アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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順法闘争を社畜・奴隷根性一掃の突破口に

2010年12月26日 23時22分55秒 | 職場人権レポートVol.1
    

 なかなか次の記事を書きあぐねているうちに、いよいよ今年も押し詰まって来ました。このままでは何も更新できないまま大晦日を迎える事にもなりかねないので、とりあえず今回は、団交以後の近況について、簡単に報告しておきます。

 まず私の副業バイト探しの件ですが、派遣会社への登録のみに止めました。来年1月20日までの出勤シフトも決まり、働こうと思えば直ぐに働けなくもなかったのですが、年末年始は本業のほうも忙しくて、とても副業にまで手を伸ばす気にはなれませんでした。身体を壊したら元も子もないし。
 月収は16万円ぐらいまでダウンしますが、今までの蓄えも少しはあるので、それで何とかやり繰りします。正月明けから3月ぐらいまでは暇になるので、副業はその時にまだ探せば良いでしょう。

 そういう形で、順法闘争に突入せざるを得なくなりましたが、法の上に胡坐をかいて「違法でさえなければ、どんな働かせ方をしても構わない」という態度に会社が出てきている以上は、こちらも法を盾に順法闘争で自己防衛せざるを得ません。残業カットによる減収さえなければ少なくとも収支トントンには持っていけるので、割り切って今まで通り残業すれば良いのでしょうが、その事で今までの会社の非まで容認してしまうのは癪に障るので、意地でも定時退勤を貫き通すつもりです。
 勿論、私一人が残業を拒否した所で、会社にとっては痛くも痒くもないでしょう。それどころか、他のメンバーにしわ寄せが行く分、私が職場から浮きかねない懸念すらあります。実はこの間、それでずっと悩んできました。

 その一方で、この間、職場新聞で自分の立場を明らかにしてきた事もあって、逆に「奴隷労働への怒り」を見せつける形になっています。それを維持する為にも、今の順法闘争は出来る限り続けようと思っています。
 その唯一の例外として、30日の大晦日商戦対応日だけは、私もみんなと同じ様に残業しようと今は思っていますが、これもその後の会社の態度如何によっては、どう変わるかは分かりません。

 次に、地域労組の争議交流会議というのが21日にありました。その件についても簡単に報告しておきます。この会議は、組合が現在取り組んでいる争議について、今後の対策を練ったり当事者同士の交流を図る為に、毎月定例で開かれているものです。とは言っても、個人加盟の小さな組合なので、実際は数人が集まっての近況報告という感じで、1時間ほどで終わりました。
 大抵が平日夕方からの開催なので、今まではなかなか参加出来ませんでしたが、今回は遅刻しながらも何とか参加する事が出来ました。

 私が何故この会議に参加する気になったかと言うと、例のPC積み替え問題に関する団交の進め方について、労組についても少し言いたい事があったからです。
 今回の団交については、労働強化に一定歯止めをかける事が出来た点では、確かに勝利です。しかし、その一方で、会社側に言いたい放題言わせてしまったという点では、非常に不満の残るものでした。確かに、会社側の出方を読めずに、その場で的確に反論出来なかった私も未熟でした。しかし労組も、もっと動員をかけてさえくれれば、あんな矛盾だらけの会社側の言い分なぞ簡単に蹴散らせたのにと、悔やまれてなりません。それが組合側の参加者が私以外には委員長1名だけとは、余りにも人数が少なすぎやしないか、という思いも同時にあったからです。

 でも、労組の実情を知るに及び、それはなかなか難しい問題だという事も分かりました。未組織労働者による個人加盟の組合で、交渉日程も直前になってようやく決まる事が多い為に、動員要請も交渉前夜でのメール連絡に頼る中では、なかなか人も集まらないのだとか。それでも、賃金未払いにオーナー資産の差し押さえで対抗したりもしているのですから、小さい割にはよく頑張っているのではないかと思います。
 もっとみんなが組合や団交に加わり、職場から「社畜」「奴隷根性」を払拭できれば、もっと職場は良くなるでしょうが。これは、同じ様な他の多くの日本のワーキングプア職場にも言えるのではないでしょうか。それが、引いては日本の右傾化・新自由主義化に対する歯止めにもなるのでは。

 何故ここで話を右傾化云々にまで広げるかというと、それが今の職場状況を生み出した元凶だと思うからです。財界・大企業は、経済のグローバル競争に打ち勝つ為に、80年代以降、労組・市民運動・左翼の力を殺ぐ事に力を注いできました。その為に、右翼的労戦再編(御用組合育成)や公企業の民営化、小選挙区制導入や教育の反動化などを相次いで仕掛け、運動の弱小化を図ってきました。そうして、長い時間をかけて、国民に「社会変革への諦め」や「社畜・奴隷根性」を植えつけてきたのです。勿論、左翼の側にも、組織内部の問題や、時代の変化に的確に対応し得ない弱さがあったのは事実です(例えば北朝鮮問題など)。でも、それだけが労組・市民運動・左翼退潮の原因ではないと思います。それを受け入れてきた国民の側の問題もある筈です。
 それら総体に対するアンチテーゼとして、「社畜・奴隷でない生き方」をバイト仲間に指し示す意味でも、この順法闘争は当分続けなければならないと思っています。
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