ミネルバとアークエンジェルの出航をそれぞれ描くことで、2つの世界(主張)を描いていこうとしている、DESTINYの構成ってあまりに凄くないか?と思った第15話。
いやなんかもう想像するだけでかなり熱いんですが、ミネルバサイドで描く世界とアークエンジェルサイドで描く世界はどちらも正しいと思う方向性に進むんだけど、今はその方向性が逆に進むんじゃないか、そしてそれが物語り中盤あたりで激突し、それ以降融合していくんじゃないかとか考えてしまったんですが、ミネルバとアークエンジェルを両方出すということはそういうことだと理解したい。
こういう対比構造大好き。つか、こういう対比構造でテーマ性を浮かび上がらせる手法、個人的に超ツボです。
これでほんとに第1クール終了って感じです。
■まずはアークエンジェルサイドから
恐らくアークエンジェルサイドは前作SEEDからの流れをそのまま引き継ぐと思うんですが、彼ら自身としても遣り残したことがある、むしろ何も変えられなかったという後悔の想いの方が強いのかもしれないですね。
キラの回想にたびたびクルーゼが出てくるのはやはり前作の勝者はクルーゼで結局自分達は世界を止めることができなかったことを象徴していて、今度こそはという想いが今回のキラの台詞からも伺えました。
この感想でもずっと思ってるんですが、前回は憎しみの連鎖を断ち切るために仲間が各方面から集結してくるところが最大の見せ場だったわけですが、結局3隻しか集まらなかったんですね。
今回はそれをより大きな流れに持っていく、それがアークエンジェルサイドで描かれることなんじゃないですかね。あくまで戦うこと以外で道を開こうとするように。
■さらにアークエンジェルサイドの中でも細かい描写が光る
前回オーブ護衛艦隊がアークエンジェルを世界の希望と考えたように、アークエンジェルのメンバーもカガリに期待しているということが伺えました。
#国家元首という重圧の中で見えなくなっていたカガリに「馬鹿なこと」とさらっと言ってなだめるキラがかなり良かった・・・。
このとき、カガリは退路が無くなって腹を決めるしかなくなったわけですね。
そしてその直後の描写がまた秀逸。
「僕達は今度こそ正しい答えを見つけなきゃなんないんだきっと、逃げないでね」
そしてアップになるラクス。
これで絶対にあると確信しました。今は迷えるラクスが再び起ち上がる決意をするイベントが必ず来る。うおお、予想するだけで激燃えです。
第13話の感想でも触れましたがキラに「鍵」を渡すことを躊躇したシーンからも、前作で結局「力を使ってしまったこと」を彼女は後悔しているんですね。戦争を止めることができなかったという想いとともに。
そしてまた今、再び「力を使う」かもしれない状況において、自分が本当になすべきことは何かを見出せないまま迷うラクス。
めちゃめちゃ熱い。やはりストーリー展開上はカガリそしてラクスを中心に回るに違いない。
腹を決めた(決めざるを得なかった)カガリとまだ迷いの中にいるラクス、こういう対比も見逃せませんね。
■ではミネルバサイドは
前作でアークエンジェルのメインクルーが軍人ではなく、戦うことの覚悟がないまま戦渦に巻き込まれたんですが、ミネルバクルーは全員軍人なんで既にスタンスからして前作を踏襲するアークエンジェルとは位置づけが異なりますね。
一番端的に表現されたと個人的に思っているところは、第13話でシンが種割れバーサーカー化して殲滅させて戻ってきたときの表現と前作でキラがニコルを殺して戻ってきたときの描かれ方ですね。これ全く表現が逆でしたよね。
たぶん「今の」ミネルバは議長の正義を投影された存在だと思っていて、武力がなければ守れるものも守れない、つまり守るためには力が必要であるという表現の象徴になっていると思っています。
それを視聴者視点で体現しているのがシンで、妹が死んだのは守る力が(国にそして自分に)なかったからだと思っていて、それが議長の想いとシンクロしているんでしょうね(この辺は第1話感想から僕の感想は変わらないですね)。
この2つの主張(アークエンジェルとミネルバ)は視聴者としてもどっちが正しいとかなかなか答えきれない難しいポイントですよね。
どちらも正しいかもしれないし、どちらも違うのかもしれない。
この辺のテーマのぶつかり合いがDESTINYをみていくうえでの最重要ポイントになると思いますし、制作者サイドもそこを1年かけて視聴者に問うてくるんじゃないかな。
個人的にはこのテーマのぶつかり合いは最終的にデュランダル議長と、そのデュランダル議長と最初に会ったときに為政者としての格の違いを見せ付けられたカガリのぶつかり合いになってくると面白いと思っています。
しかし、ほんと2つの艦にテーマを乗せて出航させるこの構成、素晴らしいと思います。
■ミネルバ内でみるもう一つの対比(とアスランの女難の相)
アスラン、完全に女難の相が出てますね(笑)。
第2クールOP・EDともルナマリアとメイリンが立ち位置反対になっているんで気になってましたが、それがアスランの取り合いをきっかけに勃発するのか?と思わせるところがツボでした。
まず買い物のシーンでルナマリアは化粧品興味なし、メイリンは大量買い物、このへんパイロットとオペレーターという職業柄も反映されているのかな。
そしてアスランに強引に仕掛けていくルナマリアに対し、アスランのプロフィールを調べるメイリン。
この姉妹見てるだけで飽きそうにありません(笑)。
そのうちメイリンから「お姉ちゃんはいつもそう」とか言って姉妹喧嘩が始まりそうです(楽しみ)。
しかし、アスランもてもてです。うらやまし(略)。
と、ここまではミネルバとアークエンジェルというテーマについて見てきましたが、ちょびっと世界観についてもみてみたいと思います。
■ユーラシア離反
>ユーラシアあたりが離反してもアリ
っしゃあ!この展開既に第2話の感想で既に妄想済み!下手な妄想数打ちゃあたるってもんですよ。
議長がミネルバを向かわせる理由は、地球連合(ブルコス)を一枚岩でなくすることにあると思うんですが、内憂外患状態を作ってプラントだけに戦力を集中させないようにするっていうのも狙いなんでしょうね。
僕の妄想が正しければ、今作ではこういう動きが各所で見られると思っていて、それがブルコスへの反発だったり、もう戦争はうんざりだという想いにつながって、そのうちのいくつかがアークエンジェルに流れてくると踏んでいるんですが、またそういう勢力を巻き込んで大きな流れを作ることが今作のテーマのひとつかなとも思っています。
またジブラルタルの攻防はかなり苛烈になることが予想されるんで、その中でシンたちが何を想い、どう変わっていくのか非常に興味が尽きないポイントです。
前作では主人公たちの「迷い」を表現した第2クールだっただけに、今自分達が考える正義に疑問を抱く、そういう展開を期待しています。
あとは、
■カガリの結婚の報に動揺しまくるアスランがツボ。
取り乱し方がすげー微笑ましいです。
■ルナマリアがコクピット付近にいるとき
整備員になって下から見上げたいです。
■ステラ
もう何も言うことがないほど最高です。
「うん」しか言ってないけどそれが、それがツボ過ぎなんです。
#最近メイリンに傾倒してましたが素直に反省しました。
#でもメイリンも好きです(えー)。
■アーサー
絶対艦長のこと好きです。
そんなアーサーが艦長と議長のことを知ったらどんなリアクションしてくれんでしょうか。
そんなアーサーがほんとに好きです。
■ドム?
ザフトの新型はドムっぽかった。
#と書きましたがコメント欄を見るにギャンの方が近いですね。同じツィマッド社製ってことで勘弁して。
ちなみに西川さんのグフ・イグナイテッドは呼びづらいのでグフナイテッドじゃ駄目ですか?
■シンとステラ
スエズでミネルバとファントム・ペインが再激突しそうですが、シンとステラも敵同士と気付かずに再会?とかして欲しいですね。
それもポケットの中の戦争のクリスとバーニーのように。
しかしガンダムSEED DESTINYほんと面白いです。
エンディングも入り方がちょっと違ってて良かったですねぇ。
#あんなに一緒だったのには7パターンくらいあったらしい。
アスランがもしプラントへ渡るのがもう少し遅かったらとか、もしすぐに戻っていたらとかこういう運命的なすれ違いも面白さの一つですよね。
さて、今週は皆さんどうだったでしょうか、コメント、トラックバックお待ちしております。
いやなんかもう想像するだけでかなり熱いんですが、ミネルバサイドで描く世界とアークエンジェルサイドで描く世界はどちらも正しいと思う方向性に進むんだけど、今はその方向性が逆に進むんじゃないか、そしてそれが物語り中盤あたりで激突し、それ以降融合していくんじゃないかとか考えてしまったんですが、ミネルバとアークエンジェルを両方出すということはそういうことだと理解したい。
こういう対比構造大好き。つか、こういう対比構造でテーマ性を浮かび上がらせる手法、個人的に超ツボです。
これでほんとに第1クール終了って感じです。
■まずはアークエンジェルサイドから
恐らくアークエンジェルサイドは前作SEEDからの流れをそのまま引き継ぐと思うんですが、彼ら自身としても遣り残したことがある、むしろ何も変えられなかったという後悔の想いの方が強いのかもしれないですね。
キラの回想にたびたびクルーゼが出てくるのはやはり前作の勝者はクルーゼで結局自分達は世界を止めることができなかったことを象徴していて、今度こそはという想いが今回のキラの台詞からも伺えました。
この感想でもずっと思ってるんですが、前回は憎しみの連鎖を断ち切るために仲間が各方面から集結してくるところが最大の見せ場だったわけですが、結局3隻しか集まらなかったんですね。
今回はそれをより大きな流れに持っていく、それがアークエンジェルサイドで描かれることなんじゃないですかね。あくまで戦うこと以外で道を開こうとするように。
■さらにアークエンジェルサイドの中でも細かい描写が光る
前回オーブ護衛艦隊がアークエンジェルを世界の希望と考えたように、アークエンジェルのメンバーもカガリに期待しているということが伺えました。
#国家元首という重圧の中で見えなくなっていたカガリに「馬鹿なこと」とさらっと言ってなだめるキラがかなり良かった・・・。
このとき、カガリは退路が無くなって腹を決めるしかなくなったわけですね。
そしてその直後の描写がまた秀逸。
「僕達は今度こそ正しい答えを見つけなきゃなんないんだきっと、逃げないでね」
そしてアップになるラクス。
これで絶対にあると確信しました。今は迷えるラクスが再び起ち上がる決意をするイベントが必ず来る。うおお、予想するだけで激燃えです。
第13話の感想でも触れましたがキラに「鍵」を渡すことを躊躇したシーンからも、前作で結局「力を使ってしまったこと」を彼女は後悔しているんですね。戦争を止めることができなかったという想いとともに。
そしてまた今、再び「力を使う」かもしれない状況において、自分が本当になすべきことは何かを見出せないまま迷うラクス。
めちゃめちゃ熱い。やはりストーリー展開上はカガリそしてラクスを中心に回るに違いない。
腹を決めた(決めざるを得なかった)カガリとまだ迷いの中にいるラクス、こういう対比も見逃せませんね。
■ではミネルバサイドは
前作でアークエンジェルのメインクルーが軍人ではなく、戦うことの覚悟がないまま戦渦に巻き込まれたんですが、ミネルバクルーは全員軍人なんで既にスタンスからして前作を踏襲するアークエンジェルとは位置づけが異なりますね。
一番端的に表現されたと個人的に思っているところは、第13話でシンが種割れバーサーカー化して殲滅させて戻ってきたときの表現と前作でキラがニコルを殺して戻ってきたときの描かれ方ですね。これ全く表現が逆でしたよね。
たぶん「今の」ミネルバは議長の正義を投影された存在だと思っていて、武力がなければ守れるものも守れない、つまり守るためには力が必要であるという表現の象徴になっていると思っています。
それを視聴者視点で体現しているのがシンで、妹が死んだのは守る力が(国にそして自分に)なかったからだと思っていて、それが議長の想いとシンクロしているんでしょうね(この辺は第1話感想から僕の感想は変わらないですね)。
この2つの主張(アークエンジェルとミネルバ)は視聴者としてもどっちが正しいとかなかなか答えきれない難しいポイントですよね。
どちらも正しいかもしれないし、どちらも違うのかもしれない。
この辺のテーマのぶつかり合いがDESTINYをみていくうえでの最重要ポイントになると思いますし、制作者サイドもそこを1年かけて視聴者に問うてくるんじゃないかな。
個人的にはこのテーマのぶつかり合いは最終的にデュランダル議長と、そのデュランダル議長と最初に会ったときに為政者としての格の違いを見せ付けられたカガリのぶつかり合いになってくると面白いと思っています。
しかし、ほんと2つの艦にテーマを乗せて出航させるこの構成、素晴らしいと思います。
■ミネルバ内でみるもう一つの対比(とアスランの女難の相)
アスラン、完全に女難の相が出てますね(笑)。
第2クールOP・EDともルナマリアとメイリンが立ち位置反対になっているんで気になってましたが、それがアスランの取り合いをきっかけに勃発するのか?と思わせるところがツボでした。
まず買い物のシーンでルナマリアは化粧品興味なし、メイリンは大量買い物、このへんパイロットとオペレーターという職業柄も反映されているのかな。
そしてアスランに強引に仕掛けていくルナマリアに対し、アスランのプロフィールを調べるメイリン。
この姉妹見てるだけで飽きそうにありません(笑)。
そのうちメイリンから「お姉ちゃんはいつもそう」とか言って姉妹喧嘩が始まりそうです(楽しみ)。
しかし、アスランもてもてです。うらやまし(略)。
と、ここまではミネルバとアークエンジェルというテーマについて見てきましたが、ちょびっと世界観についてもみてみたいと思います。
■ユーラシア離反
>ユーラシアあたりが離反してもアリ
っしゃあ!この展開既に第2話の感想で既に妄想済み!下手な妄想数打ちゃあたるってもんですよ。
議長がミネルバを向かわせる理由は、地球連合(ブルコス)を一枚岩でなくすることにあると思うんですが、内憂外患状態を作ってプラントだけに戦力を集中させないようにするっていうのも狙いなんでしょうね。
僕の妄想が正しければ、今作ではこういう動きが各所で見られると思っていて、それがブルコスへの反発だったり、もう戦争はうんざりだという想いにつながって、そのうちのいくつかがアークエンジェルに流れてくると踏んでいるんですが、またそういう勢力を巻き込んで大きな流れを作ることが今作のテーマのひとつかなとも思っています。
またジブラルタルの攻防はかなり苛烈になることが予想されるんで、その中でシンたちが何を想い、どう変わっていくのか非常に興味が尽きないポイントです。
前作では主人公たちの「迷い」を表現した第2クールだっただけに、今自分達が考える正義に疑問を抱く、そういう展開を期待しています。
あとは、
■カガリの結婚の報に動揺しまくるアスランがツボ。
取り乱し方がすげー微笑ましいです。
■ルナマリアがコクピット付近にいるとき
整備員になって下から見上げたいです。
■ステラ
もう何も言うことがないほど最高です。
「うん」しか言ってないけどそれが、それがツボ過ぎなんです。
#最近メイリンに傾倒してましたが素直に反省しました。
#でもメイリンも好きです(えー)。
■アーサー
絶対艦長のこと好きです。
そんなアーサーが艦長と議長のことを知ったらどんなリアクションしてくれんでしょうか。
そんなアーサーがほんとに好きです。
■ドム?
ザフトの新型はドムっぽかった。
#と書きましたがコメント欄を見るにギャンの方が近いですね。同じツィマッド社製ってことで勘弁して。
ちなみに西川さんのグフ・イグナイテッドは呼びづらいのでグフナイテッドじゃ駄目ですか?
■シンとステラ
スエズでミネルバとファントム・ペインが再激突しそうですが、シンとステラも敵同士と気付かずに再会?とかして欲しいですね。
それもポケットの中の戦争のクリスとバーニーのように。
しかしガンダムSEED DESTINYほんと面白いです。
エンディングも入り方がちょっと違ってて良かったですねぇ。
#あんなに一緒だったのには7パターンくらいあったらしい。
アスランがもしプラントへ渡るのがもう少し遅かったらとか、もしすぐに戻っていたらとかこういう運命的なすれ違いも面白さの一つですよね。
さて、今週は皆さんどうだったでしょうか、コメント、トラックバックお待ちしております。