アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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大阪日日新聞を応援しよう!

2020年08月29日 22時37分00秒 | モリカケも忖度もない公平な社会を
 
昨夜、遂に安倍晋三が総理大臣を辞任しました。今まで7年以上もの長きに渡り、総理の職にありながら、森友・加計問題を始め、集団的自衛権容認や秘密保護法の強行採決、公文書や裁量労働制データの改ざん、「桜を見る会」などの政治私物化で、日本の国をここまでムチャクチャにしてしまうような悪事を重ねながら、何故これほどまで長期政権を維持できたのか?色々、原因はありますが、その最大のものは、マスコミがすっかり批判精神を失い、「権力の犬」と化してしまったからです。
 
これは何も安倍政権べったりの読売新聞・産経新聞だけに限った話ではありません。かつてはリベラルな論調で「左寄り」とされた朝日新聞や毎日新聞も、最近ではすっかり牙を抜かれ、郵政民営化や労働基準法の規制緩和、農産物輸入自由化、外国人労働力の規制緩和などについては、自民党や維新の会、読売新聞や産経新聞と一緒になって、諸手を挙げて賛成するようになってしまいました。
 
嘘だと思うなら、安倍の記者会見の後、これらの新聞社や系列放送局の記者たちが、一体どんな質問をしているか、自分の目で確かめて見て下さい。別に安倍の部下でも何でもないにも関わらず、安倍にやたら敬語を使い、当たり障りのない質問に終始していただけではないですか。だから安倍も、官僚が作った答弁を棒読みするだけで済んだのです。
 
そして、内閣記者会の番記者たちと安倍政権が慣れあい、フリーのジャーナリストを記者会見場から締め出し、質問をマスコミ一社に付き一問だけに制限し、再質問も許さなかったのです。そんな「八百長会見」だから、通り一遍の質問だけで、たった40分かそこらの「シャンシャン大会」で記者会見が終わってしまったのです。
 
これでは選挙の投票率が下がるのも当たり前です。そんな茶番劇の中で、いくら「安倍内閣の支持率が持ち直した」とか「安倍一強」とか言われても、そんなものは「砂上の楼閣」に過ぎません。「安倍一強」「安倍のお友達優遇、国政私物化」を支えているのは、安倍べったりの読売・産経新聞やフジテレビだけではありません。安倍政権を「表向きは批判しているかのようなポーズをとっている」朝日新聞や毎日新聞も、実は「八百長会見」の共犯者なのです。
 
勿論、そんな大手マスコミの中でも頑張っている記者さんたちはいます。毎日新聞の望月衣塑子(もちづき・いそこ)記者やNHKの相沢冬樹記者などは、そんな記者さんたちです。でも、そんな記者さんたちは、権力の顔色をうかがう他の記者から村八分にされてしまっています。
 
ところが、さしもの「安倍一強」状況も、新型コロナの感染拡大ですっかり一変してしまいました。コロナウイルスはマスコミのように政権の顔色を窺ったりはしません。どんな人間にも感染していきます。その中で、今までだったら、選挙の投票にも行かず、森友・加計も他人事、ブラック企業や派遣切りもどこか他人事と捉えていた人たちも、いざ自分が感染しても、保健所も病院もパンクして、検査も入院もたらい回しにされ、給付金もなかなか支給されない状況が広がる中で、次第に安倍政権の本質が見えてきたのです。
 
それに対して、安倍は最初はタカをくくっていました。「こんな人たちに負けるはずはない」「安物のマスクの2枚でも支給してやれば、支持率なんてすぐに回復する」と。ところが支給されたマスクはカビだらけ。補佐官のアドバイスで「お家で踊ろう」と出演した動画も、「一体何様のつもりだ!」と、逆に国民の怒りを買う始末。今までの北朝鮮ミサイルで危機感を煽り、それを政権支持に繋げる「常套手段」も、コロナウイルスには一切通用しませんでした。「安倍政権は、二言目には、やれ国難だの何だのと叫ぶが、実際は自分たちの私利私欲の事しか考えていないじゃないか」と、次第にこの政権の本質に気づき始めたのです。
 
一旦潮目が変われば、所詮は「砂上の楼閣」ですから、崩壊するのもアッと言う間です。まるで「ベルリンの壁」が崩壊するように、「安倍の壁」が崩壊してしまったのです。持病の潰瘍性大腸炎発症は、あくまでキッカケに過ぎません。持病を再発させるような事をしでかした安倍の「自己責任」「自業自得」です。安倍は持病を再発して苦しいかも知れませんが、安倍の無策によって、コロナに感染しても病院をたらい回しにされて死んでいった人は、もっと苦しいのです。公文書改ざんを強制され自殺に追いやられた公務員は、もっと苦しかったはずです。
 
絶対に「安倍辞任」だけで終わらせてはなりません。森友・加計問題を始め、あらゆる疑惑の解明が為され、被害者への賠償が行われ、ゆがめられた法律が是正されるまで、決して追及の手を緩めてはなりません。もしも安倍が、持病を口実に逃げ切りを図れると思っていたら、大間違いです。もし、そんな事になり、三たび安倍政治の復活を許してしまうような事になれば、今度は日本国民自身が、世界中から相手にされなくなってしまいます。
 
その中で、安倍が辞任した今、とりわけ皆さんにお勧めしたい新聞があります。
 
「朝日新聞?」違います。
「しんぶん赤旗?」違います。
「日刊ゲンダイ?」それも違います。
 
「朝日新聞」も、実態は読売や産経と瓜二つである事は、既に言いました。
 
「しんぶん赤旗」は、いわずとしれた共産党の機関紙です。大企業からは一切広告料を貰っていないので、朝日新聞では書けない様な内部告発や、過労死や長時間労働と闘う労働者のニュースも詳しく載ります。しかし、如何せん政党機関紙なので、共産党自身のタブーには踏み込めないのが欠点です。
 
「日刊ゲンダイ」は夕刊紙です。私が競馬をやっている時は競馬予想欄でお世話になった事もあります。他の夕刊紙が安倍政権に遠慮して、媚を売ったり形ばかりの政権批判でお茶を濁したりする事が多くなった今も、政権批判的な論陣で気を吐いています。しかし、この新聞も所詮は夕刊紙。ともすれば冷静な分析よりも扇情的な論調に流れる事が多々あります。
 
では、どの新聞がお勧めか?それは「大阪日日新聞」という新聞です。歴とした朝刊紙ですが、僅か数千部しか発行部数がありません。しかも発行母体は、大阪ではなく鳥取県に本社のある日本海新聞社という地方紙です。昔は大阪の新聞でしたが、経営難で日本海新聞に吸収合併されてしまいました。
 
そんな潰れかけの地方新聞を何故勧めるのか?編集長が立派な方だからです。
 
その編集長こそが、前述の相沢冬樹・元NHK記者なのです。この相沢冬樹氏が、森友問題で真相を究明しようとして、政権に忖度(そんたく=遠慮)するNHKの幹部によって退職に追い込まれてしまいました。その相沢氏の窮地を救い、編集長にまで抜擢したのが「大阪日日新聞」の現社長です。
 
その時、「大阪日日新聞」の社長は言ったそうです。「たとえ相手が安倍政権であったとしても、何も遠慮は要らない。自分自身で責任が取れるのであれば、何を書いても構わない」と。これこそ、真の「社会の公器」「社会の木鐸(ぼくたく)」に相応しい言葉です。
 
だから、一般の商業新聞でありながら、安倍政権からの圧力の下で、公文書改ざんを強いられ自殺させられた財務省職員・赤木俊夫さんの手記を、夫人と共に「週刊文春」に公開し、新聞にも援護射撃の論陣を張る事が出来たのです。
 
しかも、値段が安い。1部たったの100円、1ヶ月の定期購読料もたったの2050円です。
 
ただ残念ながら、たった数千部しか販売部数がない為に、売っている店が殆どありません。私がこの新聞の存在を知る事が出来たのも、私の住んでいる賃貸物件の近くにあるコンビニに、たまたまこの新聞が置いてあったからです。
 
この新聞の事は、前述の近所のコンビニの店員すら知りませんでした。私が説明して初めて、実は「凄い新聞」である事を知った様子でした。
 
もし皆さんの周りでも、この新聞を見かける事があれば、一度手に取って、どんな紙面か確認してみて下さい。その上で、「買う」か「買わない」か、ご自身で判断して下さい。私も、いきなり定期購読は無理としても、今回の様に、たまには買って応援したいと思います。他にももっと、すぐれた新聞がまだまだあると信じています。そんな新聞があれば、是非皆さんも紹介して下さい。

勿論、大阪日日新聞とて商業新聞。新聞記者も生身の人間です。いつスポンサーからの圧力で権力迎合の御用新聞になってしまうか分かりません。そうさせない為にも、同紙を支持する場合でも、手放しの礼賛ではなく、あくまでも是々非々で支持しなければなりません。そうしてこそ初めて、新聞も本当の事が書けるようになるのです。
 
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心霊スポットの嘘を暴く

2020年08月23日 20時09分01秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
雄島橋と島内案内図。
 
福井旅行2日目の8月19日は、東尋坊とその先にある雄島を訪れました。東尋坊は7年前にも訪れた事があるので短時間の滞在で済ませ、初訪問の雄島へと先を急ぎました。
 
私が雄島に行こうと思い立ったのは、そこが心霊スポットとしても有名な場所だからです。雄島は、東尋坊の先にある岬の突端にある島です。潮流の関係で東尋坊に身投げした自殺者の遺体が流れ着くと言われています。そこも東尋坊と同じ様に柱状節理の海岸線が広がっています。その為、観光地として整備されていますが、東尋坊ほど有名ではないので、訪れる人はそんなに多くはありません。
 
地元では雄島は昔から「神の島」として崇められて来ました。大湊神社が島内と島外にあり、共に地元の信仰を集めて来ました。陸とは雄島橋で繋がっていますが、その橋も赤く塗られ、如何にもイワクありげな感じがします。島内に繁るヤブニッケイの木々も奇怪で不気味な形をしています。島を取り囲む海食崖も人を寄せ付けない不気味さを漂わせています。島内には街灯も無いので夜は真っ暗闇となります。
 
そんな所から、いつしか心霊スポットと呼ばれる様になりました。「夜、橋を渡ると、海の中から自殺者の亡霊の手が伸びて来て、渡る人を海に引き摺り込もうとする」「島内探勝路を反時計回りに廻ると呪われる」と呼ばれて来ました。しかし、私は今回、現地を踏破して、それが完全に迷信であると確信しました。以下、何故そう確信したか説明します。
 
まず第一に、イワクありげな赤い橋について。橋に書かれた竣工日時を確認したら、昭和56(1981)年10月とありました。昭和も終わろうとする頃の竣工です。橋が赤く塗られたのも、神域である環境との調和を考えての事でしょう。橋には水道管も併設されています。いずれにしても、呪術とは全く無関係です。
 
雄島橋の竣工日時を記した欄干、橋から集落側を観た眺め。
 
第二に、「この橋や島には夜は誰も寄り付かない」と言われていますが、実際には橋の袂には漁港もバス停も土産物屋もあり、安島(あんとう)集落の民家が密集しています。近くには郵便局や駐在所もあります。島は地元の信仰の対象になる事はあっても、忌み嫌われる存在では決してありません。それに、漁港は日中よりも、むしろ夜間や早朝の方が出漁や水揚げで賑わいます。そんな賑やかな場所のすぐ横にある島では、幽霊も出にくいのではないでしょうか?
 
第三に、ヤブニッケイの木も、対馬海流の暖流が流れ込む事により暖地性植物の林が形成されたに過ぎません。その樹形が少々奇怪な形をしている事から、幽霊話が生まれたのでしょう。
 
ヤブニッケイの林と柱状節理の海岸線。
 
第四に、海食崖の柱状節理の一部に、磁石方位に狂いを生じさせる磁石岩が含まれている事から、この地磁気の狂いが人間の脳に何らかの影響を及ぼし、幻覚作用を生じさせ、そこから幽霊話が生まれたのでしょう。心霊スポットと呼ばれる場所には、得てしてそんな地磁気の狂いが生じる場所があります。山梨県富士山麓の青木ヶ原樹海などは、その代表例です。
 
第五に、島内の大湊神社の社務所が、手入れもされず荒廃した姿を晒していました。多分、過疎化・少子化による後継者難で、手入れが行き届かなくなったのでしょう。過疎化も少子化も後継者難も、住民の責任ではないので、社務所の荒廃について今更、住民を責めるつもりはありません。でも、本当に祟りが存在するのであれば、社務所を荒廃させた地元住民に真っ先に祟る筈です。ところが、そんな話は一向に聞きません。
 
 
無人のお御籤販売所と私が奉納した絵馬(一番右上にぶら下がっているやつ)。
 
第六に、神社を崇拝する気持ちがあるなら、別に時計回りに参拝しようが、反時計回りに参拝しようが関係ない筈です。「時計回りに廻らなければならない」という規則なぞ、どこにもありません。私も、反時計回りに参拝した後で、無人のお賽銭受付で引いた2枚のお御籤(みくじ)を開けたら、大吉と中吉でした。
 
第七に、無人の賽銭箱でお釣りが出ないので、私は百円のお御籤2枚と800円の絵馬1枚を買い、ちょうど千円払いました。そして、絵馬にはコロナ収束、腰痛快癒と共に、安倍政権打倒の願い事を書いて来ました。もし、本当に霊験新たかで、心霊スポットの噂が本当なら、安倍政権はとっくに倒れていなければならない筈です。自殺者3万人に及ぶ格差社会を作ったのは、他ならぬ安倍政権なのですから。
 
ところが、巨悪の安倍政権はいつまで経っても倒れません。これでは、その安倍政権によって、公文書改ざんを強いられ、自殺に追い込まれた赤木俊夫さんは、一生浮かばれない事になります。もし東尋坊で身投げした自殺者の無念が本当なら、赤木俊夫さんの無念も当然理解できる筈です。広島・長崎・沖縄を始め、戦争で殺された日本人の無念や、日本の侵略によって殺された台湾・朝鮮・中国・東南アジア民衆の無念も、当然理解できる筈です。従って、その無念の上に今も胡座を描き続ける安倍晋三やその取り巻きには、とうの昔に天罰が下っていなければならない筈です。
 
しかし、安倍やその係累は、今ものうのうと、「裸の王様」宜しく、「我が世の春」を謳歌しているではあらませんか。この一事を以てしても、「雄島心霊スポット説」がデタラメである事は、火を見るよりも明らかです。何か「総理は夏休みも取れずに可哀想か」、ふざけるな。本当に可哀想なのは、安倍のコロナ無策の所為で死んで行ったコロナ患者や、戦争・格差社会の犠牲者だ。
 
その上で、幾つか提言があります。確かに地元の方々は、高齢化も進み、社務所や神域の管理も大変であろうと思われます。でも、このまま夏草の繁るままに任せていたのでは、せっかく自然探勝路を整備しても、充分な散策が楽しめなくなります。実際、磁石岩の方に向かう探勝路は、夏草とクモの巣に阻まれ、使い物にならなくなっていました。このままでは、観光客がマムシに噛まれたり蜂に襲われたりしかねません。
 
また、夜も真っ暗闇では、暴走族の溜まり場になったり、性犯罪の温床になる恐れがあります。これでは折角の神域も台無しです。どうか、探勝路、社務所の整備と街灯設置をお願いします。それが無理なら、せめて夜間は立ち入り禁止にして、柵で橋を封鎖する等の防犯措置も必要ではないでしょうか。その方が、迷信にとらわれて因習に固執するよりも、よっぽど自殺者やご先祖様の供養になると思います。
 
私が引いたお御籤、荒れ果てた神社の社務所。

最後に。前回、今回とマイナーな旅先ばかり主目的地として紹介して来ましたが、もちろん、それだけでなく、著名な観光地である永平寺と東尋坊も訪れています。しかし、2度目の訪問ともなると、余り新鮮味も無くなります。そこまでダラダラ書いてしまうと、もうブログ記事のテーマが何か分からなくなってしまいます。そこで、前回と今回の記事については、あくまで主目的地の紹介だけに止めました。悪しからずご了承下さい。

永平寺は夏でも涼しかった事、A級戦犯が祀られている高野山よりも、大庫院(だいくいん:食堂)や東司(とうす:トイレ)も参拝者に公開し、平和主義の教えを説く永平寺の方が、私にとっては庶民的で親しみやすかった事、東尋坊は海鮮丼の値段が高かった事など。これらが旅の印象に残りました。
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チン電暴走族の怒り

2020年08月21日 23時27分49秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 
8月18~19日のシフト連休を利用して、福井県の永平寺と東尋坊に、一泊二日で旅行に行って来ました。この2つの観光地については、7年前にも訪れた事があり、当時の記事もブログに残っています。私は鉄道が趣味なので、7年前はえちぜん鉄道に全線乗りましたが、福井県内のもう1つの私鉄である福井鉄道には乗る時間がありませんでした。あれから7年経ち、福井鉄道電車のえちぜん鉄道一部区間への乗り入れも実現した今、現況をぜひ知りたいと思い、福井に行って来ました。(上の写真の左がえちぜん鉄道、右が福井鉄道。地元ではそれぞれ「えち鉄」「福鉄」と略称で呼ばれているので、記事でもそう呼ぶ事にします)
 
 
 
「福鉄」は、第三セクターの「えち鉄」とは違い、今も純然たる私鉄経営を続けています。営業エリアも福井市と郊外の鯖江・武生(現・越前)両市を結ぶ都市間輸送に特化しています。(左上の写真がその路線図。黄色が「えち鉄」の勝山永平寺線、青が同じく三国芦原線。緑が「福鉄」の福武線と、「福鉄」が「えち鉄」三国芦原線に乗り入れている区間)
 
「えち鉄」の駅がJR福井駅の東側にあるのに対し、「福鉄」の駅は西側にあります。こちらは福井市内の道路上に敷設された併用軌道を走るので、駅は西口駅前広場の停留所になっており、車両もステップ式の路面電車が採用されています。「えち鉄」の駅名は「福井」でしたが、こちらの駅名は「福井駅」です。だから、○○駅と呼ぶ場合は「福井駅」駅になりますw。
 
「福鉄」の路線は、「えち鉄」乗換駅の田原町から越前武生までの福武線の1本だけです。以前は他にも支線が数本ありましたが全て廃止されてしまいました。
 
その福武線の福井城址大名町電停から、福井駅電停に通称「ヒゲ線」が延びています(上図の路線図参照)。田原町を出た電車は、その半分近くが福井駅電停に立ち寄り、乗客を乗せた後は再び福井城址大名町まで戻り、武生に向かうスイッチバックで運転する事になります。
 
左は福井駅電停の時刻表・運賃表。右は研修中(?)の2人の運転士。
 
「えち鉄」にはアテンダント(切符販売兼務の案内嬢)が乗車していましたが、こちらは運転士が2人乗務して、越前武生まで交互に運転を交替していました。1人が運転中、もう1人の運転士はそれをフォローしていました。多分、新人研修か何かの最中だったのでしょう。どちらの運転士も、切符の買い方等を尋ねる私に、丁寧に答えてくれました。
 
「福鉄」は、都市間輸送を担うだけあって、こちらは「えち鉄」とは違い、終日2両編成で運行されています。運転間隔も「えち鉄」と同じ30分間隔で運行されています。途中の花堂(はなんどう)までは複線です。
 
福井市内は併用軌道(路面電車)で、商工会議所前から先は専用軌道(鉄道線)になります。そして、花堂から先は単線になります。ポイントを覆っている逆U字型の構造物はスノーシェルター(スノー・シェッドとも言う)で、冬に雪でポイントが凍り付いてしまわないようにしています。このスノーシェルターは「えち鉄」にもあります。
 
並行して走るJR北陸本線も、福井・武生間には特急が30分間隔で走っていますが、こちらは普通運賃以外に特急料金も必要です。特急料金が要らない普通電車は、1時間に1本しかありません。
 
普通に考えれば、幾ら路面電車で途中の駅の数も多く、到着に時間のかかる「福鉄」でも、こちらは福井駅立ち寄り分も含めれば1時間に3本も走っているのですから、JRより断然有利な筈です。しかも、「福鉄」の電車は、路面電車タイプながら、専用区間に入ると時速60キロで走り抜けます。最近デビューしたFUKURAM(フクラム)と呼ばれる新型の低床式車両に至っては、時速70キロまで走行可能との事です。私はそれを見て、まるで「チン電暴走族」のようだと思いました。
 
ところが、そこまでスピードアップを図って、フリークエンシー(頻発運転)を確保しているにも関わらず、福井駅を出た時には20名弱いた乗客が、終点の越前武生に着く頃には僅か数名にまで減っていました。福井と武生の間はせいぜい20キロ程しか離れていないにも関わらず。
 
ここまでの乗客減少は、もはや過疎化やモータリゼーションだけでは説明が付きません。少子高齢化や、長年に渡る第一次産業・地場産業衰退、そこに新型コロナ感染拡大が追い討ちをかけ、地方私鉄を存亡の危機に追いやっているのです。
 
左:「福鉄」に乗り入れている「えち鉄」のキーボ。「福鉄」のFUKURAMとはまた別の新型車両。右:北府車庫に係留中の鉄道線専用車両。こちらはラッシュ時間帯のみ走っています。併用区間では乗降口にステップ式の階段が出るようになっているそうです。
しかし、車両は新型でも線路は草茫々。保線にまで手が回らないのです。そこにこそ、地方私鉄の置かれた厳しい状況が見て取れます。GoToキャンペーンなんかよりも、こちらに予算を回せ!
 
私が茶化して言った「チン電暴走族」も、そこまでスピードアップを図って集客に躍起とならなければ、私鉄経営を維持できないからです。ここも元々は路面電車ではなく普通の電車が走っていました。車庫のある北府(きたご)駅には、当時走っていた普通電車2両が今も車庫脇の側線に止められています。
 
もはや「福鉄」も、大株主の名鉄が撤退して、地元の市町村や商工会で構成する地域協議会による株式買取で、経営を維持している有様です。実質的にはもう、「えち鉄」のような第三セクターとほとんど変わりません。
 
だから、「えち鉄」「福鉄」の相互乗り入れで、活路を見出そうとしているのでしょう。「福鉄」は福井市内の商店街も路面電車で走るので、それを「えち鉄」経由で三国芦原線の鷲塚針原まで運転区間を延伸すれば、乗客が増えると目論んだのでしょう。
 
本当は鷲塚針原より更に先の、三国・芦原方面や勝山・永平寺方面まで、直通区間を伸ばせれば良いのですが。そうする為には、今の路面電車では無理です。
 
福井市内も高架か地下に変え、専用軌道化して普通電車でスピードアップを図るしかありません。でも、そうすれば、今の気軽に下駄履きでも乗れる路面電車のメリットは失われてしまいます。色々悩ましい所です。
 
「福鉄」には平日でも販売している全線1日フリー切符(福鉄応援きっぷ)があるので、それと「福鉄」ロゴの蟹カレーを買って応援する事にしました。
 
「福鉄」の1日フリー切符と蟹カレー。中身はレトルトのカレーですが、大阪に帰って食べたら一瞬ですが、蟹の風味が口の中に広がりました。
 
「えち鉄」とは田原町で接続しています。7年前に来た時は、この駅は単なる乗り換え駅に過ぎませんでした。「福鉄」の線路は先で途切れ、「えち鉄」とは繋がっていませんでした。それが今や、僅か1本とは言え繋がるようになりました。この試みが成功する様に願うばかりです。
 
写真上段2枚:田原町駅の全景。左の3番線が「えち鉄」三国芦原線、右の1・2番線が「福鉄」で、2番線の線路が「えち鉄」に繋がっています。同じく左下:田原町駅の「福鉄」切符売り場、右下:同じく「えち鉄」切符売り場。
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イケメン知事の正体

2020年08月15日 17時52分38秒 | 新型コロナ・アベノマスク

 

新型コロナウイルスの感染爆発が止まりません。私の住む大阪でも、昨日8月14日に更に感染記録を更新しました。同日の現在感染者数1,722名(前日比+3名)、新規感染者数192名(前日比+15名)は、感染の第一波が押し寄せた時の最高値である4月24日の現在感染者数1071名、4月9日の新規感染者数92名を遥かに凌ぐものです。現に私の勤め先でも、第一波の時にはまだどこか他人事だった感染拡大も、社内の別の事業所でも新規感染者が見つかるに及び、いよいよ間近に迫ってきた感がヒシヒシと感じられるようになりました。(大阪府の最新感染動向参照。それに伴い通天閣も緑から黄色に変わりました)

ところが、第一波襲来時には政府によるトップダウンで決まった全国一律の休校措置や、公共施設のロックダウンは今回行われませんでした。それどころか、GoToキャンペーンで旅行の推奨まで行われる始末です。大阪でも、5人以上の宴会・飲み会の自粛要請や「感染防止宣言ステッカー」のない飲食店・風俗営業店への来訪自粛が呼びかけられる一方で、11月には何があっても都構想住民投票を強行すると言われています。

その大阪では「大阪モデル」を提唱した吉村知事が人気を集めていました。カビの生えたアベノマスクを配ったり、優雅な私生活動画配信で人気急落の安倍政権を尻目に、吉村知事の人気がうなぎ上りでした。大阪ミナミの土産物屋では吉村グッズが売られ、「吉村寝ろ」という言葉まで生まれました。最近行われた東京都知事選挙でも、維新の無名新人候補が60万票以上得票し、落選したとはいえ予想外に善戦しました。維新嫌いの私ですら、「休業要請するなら補償もちゃんとしなければならない」という吉村知事の言葉に、「意外とまともな事も言うじゃないか。少なくとも安倍なんかよりは遥かにマシだ」と一瞬思ったりもしました。

ところが、その後も感染は収まらず、逆に治療効果も怪しいうがい薬のイソジンを、まるで「コロナに効く」かの様にテレビで宣伝する吉村知事の姿を見るにつけ、「これでは詐欺師と何ら変わらない」と思うようになりました。そこで、「大阪モデル」を始めとする吉村知事のコロナ対策を、ここで改めて検証する事にしました。

「大阪モデル」は元々、休業要請の解除基準として提唱されました。休業補償もろくにせずに営業や外出の自粛ばかり国民に押し付けようとする当時の国に対して、「休業要請する以上は解除の基準も明らかにすべきだ」という事で、5月5日に最初の基準が以下の様に定められました。

●「大阪モデル」5月5日の最初の基準(クリアすれば緑信号点灯)

  1. 感染経路不明者が直近7日間平均4名以下で前週を超えない。
  2. PCR検査の陽性率が7%未満。

当時の大阪は、この基準を難なくクリアし、通天閣には安全宣言の緑信号が点灯しました。ところが、その後、感染者数が上昇に転じ、このままでは緑信号を点灯し続ける事が困難になると思った吉村知事は、「病床数確保の目途が付いた」と言って、7月3日に今度は黄(警戒)信号・赤(危険)信号点灯の新たな基準を発表します。(上が旧基準、下が新基準)

 

●「大阪モデル」7月3日の新たな基準(クリアしなければ黄信号・赤信号点灯)

  1. 感染経路不明者:当初の平均4名、前週1倍➡5名以上、2倍以上で黄信号点灯。
  2. PCR検査陽性率の基準は撤廃➡新たに新規感染者数が直近7日間で120名以上かつ後半3日間で半数以上を占めたら黄信号点灯。
  3. 新たに重症病床使用率70%以上で赤信号点灯。

比べてみれば分かりますが、感染経路不明者については大幅に基準を緩和しています。その他の項目についても、何の科学的根拠もなく基準の内容をガラッと入れ替えています。これでは「いつまでも緑信号を取り繕うために、わざと下駄を履かせた」と言われても仕方ありません。実際、ノーベル賞を受賞した山中伸弥氏(京大iPS細胞研究所長)からも「結果を見てから基準を決める…大阪府の対策が科学から政治に移った…大阪府民として非常に心配…人は権力や上司に忖度するがウイルスは遠慮しない」と、非常に憂慮する意見が出されるようになりました。(5月24日の山中伸弥氏のブログ記事参照)

確かに吉村知事は、官僚の書いた答弁原稿を棒読みするばかりで、頓珍漢な施策や国民の神経を逆なでする動画を配信するしか能のない安倍首相、最近はテレビにも出てこない安倍首相と比べたら、まだ能弁でイケメンな分だけ、多少マシな感じがします。しかし、テレビ映りを気にするばかりで、自分の都合に合わせて基準を緩和するなど、やっている事は安倍政権の公文書改ざんとちっとも変わりません。

吉村知事はその後も迷走を続けます。今まで橋下徹・元大阪市長や松井一朗・前大阪府知事(現大阪市長)と一緒になって、保健所や病院の統廃合や民営化を強行してきたくせに、コロナによる医療崩壊で防護服やマスクの調達もままならなくなってから、やにわにマッチポンプよろしく雨合羽集めに狂奔し、使い道のない雨合羽を大阪市役所のホールや通路に野ざらしにし続けました。かと思うと、受け入れ準備も整っていないのに、トップダウンで十三市民病院のコロナ専門病院化を強行したりと、やる事なす事全てが単なる思い付きの人気取りに終始しました。

その次には、大阪ミナミの一角、御堂筋・堺筋・千日前通り・長堀通りに挟まれた狭い地域だけに、午後8時以降の営業自粛を呼び掛けてみたり。いくらそんな狭い地域に営業自粛を呼びかけ、「感染防止宣言ステッカー」を配った所で、酔客はそれ以外のアメリカ村や裏なんばに流れるだけで、全然効果がないのに。その上「感染防止宣言ステッカー」の店でクラスターを発生させてしまう始末です。

その挙句に、8月4日には、うがい薬のイソジンが「コロナ予防に効く」からと、効能も定かでないのに、テレビ会見まで開いてイソジンを始めとするポビドンヨード消毒薬を推奨するお粗末ぶり。これがきっかけで、消毒薬の買い占め騒ぎを引き起こし、大阪府歯科保険医協会から辛辣な抗議声明を突き付けられ、「イソジン吉村」の汚名まで頂戴する始末。この件でも、自ら買い占めを煽っておきながら、後になって「そんな事は言っていない」と視聴者に責任転嫁する無責任ぶりです。

このイソジン騒動には流石に私も呆れました。イソジンを乱用すると、口の中の悪玉菌だけでなく善玉菌も殺してしまい、余計にコロナに感染しやすくなる恐れもあるのに。また、いくら口の中だけ消毒しても、鼻や手も同時に消毒しなければ、コロナ感染を食い止める事は出来ません。それなら、副作用のあるイソジンよりも、マスク着用や手洗い励行の方が、よっぽどコロナ予防に有効です。そんな事、素人が考えても分かるのに。

これでは、幾ら知事が「大阪府民の命を守る」と息巻いて見せても、全然信用できません。それは「大阪モデル」の、この間の変遷、迷走ぶりを見るだけでも明らかです。そもそも、「大阪モデル」自体が「休業要請解除の口実探し」から始まったものであり、「府民の健康や暮らしを守る」視点から出てきたものではありませんでした。「住民の健康と暮らしを守る」という意味では、PCR検査の導入にいち早く踏み切った和歌山県の仁坂吉伸知事や、エピセンター(感染震源地)を中心に無料のPCR検査で陽性者の隔離・保護に踏み出しつつある東京都世田谷区の保坂展人区長の方が、吉村知事なんかよりもはるかに頑張っていると思います。

だから、大阪ミナミの一角にある吉村グッズの店でも、売っているのは吉村知事の顔入りTシャツ・マグカップ・饅頭だけで、吉村知事の言葉や思いは全然伝わって来ませんでした。新党の「れいわ新選組」も、イケメン(?)である山本太郎・代表頼みの「個人商店」である点は同じですが、こちらはまだ山本太郎氏の選挙演説も支持者の間には浸透しています。それに引き換え、吉村知事の売りは「イケメン」である事だけです。

その「イケメンである事だけが売り」で単なる「橋下チルドレン」に過ぎない吉村知事が、何故これほどまで人気を博する事が出来たのか?確かに彼は、「機を見るに敏」な人物ではあります。だからこそ、大阪の進学校から九州大学法学部に進学し、弁護士資格も手にする事が出来たのでしょう。儲からない多重債務者の弁護よりも、サラ金・武富士の顧問弁護士になった方が、はるかに大金を手にする事が出来ると判断したのでしょう。

私から言わせると、正に「労働者の敵」「ブラック企業の味方」みたいな人物ですが、その「生きる執念」みたいな所は、我々も見習わないといけないと思います。しかし、それを「イケメンで、テレビ映りが良く、視聴率を稼げるから」という理由だけで、持て囃したマスコミの罪は大きいと思います。吉村知事が本当に「大阪府民の命と暮らしを守る」気があるなら、維新のスポンサー企業を太らせるだけのカジノ誘致や大阪都構想よりも、コロナ対策に全力を集中するはずです。保健所や病院の統廃合なぞ強行しなかったはずです。サラ金の顧問弁護士なんぞにはならなかった筈です。

本当にマスコミに「社会の公器」としての自覚があるなら、「イケメン知事」の表の顔だけでなく「サラ金顧問弁護士」としての裏の顔も伝えなければ、およそ「公平中立な報道」の名には値しないと思います。表の顔を伝えるだけなら、単なる「御用新聞」に過ぎません。何度でも繰り返します。本当に吉村知事に「大阪府民の命と暮らしを守る」気があるなら、カジノ誘致や大阪都構想よりも、コロナ対策に全力を集中するはずです。保健所や病院の統廃合なぞ強行しなかったはずです。そもそもサラ金の顧問弁護士なんぞにはならなかった筈です。

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松露団子の入ったジャンボかき氷

2020年08月10日 04時05分00秒 | なにわB級グルメ探訪
 
昨日、実家近くの鍼灸院に行った帰りに、浜寺公園駅前の「福栄堂」という和菓子屋さんに立ち寄りました。浜寺海水浴場があった頃から営業されている和菓子屋さんです。昔ながらの和菓子屋さんで、店頭の墨で書かれたメニューが目を引きます。浜寺公園の松ぼっくりをかたどった「松露団子」と、大阪に唯一残る路面電車のチン電(阪堺電気軌道)の刻印が入った「チン電どら焼き」が、このお店の二大名物です。
 
今は夏なのでかき氷も販売しています。みぞれ等のシロップがかかったかき氷を300円から販売しています。100円追加でミルク等のトッピングも注文出来ます。今時、こんな値段でかき氷が食べれるお店は余りありません。お店の前の椅子に座って食べる以外に、テイクアウトも出来ます。但し、ドライアイス等の用意はないので、テイクアウト出来るのは近隣の方に限られます。
 
 
私は松露団子が4つ入った「氷松露」のかき氷をいただきました。抹茶、ほうじ茶、黒蜜きな粉の3種類のトッピングから2種類選べます。私は抹茶と黒蜜きな粉のトッピングを選びました。
 
この「氷松露」は流石に700円と、他のかき氷よりも値段が張りますが、このボリュームを見ればそれも納得出来ます。上に見えている白黒2個の松露団子の他に、もう2個の松露団子が氷の中に隠れています。
 
昔は海水浴場で賑わった大阪府堺市の浜寺公園も、コンビナート造成で海が埋め立てられ閉鎖されてからは、すっかり寂れてしまいました。海水浴場の代わりにプールが設置されましたが、もはや昔の面影はありません。昔、駅前にあった商店街もマンションと空き家だけとなり、明治40年に造られた南海本線浜寺公園駅の駅舎にその名残を遺すのみです。
 
 
その中で、福栄堂さんだけが孤軍奮闘されています。今日も暑い夏の最中に若い女性店員さんがかき氷作りに精出しておられました。それを見て、チン電の堺トラム(低床式電車)で浜寺公園を後にしました。
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天は自ら助くる者を助く

2020年08月04日 15時45分17秒 | 当ブログと私の生い立ち
 
ー8月2日(日)ー 以下、日々のライン投稿より。(一部編集済)
 
8/4日、5日のシフト連休に奈良県の洞川温泉に行きます。実は私の今住んでるワンルーム、エアコン付けても全然冷えません。管理会社に言ってもたらい回しにされるばかり。もう我慢出来ないので避暑に行きます。今の私にとってはコロナ感染と熱中症になる確率は五分五分。どちらか選ぶしかありません。
 
※エアコン(冷房専用の窓用エアコン)は入居当初から部屋に備え付けの家電で、こちらで故意に壊さない限り無償修理の対象になります。
※宿の予約はまだしていません。
 
自分のブログにGoTo批判記事を書いた矢先にこんな告知をするのもアレですが、平日の一泊二日ぐらいならコロナ感染のおそれはないでしょう。近鉄旅行センターの担当者もGoToについては未だに詳細がよく分からないとボヤいていました。悪いのは劣悪な住宅しか供給できない不動産会社やそれを放置して来た政府です。
 
ー8月3日(月)-
 
明日からの洞川温泉行きは中止します。
今日帰ってから洞川温泉の旅館組合に加盟している旅館・民宿に片っ端から電話しました。
流石に宿泊前日ともなれば「まともな所」はどこも満室。それはこちらの準備不足の為なので諦めは付きます。
問題は空いている所です。「川魚料理しか出ない夕食なのに1泊2万9千円」「素泊まりなのに1泊1万8千円」「1泊数千円と安いが中華料理屋2階のトイレ・バス無しタコ部屋で風情も何もない」と、ボッタクリみたいな所ばっかり。(# ゚Д゚)
もう、これを見て旅行に行く気が完全に失せました。
 
ー8月4日(火)朝-
 
洞川温泉に避暑に行けなくなったので、暑さ対策に次の2つを試みます。
 
1つは夜間の窓の開放です。住んでいる所が「あいりん地区」という事もあり、今まで部屋の窓は閉め切っていました。たまに換気の為に開けたとしても、それは一瞬でした。
部屋はマンションの5階にあるので、普通なら不審者が窓から侵入する事はほとんど不可能です。ところが、私の部屋のすぐ外には電柱が建っています。コンクリート製の電信柱で、柱の途中から上の方には、電気工事の足場用の釘も柱から飛び出ています。その釘伝いに不審者が侵入して来るおそれがある為、今まで夏でも窓を密閉していました。
しかし、これだけ暑くてはもう窓を密閉したまま過ごすのは無理です。そこで試しに昨夜はずっと窓を開け放して寝ました。そうしたら、部屋が北向きという事もあり、結構涼しかったです。今までの寝苦しさが嘘の様に、結構熟睡出来ました。勿論、窓を開け放つのは在宅の時だけです。外出する際は窓も閉じて鍵も掛けます。
 
 
暑さ対策のもう1つは、管理会社との直接交渉です。
今住んでいる部屋は、入居者募集の広告にはエアコン完備と謳われていました。ところが実際にあるのは冷房専用の窓用エアコンのみ。そのエアコンも、幾ら電源を入れても、弱い風が吹き出すばかりで、全然部屋の温度が下がりませんでした。
建物管理会社には、今まで何度も苦情を電話で言ったりメールで送ったりして来ました。でも、幾ら電話しても苦情窓口のコールセンターに繋がるばかり。コールセンターの回線は混み合っていて、なかなか繋がりません。運良く繋がっても、「担当者から折り返し電話します」という返事はあるものの、返事は私の留守電に一度あった切り。留守電の電話番号に電話しても繋がるのは先程のコールセンターのみ。苦情メールに対する返信も無し。
建物管理会社の事務所は大阪市浪速区にあります。私の住んでいる「あいりん地区」からも歩いて行ける場所です。今まで直接乗り込むのは躊躇していましたが、ここまでたらい回しにされたのでは埒が開きません。電話してもコールセンターにしか繋がらないので、もうアポも取らずに直接事務所に乗り込みます。
 
ー同日午前12時-

夏の暑さ対策の件で朗報です。
 
建物管理会社に上記のメールを送ったら、すぐさま私の携帯に電話がありました。まず、管理会社の担当者からの電話で、「至急業者を手配します。ただ今は夏のシーズン真っ盛りで工事依頼が殺到していて時間がかかるかも」という話でした。
 
その後、更に話が進展し、「備え付けの冷房専用クーラーの交換なら、在庫があるのですぐに出来ます。今日の午後からでも交換に伺わせて貰います」と。
 
ヤッター!やはりメールに「事務所に直接乗り込むぞ」と書いたのが効いたのかも。証拠保全の為に修理前のエアコンの写真を撮り直し、業者が来るまで部屋に待機しています。それにしても暑い…☀️

ー同日午後2時-

無事エアコン交換が終了しました!現在、新しいエアコンからは摂氏21度の冷風が降り注いでいます。今までの蒸し風呂状態は見事に解消しました。
 
新しいエアコンは別のメーカー品になりました。2020年製です。今までのエアコンは2002年製だったので、寿命が尽きて使い物にならなくなっていました。
 
エアコンの取り付け位置も変わりました。今までは窓の左側でしたが、今度は窓の右側に移動しました。窓用エアコンなので、本来なら窓のガラス戸と直に接する右側に設置しなければならなかったそうです。要するに施工ミスです。それに伴い室内のレイアウトも変わり、「厳選ごはん」の段ボールを椅子の背もたれに使えるようになりました。
 
※今時、冷房専用の窓用エアコンなぞ余り使う人もいないと思うので、一応解説しておきます。
 窓用エアコンは外から空気を取り込み、中のコンプレッサーで空気を冷やして部屋の中に送り込みます。一般のエアコンなら窓の外にある室外機が、このエアコンの場合は窓の中にあるというイメージです。故に出窓形式の私の部屋でも設置できるのです。
 ところが窓を閉め切ってしまうと空気を中に取り込む事が出来ません。それでエアコン稼働中は窓ストッパーで窓が塞がれないようにしています。だから、隙間から空気が漏れないように、窓ガラス戸とエアコンは直に接していなければならないのです。
 
新しいエアコンはリモコンで操作出来るようになりました。それに伴い、エアコンの取扱説明書と保証書もいただく事が出来ました。入居当初はリモコンはおろか取扱説明書も無かったので、不調でもどうしたら良いのか皆目見当も付きませんでした。
 
これで今夜からは熱帯夜から解放され、ゆっくり熟睡する事が出来ますzzz。もう夜通し窓を開け放つ必要もなくなりました。残念ながら旅行には行けなくなりましたが、今から思うと、かえってその方が良かったと思います。
 
逃げてばかりではチャンスは永遠にやって来ません。生存権も侵害されたままです。「天は自ら助くる者を助く」(Heaven helps those who help themselves.)という英国のことわざもあります。自分から動かなければ天の助けも来ません。他力本願ではダメです。やはり、ここは釜ヶ崎の先達が遺した言葉通り「黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ」の精神で行こうと思いますv。
 
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吉村も安倍と同じ穴のムジナに過ぎない

2020年08月01日 21時50分40秒 | 新型コロナ・アベノマスク
数日前に、職場で商品仕分け作業中に、通りがかった所長から声掛けられました。
 
所長「○○さん(私の本名)、最近腹立つわ。ちょっと聞いてくれる?安倍さん一体どこ行ったのよ?コロナ対策は知事に丸投げで、記者会見も担当大臣任せで。何故表に出て来ないんかな?」
 
私「もう自信喪失したのと違いますか?今まで『安倍一強』と言われていたのも、取り巻きの補佐官たちがマスコミに睨みを効かせて抑えて来たからです。御用新聞の番記者たちに記者会見を仕切らせて、フリーの記者を排除し、当たり障りのない八百長質問で猿芝居を繰り返してきたからです。放送番組にも陰で圧力を加えて、テレビ朝日「報道ステーション」の古賀茂明氏や、NHK「クローズアップ現代」の国谷裕子氏を始め、政府に批判的なコメンテーターやアナウンサーを片っ端から辞職に追い込んで来たからです」
 
「でも、その補佐官の神通力が通用したのも、権威盲従の国民性あればこそ。ところが、コロナウイルスには政府の権威なぞ通用しない。マスコミの様に統制する事も出来ない。安倍自身も苦労知らずのボンボンで、過去には政権投げ出しの前科もある。だから次々とボロが出て来て、国民もようやくその事に気が付き始めたのと違いますか」
 
所長「そうか…○○さんに愚痴聞いてもらってスッキリしたわ」
 
今まで所長とは、仕事中にこんな政治の話なぞした事はありませんでした。ところが今や、その所長すら自分から私に話しかけて来る様になりました。世の中は変わったものです。
 
でも、ちょっと待って下さい。せっかく安倍の化けの皮がはがれても、東京都知事の小池百合子や大阪府知事の吉村洋文に人気が集まってしまっては、今までの政治と何も変わりません。何故なら、小池も吉村も、所詮は安倍と同類の、同じ穴のムジナ(狸が化けたとされる妖怪)に過ぎないのですから。
 
政府は二言目には「PCR検査を拡充する」と言っていますが、実際は新型コロナ感染症を発症しても、「コロナかどうかまだ分からないので、もう少し様子を見よう」と、何だかんだ口実付けて、何日間も自宅待機で放置したり、病院への入院を拒否する事例が、全国各地で横行しています。それで実際に入院前にコロナで命を落とした人も決して少なくありません。何故こんな事になったのか?医療崩壊がもう既に始まっていて、検査や入院させたくても出来ないからです。
 
1997年に保健所法が改正されて、「地域保健法」と名前が変わりました。この改正で、それまで地域に密着して住民の健康を守って来た都道府県の保健所が、「予防接種だけなら格下の保健センターで充分だ」「健康診断も企業にやらせれば良い」という事で、どんどん統廃合されて行ったからです。その結果、今や全国の保健所の数は、当時の半分ほどになってしまいました。
 
全国の保健所数とその管轄別内訳の推移グラフ。1997年(平成8年)の保健所法改悪を機に減少の一途をたどっている。
 
この90年代から2000年代にかけて何があったか?正社員から派遣労働者への置き換えであり、郵政や道路公団の民営化です。今まで国民生活を守る為に行われて来た公務員の仕事が、「民間で出来る事は民間で」「安全よりも利益優先」という事で、どんどん民営化されて行きました。
 
その中で、保健所の業務も「儲からない」という事で、どんどん統廃合されて行きました。今まで食品検査の立ち入り調査や住民の健康診断を積極的に行って来た保健所も、「住民検診や予防接種なら格下の保健センターで十分だ」という口実で、どんどん減らされて行きました。
 
しかし、保健センターなんて保健所の出張所に過ぎません。たかが出張所では、住民検診や予防接種は行えても、感染症対策なんて無理です。そういう流れが、90年代以降、今までずっと続いて来たのです。
 
削減されたのは保健所だけではありません。公立病院の統廃合もどんどん進められて来ました。その結果、新型インフルエンザやSARS(サーズ)、MERS(マーズ)、新型コロナ感染症が広がっても、まともな対策がほとんど打てなくなってしまったのです。
 
この流れを推進したのは全国では自民党です。しかし地方で、その流れに便乗・迎合し、自ら率先して推進したのは「都民ファースト」の小池都知事や「維新の会」の吉村・大阪府知事、松井・大阪市長たちです。
 
井上伸氏のツイートより。維新府政による病床削減で今や大阪府の病床数・保健師数は全国ワースト2位。
 
特に大阪では、1989年には50以上もあった大阪府管轄の保健所が、今や9にまで減らされてしまいました。府管轄から中核市(人口20万以上の市で保健所を独自に設ける事が出来る)に管轄が移った分を含めても18です。その結果、それまであった能勢など山間部の保健所支所は全て廃止されてしまいました。能勢町の住民は、保健所に通うのにも、わざわざ山を越えて池田市まで出て来なければならなくなりました。この池田保健所も廃止の噂が出ています。そうなれば、能勢町の住民は、もう茨木市や豊中市の保健所まで出て来なければならなくなるのです!
 
1989年度、大阪市内に24、府下に28の計52もあった保健所(支所含む)が、2020年の今や、府から中核市管轄に移行した分を含めても18まで減らされた。大阪市内各区にあった保健所も1箇所に統合され、他は全て保健センターに格下げされた。どうりでPCR検査の受診抑制やコロナ患者のたらい回しが頻発する訳だ

何でこんな事になるのか?自民党や維新曰く「保健所はコストばかり掛かって儲からないから」です。では、儲からなければ全部切り捨てるのか?過疎地の住民は全部切り捨てるのか?しかし、ではその過疎地で作ったお米や野菜を食べているのは一体誰か?大都市の住民ではないか?大都市の住民は、自分の都合の良い時だけ過疎地の住民を散々利用しておきながら、コストだけを過疎地に押し付けようとしているのです。そのような不正義が果たして許されて良いのか?
 
何でもかんでも「採算第一」「金儲け第一」で考えていると、こんな考えになるのです。だから、コロナ感染がこれだけぶり返し、もはや春の緊急事態宣言の時よりも感染が広がってしまっているのに、「外出を自粛しろ」と言いながら「GoToトラベルで旅行して金を観光地に落とせ」なんて矛盾した事も平気で言えるのです。「カジノやオリンピックで大儲け」する事しか考えられないのです。
 
そのGoTo、カジノ、オリンピックを推進しているのは誰でしょう?自民党であり、「都民ファースト」や「維新の会」ではありませんか。だから、この三者は、地方では互いに対立するように見えていても、新自由主義(拝金資本主義)の「金の亡者」という点では、所詮は「同じ穴のムジナ」に過ぎないのです。
 
米国やイタリアであれだけコロナ感染が拡大したのは一体何故か?米国でもイタリアでも、金儲け至上主義の政権の下で、公立病院の統廃合が進められたからです。米国のトランプ大統領や、英国のサッチャー元首相、イタリアのベルルスコーニ元首相が、日本では安倍晋三や麻生太郎、小泉純一郎、橋下徹に相当します。いずれも「新自由主義」の「金の亡者」です。
 
特に米国なぞは究極の格差社会です。あの国には日本の社会保険や国民健康保険に相当する制度がありません。国民はバカ高い民間医療保険に加入するしかありません。民間医療保険に加入出来ない貧しい人たちは、盲腸の手術を受けるのにも、日本の百万円に相当するほどの高額の医療費を払わなければなりません。その医療費が払えず盲腸で命を落とす人が大勢います。
 
それに対し、英国やイタリアは、かつては世界でも有数の福祉国家でした。ところが、サッチャーやベルルスコーニは、「福祉制度が人間を怠け者にする」と言って、それらを全部破壊してしまいました。だから、コロナ感染が広がると、たちまち医療崩壊を引き起こしてしまったのです。
 
サッチャーやベルルスコーニ、トランプは、貧しい人たちを怠け者と誹りました。でも、派遣や非正規の低賃金では、どんなに努力しても食いつなぐので精一杯です。オレオレ詐欺でもやらなければ、サッチャーたちを見返してやる事は出来ません。
 
ところが、サッチャーたちはどうか?労働組合を弾圧し、労働法を骨抜きにし、ブラック企業をのさばらせました。ズルして金儲けに走ったのは一体どちらか?私に言わせれば、サッチャーたちこそが「オレオレ詐欺」の主犯ではないか?搾取で築き上げた不労所得の上にあぐらをかくサッチャーたちこそ、究極の「怠け者」ではないか!
 
日本で、このサッチャーやベルルスコーニ、トランプに相当するのが、小泉純一郎や安倍晋三、麻生太郎、石原慎太郎や小池百合子、橋下徹や松井一郎、吉村洋文たちです。このような「金の亡者」を全員、政界から追放しない限り、幾ら安倍晋三が退陣しても、第二、第三の安倍晋三に取って代わられるだけです。コロナ感染が更に広がるだけです。
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