・猛暑 元ホームレス犠牲に 保護受けず自立も扇風機なく(毎日新聞)
東京都内で先月、ようやく仕事を見つけた元ホームレスの男性(48)が、冷房のない部屋で熱中症とみられる症状で亡くなった。今月15日にも、電気代が払えないため、エアコンを使わずに暮らしていたさいたま市の無職男性(76)が熱中症で死亡したばかり。専門家は「生活保護受給者には、十分ではないにせよケースワーカーなどフォローの態勢があるが、何とか自立している低所得者層は猛暑対策の盲点になっている」と指摘している。(中略)
駆け付けた救急隊員が体温を測ると、死後数時間が経過しているにもかかわらず、40度を超えていた。宮本さんは警察から「もうろうとした状態で誰かに助けを求めようとしたのか、携帯電話には亡くなった26日の未明に番号にならない数字を発信した履歴が残っていた」と聞いた。「なぜ、自立への道をまじめに歩んでいた彼が犠牲になったのか」。今でも悔しさがこみ上げるという。
低所得者層が猛暑の犠牲になる背景には、生活保護の受給基準である「最低生活費」未満で暮らす世帯が少なくないことがある。07年の国民生活基礎調査を基に、厚生労働省が推計したところ、生活保護を受けている世帯は108万世帯だが、それ未満の収入で生活している世帯は597万世帯に上った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100819-00000012-maip-soci
・クーラー使えず熱中症で死亡…10年間電気代払えず(スポーツ報知)
記録的猛暑が続く中、さいたま市北区で電気代が支払えないため、クーラーが使用できなかった76歳の無職男性が、熱中症で亡くなった。16日、取材に応じた同居する無職の長男(48)によると、約10年前から電気とガスがストップ。自身も健康問題で仕事に就くことができず、父親の年金だけを頼りに2人で暮らしていたという。(中略)
男性は2か月に1度、約15万7000円の年金を受給していたが、電気代を支払えず、約10年前から電気を使用していなかった。発見時も、長男がすぐに救急車を呼ぼうとしたが、固定電話も携帯電話もないため、公衆電話まで走って119番。死亡時、男性の財布には1000円札が2枚入っていたという。
16日午後、自宅前で取材に応じた長男によると、隣の部屋にいた男性から15日午前に「暑い、暑い。氷を買ってきてくれ」と頼まれたため、近所で水割り用の氷と解熱剤とお茶を買い、男性の頭や首に氷をあてて熱を冷ましたという。「『冷たくて気持ちいいよ』と言っていたんですけど…」(後略)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100816-00000293-sph-soci
「カネの切れ目が命の切れ目」とよく言いますが、それでも今までは、ホームレスや映画「SiCKO」の世界でしかないと思っていました。しかし、よく考えれば、「水際作戦」で生活保護を打ち切られて「おにぎり食べたい」といって死んでいった北九州市の男性も、同じ様な境遇にありました。
その中には、上記新聞記事で取り上げられたよりも、もっと高齢の、戦時中を生き抜いてきた方もおられたかも知れません。若しそうならば、その方にとっては、戦時中にバターン半島やガダルカナル島の戦場で味わった炎熱地獄を、21世紀になってまた味わう事になったのではないか。
これは、ワーキングプアの私にとっても、決して他人事ではあり得ません。何でこんな目に遭わなければならないのか。これは、もはや「熱中症格差、猛暑格差」とも言うべきものである。憲法14条や25条は画餅でしかないのか。前号記事で取り上げたネトウヨの跳梁跋扈を見てもそうだが、ひょっとして、この国は戦時中から一歩も進歩していないのではないか。
東京都内で先月、ようやく仕事を見つけた元ホームレスの男性(48)が、冷房のない部屋で熱中症とみられる症状で亡くなった。今月15日にも、電気代が払えないため、エアコンを使わずに暮らしていたさいたま市の無職男性(76)が熱中症で死亡したばかり。専門家は「生活保護受給者には、十分ではないにせよケースワーカーなどフォローの態勢があるが、何とか自立している低所得者層は猛暑対策の盲点になっている」と指摘している。(中略)
駆け付けた救急隊員が体温を測ると、死後数時間が経過しているにもかかわらず、40度を超えていた。宮本さんは警察から「もうろうとした状態で誰かに助けを求めようとしたのか、携帯電話には亡くなった26日の未明に番号にならない数字を発信した履歴が残っていた」と聞いた。「なぜ、自立への道をまじめに歩んでいた彼が犠牲になったのか」。今でも悔しさがこみ上げるという。
低所得者層が猛暑の犠牲になる背景には、生活保護の受給基準である「最低生活費」未満で暮らす世帯が少なくないことがある。07年の国民生活基礎調査を基に、厚生労働省が推計したところ、生活保護を受けている世帯は108万世帯だが、それ未満の収入で生活している世帯は597万世帯に上った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100819-00000012-maip-soci
・クーラー使えず熱中症で死亡…10年間電気代払えず(スポーツ報知)
記録的猛暑が続く中、さいたま市北区で電気代が支払えないため、クーラーが使用できなかった76歳の無職男性が、熱中症で亡くなった。16日、取材に応じた同居する無職の長男(48)によると、約10年前から電気とガスがストップ。自身も健康問題で仕事に就くことができず、父親の年金だけを頼りに2人で暮らしていたという。(中略)
男性は2か月に1度、約15万7000円の年金を受給していたが、電気代を支払えず、約10年前から電気を使用していなかった。発見時も、長男がすぐに救急車を呼ぼうとしたが、固定電話も携帯電話もないため、公衆電話まで走って119番。死亡時、男性の財布には1000円札が2枚入っていたという。
16日午後、自宅前で取材に応じた長男によると、隣の部屋にいた男性から15日午前に「暑い、暑い。氷を買ってきてくれ」と頼まれたため、近所で水割り用の氷と解熱剤とお茶を買い、男性の頭や首に氷をあてて熱を冷ましたという。「『冷たくて気持ちいいよ』と言っていたんですけど…」(後略)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100816-00000293-sph-soci
「カネの切れ目が命の切れ目」とよく言いますが、それでも今までは、ホームレスや映画「SiCKO」の世界でしかないと思っていました。しかし、よく考えれば、「水際作戦」で生活保護を打ち切られて「おにぎり食べたい」といって死んでいった北九州市の男性も、同じ様な境遇にありました。
その中には、上記新聞記事で取り上げられたよりも、もっと高齢の、戦時中を生き抜いてきた方もおられたかも知れません。若しそうならば、その方にとっては、戦時中にバターン半島やガダルカナル島の戦場で味わった炎熱地獄を、21世紀になってまた味わう事になったのではないか。
これは、ワーキングプアの私にとっても、決して他人事ではあり得ません。何でこんな目に遭わなければならないのか。これは、もはや「熱中症格差、猛暑格差」とも言うべきものである。憲法14条や25条は画餅でしかないのか。前号記事で取り上げたネトウヨの跳梁跋扈を見てもそうだが、ひょっとして、この国は戦時中から一歩も進歩していないのではないか。
これでは、安否を確認できないことも発生する。