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維新クリニック潜入記

2022年04月06日 08時57分42秒 | 都構想・IRカジノ反対!
 
大阪市住之江区の「ただクリニック」が、個人経営の民間クリニックでありながら、大病院並みに大量のコロナワクチン供給を受けているという事で、週刊誌に取り上げられています。それが下記の記事です。
 
 
当該記事によると、コロナワクチン接種を行う医療機関には大きく分けて「基本型」と「サテライト型」の2種類があります。基本型は主に大病院、サテライト型は個人の開業医です。その中で、「ただクリニック」はどう見ても後者に過ぎないのに、今まで約2万回ものワクチン接種を行って来ました。この数字は他の基本型クリニックと比べても、飛び抜けて多い数字です。(他はせいぜい9千回)
 
何故そんな事が出来るのか?それは、「ただクリニック」の院長が熱心な「維新の会」の支持者で、今まで何度も「維新の会」に政治献金をして来たからだと言われています。「ただクリニック」が、近くの商業施設「オスカードリーム」で大規模接種会場を押さえる事が出来たのも、「オスカードリーム」を経営する不動産会社「キンキエステート」の社長も熱心な「維新の会」の支持者だからと言われています。
 
ワクチンを1回接種するごとに、国から2~5千円の補助金が下ります。「ただクリニック」の接種回数は約2万回ですから、合計1億円もの補助金を手にする事が出来るのです。まさに「濡れ手で粟」です。公平に選ばれるべきワクチン接種医療機関の選定が、維新への政治献金によって歪められている…というのが、この記事の大まかな内容です。
 
「ただクリニック」は私の住むマンションのすぐ近くにあります。診療科目は内科・胃腸科・整形外科・肛門科の4つです。そして2階には「みやたけ泌尿器科」という別のクリニックが入居しています。この2階のクリニックも含めると、生活習慣病を抱える中高年とリハビリ通院の高齢者という、もっとも「おいしい顧客」をカバー出来ます。
 
私は数十年来、腰痛に悩まされて来ました。最近は保険の審査が厳しくなり、整骨院では骨折・脱臼以外の治療は健康保険では賄えなくなりました。その為、今も実家近くの鍼灸院に2週間ごとに通っています。そこは完全予約制で、1回通うごとに1時間半みっちり治療してくれます。しかし、実費診療で1回に付き6千円かかるので、これ以上治療回数を増やす訳にはいきません。そこで、繋ぎにこの「ただクリニック」も通う事にしました。整形外科で受診するので健康保険も使えますから。
 
私が訪れたのは先週金曜日の夕方で、待合室は非常に混み合っていました。初診なので問診票にまず病状を記入します。「慢性腰痛の治療に伺った。腰痛は20年来の持病。ずっと生協やスーパーの物流センターで冷蔵商品の仕分け・搬送業務に従事。その結果、腰・肩・首を痛める。幼い頃にプールサイドで転倒し左首を痛めた為に、腰や肩の痛みもどちらかと言うと左半身がよりキツい」と書きました。
 
私の順番が来て、問診の後、レントゲンを何枚も撮影してもらいました。領収書には腰と首を4枚ずつ撮影とあります。撮影に携わった臨床検査技師の対応は非常に事務的でした。それから再び診察室に戻り、レントゲン撮影の結果を聞きました。「加齢による骨棘(こつきょく)が多く見られるが、今の所はまだ特に心配はいらない」と言う事でした。骨棘とは、骨がすり減ってトゲのようになった部分です。骨棘が神経に当たって痛みを発するのです。
 
ただ、整形外科は鍼灸院や整骨院とは違い、あくまでもレントゲンでしか診断してくれません。レントゲン画像で診断できるのは骨の異常だけです。硬結(筋肉のこわばり具合)については、レントゲンでは分かりません。私の場合は、骨自体には異常がなく(骨棘はあくまで加齢によるもの)、筋肉のこわばりを緩和してほしいのに。でも所詮「繋ぎの治療」なので、まあ好としましょう。
 
その後、リハビリ室で、赤外線治療と電気マッサージを受けました。赤外線治療は椅子に座って後ろから赤外線を10分間照射。電気マッサージはベッドにうつ伏せになって電気パッドで10分間の電気刺激。対応してくれた男性医師は、先程のレントゲン技師とは違い、非常に親切でした。お陰で、終わった後はすごく体が楽になりました。
 
ところが、支払い時に治療費の明細を見てビックリ。何と4千円余も請求されました。幾ら初診料やレントゲン撮影費がかさむと言っても、4千円はちと高過ぎでは?以前、実家近くの整形外科で診てもらった時は、これほどかからなかったように思います。しかし、これも後日、前述の鍼灸医さんに聞いたら「そんなものだ」と。骨の状態をきちんと診るには、前後左右からレントゲンを撮らなければならないので、最低でも1か所に付き4枚は撮影しなければならないのだそうです。
 
このクリニックの事を、週刊誌は「濡れ手に粟」と書き立てています。確かに、公平性と言う点では問題です。しかし、患者サイドからすれば、むしろ「ワクチン接種の機会を増やしてくれて有難い」という事にしかならないと思います。「お友達優遇」と言えば、安倍政権の時の森友・加計学園の例が有名ですが、これは実害が誰の目にも明らかでした。幼稚園児に軍歌を歌わせ教育勅語を丸暗記させるような偏った教育を行う学校法人の小学校新設や、分数・少数の計算も出来ないような低学力の学生を集めたFラン大学の獣医学部新設を認可しようとしたのですから。
 
それに引き換え、「ただクリニック」の場合は、クリニック自体は「ごく普通の医者」なのですから、何の問題もありません。別に西成あいりん地区の一部の医者みたいに、生活保護の患者を「検査漬け、薬漬け」で食い物にしている訳ではありません。「一クリニックに大病院並みのワクチン接種が出来るのか?」という点についても、ワクチン接種自体は、研修さえ受ければ看護師でも十分できる仕事なのですから。だから、住之江区の広報にもオスカードリームでのワクチン大規模接種の案内が堂々と掲載されています。
 
病院の周囲だけでなく街中至る所、維新のポスターだらけ。それも、おなじみの吉村知事や松井市長だけでなく、国会議員から市会議員まで色んな議員のポスターが。まるでコンビニのドミナント(集中出店)戦略さながらに。その脇に、公明党・自民党(柳本あきら)・立憲民主党(はぎはら仁)などのポスターが申し訳程度に。もう「維新にあらずんば人にあらず」みたいな感じで。いくら維新が躍起になって否定しても、これでは「昔のナチス・ドイツと同じだ」と言われても仕方ないと思います。
 
 
ただ、維新の参院議員や地方議員が、ワクチン接種の仕事をボランティアで手伝い、その様子を、まるでピクニックに行くような感じで、嬉々として動画に載せるのは、「ちょっと違うんじゃないか?」と思いますね。今も大阪では医療崩壊の状態が続いています。コロナの死者数は東京を抜いてダントツの全国1位です。(昨年12/17~今年4/3日の死者数、東京1019人に対し大阪1651人)
 
これまでも、コロナにかかっても入院できずに「自宅療養」という名の「見殺し」で命を落とした人が大勢出ました。それを自覚していたら、とてもこんな「ピクニック気分」で動画を載せる事なぞ出来ないはずです。その辺が、今も心の中に引っかかっています。「ワクチン接種の機会を増やしてくれて有難う」だけで本当に良いのだろうか?。。。と。
 
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