ない、そういう格差や貧困の問題を脇に追いやっておいて、しかもその福祉切り捨て・WE強行の当事者・A級戦犯である厚生労働大臣が、「若者の意識の問題」にすり替えて個人に責任を擦り付けている。そして当の本人はその事に全然気が付いていない。ここまで来れば、もう「漫画」ですね。


●町村信孝のダブスタ

・町村前外相:柳沢氏辞任要求を「言葉狩り」と批判(毎日新聞)

>自民党の町村信孝前外相は8日、町村派の総会であいさつし、柳沢伯夫厚生労働相の「女性は産む機械」発言について「もう済んだ話。言葉狩りという表現がぴったりだ」と、同党内外の柳沢氏辞任要求を批判した。<
>「2人以上子供を持ちたい若者」を「健全」と表現した柳沢氏の発言についても、「(子供が)2人、3人、4人いたらいいねと、ごくごく当たり前のことを言った」と擁護。「(一連の厚労相)批判は安倍(晋三首相)さんのイメージをひたすら落としたいという目的以外の何物でもない。私はしっかりと柳沢さんを支え、安倍内閣を支えていく」と強調した。<
 http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/photojournal/news/20070209k0000m010100000c.html

・イラク人質事件について(町村信孝HP)

>人名尊重という名の下に、反自衛隊、自衛隊イラク派遣反対という政治的主張を行うことは、目的のために手段を選ばない、誠に理不尽なやり方だと多くの国民が思ったことでした。<
>更に、20回以上、政府が「危険だからイラクにいかないように」との退避勧告を行ったにも関わらず、イラクに行き人質となり、危険がふりかかと「政府は何をやっているのか、自衛隊は即時撤退」という誠に身勝手な政府批判の主張を振りかざしました。これらは逆に多くの国民の批判の対象となり、「自己責任の原則」という議論や、膨大なコストを人質も負担すべきという要求が出てくるのも、止むを得ないと考えざるをえません。<
 http://www.machimura.net/column_b/pages_65.html

 約3年前のイラク人質事件の件について先に言うと、高遠菜穂子さんは自衛隊がイラクに来るずっと前からバグダッドでストリートチルドレン支援の活動をやっていました。それを邪魔したのは寧ろ、「大量破壊兵器のウソ」に乗っかり只々米国の言いなりになってイラク侵略戦争に派兵した自衛隊の方。
 それを、ネットウヨクどもによるイラク人質バッシングの陰湿な言論弾圧・「言葉狩り」を、あの時は裏から煽っておきながら、当の自分たちが批判された途端に、今度はやにわに被害者面して「言葉狩り」と居直る、このダブスタ(ダブルスタンダード、二重基準)ぶりは如何なものか。

------------------------------------------------------------------------
 私も本当の事を言えば、今後はWEや共謀罪の問題も取り上げていかなけければならないと思っているのに、「いつまでもこんな柳沢如きなどに構っては居られない」というのが本音です。しかし、ここまで「あくまでも居直る」と言うのであれば、こちらもこの問題については白黒決着がつくまで徹底的に取り上げていきます。
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柳沢厚労相の人格否定発言を巡って2

2007年02月05日 09時57分12秒 | お笑い安倍政権
●戦前封建アタマ+冷酷な自己責任論者=柳沢伯夫・安倍晋三

>なかなか今の女性は一生の間にたくさん子どもを産んでくれない。人口統計学では、女性は15~50歳が出産する年齢で、その数を勘定すると大体分かる。ほかからは生まれようがない。産む機械と言ってはなんだが、装置の数が決まったとなると、機械と言っては申し訳ないが、機械と言ってごめんなさいね、あとは産む役目の人が1人頭で頑張ってもらうしかない。(女性)1人当たりどのぐらい産んでくれるかという合計特殊出生率が今、日本では1.26。2055年まで推計したら、くしくも同じ1.26だった。それを上げなければいけない。<
 http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070130-OHT1T00025.htm

 上記が、柳沢厚労相が1月27日に実際に吐いた暴言です。一部のウヨク系ブログの中にはこれを捉えて「何だ大した事言ってないじゃないか」なんてピント外れな事を書いている所もあるようですが、どうしてどうして、柳沢という閣僚(ひいては安倍内閣)の本質が露呈した立派な暴言ではないですか。

 昨今の少子化現象の原因は何処に在るのですか。女性が怠慢こいて子どもを産まないのが原因ですか。違うでしょう。給料は安い、雇用は不安定、旦那も自分も長時間労働や共働きで子どもを産むどころではない、年金も健康保険も切り縮められる、医療改悪と公立病院のリストラで産科不在の病院や子どもも産めない地域が広がっている。子どもを産みたくても産めないというのが実情でしょう。
 そういう政治を散々しておいて、その張本人である厚労相の言った言葉がこれですか―「あとは産む役目の人が1人頭で頑張ってもらうしかない」。軽薄な自己責任論の極みそのものですね。この人の精神構造は戦前の家父長制そのまんまで、その男尊女卑の封建オヤジの感覚の上に、人間を将棋の駒としてしか見ない現代の冷酷な市場原理主義・新自由主義の自己責任論が乗っかっているのです。これは柳沢発言を擁護する先のウヨク・ブログの精神構造も同じです。
 柳沢も先のウヨク・ブロガーも、ともども、安倍内閣・自民党の象徴とも言える人物であり発言であると言えます。しかし、今は戦前などではなく21世紀なのです。そんな感覚など世界でも日本でも通用しないのは当たり前です。

●愛知県知事選・北九州市長選でも表明された「柳沢・安倍辞めろ」の民意

・僅差で1勝1敗…愛知は与党候補当確も現職大苦戦 柳沢厚労相「職責全うするだけ」(産経イザ!)
 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/localpolicy/37867/
・高市特命担当相「私は不良品!」 柳沢発言に不快感(産経イザ!)
 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/37136/

 昨日2月4日に投開票された標記2つの地方選挙結果については、「下馬評通の結果だ」「1勝1敗で踏みとどまった」「柳沢は辞めずに済む」などという評価も政権の一部にあるそうですが、これも民意を見誤った見方です。

 民主系が与党系候補を破った北九州市長選ですが、ここでは巨大コンテナバースや紫川に掛かる橋の装飾に金をつぎ込んで市財政を借金まみれにしておきながら、生活保護申請は切り捨て餓死者を続出させる、景気も冷え込んで市外への人口流出が止まらない(既に百万都市ですら無くなっている)、そういう冷酷な政治の在り方が争点になりました。こういう結果になったのは当然です。

 与党系現職がかろうじてその座を守った愛知県知事選ですが、票差を見ると民主系候補がかなり与党系に肉薄しており(142万余対135万余票)、共産系と合わせた票数では野党系が与党系を大幅に上回っています。
 ここはトヨタ王国のお膝元で民主党も今までオール与党県政を支えていたのが、ここにきて急遽一転候補を擁立するようになった(それも、旧民社党ゆずりの反共・労使協調路線故に共産党からの統一候補擁立の申し出も蹴って己の点数稼ぎだけの為に)、謂わば「与党と"隠れ与党"のニセ対決」の形で、愛知限定のトヨタ・愛知万博・中部空港開港景気の余波もあって最初から与党有利の選挙でしたが、それでも蓋を開けてみたら与党が際どい所まで追い詰められました。

 勿論、これは「民主党が自民党に勝った」という事では全然ありません。民主党もそれまではオール与党の一員として保守県・市政を支えてきた事は、愛知でも北九州でも衆知の事実でした。無党派層の決起が限定的であった(投票率は大幅にアップしたもののそれでも5割前後に止まった)のも、所詮は「与党と"隠れ与党"のニセ対決」である事が無党派層に見抜かれていたからなのです。
 それでも尚、柳沢大臣の人格否定発言を契機に、それまで燻っていた格差社会への庶民の怒りに愈々本格的に火がついて、それが保守二大政党制下では非与党系候補への投票という形で現われたのが、昨日の選挙結果だったのです。つまり、今回の選挙は「民主党が追い詰めた」のではなく「世論が与党をここまで追い詰めた」という所にこそ最大の意義があるのです。「柳沢・安倍辞めろ」、これが今回の選挙で示された民意です。
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柳沢厚労相の人格否定発言を巡って1

2007年02月03日 00時07分56秒 | お笑い安倍政権
●ウチの職場でのちょっとした出来事

 柳沢厚労相の「女は子どもを産む機械」発言(1月27日、松江市の自民党決起集会にて)を巡って、実はウチの職場でもちょっとした出来事がありました。
 31日の昼休みに休憩室でこのニュースを見ていた所長がいきなり、「厚労相もああやって謝っているのだから許してやれよ」とテレビに向かって言ったのです。その場には私も居て、私は普段は面と向かってやり合う事は余り無いのですが、その時は流石にその発言にはカチンと来て、「トンデモ発言を糾弾して何が悪いのか」と言っちゃいました。それに対して所長曰く、「発言は確かにトンデモだが、謝っているのだから良いではないか」という、そういうやり取りがありました。まあそれはその一瞬だけの出来事で終わって、後に尾を引く事も全然無く今日まで来ているのですが。

●人間は機械の部品ではない!

 このニュースの取り上げられ方ですが、当該発言を「トンデモ」視する側がこの問題を人権問題として捉えているのに対して、「別にどうって事ないじゃないか」視する側は、単に男女間の対立・軋轢としか捉えていないのではないか。そして、何か「女どもが何をギャーギャーほざくか」みたいな捉え方をしている。そういう感じがします。(その他にも、民主党の点数稼ぎだとか、果ては隠れ小泉派による安倍降ろしの陰謀だとか、色々諸説が飛び交っていますが、これらの諸説の真偽にまで言及していると話がややこしくなって私の手に余りますので、とりあえずは横においておきます)

 柳沢失言の根底に女性蔑視があるのは間違いないです。これは当人が、自分の奥さんを今までずっと「家内」と呼んできた事や(こちらのニュースは世間では余り問題視されていない様ですが、この呼称は戦前家父長制の名残そのもの)、今回の事件に際しても、「自分の娘は男子とも分け隔てなく育ててきた」と言い訳している事からも(そんな事は男女平等の世の中では当たり前、それを今更言い訳にするか?)伺えます。

 ただこの事件を、単に女性蔑視やバックラッシュの観点から<だけ>で非難していたのでは、逆に、この問題を単に「男女間の対立」として興味本位にしか捉えない商業メディアや芸能記事の、格好の餌食にされてしまってそれで終わってしまうだけではないか。そういう懸念があるのです。

 柳沢大臣が主管している厚生労働行政は、今焦眉の問題として政局を揺るがしている労働法制改悪(WE、労働契約法の導入、解雇自由化、裁量労働制の拡大)の主戦場でもあります。そういう大臣の失言であるという事を、まず念頭に入れて考えなければならないと思います。「女は子どもを産む機械」という心性の持ち主が、男性労働者だけを人間扱いする事など、絶対に在り得ない!これは即ち、「男は利潤を生む機械である」「労働者は単なる企業の歯車、奴隷でしか無い」という事を意味します。「ある社会の女性解放の尺度は、その社会の人間解放の尺度でもある」とはフランス革命当時の空想的社会主義者フーリエの言葉ですが、そういう意味では、この柳沢発言というのは、「女性」だけではなく「男性も含めた人間全体」の問題なのです(記事の表題を単なる女性蔑視ではなく人格否定としたのも、その為です)。

●謝ってそれで済む場合と、それだけでは済まない場合がある。

 「謝っているのだから許してやれよ」という先述の所長発言に関して言うと、これはその問題の性質や中身によります。柳沢厚労相は「××は機械である」と言いましたが、これが若し「××はエタである」と言ったとしたらどうでしょう。若し自分が未解放民だったとしたら、こんな事を言われて聞き流す事が出来ますか。いくらその発言の前後に「ごめんなさいよ」とか「こういう喩えで何ですが」とかいう言い訳、アリバイめいた言葉を挿入していたからといって、そして事後に上辺だけの陳謝をしたからといって、「それで済む話」などという事には絶対にならないでしょう。

 その事後の陳謝にしても、ただ鸚鵡返しの様に「女性蔑視だった、迷惑をかけて悪かった」と言っているだけではないですか。自分の発言やその背景となる歪んだ認識の「何処が女性蔑視だったのか」、その事で「誰がどれだけ傷ついたのか」という事に対する総括がなければ、謝罪した事には全然なりません。一般人が、待ち合わせ時間に遅刻したり借金を期日までに返せなくて謝るのとは、訳が違うのです。まかり間違えても、「惻隠の情」などという生半可なモノで、ウヤムヤに出来る問題などではありません。

●「柳沢発言擁護論の裏にあるもの」を考える

 ウチの所長とは、この問題についての遣り取りはそこで終わったので、どういうつもりで「謝っているのだから許してやれよ」と言ったのかは、私には分りません。あんまり政治絡みの話題で直属の上司をネチネチ追い掛け回すのもアレですし。そこで、ここではあくまで一般論として、柳沢発言擁護論が出てくる背景についても少し考えてみました。

 擁護論といっても、単に「謝っているのだから許してやれよ」とか「別にどうって事ないじゃないか」レベルのものから「女どもがギャーギャーと煩い!」「男たるもの女を思い通りにしてナンボ」レベルの男尊女卑の確信犯まで、その幅は広いと思うのですが。

 柳沢発言擁護の立場のサイト・ブログで展開されている言説も幾つか読ませてもらいましたが、押しなべてそれらに共通して私が感じるのは、「生意気な女が、ギャーギャーと煩い!」という心理です。やっかいなもの、こみいった問題、政治的な話題、マイノリティな意見・・・。これら全てを「鬱陶しいモノ」と看做し、「黙っとれ!お上のやる事にいちいちケチをつけるな!」と、有無を言わさず暴力的に排除する。そして臭いモノ、見たくない事には蓋をして村八分にして、自分たちだけの「旧態依然の村」の中で「仲間うちだけで群れる」―そういう心理が。政府が、「格差」や「貧困」という言葉を嫌って、公式の場での使用をなるべく避けようとしていると聞きますが、それと同じ心理ですね。

 政治対立が激しくなると、得てしてこういう輩が出てくるものです。政府が法案を強行採決したのに政府ではなく審議拒否した野党が悪いとか、米国の言いなりになって大義名分のないイラク戦争に派兵した政府を責めずに自衛隊撤退を主張した人質家族をバッシングするとか、そういう風にして主客を転倒して物事を捉える「プロ奴隷」が。そういう輩は、「長いものには巻かれろ」という自分自身の本性が露になるのが怖いので、マイノリティ排除に走るのです。

(参考記事)

・「女性は子ども産む機械」柳沢厚労相、少子化巡り発言(朝日新聞)
 http://www.asahi.com/politics/update/0128/002.html?ref=doraku
・厚労相発言:野党4党の女性議員有志が辞任求め緊急集会(毎日新聞)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20070201k0000m010149000c.html
・柳沢発言 政府幕引き狙うが、適格性に疑問の声やまず(同上)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070130-00000003-maip-pol
・世界で報道「怒りかりたてた」/厚労相「産む機械」発言/“世論 追及をゆるめず”/世界のメディア いっせい報道(しんぶん赤旗)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-02-01/2007020101_04_0.html
・【Webウォッチ】「女性は産む機械」にあきれ気味(JANJAN)
 http://www.janjan.jp/living/0701/0701309124/1.php
・「女性は子供を産む機械」発言(珈琲Time)
 「機械はお金で買えるもの、そのうち国家予算を組んで(若い)女を海外から調達するとか言い出しそう。いや、どうせなら子供そのものを輸入したほうが手っ取り早いとか。とにかく人権感覚のない政治家がたくさんいますからねえ。」にはワロタ。
 http://kaorunokimi.at.webry.info/200701/article_28.html
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公正・民主の世界を目指すWSF、「茶色の国」を目指す安倍政治

2007年01月27日 23時41分10秒 | お笑い安倍政権
 当ブログではこの間、教育基本法や労働法制改悪問題を中心に、安倍マルコス政権の反人民的政策を徹底的に批判してきました。その中でもつくづく思うのは、安倍マルコスに代表されるような「戦前的なものへの回帰、復古反動」「米帝追従の軍事信仰」「弱肉強食礼賛、自己責任論による格差社会肯定」の政治の流れが、「如何に世界の大勢からかけ離れた日本独自の特殊で異様なものか」という事です。尤も、その「特殊で異様な」政治の歪みに対しても、この日本でも格差社会批判という形で、人民の側からの反撃が愈々本格化しつつありますが。

 「安倍マルコスや、そんな政治を受け入れそれになびいてしまう今の日本政治の常識は、世界の非常識」なのです。それは次の文章からも伺えます。

・憲法9条は世界の宝、反戦・非武装の道探ろう 「グローバル・キャンペーン」が第1セッション(JCJ>WSF特集ページ)
>「世界社会フォーラム(WSF)2007ナイロビ」で、22日午後(日本時間22日夜)、ピースボートと日本国際法律家協会が企画した「非戦へのグローバル9条キャンペーン」(Glovbal Article9 Campaign to Abolish War )の第1セッションが開かれた。
 昨年開かれた国連主唱によるNGO会議「武力紛争を防止するグローバル・パートナーシップ」(GPPAC)で、「憲法9条はアジア太平洋の安全・平和の基礎」と確認されたことを契機に、世界的なキャンペーンを強化しようというもので、WSFを機会に運動をもう一回り大きくしようとワークショップが企画された。参加したのは、日本を含め世界各国からの代表がざっと50人。「9条」の意義を確認しつつ、「反戦・非武装の憲法9条を、どう広めていけるのか」に関心が集まった。<
 http://www.jcj.gr.jp/wsf07.html

 「世界社会フォーラム」(WSF)というのは、G7などの先進資本主義国(帝国主義国)中心の世界秩序に対抗して、「戦争・貧困・搾取・抑圧・不平等のない公正な社会を作ろう」という事で、アジア・アフリカ・ラテンアメリカなどの第三世界を中心に、世界各地の多くのNGOが結集して始まった運動です。G7の政府・財界が集まった「金持ちクラブ」の世界経済フォーラム(ダボス会議)に対抗する形で生まれてきた運動なので、別名「反ダボス会議」とも呼ばれています。
 WSFは、グローバル資本による一方的な買叩きや乱開発ではなく、第三世界も先進国も潤い、財界や一部の金持ちだけでなく一般の人民も潤う、そんな公平で民主的な経済取引や国際貿易の在り方を追求してきました。「トービン税」や「フェアトレード」を推進するATTACの取組みなどは、その代表的なものです。

 そのWSFの年次総会が今年早々からケニアのナイロビで開催されていたのですが、そのナイロビ総会でも日本の憲法9条の精神が評価され、「9条をアフリカに世界に広めよう」という事が提起されていました。特に今回はアフリカでの開催という事で、ソマリア内戦などへの超大国の介入を非難する発言が目に付きました。
 またWSFの分科会では「新自由主義による貧困・搾取にどう立ち向かうか」という事が議論され、その中で日本の格差社会の問題点も取り上げられ、それを克服していく道についても活発な討論が為されました。

 この事からも分るように、9条改憲を今盛んに煽っている日本の大半のメディアは、実は世界の大勢を正確に反映したものではないのです。日本のメディアは、基本的には日米財界の息が掛かっていますので、WTOや米国ブッシュ政権や日本の財界サイドから見たニュースしか報じないのです。産経・読売などはその最たる物ですが、朝日・毎日も似たようなものです。戦争報道にしても米軍の提灯持ちみたいな記事ばかりで、日本国内の格差の現状すらまともに報道しない。況してやWSF関連のニュースなどは殆ど取り上げません。だから「安倍マルコスや、そういう政治を受け入れそれになびいてしまう今の日本政治の常識は、実は世界から見たら異端で、殆ど非常識とも言えるものなのだ」「WSFに連なる社会進歩の国際連帯の潮流こそが世界の大勢であり、それに抗する小泉劇場や安倍マルコスなぞ所詮は異端・亜流にしか過ぎない」という事に、日本の庶民はなかなか気付かないのです。

※TB先の方へ:当記事は題名を当初のものから標記のものに変更しています。
※標記タイトルにある「茶色の国」とは、フランスの寓話集「茶色の朝」に出てくる全体主義国家を比喩したものです。

(WSF関連記事)
・世界社会フォーラム速報ブログ
 http://network.socialforum.jp/blog/2006/11/wsf.html
・2007年世界社会フォーラム なぜか一般マスコミはほとんど報道しない(プロメテウスの政治経済コラム)
 http://blog.goo.ne.jp/e-hori/e/2abbbfb0bb23ecca17632e4b39b02947
・20日からナイロビで世界社会フォーラム ダボス会議に対抗する社会問題討議の場(Ohmy News)
 http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000004604
・世界社会フォーラム 公式HP(English)
 http://www.wsf2007.org/
・世界社会フォーラム日本連絡会
 http://network.socialforum.jp/xoops/modules/piCal/
・ATTAC Japan
 http://www.jca.apc.org/attac-jp/japanese/index.html
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厚顔無知の天然首相

2007年01月27日 10時14分15秒 | お笑い安倍政権
・施政方針演説:保守色強めた首相(毎日新聞)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20070127k0000m010077000c.html
・第166回国会で施政方針演説(首相官邸HP)
 http://www.kantei.go.jp/jp/abephoto/2007/01/26sisei.html
・「政治とカネ」問題続出、政権運営の火種に(NIKKEI NET)
 http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070111AT3S1001H10012007.html
・首相、共謀罪成立を指示(産経新聞)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070120-00000001-san-pol
・ホワイトカラー・エグゼンプション/今国会に厚労省固執/法案要綱作成(しんぶん赤旗)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-01-25/2007012501_02_0.html
・国民投票法案「成立を」 首相、施政方針演説で理念強調(朝日新聞)
 http://www.asahi.com/politics/update/0126/010.html

 1月25日に第166回通常国会が開幕し、安倍マルコスが施政方針演説で「戦後政治からの脱却を」「国への愛着愛情、道徳心をおろそかにしてきた社会風潮を変える」とか言ったそうですが、「何をか況や」です。
 教育基本法ヤラセ改悪と言い、裏金隠しの議員事務所経費架空計上問題と言い、行政私物化・公私混同が露呈しての相次ぐ閣僚辞任と言い、内閣成立からまだいくらも経っていないにも関わらず、もうこれだけスキャンダルまみれになっている政治を続けていて、それで堂々と「国への愛着愛情、道徳心をおろそかにしてきたお前らが悪い」と言わんばかりの物言いには、もう開いた口が塞がりません。

 「マルコス」政治もここまで来ると、もう厚顔無恥(国語辞典には"厚かましい事""恥知らずな様"とある)を通り越して、実は厚顔「無知」なのではないかと、訝しがりたくなります。実際、ホワイトカラー・エグゼンプションの件でも、職場の同僚が次の様な冗談を言っていましたが、この冗談も、あながちウソではないかもしれないという気がします。

 その同僚によると、ホワイトカラー・エグゼンプションの、そもそもの言いだしっぺは、実は安倍マルコスだったとの事です。安倍はこう言ったそうです。「いくら残業しても残業代が出なくなるって、そりゃ良いなあ、そうなればみんな残業をしなくなって早く家に帰るようになって、少子化に歯止めがかかるなあ」と。
 そう言えば、確かに安倍は「ホワイトカラー・エグゼンプションで少子化に歯止めがかかる」という事を言っていました。最初私はこれを聞いた時に、「はあっ? 何言ってんの、この人?」と思いました。「タダ働きの奨励・強制が、何故、少子化の歯止めになるの?」と、その時は訝しく思った覚えがあります。
 それに対する答えが、同僚曰く「安倍さんは、みんな好き好んで残業していると思っているのですよ。少ない人数の中で、残業しなければ仕事が終わらず納期に間に合わずノルマも達成出来ない事や、低賃金で残業代が無ければ食って行けない事や、それでも仕事が消化出来ない為にサービス残業やただ働きの休日出勤が横行している事など、全然知らないのですよ」と。そのバカ殿の無知に乗じて、日本経団連や米国系外資が、好き勝手したい放題の企業家天国を作ろうとして出してきたのが、ホワイトカラー・エグゼンプションなのだと。以上、但しどこまでが本当かは定かではありませんが。

 苦労知らずの右翼御用のボンボン・バカ殿ぶりも、ここまで来れば天然モノですが、それでやろうとしている事が、もう、とことん庶民の神経を逆撫でするというか、真っ向から庶民に喧嘩を売っているとしか思えない事ばかり。そっちがその気なら、こちらも本気で「バカ殿」に対峙してやらねばなりません。今国会と春の統一地方選、夏の参院選を、安倍マルコスの墓場にしてやりましょう。
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「安倍マルコス、必死だなw」

2006年12月15日 09時30分09秒 | お笑い安倍政権
 12月10日に放送されたNHK総合テレビの特集番組「ワーキングプアⅡ 努力すれば抜け出せますか」に関して、嫌がらせ・当て擦りのメールがNHKに殺到しているそうです。「お玉おばさん」のブログで、その事が取り上げられています。

 何でも、番組終了後10分経つか経たないかといううちから、最初の嫌がらせ・当て擦りメールが送られてきたそうです。「ド貧民が、必死だなw」というのがその第一声だったそうで。その後はイラク人質事件や拉致被害者家族会へのバッシングと全く同じ、どのメールも判で押したように「貧乏は当人の自己責任」のオンパレードだったそうです。

 アホじゃないか、そんなメールしか書けない奴は。「年金もらえない、年金だけで食っていけないのは、その人が縫製業や大工などの構造不況業種に就いていたからであって、当人の自己責任だ」とあくまで言い張りたいらしい。では聞くが、その縫製業で作られた服を着て大工が作った家に今まで住んできた己は、一体どうなるの?その縫製業や大工のお陰で戦後復興を遂げてきた今の日本人は、一体どうなるの?

 また、こういう事を言う奴もいるかも知れない。「縫製業者や大工の中でも、経営努力で業績を上げている人もいる。要は個人の才覚の問題だ」と。商売に限った話なら、そういう事もあるでしょう。しかし、仮にその縫製業者や大工が、必ずしも商才に長けた人材ではなかったとしましょう。だからと言って、それなりに真っ当に生きてきた人間を、あんな途端の苦しみに追いやる事が許されて良いのか。人を蹴落として生きて行く事が出来ない人間や、そんな生き方を拒否する人間には、人権は無いのか。そんな「生き馬の目を抜くような奴しか生きて行けない、戦国時代みたいな社会」であって良いのか。あの番組は、そういう「商売云々以前の、人間社会としての在り方」を視聴者に問うていたのです。

 これらは全て、「真っ当に生きてきたにも関わらず、まともな生活が送れない」という経済構造に起因する問題です。それを、個人の裁量の問題としてしか捉えられないなんて、バカじゃないか。そして、政府・財界筋による「上を見るな、下見て暮らせ傘の下」の分割統治に、呈よく乗せられて利用されてしまって。こういう奴に限って、「東京のボカッサ(注)」石原慎太郎の都政私物化・贅沢三昧や、ホリエモンや村上ファンド代表の「インチキやズルをして不労所得を得た事を棚に上げての、金儲け一般の是非論へのゴマカシ・すり替え」発言に対しては、何も言わない・言えない癖に。

 そっちがそう来るなら、こちらも同じ言葉を、そいつらの親玉である小泉・安倍たちに、そっくりそのままお返ししてやりましょう。「安倍マルコス、必死だなw」「米国や中南米に続いて日本でも、奢れるネオコン久しからず」と。(小泉・安倍政治のデタラメぶりはもうフィリピンの旧マルコス政権並み。石原の裸の王様ぶりもアフリカのボカッサ並み。拠って両者をブッシュ・金正日からマルコス・ボカッサに格下げした事も前号エントリーで既述済)

 そいつらや小泉・安倍たちは、教育基本法改悪・「やらせ」法案強行可決で、今もって我が世の春を謳歌しているつもりでしょうが、潮目は変わりつつある事はトンとご存知ない様で。
 
 昨日の参院特別委員会の審議中継がテレビのニュースでも流れましたが、その様子たるや、まるで「学級崩壊」ならぬ「審議崩壊」。野党議員が異議ありと議長席に詰め寄っているにも関わらず、与党の面々がもぐら叩きみたいに立ったり座ったりしているだけで、何を審議しているのかも全然分らないまま「起立多数で法案可決」ですって。中央・地方公聴会でも与党推薦の公述人からすら「慎重審議」を求める声が続出していた事にも一切頬かむりして。議長は差し詰め、生徒が後ろで転げまわっているのに知らん顔して一人で黙々と黒板に板書を続けている先生と、同じ役回りで。「政府・与党は、倫理が履修漏れの、トンだ規範意識の持ち主」の様で。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/result_consider.php?page=2&tx_mode=consider&sel_kaigi_code=0&dt_singi_date_s=2006-09-05&dt_singi_date_e=2006-12-14&tx_speaker=&sel_speaker_join=AND&tx_anken=&sel_anken_join=AND&absdate=2006-12-14&sel_pageline=10&dt_calendarpoint=2006-11-15&abskaigi=no

 この醜態で、安倍内閣の支持率は更に下がるでしょう。「劇場政治」と「拉致パフォーマンス」のお陰で内閣成立当初こそ7割台でスタートした支持率も、今や41%と、3割の危険水域入りも目前に(時事通信最新世論調査)。「反動の坩堝」の私の職場でも、郵政造反組の復党劇が報じられたニュースを、休憩室で見ていた職員がぶち切れていました。この前の茨城県議選でも自民党は、今まで金城湯地だった地盤でボロボロと大物議員が落選し、5議席減の大敗を喫しています。

 そして内閣支持率は、今後も下がり続ける事はあっても、上がる事はまず無いでしょう。定率減税廃止・消費税アップ・「労働ビッグバン」と、今後も庶民虐めメニューのオンパレードなのですから。その時はまたいつもの様に「拉致パフォーマンス」に逃げ込めば良いと思っているのでしょうが、そうは問屋が卸さない。パフォーマンスは意表を突いてこそ値打ちがあるのであって、バカの一つ覚えみたいに乱用して手の内を読まれてしまえば、それはもうただの道化にしか過ぎません。

 教育基本法がたとえ改悪されたとしても、改悪・捏造の法案モドキなど一刻も早く葬って、今の法律をまた復活させてやれば良いのです。まずは来年4月の都知事選、夏の参院選で、「二倍返し・三倍返し」にしてお返ししてやりましょう。


(注)「ボカッサ」について詳しく知りたければ、下記リンクページの中の「ジャン=ベデル・ボカッサ」の項目を参照するか、中央アフリカ共和国の近現代史について調べるかして下さい。「新・旧の植民地主義者が、如何にして現地の買弁独裁勢力をのさばらして、人民抑圧に利用してきたのか」について。
 http://www.viceland.com/jp/v1n2/htdocs/the_vice_guide_to_fascion.php

(追記)B層ネットウヨ=ネットゴキブリ=プロ奴隷=勝共・靖国ゾンビも必死だなw。奈保美なんちゃらとかいうエロ教師のサイトへのトラックバックを貼り付けてくるしか能が無いのかよ。この記事の内容がよっぽど頭に来ている様で。
コメント (3)
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