希望ってさ、口にしたとたん無くなるんだよね

希望ってさ、口にしたとたん無くなるんだよね。

春の中学校に入学した娘が小さなときに乗せて走ってたオンボロの自転車の
鍵が無くなってどれくらいたつだろう。
今でも機嫌よく走る自転車に乗っていろんなところに行くのだけれど鍵をかける
必要に無い自転車はとても自由で快適だ。
誰も乗って行かないんだね、と妻がポツリと言った。
当たり前じゃんこの自転車には魔法がかかってるんだから、って私。

真実というのは、われわれは人生についてほとんど何も知らないということであり、何がいい知らせで
何が悪い知らせなのかもまったくわかっていないということなのだ。

カート・ヴォガネットの熱心な読者では無いけれど、アメリカにもこんな人がいるんだなあと感心する。
朱に交わらないっていうのは偉大な才能だ。
伝えたいことを伝えるためにはユーモアが必要だってことを教えてくれた。
そしてそのユーモアを理解するためには教養をつけなくちゃならないってことも。
わかりやすい答えを書いてある本や映画ばかり見ていると考える能力が無くなってします。
生きていくに世界がわかりやすい答えを用意してくれているのならそれでいいなだけれど。

毎日たくさんのコーヒーを焙煎して、いったい誰がこんなにコーヒーを買ってくれてるんだろうね
と言いながら妻と梱包している。
先日千歳空港で見たチョコレート工場のロボットたちの生産能力を見て妻とふたり顔を見合わせて笑った。
たくさんっていうのはこういうことをいうんだな。
きっとグリコやロッテの工場に行けば私たちの見たことのない、たくさんが存在するのだろう。
そろそろ、子どもたちが帰ってくる時間だ。