アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

2月11日は風呂の日で、建国記念の日に非ず。

2022年02月12日 08時54分00秒 | 戦争・改憲よりも平和・人権

昨日の2月11日(金)は「建国記念の日」で祝日でした。しかし、非正規雇用でエッセンシャルワーカー(物流センター勤務)の私にとっては、祝日も平日も関係ありません。私が休めるのは毎月組まれる勤務シフトに基づいた週2日の公休日だけです。私の場合は毎週日・水曜日が公休日で、金曜日の「建国記念の日」も普段通り出勤しました。

普段と変わらないのは私だけではありません。この日は休日であるはずの大半のサラリーマン社員の方も、事情は私と余り変わらないのではないでしょうか。買い物にスーパーに出かけても、バレンタイン商戦が終わったら、次はひな祭り商戦の準備に大わらわで、店内に「建国記念の日」を祝う雰囲気は微塵も感じられません。テレビを見ても北京オリンピックの中継番組ばかりで、そんなものに興味のない私は全然観る気がしません。

「建国記念の日」は、昔は「紀元節」という祝日でした。今から2682年前の紀元前660年に、初代の神武天皇が、高天原(たかまがはら)から始めた東征(日本征服の旅)を終え、奈良県の橿原神宮で即位したとされる日です。当時、学校ではこの日に全校生徒が講堂に集められ、校長の奉読する教育勅語を黙って聞かなければなりませんでした。奉読の間はずっと頭を垂れていなければならず、鼻をすする事も出来ませんでした。奉読が終わった途端に、あちこちから一斉に、生徒の鼻をすする音が聞こえて来たそうです。

今から2682年前は、日本は縄文時代でした。橿原神宮どころか町も何も無かったはずです。邪馬台国の卑弥呼が活躍したのも紀元後3世紀頃とされ、その邪馬台国もどこにあったのか、いまだに分かりません。大和(今の奈良県)か筑紫(今の福岡県)にあったとされる説が有力ですが、大阪府岸和田市の山直(やまだい)中町にあったとされる俗説もあり、いまだに解明されていません。それより更に8世紀も遡った紀元前660年に、橿原神宮なんてあるはずないでしょうがw。それなら、幕府が朝廷に政権を返した大政奉還(1867年、慶応3年)の10月14日(太陽暦では11月9日)を「建国記念の日」にした方が、まだしも筋が通る。

では目を世界に転ずればどうでしょうか?紀元前660年頃に世界では一体何が起こっていたのか?まず中国では春秋戦国時代で、各地で諸王国が互いに争っていました。中東ではメソポタミアの地にアッシリア帝国が興り、イスラエルやエジプトを征服しますが、後に新バビロニアに滅ぼされてしまいます。古代ギリシャでも都市国家のポリスが互いに争っていました。古代ローマ帝国はまだ影も形もありません。何せキリストが生まれるより660年も前ですからw。その頃、日本はまだ旧石器時代で、先住民がマンモスを追いかけまわしていたのでしょう。日本よりも歴史の古い国はいくらでもあるのです。

そんな2月11日は私にとっては風呂の日でした。スパスミノエからLINEで、祝日は770円の入浴料がクーポン割引で500円になると知らせが来ました。「いい風呂」の語呂合わせで、毎月11日と26日にこのようなサービスがあるようです。普段ワンルームのユニットバスで足も伸ばせないので、早速利用する事にしました。

しかし、案の定、大混雑。周辺の銭湯が全て潰れて、もはや銭湯と言えばここしかない上に、3月から料金改定で入浴料が更に50円値上げされるので、利用者が全てスパスミノエに殺到するのです。ここはサウナもあり、休憩室には漫画も結構揃っているので、私は今まで重宝していましたが、そんな三密状態では、いつコロナに感染するか分かりません。その日は露天風呂だけを堪能し、体を洗った後は、早めに退出する事にしました。

このどこに「紀元節奉祝」の雰囲気があるでしょうか?今は庶民はコロナで大変なのです。「紀元節を祝う」どころではないのです。そもそも、高天原に向かう宮崎県の高千穂鉄道の災害復旧もろくにせず、廃線にしてしまって荒れるにまかせたままで、奉祝もくそもないでしょうが。何でそんな2600年前の、存在したかどうかも分からない伝説上の人物を「建国の英雄」として祭らなければならないのか?そんなに「建国記念の日」を祝いたいのであれば、今の憲法記念日の5月3日にするのが筋でしょう。今の平和主義、民主主義の国是になったのも、この日からなのですから。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「医療緊急事態宣言」する前... | トップ | 座敷童の出るホテルで競馬予想w »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

戦争・改憲よりも平和・人権」カテゴリの最新記事