アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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期日前投票でダブル太郎に入れて来ました。

2019年07月15日 00時29分24秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
  
 
来週日曜の投票日はあいにく仕事なので、一週間前の今日、さっそく参院選の期日前投票に行って来ました。選挙区は共産党の辰巳コータロー(孝太郎)、比例区は「れいわ新選組」の山本太郎に入れました。2人合わせて「ダブル太郎」ですw。
 
それにしても、今まで比例区はずっと共産党に投票して来た私が、他党、それも結成間もない「れいわ新選組」に入れるようになるとは、最初は想像もつきませんでした。山本太郎なんて脱原発だけが取り柄のパフォーマーとしか思っていなかったし、「れいわ新選組」も、元号の令和に幕末の体制派テロ集団の新撰組を新党名に掲げた事に対して、何やら胡散臭い感じが否めなかったからです。
 
同党が短期間に2億円以上もの個人献金を集めた事についても、不審に思っていました。常識ではあり得ない個人献金額に、野党分断の「トロイの木馬」支援の為に安倍官邸から機密費が流れているのではないかと、猜疑の目を向けていました。
 
しかし、「れいわ」のHPを観て、その考えを改めました。政治家なら誰しも自分の当選を最優先するのに、山本は逆に2名の身体障がい者の方を比例の特定枠に入れて、自分は比例3位候補として黒子に徹する「背水の陣」を敷きました。その事で、「自分は障がい者の事はよく分からない」と正直に言った上で、それでも障がい者を切り捨てずに、特定枠を障がい者候補に譲り、自分は黒子に徹する姿勢に、政治家としての謙虚さと真剣さを感じました。
 
そして、全国遊説で大阪に来て、何と共産党の辰巳コータローと立憲民主党の亀石倫子(のりこ)の両方を応援する演説をしました。自分の選挙だけでも精一杯なのに。それでなくとも、大阪は維新が強く、せっかく選挙区定数が3から4に増えても、維新が2議席をうかがう勢いで、残りも自公でほぼ決まる中で、「4議席もあるのに野党が2議席ぐらい取れずにどうする?」と檄を飛ばす姿勢に、非常に感銘を受けました。
 
参院大阪選挙区の候補者掲示板ポスター。届出順に②太田房江(自民)、③東とおる(維新)、④あだちみきよ(オリーブの木)、⑤かめいし倫子(立憲民主)、⑥にしゃんた(国民民主)、⑦杉ひさたけ(公明)、⑧梅村みずほ(維新)⑩数森けいご(幸福実現党)、⑪たつみコータロー(共産)⑫佐々木一郎(労働者党)。このうち4名だけが当選する。
 
 
山本太郎の掲げる公約も、非常に分かりやすいです。単なる格差是正の一般論だけに留まらずに、「時給1500円以上の最賃実現」「安価な公営住宅の拡充」「消費税は単なる凍結や減税だけでなく廃止を目指す」「奨学金返済チャラ」「自殺者を一人も生まない世の中にする」等、主張が非常にシンプルで分かりやすい。だからこそ、従来の野党支持者だけでなく、無党派層や、今までなら選挙を棄権していたような人からもカンパを募る事が出来たのです。
 
野党共闘の公約は、大同小異を求める余り、どうしても総花的にならざるを得ません。だから本音では消費税は廃止しか無いと思っていても、公約では凍結や減税に止まらざるを得ないのでしょう。しかし、それでは庶民は救われません。幾ら消費税の税率が上がっても社会福祉には回らず、法人税や所得税の減税にすり替えられてしまうだけなのですから。消費税10%と簡単に言うが、1万円買い物する度に千円も取られるのだぞ。大金持ちにとっては千円なぞハシタ金に過ぎないだろうが、貧乏人にとっては死活問題だ。そんな不公平な消費税なぞ廃止する以外にないだろう。
 
しかし山本太郎は、そんな「総花的=優等生的」な戦い方はしません。あくまでも捨て身の覚悟で、とことん戦います。だから、入管法改正案が国会で強行採決された時も、彼だけたった一人、牛歩で抵抗しました。外国人技能実習生が最賃以下の違法な低賃金で酷使されている現状を野放しにしたまま、外国人労働者の受け入れ枠だけ拡大しても、奴隷労働の拡散にしかならない。しかし、野党議員全員が牛歩で抵抗すれば、マスコミも取り上げざるを得なくなる。マスコミの取り上げ方によっては廃案に出来るかも知れないのに、何故、野党はおとなしく採決を受け入れてしまったのか?
 
ずっと負け戦が続くと、人間どうしても守勢に転じてしまいます。仲間を蹴落としても自分だけ生き残ろうとします。ところが山本は、「そんな敗北主義ではいけない。自分も仲間も共に勝てる戦いをしなくてはならない。だから私は辰巳さんと亀石さんの両方を応援するのだ」と喝を入れたのです。
 
それこそが真の野党共闘ではないか。それでこそ真の政治家ではないかと思います。自分の事しか考えられない政治家が多い中で、ここまで相手の立場になって考えられる政治家はそういません。だから、今回は何としても山本太郎を当選させなければならないと思い、敢えて共産党ではなく山本太郎に比例票を入れました。
 
今のままでは「れいわ」は1議席確保するのが精一杯です。これでは山本太郎は落選してしまいます。本当は「れいわ」も含め、野党共闘の候補は全員通って欲しい所ですが、最低でも特定比例枠の障がい者候補と山本太郎には通って欲しいと思います。
 
その上で一つ残念な事があります。東京選挙区に「れいわ」からは沖縄創価学会幹部の方が出ます。野原善正(よしまさ)という方です。「幾ら沖縄県民が辺野古移設(実態は新基地建設)に反対しても、その声が全国に広まらない。それではいけない。東京都民も辺野古の問題を自分の事として捉えて欲しい。とりわけ創価学会の人には、かつて「平和・福祉の党」と言われた公明党が、今や安保法制や年金削減にも賛成し、自民党の悪政に歯止めをかけるどころか、むしろ推進の旗振り役になってしまっている現状についても、これで本当に良いのか考え直して欲しい」という思いで立候補されたと聞いています。
 
その想いは非常に立派だと思います。しかし残念ながら、そこまで考える東京都民はまだまだ少数です。あくまでも当選を狙うなら、寧ろ野原さんよりも、北朝鮮拉致被害者家族会の事務局長だった蓮池透を東京から出馬させた方が良かったのではないでしょうか。失礼ながら、野原さんよりも蓮池氏の方がネームバリューがあるし、辺野古の事には無関心な東京都民も、北朝鮮から飛んでくるロケットには敏感に反応します。だったら、蓮池氏に、安倍政権による北朝鮮・拉致パフォーマンスのデタラメを追及してもらった方が、冷戦思考の洗脳から都民の目を覚まさせ、辺野古の問題も我が事のように考えられるようになると思います。
 
どうせ「背水の陣」を敷くなら、そこまで割り切るべきでは無かったか。そこまでやってこそ初めて、比例票も1議席から3議席に伸び、山本太郎当選の目も出てくると思います。敗北主義や保身に走ってはいけませんが、その一方で、選挙である以上は、やはり勝てなくては意味がありません。華々しく散るだけでは、かつての玉砕と同じです。

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